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彫刻科 夏期講習会はじまる。

こんにちは!彫刻科講師の稲田です。今週から夏期講習会がはじまりました。
まだ、天気は良くない日が続いていますが彫刻科はみんな元気に制作に取り組んでいます!!
普段、昼間部と夜間部はなかなか一緒に制作する機会はないですがお互いに刺激し合いながら夏が終わる頃には「夏の思い出は新美の彫刻科で制作」と胸を張って言えるように講師共々制作に打ち込みましょう!!
講習会初日は、小川原先生によるデモンストレーションからはじまりました。

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デッサンの大切な要素の確認、いろいろな見方からなる進め方等講師の僕もなるほどという内容でした。生徒のみんなにはどのくらい伝わったでしょうか。

こちらは授業風景↓
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講習会はじめの課題は「奴隷」木炭デッサンでした。中でも質の高いデッサンが出来上がってきたので紹介します。
昼間部生の石膏デッサン「奴隷」

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作者は立ち上がりから完成が見えているように段階ごとにどんどん奴隷の印象を引き出して描き進めていた姿が頼もしかったです。
しっかりとそこにある形を描きながらも空間を損なわず、奴隷の持っている構造、動き、量感に反応出来ています。作者の持ち味が遺憾無く発揮された一枚ですね!

今回紹介するのはこの1枚だけですが、生徒全員が1学期末のデッサンよりも成長を実感出来た課題になったのではないかと指導していて感じました。
この後の課題も絶えず、挑戦していきましょう。そして失敗しましょう!失敗がないというのは一見いいように感じますがそれは違います。自分にとって未知の領域へ踏み出すときはどんなに綿密に計画を立てても失敗は付き物です。失敗の先にしか成功はありません。今から守っていては駄目ですよ!

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失敗繋がりですが、この画像の作品は僕が今制作している木彫の作品です。わかりにくいですが頭部の荒取りを失敗して寄木しています。完璧だと散々シュミレーションして荒取りをチェーンソーでしていくのですが毎回どこか失敗します‥僕の見切りの甘さといってしまえばそれまでなのですが、、ただ、毎回何かしら新しいことを取り込んで前回とは違う作品を作っていくということを大学を出てから自分の作品制作の1つの目標にしています。今回は失敗するんじゃないかと何回も頭に浮かびます。実際失敗します、ですが大抵1日経てば立ち直ります。新鮮さと失敗はセットだと思います。
自分の作品にいろんな意味でドキドキしながら制作出来ると最高ですね。

 

 

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最後に展覧会のお知らせです。東京都美術館で「木々の対話 再生をめぐる5つの風景」という展覧会が開催されます。会期は2016年7月26日(火)ー10月2日(日)です。木を素材に制作されている5人の作家さんが出展されています。彫刻科の学生にとっては彫刻の作品にふれる良い機会です。夏期講習会で忙しいですが時間を作って是非みにいきましょう!!

では、今回はこの辺りで失礼します。次回は小川原先生です。お楽しみに!!