こんにちは。
本日より、東京芸術大学の出願受付が始まりました。
締切まであっという間です。早めに準備し、出願忘れのないようにしましょう!(日程は必ず各自が募集要項で確認してください!)
校内生は、新美の受付に芸大の出願書類がありますので、まだの方は早めにもらいに来てください。
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本日より、東京芸術大学の出願受付が始まりました。
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こんにちは。油絵科の関口です。少し暖かい日が続いたと思ったら、また一段と寒くなってきましたね。試験も近付いてきましたし、受験生の皆さんは風邪やインフルエンザには十分に気を付けて下さい。
さて、油絵科の皆さん、並びに基礎科で油絵をやっている皆さんは、どんなホワイトを使っていますか?
最初油絵を始めた時、画材屋さんにはホワイトの種類が何種類も並べてあって、「こんなにあるんだ!」ってビックリしますよね。どのホワイトを買って良いのか分からず、とりあえず適当に「これで良いや」みたいな感じで選ぶ人も多いように思います。
ちなみに油絵具は全て顔料(平たく言うと色のついた粉)と、接着剤として乾性油(リンシードやポピーなど)を中心に作られています。色の名前の違いは、主に顔料の違いと考えて下さい。(例外もあります)
これはクサカベの顔料の写真。
顔料は乾性油と混ぜれば油絵の具に、アラビアゴムと混ぜれば水彩絵の具に、アクリルメディウムと混ぜればアクリル絵の具になります。
ちなみに油絵に使われる白は主に3種類です。
①シルバーホワイト(塩基性炭酸鉛)
②ジンクホワイト(酸化亜鉛)
③チタニウムホワイト(酸化チタン)
パーマネントホワイトや※セラミックホワイト、ファンデーションホワイトなどもありますが、殆どが上記の絵の具と同じ顔料で作られています。※ホルベインから出されているセラミックホワイトは、チタン酸ストロンチウムという顔料なので、厳密には違う顔料だと思います。
ホワイトに関して、僕のオススメは断然「シルバーホワイト」です。あとは用途に併せて使い分ける、というのがベターだと思います。後で特徴を書きますが、長くて読むのが面倒という人は、とにかく「シルバーホワイト」を買って下さい。※セットに入っているホワイトはパーマネントホワイトという事が多いと思いますが、個人的にはあまり勧められません。
シルバーホワイトは、油絵具の白の中では一番歴史の古い顔料です。ヨーロッパの古典絵画?近代絵画のホワイトは下地の白を除き、100%シルバーホワイトです。レオナルド・ダ・ビンチもレンブラントもゴッホもルノアールもみんな白はシルバーホワイトを使っていた事になります。
シルバーホワイトならメーカーはどこでも構いませんが、絵具の純度(顔料の含有率)という点で選ぶなら、マツダスーパーをオススメします。顔料の含有率は、同じ大きさの絵の具を持って重さを比べれば直ぐに分かります。シルバーホワイトは顔料が重いので、重い方が含有率が高い事になります。マツダスーパーのシルバーホワイトはズッシリと重いのが分かると思います。
但し、チューブを開けた一番最初は、油が分離している事がありますので、ティッシュを使って油を先に吸わせてから使う事が必要になります。面倒な作業ではありますが、最初の1?2回だけの儀式なので、慣れてしまえば問題ありません。
上の画像は都合によりマツダスーパーではありませんが、マツダスーパーの場合はこうやってティッシュで油を吸わせてから使います。
絵の具として一番シルバーホワイトらしいのはミノーのシルバーホワイトです。粘り気が強く、糸を引く感覚は最もシルバーホワイトらしいと思いますが、初心者?中級者には扱い辛いかもしれません。あと乾燥後かなり黄ばみますので、それも計算に入れておく必要はありそうです。誤解を恐れずに言えば、ちょっとマニア向けです。
クサカベは軟練りと中練りのシルバーホワイトの2種類があります。厚塗りを考えるなら中練り、描画を中心ににしたいなら軟練りがオススメです。用途に合わせて作られているので、初心者にも使いやすいと思います。
軟練りのシルバーホワイト。他のメーカーと比べても、ちょっと柔らかめです。
こちらが中練り。癖も少なく使いやすい硬さだと思います。
と、ここまで書いたら、前置きがかなり長くなってしまいましたので、次回に続きます。
こんにちは。中学生コースです。
本日から都立高校推薦入試が始まりましたね。
都立総合芸術高校は、今日(1/26)が実技試験、明日(1/27)が個人面接・集団討論です。
実技ではどんな出題だったのか、、まだ生徒から報告を受けていないのですが、
みんな普段通りの力を発揮できているとよいな、と思っています。
明日の面接、集団討論の練習も行ってきました。緊張せず、自分らしさを出せるよう、落ち着いて頑張ってきてください!
これからまだまだ私立高校入試、都立一般入試と続いていきます。
体調管理も万全に、頑張りましょう!
美術系高校入試情報はこちら
新宿美術学院 国立校 基礎科です。
毎日寒いですね。
インフルエンザやノロウィルスなど、受験生には嫌なフレーズが
新聞を賑わせていますが、皆さん、体調管理には十分気を配ってください。
小学生ではありませんが、うがい手洗い。
これで大分防げるそうです。
身体が元気なら心も元気でいられます。
今週は前回の仕上げです。
先生の講評は、良いところも直していくべきところも、丁寧にアドバイスしてくれます。
国立市は文化芸術の街、
大小合わせて20軒以上のギャラリーがあり、常にどこかで個展を見ることができます。
駅の周りだけでなく、住宅街をちょっと入ったあたりにも、素敵なギャラリーがあったりします。
古い民家を改築してオープンさせた
WATERMARK arts & crafts? ウォーターマーク アーツ アンド クラフツ
版画、彫刻、焼き物、様々なジャンルの作家さんを扱っています。
1階には、ギャラリーショップmondoさんがあります。
紙粘土で作った猫だそうです。
WATERMARK arts & crafts? ウォーターマーク アーツ アンド クラフツさんは 第2回 IMAGIN HUKUSHIMA展を開催予定です。
あの地震から3年。
「自分にできることは小さいことだけど、ずっと忘れないでいるために。」
そんな想いに賛同された作家さん11名の企画展です。
作品代の20-30%を「未来の福島こども基金」へ寄付されるとのこと。
新美の生徒さんや、学生講師の先生に将来の夢はと聞くと
何かを伝えたい、思いを伝える人になりたい・・・いうと答えが返ることが多いです。
言葉だけでなく、美術という手段でメッセージを届けられる。
皆さんは素敵なことをお勉強しているのですね。
IMAGIN HUKUSHIMA展
https://www.facebook.com/pages/IMAGINE-FUKUSHIMA%E5%B1%95-/231221950279842
こんにちは。油絵科の関口です。
さて突然ですが、皆さんにはライバルっていますか? 僕も浪人生の頃、お互いに意識し合ったライバルが二人いました。
一人は同い年のH君。超絶なデッサン力を持ち、その圧倒的な上手さは、周りの受験生と比べても群を抜いていました。
H君浪人時代の作品。抜群に上手いです。
彼は看板屋の息子で、小さい時から父親の元で仕事を手伝わされていた所為か、新美に来た時点で既に素晴らしい技術を持っていました。
モチーフの中に印刷されたラベルやポスターなど、文字があった時には、フリーハンドで正確に直線を引き、曲線も歪む事がなく綺麗なカーブを描き、まるで印刷された様なレタリングをしていました。
色を混ぜれば、ほぼ一発で自分の必要とする色を作り出し、作った絵具は決して筆から垂らさないというのが彼の流儀でした。何でも子供の頃から何色に何色を何滴混ぜて色を作るかを感覚で覚えさせられ、筆を伝った塗料が垂れてしまうと、父親からこっ酷く怒られた事で、それらの能力を身につけたという事です。
デッサンの時は、いきなり部分からキッチリ描き始め、最終的には辻褄がちゃんと合わせられる能力も持っていました。そんな彼の仕事には只々驚かされるばかりでした。
もう一人のライバルは一つ歳上のSさん。彼は圧倒的なパワーを誇り、体力ではどんなに頑張っても敵わないと感じる事が多々ありました。彼は朝が大変早く、僕が朝の7時頃に新美に行くと、アトリエを綺麗に掃除した上で、既に制作を始めており、こちらを見てニヤリと笑い「関口くん遅いよ?(笑)アッハッハッハッ」と言うのです。当時の新美は、朝7時に表のシャッターが開くのを知っていた僕は、朝一番で制作を始められるものだ、とばかり思っていました。それより早く入る事が出来た理由を聞いたところ、守衛さんと仲良くなって、裏から入れてもらっている、と教えてもらいました。翌日僕も何とか頑張って、朝の6時頃に到着して彼より早く行って、笑顔で彼を迎えたのは言うまでもありません(笑)。まあ、何日も続きませんでしたけど…。
彼の超人的なパワーを思い知らされたのはデッサンの時です。彼のデッサンは木炭をベースにして、その上からキンキンに尖らせた鉛筆でハッチングを怒涛のように繰り返すのですが、絵が仕上がる頃にはハッチングで木炭紙が1cm以上伸びてしまうというのです。そんなバカな!と思った僕が新品の木炭紙を重ねてみると、確かに一回り大きくなっていました。まさにアンビリーバボー!!(笑)
伸びてしまった木炭紙(これはイメージです)
そんな彼等が僕の当時のライバル。まるでマンガでも見ている様な、彼等の現実離れしたエピソードは枚挙にいとまがありません。正直、凡人の僕がどんなに頑張っても、逆立ちをしても敵わない、という能力の持ち主達でした。当時の彼等が僕の事をどういう目で見ていたのかは分かりません。三人の中では僕が明らかに劣っている、と思っていましたので…。しかし、運良く三人の中で一番早く芸大に入る事が出来ました。
今考えると、あの超人達の中で切磋琢磨する事で、自分が磨かれた部分は大きいと思います。
H君実家近くの海岸にて佇むH君(2008年筆者撮影)
あれから20年以上の歳月が経ち、二人とは毎年年末にグループ展を一緒にやる仲が続いています。特にH君とは二人展をやったり、彼の実家に泊めてもらったり、ご近所の農家の方から頂いたというカボスをお裾分けしてもらったり、と今でも良い関係が続いています。
H君との二人展の様子。背景が黒いのと、人や動物を描いているのがH君の作品(2012年)
「持つべきものは友」と言いますが、ライバルという関係を経て、かけがえの無い友になった二人には、今でも感謝しています。