月別アーカイブ: 2022年2月

彫刻科 ラストスパート!

こんにちは!彫刻科の小川原です。入試直前講座もあっという間に試験間近になりました!

入試に向けての意識も最高潮に高まり、身につくものも多くなっています。逆に集中が過ぎて視野が狭くなることでのケアレスミスも気になるところです。最後は「良いもの」に対する素直な姿勢が重要です。取り組むことに一生懸命になり過ぎて、制作が「作業」になってしまわないように気をつけてください!

完成した作品が全てです!オートマティックに作り上げた作品が美術的な観点で魅力的なものになるわけがありません。自分自身が、モチーフも自分の作品も「いいぞ!いいぞ!」と実感しながら重ねた仕事が「魅力的な作品」として結実します。

描く。つくる。ということに捉われず、「より良いもの」「より魅力的なもの」を目指しているのだということを忘れないでください。それが作家の力の源泉であり、入試で求められている最重要の観点です。

それではこれまでの預かり作品の紹介です。

昼間部生の作品

調子が美しいですね。もう少し形としての実感が伴えると言うことないです。

厚みがよく出せています。やや腰が太いのと、もう少し黒が消化できるとなお良いです。

夜間部生の作品

見上げの視点を感じる作品です。顔は似ているので頭部により繊細な表現が入って来るとより良いです。

昼間部生の作品

自然に調子を使って表現できています。欲を言うとさらに質感なども感じられると良いです。ミロのビーナスはピタッとした印象が強いです。

表現がややざっくりしていますがそれでも良いと感じさせるリアルな質の魅力があります。

夜間部生の作品です

丁寧に描き切りました。完成度が高いです。さらに質のリアリティを目指してください。

昼間部生の作品

自然な動きの連動感が良いです。頭部にやや表現のかたさがあります。

夜間部生の作品

印象がとても良いです。さらに反射光の魅力を研究していきましょう。

昼間部生の作品

3次元的な動きのハマりがとても良いです。陰の見え方も最後で調整できました。最終的に見えかたがぬるくならないように気をつけましょう。

感覚的に印象が良く引き出せています。作り込みもこのくらいで良いので常に印象の良さを優先しましょう。

生き生きと奴隷が表現できています。魅力溢れる1枚です。実感を持って取り組めるとこのように良い作品が描けるので、毎回意識してください。

ピタッと調子を形に合わせているところが良いです。顔が微妙に動きにあっていないのでさらに精度を上げたいです。

印象よく描けています。大きな単位での断面の印象にさらに迫っていけると良いです。

夜間部生の作品

顔が難しい位置ですが良く似せられています。同時にこの位置は体の厚みを出すのが難しいですが、最終的によく反応できています。

昼間部生の作品

素晴らしい安定感です。かっこいい見映えのする状態まで持ってこれて良いですね。

光の印象が良く捉えられています。そこまで描写を徹底していなくても良く見えるのは良いことです。

ややざっくりしていますが、一つ一つの表現に言葉を感じるので作品としてはとても充実して見えます。

夜間部生の作品

ラオコーンの脇の張りの表現がとても良いです。布のシワも積極的に表現できていて魅力があります。モーゼにさらに印象の安定感が加わると良いです。

存在感の強く感じるデッサンです。この位置は顔が命なので、徹底的に似せていきましょう。

昼間部生の作品

手の骨格感を良く理解しながら進められました。より腕の部分の説得力が求められます。

 

皆実力が高まってきました。ここからは気持ちの安定が一番重要になります。どんなに上手くても、気持ちが不安定だとできるものもできなくなってしまいます。いかに普通の状態で取り組めるか。ある意味入試はそれを問われていると思った方が良いです。

冒頭にも書きましたが、みんなは「美術」の道を選んで学んでいます。「美術で一番大事なことは、単純に「いいもの」を目指していくことです。ここに曇りがあったり、他のことで頭がいっぱいであれば当然「いいもの」は目指せません。受験で合格するために今までやってきたわけですが、そのために不安になってもいいことは一つもないです。「いい作品」を目指してあらゆる工夫を考えてみたり、全力で向き合ったりすることそのものが楽しく、心地よく、充実感を与えてくれます。僕はそんな気持ちで浪人時代を過ごした思い出があります。気づいたら「あ、もう明日は本番なんだー。ワクワクしてきたな!」くらいな感じです。

みんなみんな。楽しんで走り抜けて欲しいです!

オンライン教育科

こんにちは。オンライン教育科です。

ただいま2月ターム講評週間です。

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春期講習会が3/23(水)〜4/4(月)開催されます。
普段は通学できない方もアトリエでの集中した制作や、講評時の他の作品の答え方やアドバイスなど、良い機会となりますのでふるってご参加くださいね。
オンライン教育科春期講習会 3/20(日)〜3/27(日)
通えない方のためにオンライン教育科システムでの講習会です。
一週間で2課題の制作中にコメントによる中間講評と、webミーティングツールによるマンツーマン講評となります。
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2021年度 オンライン教育科生の合格体験記です。

https://www.art-shinbi.com/online/taikenki_2021.html

 

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高1・高2生の方は、オンライン教育科3学期受講をおすすめしています。

新美の指導を遠隔地の方にも!

オンライン教育科は、時間的・地理的な理由で各校舎に継続的に通学できない方のためのコースです。
Webミーティングツールを利用したオンライン上でのリアルタイム講評、録画による動画講評、豊富な参考資料によって、遠隔地の方の芸大・美大受験をサポートします。
講評は全てマンツーマンで行われ、受講生の進度に応じて、カリキュラムを組みながら進めていきます。

オンライン教育科では、
油絵、日本画、彫刻、デザイン、私立美大デザイン、工芸、映像、先端芸術表現、建築、デッサンの10講座を開講していきます。高1・2生は原則【3課題コース】です。

 

新しい季節の前に

 

こんにちは、留学生コースです。

先日多摩美・武蔵美など一般入試の合格発表がありました。留学生からは多摩美グラフィックデザイン学科1名、情報デザイン学科2名の合格者が出ました。おめでとうございます!

入試は終わっても、留学生スタートアップコースは3月下旬まで続行します。
3月に入国予定の留学生は、まずは無料体験、あるいは春期講習に参加することをおすすめします。
短期間で体験しながら、今後1年間のスケジュールを立てていきましょう。

留学生スタートアップコースでは、あんなモチーフやこんなモチーフ、色々試しながら日本のデッサンを初歩的に理解するプロセスを体感することができます。

美大受験は国や大学、専門などによって基準がかなり違います。来日したばかりではまだその違いを実感できないかもしれませんが、最初に認識しておくと後々混乱を減らすことができる…はずです!

このことは、来年度初めて受験する留学生だけでなく、今年度の結果が理想に届かなかった人にとっても反省点のひとつとして挙げられるかもしれません。

今までと違う環境で勉強することの意味を、このタイミングで改めて考え直してみるのも良いですね。

加油!

 

多摩美・武蔵美合格発表と合格再現イベント

コロナ禍での入試は2年目となりましたが、大きな混乱もなく試験が行われたようです。受験生の皆さんも、こういう状況にずいぶん慣れてきている気がします。

デザイン・工芸科夜間部です。

多摩美術大学・武蔵野美術大学・東京造形大学・女子美術大学の合格発表がありました。夜間部としては例年通りの結果を出せた感じですが、残念な結果の方もいるので来年はもっと良い結果が出せるようにしていきたいと思います。多摩美・武蔵美の合格発表の翌日に、合格再現作品の制作と体験談のイベントが行われました。制作依頼を受けてくれた生徒の方、むちゃぶりに対応してくれてありがとうございます。制作された作品は、早速新美新宿校一階の新美ギャラリーに展示されます。出来立てほやほやの入試再現作品をぜひ見に来てください。まだ、芸大と国公立の試験が残っています。特に現役生は直前での伸びが大きいので、ギリギリまで粘っていきましょう!

私大に続いて、良い結果を期待したいです!

秋葉原校:2022年度入試合格者体験記①【都立総合芸術高校】

秋葉原校です。
昨日は多摩美、武蔵野美の合格発表日でした。
無事に合格した方、本当におめでとうございます。
残念ながら第一志望が叶わなかった方も、それぞれの進んだ道で精一杯頑張ってほしいと思います。
また、芸大をはじめとした国公立受験の生徒、都立高受験の生徒たちはここからが本番となります。このまま突き進みましょう!

ツイッターの方でも一足先にお伝えさせていただきましたが、今年度は秋葉原校から都立総合芸術高校美術科の推薦入試で合格者が3名でました!
倍率6.63倍という超高難易度の入試を勝ち抜いた皆さんにご協力いただき、入試再現と体験記を掲載します。今後総芸を受けたい人はもちろん、そうでない方も参考になるところがあるのではないでしょうか。

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今年度、都立総合芸術高校に推薦入試で合格したY.Yさんの合格体験記です。

合格再現作品
授業内作品(一般対策)

授業内作品(入学当初)

Q.実技対策について気を付けていたことは?
⇒自分の苦手なところを克服できるように注意して描いた。また、構図や形取りなど、最初の段階に時間をかけることを意識した。

Q.学科の勉強はどのようにしていましたか?
⇒過去問をできるまで何回も解いた。

Q.内申対策はどのようにしていましたか?
⇒定期テスト対策をしっかりやったこと、提出物は期限に間に合うように意識。

Q.秋葉原校の授業はどうでしたか?
⇒ひとりひとりに適切な指導をしてくれたのがとても良かった。面談などで気軽に先生に相談できたのがよかった。

Q.その他取り組んだことや、やっておくべきだと思ったことを教えてください。
⇒デッサンは家でも練習をした。上手な人のデッサンをたくさん見て描き方を学んだ。

Q.後輩たちにアドバイスがあればお願いします。
⇒自分の絵としっかり向き合い、良いところはどんどん伸ばして、苦手なところは何回も描いてなるべく克服するようにすることが大切だと思います。
絵だけではなく、内申点でも他と差をつけるために、日頃から勉強を惜しまずに頑張ると良いです。
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ありがとうございました!Yさんは中3の1学期に体験で来校し、夏期講習会から本格的に秋葉原校で対策をはじめました。
もともと個人経営のアトリエでも受験対策をしており、基本的な能力は高いなと感じていました。特に印象をとらえる力が良く、スタートの描きだしの進め方や鉛筆の使い方など初めからある程度できているところも沢山ありました。
一方で、形取りと、完成度の向上という点は苦労しているところも多かった印象です。
しかし冬に入ったあたりから、特に卓上デッサンは直前特訓で描いた2、3枚で大きく成長しました。
キワの締め方は本当に上手になりました。魅せるポイントの演出も当初に比べて本当にレベルアップしたなあと思います。
また、わからないことや相談したいことがあると、積極的に聞きにくる姿勢がとっても良かったです。
総芸では油絵専攻を選択し、色々な表現技法を身に着けたいとのことでした。
これからもがんばってください!

描いてもらった合格再現の作品は、3月実施の秋葉原校の高校入試説明会でも実物をお見せする予定です。

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秋葉原校では、これから受験対策をはじめたいという方のために春のスタートイベントを多数用意しています。

高校入試説明会[無料]
総芸をはじめとした、美術系高校受験のためのガイダンスを行います。3/13(日)と3/19(土)2回開催します。

大学入試説明会[無料]
美大入試全般のガイダンスを行います。こちらも3/13(日)と3/19(土)2回開催します。

1日体験講習会[無料]
おもに初心者から中級者対応、1日でデッサンを描く講習会です。3/13(日)と4/10(日)2回開催します。

オープンアトリエ[有料]
新美の校内生たちと一緒にデッサンを描きます。アトリエ内や先生の指導の雰囲気など見たい方、本格的な入学の前に通学のイメージをつけたい方、とにかく次の受験までバリバリ描きたい方おすすめです。
※2022年3月中に2022年度本科登録を行っていただいた場合は、オープンアトリエの費用を無料とさせていただきます。
※詳細は受付までお問い合せください。

どれから手をつけて良いかわからない・・・という方は、おきがるに校舎(TEL03-6206-0861)までご連絡ください。
お待ちしています。