月別アーカイブ: 2018年8月

「今から始める、センター英語対策講座」是非!!

 

 

こんにちは、全科総合部です。
今年の夏の実技は、充実したかと思います。

さて2学期が始まるまで、もう少し時間があります。
疲れを癒すのもよし、宿題をするのもよし。

しかし、刻々と近づくセンター試験。
落ち着きませんよね。

新美では、8月29日(水)に「今から始める!センター英語対策講座」を
開きます。
明日ですが・・・
_まだ間に合います!

センター試験の英語の過去問題を解いた事、ありますか?
センターの英語は問題数が多く、全部解く時間がなかなかありません。
最後までいかない可能性もしばしば・・・。
これからセンターの勉強を始める人、不安ですよね。

こちらの講座では、今からでも間に合うよう無駄のない勉強法を教えてくれます。美大では実技に比重がかかるけど、学科もおろそかにはできません。
合理的に学びたいものですね。そんなあなたにおススメです。

学ぶ方法もわからないあなた!そんな方にもおススメです。

申し込みは、新美のホームページのこちらから!!
http://www.art-shinbi.com/event/2018/natsutoku/

ケンシロウ「リハクよ、おまえはまだ間に合う!」(講座を受けてね?)

 

 

藤田嗣治について(線描編)

こんにちは。油絵科の関口です。
とうとう夏期講習会が終わりましたね。怒涛のごとく色んな課題が押し寄せてきて、あっと言う間に過ぎ去ってしまった…という人も多いのではないでしょうか?中々うまくいかなかった…という人もいるとは思いますが、この講習会で勉強したことは、後で必ず効いてくると思いますよ。

さて前回に引き続き、藤田嗣治について書こうと思います。今回は線描編です。


まず本物を見て思ったのは、この線は「油絵具では引けない」ということです。油絵具は粘度が高いため、筆からスルッと絵の具が降りてくれません。それならテレピンで薄めれば…と思うかもしれませんが、そうすると線が滲んでしまう可能性が高いのです。

そこで登場するのが墨汁の存在。よく作品にも登場しますが、彼は墨を硯で摺って描いているようです。この墨という素材は、非常に粒子が細かく、水の中に細かく分散しているので、筆を伝ってスルスルと線が引けるという仕組みです。
あと、線を引く上で大切なものとして絶対に欠かせないのは、やはり「筆」ですね。藤田は猫を飼っていたので、猫のヒゲを集めて筆を作っていた…とかいう伝説が残っていますが、どうやら筆は日本のものを取り寄せていたようです。
今でもそのお店は九段下にあるようです。平安堂という書道の筆を扱っているお店だそうです。
ウインドウに飾ってあるデカイ筆、ちょっと使ってみたいな…。片手では持てないかも。


ところでこの写真で見る限り、藤田はかなり長い面相筆を使っていますよね。2.5cm位はありそうです。この面相筆というのは、本来は「面」つまり顔を描くための筆なんです。本来の目的を考えると、ここまでの長さは必要ありませんが、藤田はかなり長い線を引くので、それなりの毛の長さが必要だったと考えられます。今現在手に入る筆で、こんなに長いのはほとんど無いと思います。特注品だったのか、当時はこういう筆を作っていたのかは分かりませんが、この筆は藤田の絵には無くてはならない存在だったと思います。毛はコシのあるイタチでしょうかね?長いから複数の動物の混毛かもしれません。

ではこの筆さえあれば藤田の様な線が引けるのか?と言えば、そうは簡単にいきません。時々生徒から「ペンで引いた様な線が引きたい」と言われることがあるのですが、それを実現するにはちょっと技術が要りますね。
抑揚のない硬質な線というのは、昔から日本にも存在します。それは鉄線描(てっせんびょう)と言われるものです。線を引くスピードを一定にして、太さもほとんど変わらぬ様に引かなくてはいけません。

この紫式部絵巻に出てくる線描は「鉄線描」と言っても良いと思います。他にも仏画などにもよく見られます。


反対に鳥獣戯画の線描には抑揚がありますよね。墨を使って線を引いたら、大抵はこういう抑揚が出来ると思って下さい。ただこの抑揚のコントロール、というのは非常?に難しいんですけどね…。


さて、藤田の制作している写真を見ると、筆を立てているのが分かりますよね。実はこの持ち方が大切で、指先を動かさない様にして筆を固定し、肘と肩を使って線を引いている、と考えられます。恐らく手の付け根にある豆状骨という部分を画面に滑らせながら線を引いているのではないでしょうか?実際その辺を意識して描くと、かなり藤田の線に近づけますよ。

あと、これは僕の個人的な見解ですが、藤田が全ての作品を面相筆で絵を描いていた…とは思っていません。恐らく大々的にペンを使って描いていた作品もあるのではないか?と。根拠は色々とありますが、今回の展示をジックリと観察した結果、そう思いました。僕が確信を持てたのは数枚ですが。
このブログを読んだ後、展覧会を見てペンの痕跡を見つけたられた人は、是非声をかけて下さい。ではでは。

夏期講習会も大詰めです。

デザイン工芸科夜間部です。

夏期も大詰めに入り、昼間部の生徒に混じって制作する機会も、後少しです。

夜間部としては、1日みっちりと時間をかけて制作出来て良かったと思います。上達への何かしらの手応えを、掴んでくれたかなって思います。

それはさておき、夏期講習会の中盤の授業終わってからの時間をちょっと使って「納涼スイカ割り大会」を行いました。

生徒もデザイン工芸科だけでなく、いろいろな科の生徒がたくさん参加してくれて、大いに盛り上がりました。スイカはモチーフとしてデッサンを描いた後に、ありがたく感謝して割って参加者のみんなで食べました。

勉強の合間に楽しむ機会も大切なのではないでしょうか。ちょっとしたストレス発散になったことと思います。

 

あとちょっとで夏期講習会も終了したします。体調管理には気を付けて乗り切りましょうー。

 

彫刻科 夏期講習も後半戦です!

こんにちは!彫刻科の小川原です。夏期講習に入って学生の実力がどんどん上がっていくのが目に見えて感じられて嬉しいです。この調子で行きましょう!

直近の優秀作品を各課題1枚ずつ紹介します。
現役生の作品。

雰囲気に逃げること無くどんどん形を描いていける攻めの姿勢がとても良いです!!いつもこのくらいのレベルが当たり前のように描けると良いですね!

浪人生の作品。

動物は表面の観察だけではどうにも出来ません。内部構造を含めたそのものの理解が不可欠です。他の課題に比べて練習量が少ないですがここまでやれると言うことは何でも見切る力がついてきたと言うことです!この調子!

浪人生の作品。

講習も後半に入り、ほぼ試験時間での制作ですが、十分な仕上がりです!調子も美しくキレがあって良いですね!

現役生の作品。

とても難しいポーズだったと思います。なおかつ難しい位置から描いています。この作品は人体としてモデルさんをゆったりと捉えて生き生きと描けています。魅力的です!

浪人生の作品。

外国人モデルさんの首像です。彫りが深く、奥行きの強い構造を持っているので自然な観察で捉えれば自ずとカッコいい作品になります。完成度も素晴らしいです!

浪人生の作品。

とても印象よく描けています。逆行での調子の配分もちょうど良く、実力の高さが伺えます。

浪人生の作品。

短い時間でここまで出来たら言うこと無いです。十分でしょう!出だしから安定していました!

浪人生の作品。

描いて形にしていくことに悩んでいましたがこれでいいと思います。技術にとらわれること無く、今の実力で普通に描けばこれだけ良い物が描けると言うことです!頑張ってください!

さ、夏期講習も最終週に突入です!僕としてはもう一段階レベルを上げていきたいところです!目標を高く持っていきましょう!!

先日新しい作品が完成しました。10月1日に新美のショウウィンド?に展示する予定です。