日別アーカイブ: 2015年5月7日

うて、うて、考えるな

デザイン科総合コースの滝口です。
GWはいかがだったでしょうか?
寝続けてしまった人、帰省してのんびり過ごした人、休みも実技や学科に燃えていた人、色々な刺激を求めに展示等にいっぱい足を運んだ人もいるかと思います。
僕は本屋イベントに参加したりして、新美用に面白い古書を安く購入出来たので、ちょっと充実した感じです。田名網敬一さんと横尾忠則さんの作品集だから、たまたま似たようなチョイスになってしまいました。

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さて、今日のタイトル「うて、うて、考えるな」ですが、これは僕がもう10年前にもなる写真新世紀という公募展で参加した時に、同じ会場で個展をされていた写真家の内原恭彦さんの展示のタイトルでした。
ちょうど前回の油絵科の先生の記事とふと関連してしまうような感じですが、予備校等で実技を教えていると、どうしてもその言葉の説明(概念)ばかりに頭が行ってしまい、もっと感覚的な部分や無意識の部分とかを信じられなくなってしまうことも多々あると思います。

この『うて、うて』というのは、写真だとShootと英語では言うこともあるので、何を撮るかとかどんな風に撮るかなんかを考えずに撮ってしまえという決意や想いなども込められているんじゃないでしょうか。
デッサンや絵等では、クロッキー等がそれにあたると思いますが、じっくりと練って考えることも大事ですが、もっと感覚的に、瞬発的にとらえられる何かを発見する為に、短い時間で多くの枚数を描くこともとっても大事な部分があると思います。

写真ではなくクロッキーだと「描け、描け、考えるな」ですが、何かかっこ良くない感じがするので、やっぱり「うて、うて、考えるな」が良いですよね。
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そんなテーマで、GW前に石膏デッサンで着彩クロッキーを皆で何十枚も描いてみました。
指導にあたっていた講師たちも、一緒になって無心で描きました。

数 枚描いて行くと、やはり集中力も切れて来てしまいますが、描いていて感じた事は、見てじっくりと描く行為ではなく、感覚的に全体や像のイメージなんかを 追って描いて行く方が、計って描いているよりも活き活きすることもあって、自分が日頃思っていたり感じていたりする以上の力が、絵から現れることもあっ て、思い悩んでいるときとか、無心で対象を追いかけてみるのも凄く良いことだな?って、改めて思いました。

そんな課題から生まれた着彩クロッキーたちを幾つか紹介しておきたいと思います。
1枚あたり大体10分から30分程度でしょうか。

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新年度も始まって1ヶ月。GW休みで5月病にならないように、がむしゃらな時期を過ごしても良いかもしれないですね!!