カテゴリー別アーカイブ: 油絵科

好奇心のハンティング

こんにちは。油絵科の関口です。暖かい日が続いて、すっかり春めいてきたかな…と思いきや、寒い日があったり、天気がグズついたり…。でも春が近づいてきているのは肌で感じますね。

さて、今日は美術をやる上で、一番のエネルギー源となる「好奇心」について書こうと思います。皆さんも美術の世界に入ってきた時の事を思い返して見てください。親から「絵をやりなさい」とか、友達から「美術をやろうぜ」みたいに言われて足を踏み入れた人は皆無に近いと思います。僕なんか「絵なんか描いてないで勉強しなさい」と親から言われてきたタイプです(笑)。

もし美術に興味を持たなかったら、自分は何をやっていたのだろう?そんな事を時々考えるのですが、僕は生物学や自然科学にも興味があったので、もしかしたら、そちらの方に進んでいた可能性もあります。
今はインターネットというものが身近にあり、自分の興味のあるものがすぐに手に入る時代です。


ちなみにこの辺の画像は、Pinterest(ピンタレスト)というアプリで集めたものですが、既に使っているという人も沢山いるかもしれません。もし全然知らないという人がいたら、携帯のアプリでもパソコンでも使用可能なので是非検索してみてください。一言で言うなら、好奇心をハンティングするアプリです。


こんなアイコンです。

個人的には数年前のバージョンの方が使いやすくて、好きだったのですが、ハマっていた時はあっという間に数時間経ってしまう…という危険なアプリなので、今くらいの方が丁度良いのかも。


これは放散虫とか珪藻類を集めて見ました。気に入った画像は保存のボタンを押して簡単に保存。そして自分で集めた画像をカテゴリー毎に分類できるのも、このアプリの特徴。

うーん我ながらマニアック。で、この辺を集めていると、ひょんなタイミングで、こんなのも手に入ったりします。
ちょっと上の画像に似てますよね?

あら、やっぱり美術に戻ってきちゃった(笑)。


このアプリのいいところは、一つ気に入った画像をタップすると、その下に関連した画像がズラズラっと出てくるところ。携帯で入れた画像もパソコンで見られますし、パソコンで入れた画像も携帯に反映されます。

やってみると自分でも気づかなかった意外な一面が見られると思いますよ。ではでは。

今年のオープンスクールは熱いぞ!

こんにちは、本日オープンスクールが開催されました!
御盛況ありがとうございました!!
みなさん1日だけでしたが、楽しく頑張っていました!!


油絵科では、「油絵具の秘密」を開催しました。油絵具だけでなく、様々な絵具のノウハウを
学べたし、実践し、実感したのではないでしょうか?

建築科では、「あなたなりの空間をつくってみよう!」というワークショップをしました。
いろんな素材を使用して苦労していましたが、おもしろい空間ができていました!

映像科は、合格者の作品展示をしていましたが、過去の作品から並んでいてわかりやすく
奥の部屋は暗室になっていて、学生がつくった興味深い映像作品が上映していました。

工芸科では、先日の芸大入試課題の平面構成と立体構成どちらか選んで制作ができました。
立体課題の和紙の表現なんか難しそうですが、なんとか頑張っていました。

日本画科は、主任の先生自ら受講生の皆さんと一緒に「細密着彩」をしてくれていました。
先生が描いているところを熱心にみなさんのぞいています。

同時に、入試説明会を合格者作品を参考に行いました。
早くも先日の入試再現もあり、より1年後の美大入試が身近に感じられたのではないでしょうか!?

全部ご紹介できるのが残念ですが、どこも熱く盛り上がっていました。

オープンスクールは本日で終わりましたが、次は水曜日!
高校生石膏デッサンコンクールがあります。
次は、真剣勝負です。
気合を入れてがんばりましょう!!
まだ申し込んでいない方は、是非申し込んでください。

プラド美術館とベラスケス

こんにちは。油絵科の関口です。ここのところ急に暖かくなって来ましたね。春の訪れが間近に迫っているのを肌で感じます。

さて、上野にある国立西洋美術館では「プラド美術館展 ベラスケスと絵画の栄光」という展覧会が開催されています。入試で忙しかったのでまだ見に行っていませんが、スペインを代表するバロックの巨匠、ベラスケスの作品が7点も来日しているということで、少し時間ができたら見に行きたいと思っています。(ベラスケスの作品が日本に来ること自体が珍しいのです)

個人的な話になりますが、今から20年以上前にプラド美術館を訪れたことがあります。そこで見たスペイン絵画の黄金期と言われる1600年代の作品群…。中でもベラスケスの作品は圧倒的な存在感を放っており、今でも鮮烈な記憶として僕の中に残っています。その中でも一枚を挙げるとしたら、代表作である「ラス・メニーナス(宮廷の女官たち)」でしょう。

ベラスケス作「ラス・メニーナス」(1656年)※今回の展覧会には来ていません。
この作品はスペインでも国宝級の扱いで、残念ながら門外不出ですので、本物を見るには現地に行くしかありません。これを見た時の衝撃は、まさしく「筆舌に尽くしがたい」ものでした。何がそんなに凄いのか?を知りたい人は、とにかく現地に行って本物を見て見てください。


中央にいる王女マルガリータの部分。

今回の展覧会では、これほどの作品が来るわけではありませんが、ベラスケスの技術の一端を垣間見ることは出来ると思います。まだ見ていなくて「これから見に行く」という人の為に、ちょっとマニアックな見方を紹介したいと思います。

まず注目してもらいたいのは初期の作品「東方三博士の礼拝」(1619年制作ということは、何と20歳で描いたことになります。2?3浪の人と同い歳!?上手過ぎます)キッチリ描いているので、近くで見ても晩年の様なタッチが殆ど見られない筈です。背景もかなり暗く、闇から浮かび上がる様なそのスタイルは、カラヴァッジォからの影響が強く伺えます。


カラヴァッジォ作「キリストの埋葬」(1602?3年)※今回の展覧会には来ていません。

初期の頃は明らかにカラヴァッジォの影響(あるいはカラヴァジェスキというカラヴァッジォの追随者の影響)を受けていたのですが、それから16年後にはこんな作品を描くようになります。ポスターになっているので、街で見かけた人もいるでしょう。明るくて躍動感に溢れ、軽やかさすら感じる作品ですね。
ベラスケス作「王太子バルタザール・カルロス騎馬像」(1635年)

もしかすると、ティツィアーノのこの作品を土台にして、もっとダイナミックにアレンジしてみようと考えたのかもしれません。実際ベラスケスは1629年?31年に掛けてイタリアに美術品収集と旅行に行っているそうです。ヴェネツィアではティツィアーノの作品にも触れているのではないかと思います。
ティツィアーノ作「カール5世騎馬像」(1548年)※今回の展覧会には来ていません。

そしてベラスケスと言えば、この人無くして語ることができません。当時のスペイン国王フェリペ4世です。彼は政治には全く興味を持たなかったそうで、無能王などという不名誉な呼び名が残っていますが、才能のあるベラスケスのことを深く寵愛していたようです。ベラスケスも若い時から生涯に渡り、何十枚も彼の肖像画を描き続け、二人の間にはある種の友情のようなものが見て取れます。
ベラスケス作「狩猟服姿のフェリペ4世」(1632?34年)
ここでは身体の右側のラインに描き直しの跡が見られますね。描いた当時は完全に隠れていた筈ですが、油絵具のシルバーホワイトは100年以上の長い年月が経つと、少しだけ透明になって行く性質がある為、下に描いたラインが透けてきています。ちなみに手に持った猟銃はフリーハンドで描かれていますが、精密なマシンの様にまっすぐに引けてます。

ベラスケスの作品は比較的大きいものが多いので、美術館に見に行く時は単眼鏡か双眼鏡を持って行くことをお勧めします。近寄って見た時と、離れて見た時の違いを味わうと、一層面白く見えると思いますよ。
皆さんも春休みを利用して、是非美術館に出かけて見てください。

秋葉原校開校イベント 山口つばさ先生トークショー

こんにちは、先日のブログにもありましたように
いよいよ、今週末に
新宿美術学院 秋葉原校が開校いたします!

その際ゲストとして、月刊アフタヌーンで連載中の「ブルーピリオド」の作者
山口つばさ先生をお迎えします。

山口先生は、新美出身の芸大卒生で、受験時のお話から漫画家への道のりなどをお話しいただこうと思っております。
そして、「いつ漫画家になろうと思ったのか?」「どうして美大からなのか?」「美大でよかったことは?」等々
「質問コーナー」を設けますので、何やらご質問等ありましたら当日でも構いませんし、
こちらに山口先生がweb上に質問箱を用意してくれましたので、こちらからの質問も受け付け、当日お答えしていただく予定です。

https://peing.net/28_3

2月17日(土)17:00~18:00 山口つばさ先生トークショーでお待ちしております。
先着20名様には、単行本をプレゼントいたします。

詳細は、新美のホームページもご参考ください。
http://www.art-shinbi.com/event/akihabara

他にも、13:00~19:30作品展示、15:30~16:30保護者のための芸大・美大受験説明会など、イベントがありますので
是非お誘いあわせの上、ご来場ください!

天才たちのノート

こんにちは。油絵科の関口です。早いもので私立美大の入試がもう少しで終わりますね。僕は不覚にも風邪をひいてしまいましたが、皆さんもあともう一踏ん張りして、芸大入試まで頑張りましょうね。

さて、先日油絵科の夜間部では取材課題を行い、上野にある国立科学博物館に行ってきました。訪れた時に「南方熊楠ー100年早かった智の人ー」という企画をやっていましたので、今日はその紹介をしたいと思います。

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皆さんはこの南方熊楠(みなかた くまぐす)という方をご存知でしょうか?博物学、生物学、民俗学など、幅広いジャンルで活躍した、日本の生んだ天才の一人です。今年は生誕150周年ということで、この企画展示を行った様です。僕は生物学にも興味があったので、密かに今回の展示を楽しみにしていました。
この冊子には熊楠が採集した標本がビッチリと貼り付けられている様で、上から見ると紙がボコボコになっているのが分かります。う?…。ページをめくってジックリ見てみたい。


生物学者という事もあり、かなりの数のスケッチを残しています。結構上手ですね。

今の菊皿とは違いますね。梅皿と言ったほうが良さそうです。こういうのを見ていると、美術と科学というのは、かなり近いところにあるのが分かります。

そこで思い出されるのはレオナルド・ダ・ヴィンチです。
レオナルドも美術と科学の領域を行ったり来たりしていた天才です。


これはニュートンのノート。


こちらはコペルニクスのノート。

天才と言われる人たちのノートには、イメージ(図像)と文字がごちゃ混ぜに描(書)かれているのが特徴なんだとか。右脳と左脳を同時に使うことによって、脳の領域を広く活用させていることが、彼らを天才たらしめている…という説もあるそうです。好奇心のあるジャンルなら、誰でも天才になる可能性を秘めているはずです。
落書きやイタズラ書きだらけの皆さんのノートやクロッキー帳も、もしかしたら天才になるためのトレーニングなのかもしれませんね(笑)。