日別アーカイブ: 2019年8月3日

彫刻科 夏期講習中盤戦へ!

こんにちは!彫刻科の小川原です。夏期講習は昼間部、夜間部、講習会生が集まって大いに盛り上がっています。

直近の秀作を紹介します。

モデルのデッサン。

迫力のある構図です!でもそれ以上にモデルさんの印象がリアルに伝わってくるところがとても魅力的です。


丁寧な描写がとても良いです。なによりポーズや骨格構造をはじめ、「人」としての自然さに反応して完成出来た一品です。

モデル首像

人物としての全体の自然な印象がとても良いです。特に目や髪の毛の表現は作り込むほどにぎこちなくなりがちですが、この作品は時間をかけた分プラスになっているのが分かります。鼻や口の造形レベルも更に高められたら最高です!

自刻像 講習会生の作品。

形に対しての反応がとても良いです!ニュアンス的な表現まで突っ込んでいても表面的に見えないところが素晴らしいです。作品の魅力と完成度の高さが響きあっています。しいて言うなら鎖骨の表現に関しては更に高められたと思います。



とても印象が良いです。この作品が「鳩である」ということに何の疑問も持ちません。当たり前のようですが一番大事なことです。


正面側の自然さも魅力的でしたが、羽など表面の質の差を上手く引き出せていると思います。こういうところは作りこみ方によってはカタい表現になりがちですが、この作品は上手く言っていると思います。

ミロのヴィーナス


石膏像から受けた印象を、自然体で画面に表せていると思います。悪い意味で慣れてくると観察や表現が雑になって、石膏デッサン=作品ということさえ忘れてしまうということがあります。そうなってしまうと美術としての学びからはかけ離れたただの惰性の行為でしか無くなってしまいます。どんなに上手くなっても、見たものから感じたことを感じたように表現する事が全てであって、「見方」「やり方」と言うのはおまけでしか無いということを意識しておきたいです。この作品からはそんなそういう誠実さを感じます。

奴隷

奴隷の動きの印象がとてもよく表現できていると思います。顔面付近がややごちゃごちゃして見えるので、体の表現に上手く合わせられたら更に良くなります。

同じく奴隷 留学生の作品。

木炭の経験も殆どなく、トルソーを描いたこともなかったですが1枚のデッサンの中でメキメキと上達してくれました。描写が魅力的な作品になりました。今後が非常に楽しみです!頑張りましょう!

今回掲載しなかった作品も力作ぞろいでした!制作に気持ちが入っていてとてもよいです!
夏期講習を通して自分の作品性の方向性を掴もう!!