カテゴリー別アーカイブ: 新宿校

ニホンゴ、ムズカシイ①

 

こんにちは、留学生コースです。

ジメジメした季節がやってきましたね。
もうすぐ梅雨入りしそうな予感です。
留学生の中には日本の梅雨を初めて体験する人もいるのではないでしょうか。
体調を崩さないよう、気をつけて過ごしましょう。

 

 

 

 

 

 

 

↑ 雨のお知らせ

 

ということで(?)、雨とはあまり関係ありませんが、美術用語について少しお話します。
留学生のみなさんは、画材名や用語をどれくらい日本語で言えるようになりましたか。
ものの名称がわからないと、先生とのやりとりや講評などで「???」となりやすいですよね。
実際、留学生からの質問でかなり多いのがものの名称です。
特に外来語は難しいですね。
日本語には外来語が多く含まれているのですが、美術用語も例外ではありません。
いくつか例を挙げてみます。

 

デッサン フランス語
カルトン フランス語
バルール フランス語
イーゼル 英語
パース(パースペクティブ) 英語
ガーゼ ドイツ語
ポートフォリオ 英語(イタリア語Portafoglioが語源)
デスケル(デッサンスケール) 和製仏英語

 

いかがでしょう。
来日したばかりの英語圏の留学生に「デッサン」と言っても通じなかったのは、フランス語だからですね。(思い込みからの失敗、反省)
中国語でもあまりこういった外来語の使い方をしないので、中国語圏の留学生も少し戸惑うと思います。
聞き慣れない言葉ばかりですが、くり返し使っていくことで少しずつ身につけることができます。自分から声に出してその言葉を使う機会を増やしましょう。
なんとなく聞き取れるからと安心していると、いざ話そうとするとき出てこなかったりします。
面接で「あれです、あれ」とならないよう、今のうちに覚えておきましょう。

 

以前、「ポートフォリオ」がどうしても言えなくて「フォトポリオ」と言い続けてしまった留学生がいました。
それはそれでかわいくていい……のか……?

 

 

 

ゴールデンウィーク明けて、課題は演習三昧。

5月は例年だと暑い日が多くなっているのですが、今年はひんやりとしていますね。過ごしやすいかもしれませんが、このまま梅雨に突入しそうで…ちょっとどんよりした日が多くなりそうです。気分だけでも晴らしていきましょう。

デザイン・工芸科夜間部です。

ゴールデンウィーク課題です。自身のパネルの裏を自由にアピールしてください。という課題です。規格の同じパネルを使っているので、他の人との差別化ということも出来るので、良いと思います。今年も力作がそろいました。

毎年のことですが、前期の授業は演習が多いです。特に、光を見つけるための演習が多くなります。良いデモストが出来たので、紹介します。

 

 

白黒に変換した状態がなかなか面白いですね。陰影の見方と描き所が理解しやすい課題となっています。完成していない人は、加筆をしっかりやってほしいですね。

手の陰影を強調したクロッキーにやりました、まずは大きく捉えていきましょう。

現役での合格の要は、上手になることよりも理解のあるデッサンを描くことです。今は頭を鍛える時期でもありますので、何をしなければならないのかをメモを取って把握していきましょう!

では、また次回。

映像科:「基礎」とは?

こんにちは。映像科です。
2021年度の授業がはじまって約一ヶ月が経ちました。
GWを挟んだこともあり、まだこれから少しずつ慣れていく感じだと思います。

先週からは特に「感覚テスト」に向けた基礎的な課題の制作がスタートしました。
よく「映像科の授業って具体的に何をするんですか?」と質問をされることがありますが(わかりづらいので、、)一番シンプルな答えは「映像のイメージを伝えるための『画力』『文章力』を学ぶ」というものです。
ちなみに先週の課題のテーマは「通学路」。この言葉から思い描いた場面を絵と文章で表現します。

画力といってもデッサン力だけでなく、映像の画面を意識した構図やピントの考えを取り込んだ絵を描くことを目指します。難しそうでしょうか・・? 最初はイラストや絵画との違いに戸惑うかもしれませんが、何度か制作することでコツを掴んで、面白さを見出せるようになると思います。

今後5月後半からは総合型選抜や学校推薦型選抜の可能性を探るべく、特別課題も並行して取り組んでいきます。
また、引き続き無料体験講習も行っていますので、映像メディア系で美大進学を考お考えの方はぜひご連絡ください。

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小論文のコツ

こんにちは、留学生コースです。
皆さん、GWはいかがお過ごしだったでしょうか。
連休というのはいつもあっという間に過ぎていってしまいますね。

今回は、留学生の小論文課題について。

新美では4月から小論文課題がスタートし、
段階を踏んで徐々に日本語作文に慣れてもらうのですが、
毎年この時期に「何を書けばいいかわからない」という相談をよく受けます。
「論文」と聞いて、難しく考えすぎてしまっているからですね。
学術的な論文を書かなきゃ…とプレッシャーを感じる生徒もいます。

こういった悩みは早めに解決し、どんどん手を動かせるようにした方がいいですね。

そこでまず大切なのは、すごいことを書いてやるぞ!という気持ちから解放されることです。
日本語で文章を書くということを特別視しすぎず、
観察したこと、感じたこと、考えたことなどを簡単な言葉で正確に伝えるようにしましょう。
背伸びしなくて大丈夫、ということですね。
ささやかな発見でもいいので、自分の視点を育てるところから始めていきましょう。


わかっているけどペンが進まない…という人は、日本語の小説やエッセイを読んでみるのも一つの手です。
村上春樹、向田邦子、さくらももこなど、書店で入手しやすいエッセイ集から始めてみるのがいいかもしれません。

↓こちらもおすすめ「窓ぎわのトットちゃん」


「文体練習」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

また新美では卒業生の優秀作文を読むこともできるので、
そちらもぜひ参考にしてもらえればと思います。
人の書いた文章を読んでいると、その人のことを知れたような気がしてきますね。
その感覚を身につけるといいです。

試験科目といえど、美大受験はおもしろく学んだ方が総合的に伸びることが多いので、ぜひいろいろ試してみてください。
そして志望理由書や面接にもぜひ生かしていってください。

 

自粛中でもできること!

こんにちは。

せっかくのGWなのに美術館や展覧会は観に行けない状況になってしまいましたね。

そこで今回はお家で出来る
美術史について勉強してみてはいかがでしょうか?
まず、美術史ですが
歴史嫌だなーー。と思う方もいるかもしれません。

しかし、美術史とは、ピラミッドが作られていたような古代から現代までの美術の歴史です。
芸術家が過去から学び新しいことに挑戦して1つ1つの作品が生み出し進歩していく壮大な物語です。
過去から学ぶというのは、過去に作られてきた作品や、師匠から、伝統的な表現方法やテクニックを学ぶこと。

美術史を知ると、歴史は常に先に先に進んでいるのではなく、過去の時代への立ち戻りというのか、流行が戻ってきたというべきか、戻ったり、進んだりして現代まで続いてきていることがわかります。

例えばルネサンスは、中世のキリスト教中心の世界から、関心が人間へ現実世界へと変わっていったので、古代ギリシアやローマの生き生きとした人間表現などの研究が進みます。

そして、新しいことに挑戦というのは、芸術家は自分のオリジナリティーを発揮するために、過去の作品に対し少しでも差を出そうと挑戦し続けてきているということです。

もうちょっと身近なところで
例えばファッションは分かりやすいです。
流行は毎年変わるけど、過去流行ったものがまた舞い戻ってくることよくありますよね?
また、フリースをUNIQLOが販売した。最初は色もデザインもワンパターンだったけど、その後少しづつ改良されていって、他社も差別化を図り商品を作り出しどんどん進化していった。

もう私たちの周りには当たり前のように定着した商品になってますよね。
美術の歴史もこんな感じに進歩してきたのです。
でもそれは過去の作品が劣っているとか、現代の作品が優れているとかいうことではないのです。

美術史の大切さがわかっていただけましたか?

そこで最初から難しい本を読んでも頭にまーったくはいってきません。

なので最初お勧めしたいのはこちらです。

1

巨匠に教わる絵画の見かた (リトルキュレーターシリーズ)
早坂 優子
↑最もオーソドックスな美術史入門だとおもいます。

2
『近代美術史テキスト―印象派からポスト・ヘタうま・イラストレーションまで―』
中ザワヒデキ
↑こちらは全て手書きで書かれていて読みやすいです。

↓また同作者の現代美術 日本編もあります

3


『チャートで読み解く美術史入門』
ナカムラクニオ(著)

↑こちらはイラストも豊富で見ていてもおもしろいです。

このように様々な本が出ているので自分にあった本をさがし以下のようなことを学べるといいと思います。

  • 各時代の美術の特徴
  • なぜこのような作品が生まれたのか?
  • どのように次の時代に移っていったのか?

では残り短いGWを有意義にお過ごし下さい。