こんにちは。ena美術 新宿先端芸術表現科です。
今年度と昨年度と一昨年度の体験記は以下のリンクから。
2024年度体験記その1
2023年度体験記その1 その2 その3 その4 その5
2022年度体験記その1 その2 その3 その4
今回は一次試験小論文選択で、現役で合格されたRさんの体験記になります。
Rさんは制作では、自身が経験した実感から始めるだけでなく、Rさんが書籍から学び、自分で調べたこと、解釈したことなどをベースとしながら、様々なメディアを用いて自らの興味や関心を探求していきました。そうした活動を通して、単に知り、考えた事柄を表すだけでなく、それらに実際に形を与え、実現することを通して、概念を現実化する営みそれ自体が持つ可能性を提示するファイルになっていったと思います。最後に制作された機械と人工知能をめぐる制作は、とりわけその方向が明示された素晴らしいものだったと思いますが、通底しているのは未だ現実化していない概念のもつポテンシャルを探求するという営みであり、それは現実が一つではないという、表現という営みのもつポテンシャルを提示するものになっていたと思います。
それでは、Rさんの合格体験記になります!
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・一次試験小論文受験ですが、小論文で意識していたことはなんですか
小論文では、与えられた課題文と問題文を正確に読解し、作問者が呈示する抽象的な問いを把握することを意識的に行っていました。例えば今年度は3問目で、配布された物体を生物の死骸だと結論づける問題が出題されました。私は「生き物」とは何か、そして「死」とは何かという2つの問いに、私なりの見解を示す必要があると考えました。課題文はそのための糸口として参照し、キーワードを拾って自分の論へと展開しました。私の場合、小学生の頃から中学受験で現代文の演習等をしていたため、読解には自信がありました。そのため回答の途中に課題文の解釈を盛り込むことで、自分の関心に引きつけ、論を進めやすくしていました。一年間一緒にやってきたライバルたちもそれぞれ強みを持っており、そのどれもが私にはないものでした。普段の授業での練習を通して自分の強みを発見していき、本番では柔軟に対応しつつそれを発揮することが求められると思います。
・制作や活動はどのように進めていきましたか?
私は中学生の頃から放課後に市の図書館に通い、様々な本を読みながら気になったことをノートにまとめていました。その時に生まれた気づきから作品を制作することが多かったと思います。それは私にとって日々の習慣の延長です。何か新しいことを始めようとするよりも、これまで生きてきた自らの生活の基盤に誠実になることが肝腎なのではないでしょうか。素直に手を動かし続けることで、興味や関心はおのずから見つかってくると思います。
・予備校での講評で印象に残っているものはありますか?
夏頃に、講評会で見せるための新しい作品が完成していなくて、他の人の講評を聞くだけにしようと思っていた日がありました。ですが講師は私の時間をとってくださったんです。本当に何も用意してなかったんですけどホワイトボードを使って、作品のプランですらない、ただただ今考えてることだけを説明しました。それでも生徒を含め皆さん真摯に聞いてくださって、頂いたフィードバックはその後の制作に活かすことができました。必ずしも作品の評価や改善点の指摘だけではないということが、ena美術の講評会の特長だと思います。どんなものでも一度人前に立って発表し、対話することで、新たな気づきが生まれるのではないでしょうか。講評会に毎回出席し、他の人の講評も聞いて語り合うことで自分の考えを深められたと思っています。
・個人資料ファイルを制作するプロセスで予備校はどのように役立ちましたか?
ファイルの制作は、割と自由にやらせてもらったと思います。だからこそ自分と時間をかけて向き合うことができ、テキスト等も自然と決まっていきました。それでも、たった20枚の紙面上で作品や自分の関心を最大限理解してもらえるようにするのは難しかったです。そんな時に講師の方々に相談に乗っていただき、レイアウトを中心に多くの助言を貰いました。その結果として自分でも納得のいく、素直なファイルになったと思います。
・総合実技という試験はどのような試験だと捉えていますか?
総合実技は、ファイルの補足として活かせるチャンスだと捉えています。私は割と、小論文と近い感覚で取り組んでいました。出題者の意図を捉え、それに応えることが最優先事項だと思います。その上で作りたい構造を一つ決め、あとはその実現のための試行錯誤を楽しめるかどうかじゃないですかね。私としては、本番の試験でそれを態度として示せてよかったと思っています。個人資料ファイルでは実体のあるメディアや素材をあまり使ってこなかったため、理論が先行する印象を与えがちだったと思うのですが、総合実技で新しい一面を見せ、それをカバー出来たような気がします。
・最後に1年を振り返り印象に残っていることなどあれば
はじめて1階のギャラリーで作品を展示した時が最も印象に残っています。多くの人が行き来する場所に作品を置くことで自分の中に生じた高揚は、やはり作品制作を続けたいのだという自覚に繋がりました。ena美術ならではの、予備校生としては滅多にない機会を頂けたと思っています。
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Rさん改めて合格の方おめでとうございます。
毎回の授業後でも疑問点や関心を話してくれて毎回とても楽しい時間を過ごすことができました。ありがとうございます!Rさんの総合実技や小論文、個人資料ファイルの再現などを含む合格者再現展示はena美術1Fで現在開催されています。
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