大島です。では第6回。最終回です。
この記事のアップロード日は7月23日になっていると思いますが、書いているのは7月28日です。ちょうど夏期講習の前期と後期のあいだの休日です。
第5回まで書いて、実は第6回はどんな内容にするか全く決めていませんでした。
もっと実用的な内容にしたほうがいいかな…となんとなく考えていたものの、色彩構成に必要なもうひとつの要素について触れて終わりたいと思います。
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色彩構成の基本的要素としてこれまで「色彩」と「構成」、そして「メッセージ」を挙げさせてもらいました。もうひとつ要素を挙げるとすれば「アイデア」です。
デザインにおいてはこのアイデアこそが、人を驚かせたり、感動させたり、振り向かせることに繋がるのです。
いくら作品にメッセージをこめたとしても、そもそも作品をきちんと見てもらわないことには伝わりません。そして人はすでにどこかで同じものを何度も見たことあったり、周囲と同じようなものに人は感動してくれないのです(そのなかで一番クオリティを出すことができれば話は別ですが…)。
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では、どうすれば周囲と差別化できるような優れたアイデアを思いつくことができるのでしょうか?私の力では残念ながら「優れたアイデアを思いつくための方法」を教えることはできません。
しかし「アイデアを生み出す方法」については、皆さんに一冊の本を勧めることができます。
「アイデアのつくり方」という本です。そのままのタイトルです。
もっともこれはいまさら私が触れるまでもなく、すでに大変有名な本です。
例えば皆さんが今後大学に入学し、広告業界を目指すのであれば、おそらく聞いたり読んだりすることになるはずです。
“アイデアこそが広告に精神と生命を吹きこむ。
広告制作者がその手腕を発揮する上で、これより大切なものはない。”“知識はすぐれた創造的思考の基礎ではあるが、十分でない。
知識は、よく消化されて、最終的に、新鮮な組み合わせと関連性をもった姿となって
心に浮かび出てこなければ意味がない”
私自身は大学時代に初めて読み、当時は「なんて当たり前のことを書いているんだ!」と思ったものです。しかし時間が経つにつれて、新しい発想…すなわち「直感」を生み出すためのプロセスを明快に言葉にしたこの本は、やはり読んでおいて良かったと素直に思います。
詳しい内容についてはアマゾンのレビューを読んでもらえればだいたい分かりますし、ググっても山ほど出てきます。サラッと要約すれば
①資料を集める。
②集めた資料の関係性を考えてみたり、とにかく考え抜き、メモしておく。
③いちど時間を置く。その問題について忘れリラックスする。
④常に頭の片隅でその問題について考える。
⑤最終的に出てきたアイデアを具現化させ、反応を確かめる。
みたいな感じです。
さらに自己流で美大受験生向けに要約すれば「デザインやアートについてたくさん観たり聞いたり調べなさい、常に自分や他者の作品のことについて考えていなさい、自信がなくてもとりあえずきちんと作品を作って周りの反応を確かめなさい」てなとこでしょうか。
もちろん「色彩論」同様、気になったら自分で読んでみてください。薄い本なのでたぶん1時間あれれば読めます。
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最後を「アイデア」で終えたのは、前期講習会を終えた時点でどうやら皆さんにいま不足しているのは「インプット」だと感じたからです。
講習会については連日「アウトプット」が続いていますが、インプットなくしてアウトプットするのは雨が降らぬダムから水を垂れ流し続けること。すぐに枯れてしまいます。
皆さんは未来のクリエイターなのですから、受験という枠にとらわれず、たくさんのものを観て、感動して、そしてアートやデザインについて考えて欲しいと思います。それでは、また近いうち。