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私立デザイン補習②

こんにちは、大島です。
というわけで補習第2回です。
前回はヨハネスイッテンの色彩論について書きました。みなさん色彩の対比について調べていただけたでしょうか。まだなら、いますぐにでも調べてみてください!

さて、デザインの基礎で大切なことは「色彩」のほかにもうひとつあります。
そうです、「構成」です。
ちょっとソレっぽくいうとComposition(コンポジション)というやつですね。

現代のビジュアルデザインにおいて色彩の考え方がヨハネス・イッテンなら、構成の考え方はワシリー・カンディンスキーという人がベースになっています。
(ここでは詳しい説明は省きますが、どちらもドイツの美術学校、バウハウスの先生でした。)

構成とは、これまた前回のようにざっくりと説明すれば、「Element(エレメント)=要素をどう組み立てるか」ということです。

みなさんはその構成する力を磨くために日々受験勉強に勤しんでいるわけですが、カンディンスキーは構成に使われるエレメントを3つに定義しました。

それは点・線・です。

色が原理的には「赤・青・黄」の3原色からできているように、いわば構成も「点・線・面」の3つの主要素をいかに扱うかが基本となるのです。

(厳密に言えば平面上に描くときは点や線もある意味では面として扱われるでしょうから、その境界は曖昧ともいえますが。)

線には直線曲線の2種類があります。
平面上のあらゆるカタチは直線と曲線の組み合わせによって作ることができます。そして曲線にはフリーハンドで描いたような自由曲線と、道具を使って描いた幾何学的曲線があります。

また、その線や面を使って描けるカタチは無限にありますが、円・三角形・四角形が基本的なカタチです。それらのカタチが人間にとって判別しやすく、古来よりなじみ深いそうです。

「構成」と聞くと難しく思ったり、よくわからないと思う受験生も多いと思います。事実、絶対的な正解というものはありません。

しかし、その基本として「構成」とは「点」と「線(直線、自由曲線、幾何学的曲線)」と「面」、そして「円」と「三角形」と「四角形」の組み合わせというシンプルな原則をおさえておけば、構成することがきっともっと楽しくなってきますよ。

 

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《trente 》  Wassilly Kandinsky