日別アーカイブ: 2022年6月15日

【基礎科】アクリルガッシュこぼれ話

どうやら東京は先日梅雨入りをしたそうです。
梅雨のイメージといえばカビ、去年か一昨年か、梅雨がとても長かった年に
作業場からお風呂場から、ありとあらゆるところにカビが発生したことがありました。
換気をしようにも外気の湿度でカビるし、晴れの日がないしで、
完全にお手上げ状態になっていました。
今年はそうならないことを祈りながらも、意外と雨の日の静かな環境は
嫌いではなかったりします。なので今一番欲しいのは、静かな強力な除湿機です。
基礎科名越です。

カビの中にも白カビ黒カビがあるように、
アクリルガッシュの黒と白にも種類があります。
間違って買ってしまう生徒が毎年いるので、記事にしたいと思います。

まずブラックです。
大きく2種類のブラックがあります。
ジェットブラックとランプブラックです。
ランプブラックのランプはランプの煤(炭素?)から来ていると聞いたことがあります。

ホルベインさんの公式にはこのように書かれています。

ジェットブラックは、アニリン黒(有機顔料)、ランプブラックは、カーボン黒(炭素)を原料とした顔料が用いられています。 ジェット ブラックは単独での黒さに富み、ランプ ブラックは艶がない色合いです。 漆黒度はジェット ブラックが非常に高く、耐光性は、ランプ ブラックのほうがやや優れています。
(ホルベイン技術情報Q&Aより)

だそうです。
またデザイン工芸のベタ塗りの課題などで、白と黒を混ぜたりする時に、
ジェットブラックは粒子のようなものが浮いてきてしまい、綺麗に混じらないということが
あるため、モノトーンで塗る時はランプブラックを推奨しています。

確かにランプブラックはどこか赤く、ジェットブラックは青みがかっていますね。
ジェットといえば、最近公開されているトップガン、
とても面白かったです。映画館で見ることをおすすめします。

次はホワイトです。

ホワイトも色々な種類があるのですが、一番間違えやすいのが
ホワイトとミキシングホワイトです。
ミキシングホワイトは透明度が高いため、ベタ塗りで使うとムラの原因になってしまいます。
また、混ぜても混ぜても色があまりかわらないためベタ塗りには使わないようにしてください。
描写をする際には透明度がたかいので、繊細な混色が可能になります。
(https://www.turner.co.jp/art/gouache/index.html ターナーアクリルガッシュ)

いわゆる芸大系平面や水彩表現などで使いやすいのかもしれません。

このように、自分がどのような色味やテイストの描写をしたいのかによって
絵の具もチョイスできると、表現の幅が一気に広がるかもしれませんね。

ぜひ興味があれば、購入して試してみてもいいかもしれません。

 

では