月別アーカイブ: 2016年3月

保護者対象 入試ガイダンスのご案内

こんにちは。
新美では、美大進学を目指す生徒の保護者様を対象とした、「芸大・美大 受験説明会」を実施いたします。
分かりにくい美大入試について、専攻選びから実技、学力の勉強の進め方、さらには大学卒業後の進路等についてまで、美大受験の全体像について詳しくご説明いたします。
申し込み不要ですので、ぜひご来場くださいますようお待ちしております。
〇4/3(日) 10:30~12:00
http://www.art-shinbi.com/event/2016-new/hogosya/

※1日体験講習の保護者対象ガイダンスと同内容になります。

渋谷校も春季講習真っ只中です。

こんにちは。渋谷校の箱岩です。

やっと暖かい日が続き、各地から桜の頼りが届く頃となりました。

受験生の皆さんも、新学期に向けて準備を進めている頃でしょう。

渋谷校も、新学期に向けてレベルアップをしようという新3年、2・1年生にむけた春季講習の真っ最中でございます。

2年目ということで、持ち上がりの新高三生を中心に白熱の授業が展開されています。

と申しますのも、新校舎でありながら、国立、私立、油絵科・デザイン科共に多数の合格者が出ました。

(大学生になった渋谷校の皆、本当におめでとうございます!!)

3年の先輩たちが、受験に向けて頑張っていた姿や、目標を達成していった姿が、基礎科にいた後輩たちにもいい刺激があったためと感じています。

これも、渋谷校のワンフロアというアトリエ環境がプラスに働いたからなのかもしれません。

現在、渋谷校でも、合格者作品展示にて合格者の再現作品を見ることが出来ます。

期間は3月18日~4月26日までとなっています。

(*渋谷校は新学期の生徒数により早期展示終了の可能性もあります。)

残念ながら、web上では、刺激が強すぎますので、芸大油画に現役合格したK君の二次試験油彩再現の部分のチラ見せで失礼します。

彼は、3年生の春に美術大学進学希望に切り替え渋谷校にやってきました。

経験もなく、デザイン系かファイン系かも決めないままデッサンから描き始め、気づくと油絵科に馴染んでいました。

いつも楽しそうに絵を描く子で、集中するとすごくセンスの光る絵を描く子でした。彼の好奇心と物怖じしないハートの強さは大物を予感させるなと思っていたら、本番でもやってくれました。彼も発表の日に感想を聞いていたら話してくれましたが、「俺の絵がわかるなんて、芸大すげぇぇぇ!」です。

http://www.art-shinbi.com/blog/20160314/

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おそらく彼の再現作品の現物は、今回を逃すと、みられる機会がないかもしれません。

新美油絵科の、キャパシティーの広さ、個性を重視して一人一人と対話して見ていく指導の先にあるものを実感できると思います。

合格の道筋を見失い、芸大受験の樹海を彷徨う皆さんには、ぜひとも見て欲しい作品となっています。

お気軽にお立ち寄りください。

 

国立校 引っ越しました!

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国立校受験科です。
大学通の桜は満開までもう少し。
日曜日には大学通すべてが桜の色に染まるでしょう。

さて国立校は、新年度に向けて新たな校舎に引っ越しをしました。
JR国立駅南口から徒歩2分。

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現在は春期講習会の真っ最中です。
新校舎で学生達は、気持ちも新たに制作に励んでいます。

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春期講習会は4月4日まで。
基礎科デッサンコース最終課題(4月3、4日)は無料講習になっています!
まだ間に合いますので、興味のある方は気軽にご参加ください。

新美国立校 042-577-1117

基礎科 デザイン工芸日本画

デザイン工芸と日本画の一年間

日本画は一年を通して物を描くこと、物を観察することを重点的に指導しました。
物を描くということは三次元のものを二次元の中に収めなくてはならないということです。
次元を飛び越えて絵にするというのはなかなか難しいものだと思います。
しかし描く対象を観察して、物の仕組みを理解することで二次元に描き起すことも可能にできるのです。

 

絵は想像力が主になりますが、やはりそこには確かな観察力と描写力がないと説得力に欠けてしまいます。
好きな物を描くというのは自分たちの想像以上に難しいことなんだと私も最近考えています。
日本画は特に鍛錬、訓練、努力が顕著に表れやすいジャンルだと思うので、これからもしっかり観察、描写は続けていってほしいです!
物と向き合えば自ずと自分と向き合うきっかけになるはずです。
絵も心も磨いていって欲しいと思います。

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日本画講師の木南でした。

 

続いてデザイン工芸講師の高岡です。

基礎科で頑張ったみなさんも今年の春からいよいよ受験生ですね!そこで今回は基礎科を卒業するみなさんの1年を振り返り、色々な構成作品を載せたいと思います。
良い作品が多数あったな?と、わたしも写真を見ながらみなさんの成長を感じました。

初めて平面や立体をやる人が多く、はじめのうちは「何をやったら良いかわからない」「面白い事が思いつかない」などなど戸惑っている人も多かったですね。

通える日数や、入学時期も様々だったので、構成課題に関しては「考え方の考え方」を楽しみながら身に付ける、という事を目標にみなさん頑張りました。

絵の具の様々な使い方や、モチーフを良く見るという事を覚えたり、アイディアが出た後どのように画面にしたら良いか、はたまたアイディアが出ない時はどうするか?などなどエスキースについても覚えました。とても小さな発見でも、そこから丁寧に考えていくと良い画面が出来る事を体感できたのではないでしょうか?

実際デザイン工芸というカテゴリーは美術の中でも生活に密着した部門で、日々の暮らしの中で人と関わっていくモノを作り出していく、という事が多いですよね。みなさんも毎日の生活の中で、アンテナを張って様々なモノを興味を持って見てみましょう。そして小さな感動を発見しましょう。その小さな感動が作品を作るきっかけになると思いますよ。

基礎科を卒業したみなさん、これから受験生になり色々な悩みにぶつかるとも思いますが、カタにはまる事なく、探究心を持って、丁寧に考え、大胆に表現して行って下さいね。そしてこれから新しく基礎科で学ぶみなさん、一緒に頑張りましょう!

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大人の油絵、モランディ

こんにちは。油絵科の関口です。
ようやく桜も咲き始めたと思ったら、ここ数日は冬の様な寒さが戻って来てしまいましたね。

さて、先日東京ステーションギャラリーで行われている「モランディ展」を見に行ってきました。見た目はかなり地味な絵ですし、パッと見て上手さが伝わってくる絵ではないので(言い換えるなら通好みで、大人の絵なんです)受験生の皆さんが見て、どう思われるかは分かりません。ただ、本当に素晴らしい展覧会でした。
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展覧会カタログより

モランディの作品はものすごく禁欲的で、感情に抑制を効かせた・・・それらを漢字で表すなら、「静謐」「安寧」という表現がシックリきます。
まるで何かの修行僧か、それを通り越した仙人のようなストイックさがあります。その一方で、本人は飽きずにずっと静物(今回の展覧会では風景も出品されていますが)を描き続けていた訳で、それには何か秘密があるに違いない…と考えてみました。
1952年の作品
左上の作品は今回の展覧会出品作(これは絶品でした)で、その他は同年の別作品

今回の展覧会では「変奏(バリエーション)」というテーマが掲げられています。生涯に渡ってモランディの意識の殆どは「モチーフを利用した画面の構成」に向けられていた様に思います。モチーフの配置を僅かに動かし、まるで画面上でチェスをするかの如く、何かを考えていた事が伺えます。モチーフや画面の関係が作り出す、僅かな違いに喜びを感じ、一人悦に入っていた可能性は否定できません。
ある意味で偏執狂的で変態的と言っても過言ではないかもしれません。いや言い過ぎかな(笑)。しかし絵を前にしてニヤリとほくそ笑むモランディの姿を想像すると、それはかなり人間的で、実際には仙人とは程遠いイメージなのかもしれません。

モチーフ写真1モチーフ写真
モランディの愛したモチーフ達。時には溶接までして自作したり、ペンキを自分で塗るなど、かなりの拘りようです。

 

ところで、以前「モランディが初めて日本で大々的な展覧会をやる」というので見に行った事があり、その時の記憶は今でも鮮明に覚えいます。
実はその展覧会、今から27年も前のもので、僕がまだ浪人生の頃に見た事になります。
神奈川県立近代美術館
今年で閉館になってしまった神奈川県立近代美術館の鎌倉館で1989年に開催。

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その時に買ったカタログ。

モランディポスター
この絵のポスターは、学生時代に何年もアパートの壁に貼って、ずっと眺めていました。近くで見ると全然描き込んである訳ではないし、形もかなり歪めているのに、離れて見ると質感と空間がリアルに浮かび上がります。どこか魔術的な魅力に溢れ、完璧なバルールの作品だと思いました。
※バルールについては以前に書いたこのブログをご覧下さい。
http://www.art-shinbi.com/blog/20151004/

モランディ展は滅多に日本には開催されないので、まだご覧になっていない方や、一度大人の絵を味わってみたい。という人は必見です。
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