カテゴリー別アーカイブ: 新美

彫刻科秀作紹介

彫刻科の新妻です。公開コンクールも終わり、二学期もわずかとなってきました。日を跨いでの制作もだんだんと少なくなってきます。試験と同じ時間でいかにミスなく立ち回り納めるかも当然受験においては大事ですが、これからの永い作品作りの礎になるのは、時間ががかかってでも良いものにできた、という作る喜びと実感だと思います。(自分の作品作りとか軽く月単位年単位になっちゃったりするし。。)大学に入る前にそういう体験ができるとそれが目下のところの自信にも繋がりますし、彫刻制作には不可欠な、ちょっとのことで投げ出さない芯棒強さも自然と身についてくると思います。

では最近の秀作を紹介します。

クロッキーからデッサンのフィニッシュまで安定した実技でした。6時間制作での良いイメージができましたね。

光の美しさと迫力ある画面ですね。作者の視点を感じる一枚です。

 

光が強く当たっている部分の描写もいつもより突っ込んでできました。やりきり大事です!

今までの実技が実を結んだ一枚になりましたね!本来このレベルのデッサンを描ける素地はあるので、これを指針にして「観る」と「描く」の作業をコントロールしていきましょう。

円盤投げを感じるクロッキーですね。輪切りのイメージや動きのねじりとたまりなど、表層に隠れた関係生を探る姿勢ナイスです。↓が同作者のデッサンです。やっぱりこういうクロッキー描ける人はこういうデッサンに仕上がるよねっていう良い見本ですね。はまり方が気持ちいいです。

続いて塑像です。

二つの腕によって大きい流れを演出していますね。作り込みも群を抜いてました。

 

何かが始まるようなハッとさせる構成です。それぞれの手の関係性を想像させるような綺麗な作品になりました。

孔雀バトの塑像です。粘土の表情に幅があり、尾っぽも硬くなりすぎない描写で自然に再現できています。

 

夜間部からもいい構成塑像の作品がでました!

弥勒菩薩の印象と完成度が素晴らしいです!もう少し盤からの立ち上がりの空間が余裕あるとさらにスッキリしそうですね。

こちらも御者の精度が高い力作です!マスクに対しての手の有機的な表現もこれから掘り下げていけるといいですね!

 

今回は以上です。寒くなってきたので、あったかいものを食べて、あったかいお風呂に入り、あったかい布団でよく寝ましょう。

 

筑波大 学校推薦型選抜対策講座 

秋葉原校です。
11月になり、校内では総合型選抜や学校推薦型選抜のための面接や実技対策、
留学生の志望理由書チェック等、目まぐるしい毎日です。
一般の生徒、推薦の生徒、留学生、帰国生…みんな頑張っています。

先日web上にアップされましたが、
11/21(土)22(日)の2日間、秋葉原校にて筑波大芸術専門学群 学校推薦型選抜対策講座を行います。

今年度の入試から、専攻に関わらずに午前1課題、午後1課題の計2課題という形式に変わりましたので、対策講座でも本番同様1日2課題実施します。
また、面接練習もあわせて行いますので、本番前の最後の追い込みにぜひ活用下さい!!
21(土)は12:30~20:30
22(日)は9:30~17:30
と実施時間が異なりますので、ご注意下さいね。
どちらか片方のみ、両日参加どちらもOKです。
詳細はこちらよりご確認下さい。

今回は学校推薦型選抜の講座ではありますが、一般選抜にも対応していますので、一般志望の方もぜひご検討ください。
ちなみに昨年度は4.5倍と大変高倍率でしたが、秋葉原校からは構成1名デザイン1名洋画1名の計3名合格しました。

昨年度推薦入試合格者作品です。

参考問題によると、今年は木炭デッサン選択だと静物が出題されるようですが、参考に。

芸大デザインコース 公開実技模試2020

こんにちは。デザイン科の山本です。

11月になって寒くなってきましたね。今年は感染症対策に気を使う一年になっていますが、ここからの時期はより一層の警戒が必要になりそうです。体調管理には気をつけましょう。

先日、芸大デザインコースでは公開実技模試(デッサンと色彩)が行われました。たくさんの方のご参加ありがとうございました!良作が並んだ良いコンクールになったと思います。

今回、良い点数が得られた人はこれを励みに油断せず、自身の考えを整理していけると良いと思います。

点数がよくなかった人は、ここから入試までの過ごし方で結果は大きく変えることができます。自己を客観視し、意識を改革しながら目の前の課題に真摯に向き合うことが出来る人は成長が速いと思います。

公開コンクールの様子と、通常授業でのデモストを紹介します。公開実技模試 デザインⅡ(色彩)の全体講評会の様子

授業内での講師デモンストレーション

11/8(日)には芸大デザインコースの公開実技模試 デザインⅡ(形体)が行われます。自分の力を発揮できるようにしっかり準備しましょう!講師一同応援しております!

明日はいよいよ 新美彫刻科の公開コンクールです。

昼間部講師の氷室です。

明日は、彫刻科の公開デッサンコンクールです。
受験本番に近い緊張感を持って挑める機会です。
受験におけるデッサンは、モチーフの情報を短時間で表現せねばなりません。しかも、その絵は他者の主観に基づき客観的に判断されることになります。
自分のデッサンがどの様に伝わるのか、その結果を次につなげて行って下さい。
光や形、木炭を扱うテクニック、印象、全てを研ぎ澄ませてバランス良く表現していきたいですね。

『ロダンの言葉抄』の中に
ー芸術家とは見る人のことです。
眼の開いた人のことです。
その心に、物の内面の本質が、いずれにしても存在事実として考えられる人のことですー
と書いて有ります。

また、面と陰影が構造を作り出すことや、皆さんの日々の制作に引っかかる部分が言葉にしてあるので、もし手にとる機会があれば読んでみてください。

10月後半の優秀作品の紹介です。

視点と量感を大切にしながら印象や動きも良くまとめられています。探る姿勢が活きています。


逆光で難しい位置ですが、顔の印象を丁寧に観察しブルータスの印象らしく表現出来ています。力を感じますね。綺麗なデッサンです。


大きな面展開をしっかり感じさせながら、肩から首までの構造にも迫れており、見上げた迫力が伝わります。


ピタッとした形を描けており、顔の印象も綺麗です。動き量感、木炭の色幅の強さを兼ね備えたカッコ良い1枚です。


そこにあるリアリティをひと目で感じます。光、質感、空気も全てが表現出来ています。


丁寧で熱い1枚です。全体感と細部の描写バランスが素晴らしいです。大きく取った構図が活きています。


難しい視点ですが、パースもしっかり描けており、申し分ない画力です。

素描力は全てに通ずる基礎になるので、こういったモチーフが置かれている状況を理解し、絵に起こせる技術と観察力は強みですね。


パジャントは頬周りや首がツルッとして見えるので難しいですが、良く探れており炭で形を起こしてくる表現力がかっこ良いですね。じっくり見られるデッサンです。


視点がキチッと作られており、スッキリした言い切りのあるデッサンです。丁寧な仕事で、絵としての強さがあります。


難しい位置ですが、目の前に有る彫刻・立体を描こうとしている姿勢が現れており、1歩深い観察力を持っている事が分かります。


自主課題のデッサンです。光が爽やかに描けており、そこから見えてくる空間が魅力的です。良い1枚ですね。この調子です!


唇とアゴ周りの髭の印象が惜しかったですが、見上げたスケールを感じさせる視点や光を綺麗に表現できています。

今回は、日数を多めにして普段より大きめな模刻に取り組みました。

模刻としてモチーフを写すだけでなく、面を上手に捉えて粘土で表現し作品として昇華していく力量も素晴しいです。


普段扱う粘土より大きな量を動かしながら妥協せずに構造に対峙し、ヘルメスらしい印象まで辿り着けています。綺麗ですね。


バッチリ造り込めています。メヂチらしいキリッとした形と印象が良く表現出来ています。清々しい作品です。


こちらのメヂチも上手です。髪の毛に落ちる影も綺麗に形とつながっており、印象も似ています。粘土付もカッコ良いです。


やや口元が下がり気味ですが、こちらの作品もメヂチの印象に迫れており、良く作り込めています。


絵にするとどの位置からでも絵になりやすいガッタメですが、地味な動きを持っており模刻するには難しいモチーフだったと思います。比率や構造も妥協せず取り組めており、最終的には印象まで捉えてこれています。カッコ良い作品です。


制作過程も奴隷の印象を壊さずに、終始カッコ良い捉え方で制作が進められていました。難しいモチーフですが、どの位置から見ても破綻がなく、良く奴隷の印象を拾えています。

ここからは現役生の作品です。


カッコ良い1枚だなと思います。ずっと見ていられる魅力が詰まっているデッサンです。円盤の持つ独特の形を余すところなく探り、描き起こせており、素晴らしい観察力と表現力だなと感じます。


このブルータスのデッサンも、とても上手です。肩の形も爽やかな色味の中にここまで追えるのかと感じる形態の強さがあり、胸の奥行きもしっかり面の中に描き込まれていますし顔の印象も似ています。現役生の集中力の高さを感じます。


ジョルジョの竜を睨み据える表情、両肩をしっかリ探り、そこからでる独特の首の構造も素直に追えており、作者の彫刻を観察していく実力を感じます。
個人的には爽やかな空気を感じさせてもらえる質感が好きな1枚です。

今回は以上です。
デッサンや塑像は、自分自身が色濃く反映される、まさに分身の様な物だと感じます。
2学期も残り1ヶ月半。冬期講習が始まると時間が早く感じられると思います。
今のうちにどれだけじっくり課題や自分と向き合うことができるのかが、後半戦の鍵になってくると思います。
また、寒くなってくると体調も崩しやすくなってきますので、気を付けていきましょう。

映像科:ディレクション資質重視方式の対策

こんにちは、映像科です。
今回のブログはお知らせメインです。

武蔵野美術大学造形構想学部映像学科学校推薦型選抜ディレクション資質重視方式(長い…)の対策が、11月の第二土曜日から始まります。具体的な日程は以下になります。三回続けて受講すると対策としてはばっちりですが、一回からでも受講可能。この方式で出願予定の方は、ぜひご参加ください!詳細はこちら

①11/14(土)オリエンテーション・構想力テスト対策
②11/21(土)構想力テスト対策・面接試験レクチャー
③11/28(土)構想力テスト対策・面接試験対策

※時間は三回とも、16:30〜20:30。写真は去年の対策授業から。

多くの人が第一志望とする武蔵美の映像学科の試験の中で、このディレクション資質重視方式の入試も3.8倍となかなかの高倍率です。この試験の「構想力テスト」は、テーマに基づいて個別発表(プレゼンテーション)と、グループ討議(ディスカッション)により、合否が決まるという入試です。映像制作経験の有無は必要ではありません(勿論あっても良いと思います)。「自分が作りたいと思っている作品について熱く語れる人」「他の人と一緒に何かを作りたいと思っている人」には比較的受け入れやすい形式かもしれません。
11月の授業では、主にこの「構想力テスト」の対策を行う予定です。

ちなみに過去5年間の「テーマ」はこんな感じになってます。
・2020年度入試:「美意識」
・2019年度入試:「共生」
・2018年度入試:「自分ファースト」
・2017年度入試:「奇跡の星・地球」
・2016年度入試:「記録的な雨」

今年は一体どういうテーマなのか・・・共通点あるのか・・・。
対策授業ではそんな話も織り交ぜつつ、進めていく予定です。
お楽しみに。

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2020年度合格者インタビュー公開してます!
Vol.1:感覚テスト編
Vol.2:鉛筆デッサン編
Vol.3:小論文 / 文章表現編
Vol.4:総合型選抜 / クリエイション資質重視方式編
Vol.5:学校推薦型選抜/ディレクション資質重視方式編