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自画像

こんにちは、油絵科です。

先週は全科合同のコンクールの採点がありました。毎年自画像関連の課題が行われるのですが今年は「私について」でした。並んだ作品を見ると鏡に向かって真剣な間ざしで描写するものやイメージで描くもの、今年は着彩をしたものなど多彩な取り組みがあって全科で幅があって面白く鑑賞させていただきました。

自画像は古くから描かれている題材で、一般的にはレンブラントやゴッホなどが有名でよく知られていると思います。

また自画像として変わり種を紹介すると「泉」で有名なデュシャンも72歳の時に自画像「わが舌はわが頬のうち」を制作しています。

紙に描いた横顔の線描の上に石膏撮りされた彼の頬を思わせる物が合わせられています。口が固く閉ざされた自画像ですが、何を語り、もしくは語らないようにしているのでしょうか。絵画としても彫刻としてもある意味で中途半端なその作品はメディアから解放された彼の信念や魂がより鮮明になっているようにも見えてきます。

 

日本人の作家では石田徹也   は自画像で有名な作家です。彼の作品は強い物語性があり見るものを創造の世界に引き込みますが、実際に間近で見たときに何よりも惹かれたのが、絵画内からこちらをのぞき込むような絵画内にいる彼の純粋でまっすぐな瞳でした。丹念で実直に仕上げられた絵は、見るものに鑑賞しているのではなく、見返されてるような不思議な感覚を与えています。

 

他にもPHAIDONの500の自画像という画集に多くの自画像が掲載されていて楽しむことが出来ますよ!