月別アーカイブ: 2014年7月

1学期後半の優秀作品。

こんにちは。彫刻科の小川原です。1学期の後半に入って昼間部の実力がグッと高まってきました!中でも何人かは指導に頼ること無く、自分の目で作品の善し悪しを判断し、自分の手で修正していける力がついてきたと思います。作品をまさに「作品」として魅力的にしていくことの意味が分かったら、毎回の制作がきっと楽しく取り組めているんじゃないかなと思います。さらに研究を深めて確実なものにしていって下さい。 まだまだ自分の向かうべき道に迷いがある人も、一つ一つ確実に問題を解決していけば絶対に道は拓けます。闇雲に課題をこなすのではなく、出来ることはしっかりとこなした上で出来ないことに毎回チャレンジしていきましょう!自分に無い新しいものを手に入れようとするなら、それ相応のアクションが必要です!一緒に頑張りましょう! さて、それでは1学期後半の優秀作品を紹介します。 A.Hさんの作品。10
ジョセフ。6時間弱での制作です。講評込みで1日描きの課題だったので試験時間分も描けませんでしたが、炭使いが魅力的で内容の詰まった作品になりました。去年の1次試験がジョセフでしたが、受かった人たちの状況をまとめてみると、顔が似てなかったり、炭使いにキレがない(汚い)作品はかなり受けが悪かったようです。顔を似せるのも調子をコントロールするのもどちらも基本中の基本ですが、ぱっと見の印象としては実はそれが最も目立つ要素なのかもしれません。この作品は単純に表現の上手さという点ではまだまだこれからなところがありますが、作者のモチーフに向き合う素直な姿勢が粘り強い観察と作業の積み重ねにつながっていてそれが見るものにジョセフのリアリティを伝えることに一役買っています。

Y.M君の作品。1
ゲタの模刻。ジョセフと同じく6時間弱の制作です。こちらも昨年度の芸大の入試で出題された課題でした。かなりバランスをしっかり合わせてこれて、その上で印象も近づけてこれています。ここまでの完成度が出せたら実際の試験でもかなりいい戦いが出来るでしょう。前回の入試では、ほとんどの人が構造(プロポーションや動き、前後左右の形の対応感)にかなり大きな問題があり、まともな模刻になっていなかったようです。ほとんど制作経験の無い像で焦ってしまった部分もあるとは思いますが、だからといっていきなり今までの経験を放り投げて初心者気分で一から組み立てているようでは到底勝負は出来ません。結局は何がモチーフであってもやるべきことは同じだし、求められていることは変わらないので一つ一つしっかり確認しながら形にしていく必要があります。合格者再現作品はどれもかなり印象を捉えていたし、完成度も高かったです。どんな課題が出ても感情に任せてしまうのではなく、クールに、そしてクレバーにやるべきことをしっかりこなしていきましょう。どんな時でも目標値は決して下げてはダメです。

K.S君の作品。
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こちらも同じく短時間での模刻です。どんな課題でも結果を出せるようになってきました。非常に頼もしいです。これまではいい目も、そしてそれを表現する力も持っているはずなのに、100%の限界に対して常に80%を目指しているような進め方をしていました。80%を目指しているので結果は上手くいっても75%くらいに落ち着いてしまいます。今はとにかく全てに気を配り、出来ること以上のものが目指せるようになったので、毎回限りなく100%に近い作品が打ち出せるようになりました。粘土に関しては非常に抵抗感が強く、張りを感じる土使いが魅力的です。とにかく常にその時より上のレベルを目指して高めていってほしいです。そして彼はそのおもしろさにきっと気づき始めているんだろうなと感じています。

今年は1学期からかなり高いレベルでクラスを引っ張ってくれる強者が何人も出てきてくれています。夏期講習も盛り上がること間違いないです!
ここで一つ上達する為の秘訣です。一番大事なのは毎回の制作が楽しい!って思えるかどうか、です。楽しいと思ったら努力も苦にならないし、ポジティブに研究を深めていくことが出来ます。
当たり前でしょ!?って思うかもしれませんが、当たり前なんです(笑)
でも考えてみて下さい、今制作が楽しくて仕方ない人ってどれだけいますか?あなたはどうですか?
誰しも事の始めというものは必ずあるはずで、デッサンも習いたての頃は毎日上手くなっていく、あるいは新しい事を覚えていく実感が少なからずあったんじゃないでしょうか?それが次の制作への意欲となって日々の取り組みの糧になっていたと思います。しかしある程度経験を積んでくると指摘される事も目新しい事ではなく、毎回似たような失敗を繰り返し、次の段階に進めない自分にモヤモヤしたりはしていないでしょうか?僕はここが運命の岐路だと考えています。結局今までは新しい事を教わる事(外部からの影響)によって得ていた満足感の実感を、これから先は自分自身で生み出していかないといけないのです。その為には今より上手くなる為に自分で壁を乗り越えていく!という強い動機が必要で、それが持てる人はそのまま上達していって、それによって新たな満足感が得られるのですが、上手くなる為にもう一歩の努力や工夫が出来ない(上がらないモチベーションに負ける)タイプの人はズルズルと同じレベルを引きずって多くの無駄な時間を消費してしまいます。後者のタイプの人もいずれは「最後に自分を上手くするのは自分でしかない」という事に気づき、本来あるべき道に戻って来れるのですが、それは早いほどいいのは言わなくても分かると思います。もちろん分からないことや、技術の習得の為に、是非とも上手く講師を利用してほしい訳ですが、やるのはあくまで「自分」であるという事を覚えていて下さい。
僕たち講師はどんな疑問にも答えていくし、どんな技術でも教えてあげられると思っています。でもそれはただ一方的に「与える」事は出来なくて、僕達が出来る事は「伝える事」ここまでです。あとは皆が「受け取る」ことにどれだけ努力できるかにかかっています。
早いところ上手くなって、自分で答えを生み出して、自分で解決できるレベルを目指しましょう!

私立デザイン補習①

こんにちは。
デザイン科講師兼ブログ管理の大島です。

先日1学期の授業が終了し、いよいよ20日からは夏期講習ですね。
ついに本格的に受験対策が始まります。体調に気をつけて頑張りましょう。

基本的に20日まで各科ブログの定期更新はお休みなのですが、みなさんの受験勉強の息抜きにでも読んでいただければと思い、「補習」と称し、おもに私立デザイン科の受験生に向けて何度か更新してみたいと思います。

授業の中でも少し話をしたと思いますが、デザイン科の受験生にチェックしてもらいたいのはヨハネスイッテンの「色彩論」です。
現在ちまたに溢れる色彩の勉強に関する本の多くは、おもにこのイッテンの「色彩論」がベースになっていると思います。

itten

…と紹介すると、まじめな皆さんは本屋や図書館で開いてみることでしょう。
そしておそらく、複雑な言葉が並んだ内容に頭痛がし、とりあえず読んで見始めるものの10分後には本を閉じてしまっていることでしょう。

この本には色彩の調和のことや、色が心理へ及ぼす影響についてなど、色に関する様々な基本的な説明とその学習方法について図入りで書かれているのですが、真面目に読もうとするとなかなか手強い内容の本です。

この本の中で受験生の皆さんにまず押さえといて欲しいポイントは「7つの色彩対比」です。
イッテンの色彩論における7つの色彩対比とはすなわち、

色相対比
明暗対比
寒暖対比
補色対比
同時対比
彩度対比
面積対比

です。
ざっくりといえば「色の見え方は絶対的なものじゃなくて周りの色によって相対的に変わってきますよ」みたいなことなんですが、この対比を覚えたからといってすぐに課題制作に応用できる、というわけでもないです。

しかし、これは基本かつ重要なことなのでぜひ調べて欲しいと思います。おそらく、今後の制作の中で大きな足がかりになることでしょう。

それぞれの説明をここに書くのは大変なので参考になりそうなサイトのリンクを貼っておきます。

色の見え方
http://www.colordream.net/taihi.htm

色彩学講座
http://rock77.fc2web.com/main/color/color.html

COLOR NOTE
http://www.sipec-square.net/~mt-home/students/miyazono/project/shikumi/page01.html

当然,興味があれば「色彩論」を読んでみてもいいと思いますよ。

あと、色彩とは直接関係ありませんが、このサイト面白いです。

イリュージョンフォーラム
http://www.kecl.ntt.co.jp/IllusionForum/index.html

ではまた。

1学期終了。夏期講習会にむけて。

私立美大デザインクラス講師の笹本です

 

昨日で1学期の通常授業が終了しました。

1学期の間で充実感や上達できたことを実感できた人。

逆にあまり思うように取り組めなっかた人。

試験まで残された時間は同じ。

目標を見据えて、後悔しないように、

一所懸命に取り組んでいきましょう!

 

実技も学科も1学期で学んだ基礎をしっかりと『復習』して、

7月20日から始まる夏期講習会に備えてください。

 

今までに美大受験のための実技の経験が無い方でも、

『美大に行きたい!」「デザイナーになりたい!」

もしこのような夢があれば、この夏からぜひ始めてみてはいかがですか?

迷うよりも行動です!

 

夏期講習会の多摩美大と武蔵野美大のコースの申し込みは、

まだまだ間に合います。

講習会の参加をお待ちしております。

 

 

 

裏か?表か?

のど風邪を引いてしまって、気管支喘息ぎみの油絵科 箱岩です。

風邪と言えば、自分が受験時代通っていたK美術研究所では、風邪を引いてもなかなか簡単に休めるムードが無くて、40度の高熱でも一旦塾に行って先生の許可をもらわないと休めませんでした。クラスのペースに置き去りにされないよう必死だった記憶があります。ある意味でスーパー熱血指導&スパルタ指導でしたね。あまりに辛くて、帰りに数人のお友達と先生の悪口を言ったものです(笑)。今となっては懐かしい思い出です。

新宿美術学院油絵科では、電話一本して頂ければ休んでもかまいませんし、課題に遅れてしまったり、仕上がらなかった作品だって丁寧に指導しています。無理はしなくても着実に自分の実力を伸ばせて、ありがち無個性にならない様に丁寧にひとりひとりと向き合う指導を目指しています。頑張る子もマイペースな子も個性の弱い子だってしっかり指導します。この指導の質へのこだわりは、当時の自分が受けた指導の反動でしょうか。おっと、つい愚痴ってしまいました。

この時期の風邪は、地味にしつこくて嫌ですよね。皆さんも1学期残りわずか、体調に気をつけて今やれることを精一杯頑張りましょう!

 

さて、先日私が書いた「裏美術」の記事は読んで頂けましたか?「裏美術」とは何か?ということ自体も明快な定義付けが無い状態からのスタートですので、先ずは其処から始めようということで、各クラスの先生達にご協力いただき告知した通り、作品の募集をしてみました。

まだまだ参加者が少なく作品数が数ない状態です。これではまだ定義付けができる程ではないようですので、引き続き募集をしたいと思います。

興味のある人は、ふるってご参加ください。

作品投函ポストは仮設置状態ですが、講師室界隈にございます。

まだ見つけていない人には、ヒントを差し上げましょう。目印はこのマーク。

裏美術ロゴ(仮)

 

「裏美術」だけに分かりにくく隠れていますので、楽しく探して頂ければと思います。

 

さて、新美の1学期も来週で終わります。制作を最後まで頑張ることも大切ですが、荷物や作品の持ち帰りも計画的にお願いします。

夏期講習を受講される方で手続きが、まだお済みでない方も早めにお手続きいただきます様お願い致します。

梅雨明けまで後少し、記憶に残る暑い夏になる様、前向きにがんばっていきましょう!

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夏期講習間近!

こんにちは、基礎科講師一同です。

いよいよ、今年も夏期講習が近づいてきました!
基礎科は一学期最後の授業を迎えたコースも出てきました。
内部生の皆さん…講習会の申し込みはしましたか?
外部生の方も、まだまだ受付中ですので、今からでも是非お申込み下さい!
夏期講習はまとまった時間に集中して制作できる、基礎科生には貴重な機会です。
普段は2週に渡って制作をするので、作品が仕上がるまでに時間がかかりますが、
講習会では2日に一枚のペースでガンガン枚数をこなしていけるので、普段以上に
自分の成長のペースを実感できるのではないでしょうか?

ブログ1

去年の夏期講習の様子です。

ブログ2

全国から沢山の生徒が集まり、切磋琢磨します!

 

夏期講習は7/20?8/24です!
詳しくは↓
こちら
からご確認下さい。

受験生になる前の今年の夏を、一緒に前進の夏にしましょう!!