月別アーカイブ: 2024年4月

ena美術新宿 先端芸術表現科 合格体験記その4

こんにちは。ena美術新宿 先端芸術表現科です。

大学もいよいよ始まりましたが、合格体験記をさらに頂いたのでブログの方で紹介いたします。
過去の合格体験記はこちらから!

2023年度体験記その1 その2    その3
2022年度体験記その1 その2 その3 その4

今回は一浪で小論文受験で合格されたSさんの体験記になります!


一次試験について
浪人したての私の小論文には自意識の強さ故の「余裕かましてる感じ」が顕著に現れていました。しかし授業や講評を通して、その余裕は全く大切ではないことに気がつきました。私の書いた小論を読む教授は決して敵ではありません。先端の小論で問われているのは「この人はこの課題文を読んでどんな事を考え、そしてどんな興味の所在を更新したのか」ということだと思います。だからそれに対してこちらは精一杯の切実さを持って、ある種愚直に応答すればいい。私はこういう人間でこういう事を面白がっているという風に。そこに余裕かましてる感じは必要ありません。課題分中での言及を背負いながら答えるべきところをきちんとした場所に置いてくれば、後から余裕がついてくる。いい小論文がどんなものなのかを理解するのには時間がかかりましたが、きちんと予備校に通い量を解けばそれも自ずとわかるはずです。

ファイルについて
ena美にきてまず初めに良かったと思ったのは、講師が個人資料ファイルの事をポートフォリオと呼ばなかった事です。それにより、作品集的なものを作らなければならないと思い込んでいた現役の頃の肩の荷が下りたような気がしました。個人資料ファイルという呼び名にこだわるという事はつまり、作品未満のものや作品を作る前段階を掲載しても全く問題ないという事です。未完成な作品達にはきっと可能性が潜在しているはずです。そういうものを見せる事、自分の中でまだはっきりとしない興味や関心を無理やり言語化してしまうのでは無く、それを源泉のまま吐き出してみる、そういう態度で起こりうる容態を観察する事が私にとってはとても大切だったのです。作品を言語にすることと言語にしてから作品を作ることは大きく違います。自分の言葉で責任で身体で、一体この世界のどこまでの領域を語れるのか、それを強く意識したからこそ私のファイルにはいい塩梅のナードさとそれに伴う可能性があって気に入っています。

最後に
私がena美の授業を通して1番印象に残っているのは一次試験前日の夜に講師に言われた「豊かさを奢るな」という言葉です。今だからこそ思えることではありますが、2年間の私の先端受験はある意味この言葉に象徴されていたように感じます。小論や総合実技の対策だけに終始していると段々と出涸らしのようになってしまいます。私は浪人が始まってから夏期講習でena美に通い始めるまで、ひたすら図書館で本を読んだり映画を観たりする期間がありました。それは私に豊かな蓄積を産んでくれました。たくさんの文化資本に触れられるからこそ、そこで得た豊かさを振り翳すのではなく、しっかりと自分のものにすること。それが自信につながるのだと思います。本当の最後に半年間一次試験の指導やファイル、制作の相談、メンタルのケアまでしてくださった講師の方、ありがとうございました。こっからも頑張ります☆彡


最後の「☆彡」がとてもSさんらしい文章で、素敵な体験記でした!
Sさんは現役の時は他の予備校で対策し、浪人生の夏期講習から参加し9月以降も受講を継続して無事に合格しました。最初から文章の構築自体はできていましたが、少しだけ地に足がついていない文章になっていて、そのことが最後の文化資本をめぐる省察にあらわれているところだと思います。毎回の講評会では、こちらにとっても言語化を新たに更新しないといけないような形式の制作を多くもってきており、とても刺激的で楽しい時間でした。ファイルにそれらをまとめるときに、どのようにして自分の興味とともにファイルという形式でそれらの制作を提示できるのかという点が難しかったと思いますが、最後にはとても素晴らしいファイルができていたと思います。本当にお疲れ様でした。

新学期は4月13日(土)から始まります。現在、本科生の申し込みは継続中です。

遠隔にお住まいの方は、オンライン教育でも先端芸術表現科は受講可能です!こちらも詳細など希望ありましたらいつでもお問い合わせください!
https://www.art-shinbi.com/online/

新学期授業の無料体験(1週分)の申し込み。無料体験では受講生と同じ課題を同じ講評で行いますので、普段の教室での様子や講評の様子が知りたい方はぜひご活用ください!
https://www.art-shinbi.com/event/event-muryo.html

また、受験相談の申し込みはこちらのページから。受講の仕方や受験の進め方など、主任講師が対応しますのでぜひご活用ください。
https://www.art-shinbi.com/event/2023/23event-soudan.html

それでは先端芸術表現科でした(画像は今回体験記をいただいたSさんの総合実技の再現になります)

オンライン教育科

こんにちは。オンライン教育科です。

◯2024始まりました。1学期4月ターム制作期間です。

 

◯2023年度合格体験記①

武蔵野美術大学/デザイン情報学科、基礎デザイン学科合格

多摩美術大学/グラフィックデザイン学科、情報デザイン学科、統合デザイン学科、 合格

【私大デザインコース】M.O. 現役

私は元々地元(四国)の画塾に通っていましたが、夏休みに参加した新美の夏期講習で通っていた画塾との差があまりにもあることに気づき、地元でも新美の授業を受けられないかと調べ9月頃から画塾を辞めて新美のオンライン教育を受講しました。普段は高校の美術室でオンラインの課題をし、冬休みには冬季講習にも参加して第一志望である多摩美のグラフィックデザイン学科に進学することができました。 

毎月末にある1時間ほどのテレビ電話での講評では質問や相談をたくさんしていました。このように自分だけのための講評を長時間してもらえるのは画塾や講習会にはないオンライン教育ならではの大きな強みだったと思います。私は月3課題のコースでしたが、1つの課題で2枚描いてみたり講習会で出された課題のリメイクをすることでなんとか数をこなしました。

 地方の受験生は自分のやっていることが正しい努力なのかも分からないし、周りの受験生が今どんな実力なのか比べることもできないし、技術的にも分からないことがたくさんあって正直すごく不利だと感じていましたが、担当してくださった先生にはいつも的確なアドバイスや安心する言葉をいただいて本当に感謝してもし切れません。短い間でしたが本当にありがとうございました!! 画像は2023年度オンライン教育科授業制作時のものです。

 

2022年度オンライン教育/合格体験記   です。合格者掲載作品画像はオンライン教育科各月ターム制作時のものです。2023年度オンライン教育科合格体験記も近々up予定です。

 

特別講義は5月末に配信予定です。オンライン教育科では、毎月約3課題(生徒によっては5課題)を生徒に送付し、その講評を webミーティングツールを用いて行っています。 講評はマンツーマン形式で、30分程度の時間をとり、各月の終わりに行っています。それに加えて、オンライン教育受講生のみを対象とした特別講義を各学期に2回行い、受講生の受験対策及びモチベーション維持に役立てることを目指しています。

 

オンライン教育科 申込 新美の指導を遠隔地の方にも!

オンライン教育科は、時間的・地理的な理由で各校舎に継続的に通学できない方のためのコースです。Webミーティングツールを利用したオンライン上でのリアルタイム講評、録画による動画講評、豊富な参考資料によって、遠隔地の方の芸大・美大受験をサポートします。講評は全てマンツーマンで行われ、受講生の進度に応じて、カリキュラムを組みながら進めていきます。

◯新受講生は申込後、随時Webミーティングツールでのオリエンテーションを行い、インターネット接続や、制作環境、志望校などを面談で確認し、カリキュラムを確認します。初回講評日もこちらのオリエンテーションで決定します。

*Googleアカウント=Gmailアドレス取得してお申し込みお願いいたします。

オンライン教育科では、
油絵、日本画、彫刻、デザイン、私立美大デザイン、工芸、映像、先端芸術表現、建築、デッサンの10講座を開講していきます。

高3・受験生は 10講座 【月5課題コース】と【月3課題コース】から選択になります。

高1・2生は原則【3課題コース】です。

彫刻科 入試再現・春季講習スタート

彫刻科の臼田です。東京藝術大学彫刻科に合格した入試再現が出来上がったので一気に紹介していこうと思います。一次試験はブルータスのデッサンでした。(3枚目は現役生)

三人と当たり前ですがとにかく上手いです。印象はもちろん、空間性、密度、色味全てにおいて高い精度で描き上げられています。見ていた印象としては三人とも毎回コンスタントに良い作品を出せ、かつ自分の癖やウィークポイントと向き合い対策がしっかりとできていたように思います。

続いて二次試験です。任意でテーマを設定し自刻像を作りかつその制作意図を文章に起こし提出する課題でした。作品とテーマ・制作意図をまとめて紹介します。(3作品目は現役生)

テーマ

「夢からさめるとき」

制作意図

夢からさめる時、自分の存在がその世界から消えていくように感じる。それと同時に夢の中の人や出来事も、砂の城がさらさらと風に吹かれていくように形がわからなくなって忘れてしまう。彫刻は現実に存在させることができる。夢からさめる瞬間の、現実に戻っていくと同時に夢の記憶が消えていく寂しさのような名残惜しさのような感情を形にして残したいと考えた。

テーマ

「熱」

制作意図

集中している自分を直接見ることはできない。鏡などで集中している自分を見ても、自分を認識した瞬間に集中は途切れてしまうからだ。しかし自刻像ならば、今自分が感じているリアルな感情が自分自身から粘土を通じて像へと移り、集中している自分がリアルタイムに眼の前に現れるのではないかと考え制作した。

テーマ

「消滅」

制作意図

 何かを得るために、何かを手放さなければならないことがある。 私は5才の頃までタイに住んでいた。タイでは友達とタイ語で話していたが、日本語は苦手で両親とあまり上手く会話することが出来なかった。 日本に帰って日本語を話すために、タイ語の記憶は消えてしまった。

テーマを設定しつつ制作意図も考え自刻像もとやることが多く大変だったと思いますが三人とも高い完成度です。造形力に合わせてその人の持つ作家性や人間性を見られる課題が続いています。実技を鍛えていきながらいろんな作品鑑賞をしたり、自分の興味のある分野などの探求などしていくことがより重要になってきている気がします。

さてここからは春季講習の秀作を紹介していきます。

現役生の作品です。反射光の表現や色味がとても美しいです。形を起こす力が強いあまりに逆に色がバチバチしたり、黒くなったりということがありましたが今回は最後までモチーフに寄り添えたと思います。この感覚を忘れずさらに上達していきましょう。

こちらも現役生の作品です。シンプルな構成ですがそれぞれの物のクオリティ、空間へのアプローチ、陰影の見せ方どれも素晴らしいです。欲を言うとリンゴの形はもっといけると思います。張りの形、断面の形などもう一歩観察できると良いです。

こちらも現役生です。この時期にここまで精度の高さで上げてこられることに驚きます。人間らしさが表現できています。密度も素晴らしいのですが、細部の形と周りの形のつなぎのカタチをもう一歩観察できるとさらに高い次元にいけると思います。

長くなりましたが以上になります。

「ブルーピリオド」実写映画化!

こんにちは、ena美術全科総合部です。
ena美術(旧新宿美術学院)の出身で、芸大に現役合格し現在漫画家として活躍している山口つばさ先生の漫画「ブルーピリオド」が、少し前にアニメ化されましたが、今度は実写映画として8月9日(金)から公開されることが決定いたしました!
そして、ena美術として映画の撮影に全面協力。リアルに校舎での撮影も行われました。さらに!なんと!ena美術在籍の講師が、演者として出演もしております!これはなにが何でも、ぜひ映画を見に行かなくては!ですね!映画公開、楽しみですー!

映画「ブルーピリオド」
出演者:眞栄田郷敦 高橋文哉 板垣李光人 桜田ひより
公開日:2024年8月9日(金)
監督:萩原健太郎

(撮影の一部はena美術新宿で行われました…!)

映像科:春期講習会が終わりました!

こんにちは。映像科です。
春期講習会映像コースは先週3/30に終わりました。
あっという間の6日間でしたが、受講生のみなさんは各課題とも集中して制作していた印象です。
以下、アトリエの様子を少しだけ。

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新年度の準備期間を挟んで、映像科の一学期の授業は4/11(木)から始まります!
無料体験入学や教室見学なども随時受け付けています。
映像メディア系の美大入試を考えている方は、ぜひお気軽にご相談ください!!