デザイン工芸と日本画の一年間
日本画は一年を通して物を描くこと、物を観察することを重点的に指導しました。
物を描くということは三次元のものを二次元の中に収めなくてはならないということです。
次元を飛び越えて絵にするというのはなかなか難しいものだと思います。
しかし描く対象を観察して、物の仕組みを理解することで二次元に描き起すことも可能にできるのです。
絵は想像力が主になりますが、やはりそこには確かな観察力と描写力がないと説得力に欠けてしまいます。
好きな物を描くというのは自分たちの想像以上に難しいことなんだと私も最近考えています。
日本画は特に鍛錬、訓練、努力が顕著に表れやすいジャンルだと思うので、これからもしっかり観察、描写は続けていってほしいです!
物と向き合えば自ずと自分と向き合うきっかけになるはずです。
絵も心も磨いていって欲しいと思います。
日本画講師の木南でした。
続いてデザイン工芸講師の高岡です。
基礎科で頑張ったみなさんも今年の春からいよいよ受験生ですね!そこで今回は基礎科を卒業するみなさんの1年を振り返り、色々な構成作品を載せたいと思います。
良い作品が多数あったな?と、わたしも写真を見ながらみなさんの成長を感じました。
初めて平面や立体をやる人が多く、はじめのうちは「何をやったら良いかわからない」「面白い事が思いつかない」などなど戸惑っている人も多かったですね。
通える日数や、入学時期も様々だったので、構成課題に関しては「考え方の考え方」を楽しみながら身に付ける、という事を目標にみなさん頑張りました。
絵の具の様々な使い方や、モチーフを良く見るという事を覚えたり、アイディアが出た後どのように画面にしたら良いか、はたまたアイディアが出ない時はどうするか?などなどエスキースについても覚えました。とても小さな発見でも、そこから丁寧に考えていくと良い画面が出来る事を体感できたのではないでしょうか?
実際デザイン工芸というカテゴリーは美術の中でも生活に密着した部門で、日々の暮らしの中で人と関わっていくモノを作り出していく、という事が多いですよね。みなさんも毎日の生活の中で、アンテナを張って様々なモノを興味を持って見てみましょう。そして小さな感動を発見しましょう。その小さな感動が作品を作るきっかけになると思いますよ。
基礎科を卒業したみなさん、これから受験生になり色々な悩みにぶつかるとも思いますが、カタにはまる事なく、探究心を持って、丁寧に考え、大胆に表現して行って下さいね。そしてこれから新しく基礎科で学ぶみなさん、一緒に頑張りましょう!