日別アーカイブ: 2021年11月20日

彫刻科作品紹介

こんにちは、彫刻科講師の新妻です。ここ二週間ほどは日を跨いでの塑像課題が続いていました。体力的にはハードかもしれませんが、制作する上でのちょっとしたコツを掴むのもこういうタイミングだったりします。それぞれの課題に向き合っていきましょう!

では作品紹介に移ります。
特別派手な構成ではありませんが一つ一つの関係性に気を配りながら作りきり、自信に繋がる1作になりましたね!
ヘルメスのマスク、なかなか作る機会がないですが、顔の細やかな造形を観察していく良い機会になりました。構造的なかみ合いは引き続き意識していきましょう。

マスクの密度感と盤上の大きさが目を引きます。布の造形する面積をもう少し抑えてあげるとシルエットや作り込みをコントロールしやすかったかもしれません。

マスクの構成としてはこれは背面側なんですが、全体の構成が1番ハマって見えたのとクマさんの後姿が可愛いのでこちら側からパチリ。

表現の巧みさに対して動きのかみ合いが今一歩ということが多い作者でしたが今回のデッサンは自然にマルスの印象がスッと入ってきて、形態に対しての追い方も無理がなくて良いですね。

課題時間内で顔などの主要な印象と密度は上げていましたが、その後も少しだけ修正を加えて作品全体での見え方がより安定しました。模刻は一度作り切る体験ができると大きいです。

だんだんと複雑な形の情報を掬い上げてこれるようになってきました。フィニッシュ前に形の魅力をさらに増やしていきたいですね。

最終的に光を感じる自然なデッサンになりました。首から頭部にかけてのはまりや構造を序盤で安定できるとなお良いです。

形態の強さと描写が魅力的な一枚です。ここからさらに姿勢の印象をより近づけられるとバッチリです。

夜間部生の作品です。手と薪の構成です。

薪の描写をグイグイ作ってる勢いが良かったです。手のポーズと切り口の造形も気が利いています。

手と薪の関係性が面白いです。木の繊維の歪みもうまく作り込んでアクセントにしています。

こちらもシンプルだけど狙いが伝わります。薪と手の配置で横方向への自然な流れを演出しています。

彫刻科のアトリエで制作している基礎科生も頑張っています!

とても自然にモチーフを捉えていて調子が綺麗ですね。デッサンを描く上でのバランス感覚の良さを感じます。

ヴェロッキオのマスクの特徴に繋がるバランスや陰影のつき方をよく捉えていますね。形もピタッとしていて見やすいです。

今回は以上です。また!