月別アーカイブ: 2013年9月

油絵の筆について

?こんにちは。油絵科の関口です。

さて突然ですが、皆さんは油絵を描く時にどんな筆を使っていますか?
前から気になっていたのですが、アトリエを回っていると、柄の短い水彩用の筆やデザインや日本画の筆を使っている人をよく見かけるようになりました。水溶性の絵の具に使う筆は総じて毛が柔らかく、実は油絵具を扱うにはあまり適してません。

水彩用の筆や、柔らかい毛の筆を使っている人は、常にオイルを混ぜながら描くことになり、結果的にそれが単調な画面へと向かって行くことになります。

?油絵に使う筆の代表格は、何と言っても「豚毛の筆」です。硬くてゴワゴワしており、それだけで敬遠している人も多いと思いますが、粘度の高い油絵具をコントロールするには最も適した筆だと思っています。特に不透明に絵の具をしっかりと乗せたい時や、擦り付ける様に薄く絵の具を付ける時など、使用頻度が高いので、油絵を描く時に豚毛の筆は欠かせません。

?メーカーも色々ありますが、日本のメーカーならnamura(ナムラ)が断然お勧めです。特に柄が緑色で金具が銅製のHFというシリーズは、品質の良さから大ヒットし、発売以来多くの画家に愛用されてきました。ポピュラーな筆なので、使ったことが無い人でもこのデザインには見覚えがあると思います。ナムラHF
ナムラHFアップ

以前生徒を連れてナムラさんの工場見学に行った事があります。一本一本が手作りで、気が遠くなる程多くの工程と手間が掛かっています。素人目には分かりませんが、手作りなので一本ずつ微妙に違い、作る職人さんによっても若干の違いがあるのだそうです。筆の出来るまで

筆を作る道具

職人さんの作業

筆を作る職人2
豚毛の特徴として、全体が若干カールしており、その毛の曲がった方向を全て同じに合わせ、内側に向く様に作られています。毛先は枝毛になっていて、絵の具や油の含みが良くなっているのだそうです。なので毛先を切って使うと、筆の能力が発揮できません。

見学の時、実際に1?2工程だけやらせてもらったのですが、単純な作業なのに難しくて、苦戦した覚えがあります。自分でやってみて、指導をして下さったベテランの職人さんの高度な技術に感動しました。職人さんの間引き作業

ただ、最近では中国から輸入される原毛の品質が低下しており、昔と同じ筆の品質を保つのが難しいのだそうです。動物の毛なので、飼料や気候などにも影響されやすいのでしょうね。

?さて、ナムラのHFシリーズはある程度有名ですが、他にお勧めしたいのは、同じくナムラのOLというシリーズ。S、M、Lの三種類しかなく、比較的大きい筆です。豚毛ですが、毛の色もあまり白くありません。メーカーの方に伺ったところ、HF等のシリーズと比べると、それほど高品質ではないらしいのですが、毛の長さ、柔らかさ共に絶妙で、値段も手頃です。筆者は今迄にこの筆だけでも数十本を愛用してきました。使い方にもよりますが、調子の幅が出しやすい素晴らしい筆だと思っています。唯一欠点を挙げるとすれば、毛の量が多いので、筆を洗うのが大変というところでしょうか?ナムラOL

あと、海外のメーカーでは、フランスのラファエル社の筆がお勧めです。特に豚毛の3592シリーズは毛先の整い方、止め金具の厚さ、及び毛の量の関係が絶妙で、特に2?6号迄の筆は本当に使いやすいです。日本のメーカーと比べると、ちょっと割高ですが、キッチリとした仕上げにしたい時には手放せない逸品です。ラファエル3592 ラファエル3592アップ

因みにこれらの筆はトゥールズさんにも入れてもらいましたので、皆さんも是非一度買って使ってみて下さい。

・・・と、ここ迄書いて、新たな事実が判明しました。

ラファエルの3592シリーズですが、知らない間にデザインが一新されていました。写真を見比べてもらえると分かると思います。上が以前買った3595の6号。下が昨日買った3592の6号です。金具と文字の刻印がプラチナカラーに変わり、軸がかなり太くなっているのが分かります。金具や文字色に関してはあまり気になりませんが、筆の軸の太さの変更は重心や持つ位置が変ってしまいます。筆圧や使い方にも大きく影響するだけに、このデザイン変更は、正直かなりショックです。

新旧3592

まだ買ったばかりで使っていませんので、この筆を実際に使用してみて、後日リポートしたいと思います。

弘法筆を選ばず。という諺がありますが、実際にはそう訳にはいきません。筆には一本ずつ個性がありますので、お店でちゃんと選んで買いましょう。

 

芸大入り口

平成28年度東京藝術大学美術学部デザイン科入学者選抜(一般入試)の一部変更について(予告)

こんにちは、新宿校 古関です。

東京芸術大学のHPに載っていたを情報お知らせします。
平成28年度(あと3年後)のデザイン科の入学試験が変更になります。

以下はホームページよりの抜粋です。

平成28年度東京藝術大学美術学部デザイン科入学者選抜(一 実技検査における一次選抜「鉛筆写生」が選択制となります。
一次選抜「鉛筆写生」は下記2つのいずれかを出願時に選択すること。
1) 石膏像デッサン
「石膏像を中心としたモチーフを描写する」
2) 構成デッサン
「設定されたモチーフ(実物に限らず、想定のモチーフも含む)を自由に構成して描写する」入試)の一部変更について(予告)

詳細はこちら

また、9月28日、29日の説明会等で今後、その他の情報がわかれば報告します。

 

美術の秋がやってきました。

新宿美術学院 国立校 基礎科です。

残暑の厳しさも終わり、綺麗な秋空を見上げる事が多くなりました。
秋と言えば美術、そして基礎科の高校生には文化祭の秋。
高校での展示も、自分の好きや特技を生かして、色々な作品を
出品しているそうです。
きっと、普段の授業では表現しないような、
大胆な作品が出来上がっているのではないでしょうか。
おもいきって表現して、楽しんで欲しいですね。

デッサン1

 

先週の続きのwaterのデザインです。
3

4

デザイン5

それぞれのwaterが出来上がっていきます。

国立校では保護者対象 進学説明会を開催させていただきます。
授業の見学のみもできますので、お気軽にご参加ください。

10/5(土)・10/26(土)・11/23(土祝)     13:00~14:00

ご不明な点は国立校まで。
042-577-1117

デザインを好きになるには

※リンクの不具合修正しました!(9月20日)

はじめに

夜間部デザイン科の大島です。毎年4月くらいの時期に、デザイン科志望の受験生に「好きなデザイナーやデザインは?」という質問をしても「えーと、わかりません」と言う人がほとんどです。

ご家庭の方の職業がデザイン系だったり、学校が美術系でない限り、日本の高校生がデザインやデザイナーのことを知る機会というのはほとんどありません。

それなのに多くの学生がデザイン科に在籍しているというのは、前回のブログでも触れたようにサブカルチャーがデザインの入り口になっているからですが、入試や大学の勉強においてはきちんと本流の「デザイン」を理解していくことも重要です。

この日本において、デザインというものは身の回りに確かに存在しながらも、人々にとって身近で親しみがあるものとは決して言えないのが現状です。よって、デザインを理解したり好きになるためには、自ら積極的にデザインの世界に身を浸していく必要があるのです。

詳しい話は機会を見ながら平常授業のなかで話をしたいと思っていますが、とりあえずここでは平面に関するデザインを中心に「デザインを好きになるために、いかにして自らデザインに興味を持つか」という方法について書きたいと思います。

 

 

1.展示を観に行く
休みの日や学校が早く終わったときは美術館やギャラリーに足を運びましょう。アートであれ、デザインであれ一流のものを見ればセンスも身につきますし、美術館やギャラリーに行くとちょっと大人になった気がします。そして良いものを観た後は、決まって自分でもなにかを創作したい気持ちになるのです!どこでどのような展示が行われているかチェックするためには東京アートビートというサイトが便利です。以下はデザイン科の学生にオススメの施設ですが、展示の内容によっては他にいくつもあるので、参考程度に捉えてください。行ってほしい展示はその都度授業でお伝えします。

ギンザ・グラフィック・ギャラリー
通称ggg(スリージー)。「ジージージー」と言ったりもしますが、オフィシャルな略称ではないかもしれないです。月1ペースの展示替え、無料、かつ質の高いデザインの展示。行かなきゃ損です。むしろ毎回行くべき。お願いだから行って下さい!新宿から銀座までは丸の内線で一本でいけますから!でも日曜日は休館日だから注意してくださいね。近くの資生堂ギャラリーG8も是非一緒にまわりましょう。今開催中のPARTY、メディアアートっぽくて面白いですよ。

21_21デザインサイト
デザインに関する展示専門の施設。以前は正直「?」という展示もなくはなかったのですが、最近は「これも自分と認めざるをえない」「テマヒマ」「デザインあ」など話題性のある展示が多く、デザインを学ぶ人なら展示が変わるごとにチェックしておきたいですね。今開催中のカラーハンティングも必見です。

森美術館
六本木ヒルズの53階にある美術館。現代美術の展示が多いです。現代美術がデッサンや色彩構成に直接役に立つわけではないかもしれませんが、発想力の幅を広げるという意味ではどんどん観るべきでしょう。学生は1000円で展望台まで入れちゃうのでお得ですね。結構なデートスポットなので、ひとりで行くときは「俺(私)は純粋に美術が好きなだけだし寂しくなんかないし」という自己暗示が必要になります。

東京都現代美術館
ここで今度、吉岡徳仁というデザイナー(最近はアーティストなのかな?)の展示が開催されるのでデザイン科ならば絶対チェックしたいところです。常設展やミュージアムショップも楽しいです。以前ここで芸人の東野幸治を目撃したことがあります。

デザインHUB
ミッドタウン内にあるデザインの施設。無料。入り口がオフィスビルと一緒で周囲にはスーツの人が多く、本当にこんなところにデザイン施設があるのかとちょっと緊張します(私だけかもしれませんが)。展示ごとに毎回チェックする必要はありませんが、たまに結構いい展示してたりします。

オペラシティアートギャラリー
新美からわずか5分程度。近いといつでも行けるような気がしてなかなか行かなかったりしますが勿体無いです。見て損することはないので時間があれば是非足を運びましょう。企画展はもちろん、コレクション展がなかなか渋いチョイスです。時間がなければ隣接したギャラリーショップで立ち読みをしてもいいし、同ビル内のICCはメディア表現に興味がある人は絶対行った方がいい場所です。

 

 

2.本屋に行く
デザインに関する知識やアイデアソースを得たければ本屋に行くことが近道です。といっても、そこらの本屋に行ったところでデザイン書籍はあまり充実していないのが実情です。ここでは高校生の皆さんが訪れやすい本屋さんを紹介したいと思います。美術系の本は総じて高いので基本は立ち読みです!どんどん手にとってみましょう。本当に欲しいものがあれば奮発して買ってもいいでしょう。

青山ブックセンター
通称ABC。表参道のABCはデザイン書籍が揃っているので丸1日いても飽きません。近くにあるスパイラルの展示をチェックし、スタバでお茶をし、FoundMUJIで雑貨を見れば模範的なデザイン科の学生です。

ブックファースト
新美からだとコクーンタワー店が近くて規模が大きいです。が、私は行ったことがありません!だって広すぎるし…。ルミネ新宿店はそこそこ充実している上、座り読み用のイスまであるので、もっぱらそちらを利用しています。私と会わないといいですね。

リブロ
店舗によってデザイン書籍の充実度は違うかもしれません。おすすめは系列店の洋書を扱うロゴスが併設されている店舗です。都内だと吉祥寺か渋谷でしょうか。ロゴス渋谷は立ち読みをし、気になった作家などの名前をメモり、家に帰ってネット検索をした学生時代の思い出の場所です。

紀伊国屋
いわずと知れた大型書店。でもここも大きすぎて自分はあまり利用しないかな…。新美から遠くなったし…。でも高校時代、わけもわからずに購入した柳宗理の本はいまでも大切にしています。

TSUTAYA 六本木
六本木ヒルズの森美術館やミッドタウンの21_21デザインサイトデザインHUBなどを観た帰りなんかにフラッと立ち寄るといいです。六本木という欲望が渦巻くスポットで、ギラギラとした人々に囲まれながら、オシャレな雑誌を読んでいると、様々な疑問が去来します。

 

 

3.デザイン誌を読む
この世にはファッション誌やゲーム誌があるように、デザインに関する雑誌というのもあるんです。最初は何が面白いかもわからないかもしれないけど、ペラペラめくりながら、なんとなくカッコいいな、みたいなことを感じればいいんじゃないでしょうか。洋書屋やギャラリーショップなんかに置いてある海外のデザイン関係の本もオススメです。最初はそうやって「意味はよくわからないけどデザインに興味あって洋書とか読んじゃっている私」に酔えばいいのです。みんなそういう過程を経ています(多分)。

アイデア

デザインノート

+81

casaBRUTUS

+DESIGNING

quotation

 

 

4.デザイナーを知る
デザインの世界をより深く知るためには、デザインをする人、すなわちデザイナーの名前も知ると良いでしょう。皆さんが日常的に目にするポスターやパッケージやロゴなども実は著名なデザイナーが手がけていたりするのです。とりあえずデザイン科ならば知っておきたい、日本の代表的なデザイナーの名前を紹介します。(独断で選んだので「なんでこのデザイナーが紹介されてないんだ!」などあるかと思いますが…)

【日本の代表的なデザイナー】

田中一光
亀倉雄策
福田繁雄
永井一正
勝井三雄
粟津潔
仲條正義

大貫卓也
佐藤可士和
原研哉
佐藤卓
葛西薫
中島英樹
野田凪

服部一成
佐野研二郎
水野学
菊地敦己
グルーヴィジョンズ
森本千絵
長嶋りかこ

 

【もうちょっと背伸びしたい人に】

William Morris(ウィリアム・モリス)
Eric Gill(エリック・ギル)

Kasimir Malevich(カジミール・マレーヴィチ)
Wassily Kandinsky(ヴァシリー・カンディンスキー)
Piet Mondorian(ピエト・モンドリアン)

Man Ray(マン・レイ)
Hans Arp(ジャン・アルプ)

El Lissizky(エル・リシツキー)
Alexandre Rotchenko(アレクサンドル・ロトチェンコ)

Paul Klee(パウル・クレー)
Jopsef Albers(ヨゼフ・アルバース)
Herbert Bayer(ヘルベルト・バイヤー)
Joost Schmidt(ヨースト・シュミット)

Josef Müller-Brockmann(ヨゼフ・ミューラ=ブロックマン)
Max Bill(マックス・ビル)
Otl Archer(オトル・アイヒャー)
Armin Hoffmann(アーミン・ホフマン)
Max Huber(マックス・フーバー)

Walter Allner(ウォルター・アルナ―)
McKnight Kauffer(マックナイト・カオファー)

 

 

おわりに

本当はもっと具体的な作品なども紹介したかったのですが、あまりに長くなってしまいそうなのでとりあえず今回はこのあたりで区切ります。

いま新美に通っている方は、ほとんど東京かその周辺地域にお住まいだと思います。
ちょっと足を伸ばせば大きい本屋や美術館がいくつもあって、それは全国の美大受験生からすればずいぶんと恵まれている環境といえるでしょう。あまりにも身近にありすぎるため、そのアドバンテージに気がついていない人も多いのですが、利用しない手はないでしょう。

今後の夜間部私大系の授業では、制作のあいだにデザイナーの紹介やデザイン史、あとは皆さんが好きそうな映像などを見せる機会を設ける予定です。皆さんが少しでもデザインが好きになってくれることを願っています。

 

先端芸術表現科のワークショップ part2

こんにちは、先端コースです。

 2学期が始まって1週間が過ぎました。残暑もおさまってだいぶすごしやすい気候になってきたので、もう一度身体の状態を整えて、後半がんばっていきましょう。さて、たびたびこのブログでは先端コースが行っているワークショップ形式の授業について紹介してきましたが、今回は2学期開始とともに2週にわけて行った『写真のワークショップ』について報告します。

 先週の1回目では、まずはカメラを持って街に出ることからはじめました。といっても、携帯電話にカメラがついている現在では、カメラを携帯しているという状態も、街の中で何か気になったものを撮影するという行為も、きわめて当たり前のことになっています。むしろ生徒にとっては、そんな当たり前のことを言われても何をしていいかわからない、写真そのものが作品になるということがどういうことなのかよくわからないといった反応が多かったように見受けられました。しかし、おそらくそれは写真に限ったことではなく、「作品」をつくるということの最初にある自然な疑問だと思います。そのような消化不良な疑問を抱えつつも、シャッターを切ればイメージが獲得できてしまうのが現在のカメラ技術です。それぞれ新宿近辺で手に入れてきたイメージをスライドで上映しながら、どんなことを考えながら撮影したのかをプレゼンテーションしてもらいました。

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自分の「霊感」を頼りにして撮影する人や、あるものがなにか別のものに見えることを撮影するひと、街の中で拾ったモノをモチーフにしてポートレイトを撮る人など、それぞれに異なるアプローチの仕方がありました。見ていて発見だったのは、短時間の撮影だったこともあって、別の人が自分とほとんど同じモノや場所を撮影しているというようなことが起こるのですが、プレゼンを聞いてみると、人によってそこに何を見ようとしているのかが違っているというような場面があることでした。

ここまでが前半のセクションで、後半は前半撮ったものをセレクトするなり、また新たに撮影に行くなりして、<枚数制限は設けないけれども、最終的に「ここからここまで」を決定して「1つ」のものとして提出すること>を課題としました。

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それぞれ午前の制作からまた新しい展開を模索していました。そこで午後の講評では、最初は作者のプレゼンをなしにして、まずは他の生徒が「これはどんなことが写っている写真なのか」を自由に考えて発言するかたちにしました。

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その後こちらから作者に質問しながら、徐々にどんなことを撮ろうとしたのかを聞いていきました。かといって、ここでは答え合わせのようなことをしているわけではありません。当たり前のことですが「答え」のようなものがはっきりとあるわけではないからです。それよりもここで大切なのは、ここを見てほしいと思っている要素に対して「背景」だと思っているような要素が、はじめてその写真と出会う人にとってはむしろ気になったり目がいったりというようなことが起こることです。自分が撮ったものの中で見えていなかったものが見えるようになる経験の中にも、今後の制作のヒントを見つけられるかもしれません。

 

さて、1回目のレポートが長くなってしまいましたが、ここから2回目のレポートです。

ご存知の人も多いと思いますが、先端の入試では事前に自分の制作をファイルにまとめて紹介する「ポートフォリオ」の提出があります。先端の教授の先生方は、このポートフォリオにまとめられた写真や文章等で受験生のこれまでの制作をはじめて見ることになります。するとやはり作品そのものを見せることができるのは写真ということになります。

以前のブログで『首像のワークショップ』を紹介した際に、積極的に自分の彫刻作品を自分で写真に撮ったメダルド・ロッソとコンスタンティン・ブランクーシという2人の彫刻家を紹介しました。(興味のある人は先端科の過去の投稿「先端芸術表現科のワークショップ part1」を参照してみてください。)彼らの自作の写真がそれ自体見るべき強度を持っているのは、その作品が最も豊かに見える見え方が撮影されているからかもしれません。そのような写真は、作者は作者であると同時に、その作品にとってひとりめの鑑賞者であることをあらためて実感させてくれるものがあります。

ということで、写真のワークショップ2回目は、新宿を飛び出して上野の東京国立博物館に撮影に行きました。展示物や空間に対して自分が興味をもったポイントを、どのように撮影できるかの実践編です。

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初トーハクの生徒も多く、展示物はもちろん、それがどのように展示されているのかにまで興味が拡がっていく様子で、普段教室で作品をつくったり見せたりしていると気がつかないような部分をあらためて確認した人もいたかもしれません。

 

先端科では、昨年度から始まった二次の総合実技試験の実践的な対策と並行して、このように毎回違ったアプローチで、個人の作品制作にフィードバックがあるようなワークショップも行っています。また機会があれば他の授業も紹介したいと思います。