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日本画科の紹介- 2013、START –

日本画科主任の金子です。

 

新校舎に移転したのは3月。早くも梅雨空の陰鬱な季節となりました。まさしく光陰矢のごとし。

そんな梅雨明けが待たれる今日このごろ、雨中の新緑はひときわ色鮮やかで、新校舎の裏路地の紫陽花も美しく咲き乱れています。

新校舎の外階段からは東京都庁庁舎を間近に望むことが出来、と同時に校舎裏の街並も俯瞰することが出来ます。近代と時代から取り残されてしまった様相がクロスしているこの辺り一帯。西新宿という喧騒の中に在りながらとても興味深い地域です。

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― さて、今回は日本画科の様子を少々。

移転間もない頃は慌ただしい日々でしたが、徐々に新校舎の環境にも慣れ、旧校舎の頃と変わらない落ち着きを取り戻しています。新校舎のアトリエは他科同様、旧校舎とは比較にならないくらい清潔度の高い環境です。スペースは無駄が無く、整然。空調設備も万全のため、安心して課題制作に集中することが出来ます。

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そんな日本画科の1学期は「描く」ということを通して「芸大美大受験に必要な描く力」を身に付けていきます。空間を理解しながら、『対象を見て(観察)、描く(描写表現)』という日本画科受験の本質を把握していきます。

浪人生を主とする昼間部は、日本画科受験に対応した「総合的な力」を身に付けることを目的としたカリキュラム編成。特に1学期は「描く力」の基盤を構築していきます。昼間部終業後は「学科授業」、もしくは「夜間制作特訓(希望者)」に分かれ、各々の課題点克服のための対策に取り組みます。また、高校生を主とする夜間部は、“4日に1課題”というカリキュラムサイクル。基礎をしっかり習得し、芸大美大受験に必要な対応力を鍛えます。「全員現役合格!」を目標に、ひとりひとりのレベルに沿った丁寧かつきめ細やかな指導を心掛けています。

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― 現在は中間コンクールが終了し、学期末コンクールに向けて精励中。両クラス共に2回目の個人面接&個別指導を終える頃です。因みに、先週末の昼間部着彩課題は紅花と葡萄。季節の移ろいを肌で感じながらの受験勉強。受験には学ぶべきことが数多ありますが、感受性を育みながら取り組むことも日本画受験において大切なことの一つです。
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― 最後に。

月曜日の夜間部は、本校校長である三上先生の「デッサンレクチャー」を開催しました。講義では、デッサンについての“ノウハウ”と“コツ”をとても分かり易く解説いただきました。

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このように日本画科では周期的なイベント、レクチャーを行い、ブラッシュアップを図っています。尚、日本画科に興味ある受験生がいらっしゃいましたら是非見学にいらしてください。

次回投稿は2週間後、7月初旬。

梅雨明けの暑さはまたひとしおに感じられ、夏空眩く感じられる時期でしょう。