こんにちは。
台風27号接近にともない、授業への影響が懸念されましたが、今のところ26日(土)、27日(日)の授業および行事は予定通り行います。
ただし、土曜日の午前中は雨の予報が出ていますので、お住まいの地域の状況をみて、安全面を考慮し行動するようにお願いします。
こんにちは。
台風27号接近にともない、授業への影響が懸念されましたが、今のところ26日(土)、27日(日)の授業および行事は予定通り行います。
ただし、土曜日の午前中は雨の予報が出ていますので、お住まいの地域の状況をみて、安全面を考慮し行動するようにお願いします。
台風26号の接近に伴い、東京も影響があることが予報されています。
今後の予定は以下のようになりますので、ご確認ください。
尚お住まいの地域によって、状況が変わりますので、安全面を考慮し行動するようお願いします。
本日(10.15)の授業
◎昼間部・・・平常授業。
◎夜間部、基礎科、先端芸術科・・・平常授業ですが、状況をみて早めに 切り上げる可能性があります。
◎美大学科・・・平常授業。
明日(10.16)の授業
◎昼間部・・・午前中休講。 13:00~16:00のみ授業を行います。
◎夜間部、基礎科、先端芸術科・・・平常授業。
◎美大学科・・・平常授業。
台風の状況により、変更がある場合はまたお知らせします。
よろしくお願い致します。
新宿校 私立美大コース 古関です。
今日、10/13 武蔵野美大公開コンクール
(視デ、工デ、空デ、映像)が始まりました。
同時に彫刻と日本画の模試も行っています。
普段と比べると、とても活気の感じる日曜日です。
午前中の学科試験を終えて、午後のデザイン課題では、
集中して、制作している姿が見られました。
今の時期の結果はあまり気にせず、
この結果を元にこれからどうするか、が大事です。
明日はデッサン課題です。
2日間と体力的に大変ですが、頑張れ受験生!
明日の午後の講評はみっちり頑張ります。全員しっかり講評します。
講評後も新美の講師一同、相談に応えますので気軽になんでも聞いて下さい。
今週以降は
多摩美のグラフィックのデッサン 11/10
多摩美のグラフィック平面は 11/17
多摩美の油は 11/10
その他芸大デザイン、建築、先端、工芸の公開コンクールも
申し込み受付中です。
特に芸大デザインの形態(粘土)の模試はやっている予備校が
少ないので、ぜひこの機会に参加して下さい。
詳しくは新美の模試のHPまで。

公開コンクール学科の様子

公開コンクール実技(デザイン)制作中

公開コンクール 日本画(制作中)

公開コンクール 彫刻(制作中)

公開コンクール 映像科(制作中)
こんにちは。彫刻科の小川原です。今月の13日、14日は彫刻科の公開コンクールがあります。芸大を第一志望にしている人はぜひ受けてみてください。学外生は個別に面談も行う予定ですので、作品等講評希望の方は当日持参してください。日程は13日はデッサン、14日は塑像となっています。この時期でのコンクールの結果がそのまま入試につながっていく訳ではないですが、現時点での実力を検証し、本番当日までの指針をしっかりと立てることが重要です。
さらに20日には、原則高校生対象ではありますが、彫刻科で1日オープンスクールを行います。今回は「塑像を徹底攻略 モデル首像を1日で完成」と銘打って、芸大入試でも出題されるモデル首像に焦点を絞り、講師によるデモンストレーションと解説を交えながら制作にあたってのポイントを学びます。参加費は無料です。学内、学外、経験の有無は問いません。人数によっては締め切りもありますので、早めの申し込みをお願いします。新美のホームページのトップにバナーがありますのでご覧ください。
さて、今回も日々の制作の中で出てきた完成度の高い作品をいくつか紹介したいと思います。
まずは昼間部からです。1学期に行った実在ゼミ、今年はテラコッタでした。夏に窯で焼成、台座の制作を行い、2学期に入ってから仕上げを行いました。テラコッタ作品は素材として魅力を引き出せる可能性に溢れていますが、焼いたそのままだと深みがなく、スカスカして軽い印象を受けてしまいます。少し色をのせたりすることで作品に質感と抵抗感を与えていきます。ただしあくまで素材の魅力を失わない程度にとどめておく必要があります。
R.Y君の作品。信楽土での制作。台座は楠。

迫力があり、生き生きとした表現が魅力的な作品です。カッティングや台座の形もこだわり、一つの「作品」として向き合えていることに好感が持てます。細部や髪の表現方法に関してはさらに研究を深めていきたいです。
K.S君の作品。黒泥での制作。台座は楠。表面を焼いて焦がしています。

全体と細部の関係性が無理なく自然に捉えられていて、端々にリアリティを感じさせる気の利いた造形がなされています。非常に完成度が高く、一つの彫刻作品として鑑賞するに値する内容になっていると思います。これからは短時間でも、この作品を超えていくくらいの意識で取り組めると良いです。
R.A君の作品。マルス+水色のタスキ。

炭の発色が独特で魅力があります。全体にマルスらしさが良く捉えられていて、目を引く作品になっています。全体に完成度が高いですが、欲を言うと体の陰側の回り込みと、あごの下の構造の表現がより考えられるとさらに隙のないものにできたと思います。次回のデッサンも楽しみです。
T.Y君の作品。

調子が美しくコントロールできています。実物のモチーフの持つ印象に素直に忠実に、そして実直に取り組んだ結果の賜物だと思います。一つ一つの形を表現するための探りがとても丁寧で、遠目の印象だけでなく、近くで見ても説得力のある表現ができていることに作品としての完成度の高さを伺えます。下地で時間を使っているようなので、出だしで素早く的確な見切りができるようになってくるとより短時間でもこのレベル、あるいはそれ以上のものが描けるようになると思います。
K.S君の作品。

気迫が感じられるデッサンになっています。制作のプロセスや、セオリーに縛られる事無く、モチーフから感じた感動と自分の世界観を画面の中で魅力的に形にする事が出来ました。堂々と、揺るがない理想を持って制作に取り組む事は上達するための最短コースなのではないでしょうか。受験生はしばしば不安からいわゆる「描きかた」に走りがちですが、結局それだとある程度までやれてもそれ以上の高みは望めません。自分の目指すものが「美術」の世界であり、その本質は魅力の追求である事を忘れてはいけません。それはやり方を学ぶ事で出来ることのずっと先にあるものです。
K.Oさんの作品。

静物デッサンとして、石膏像が置かれた状況を丁寧に表現出来ています。床に落ちた影の微妙な変化の捉え方も良いです。非常に明解で見やすく、落ち度の無い完成度の高さが目を引きますが、形の探りにはもう1段階複雑さが出てくると尚良いです。事によっては探り不足でスカスカな内容になってしまう危険性も含んでいるので、意識的にコントロール出来るよう経験を積んでいけるといいと思います。
Y.M君の作品。

空間を包み込むように全体的な探りがなされていて、量感や奥行きの感じられる作品になっています。全体にバランスよく作業を進める事によって、ひとつながりの形という点では効果を成しているのですが、逆に強い意志を持って手前を引き出す作業も盛り込んでいかないと雰囲気は良くても実体感を感じられないものになってしまいます。今回は意識的にそうした作業が出来たので、元々出来ていた事が一層引き立つ内容に仕上がっています。
ここから夜間部、現役生の作品です。
T.U君の作品。

宿題で描いてきた自画像です。背景を含め、非常に完成度の高い作品に仕上げてきてくれました。欲を言うと、腕や、胴(腰)が短くなってしまっている事でバランス面に違和感を残している事と、頭部に表現の浅さが感じ取れるという事が上げられますが、そうしたマイナス要素もある程度補ってしまうほどの説得力がこの作品にはあります。どんなにありふれた課題であっても、作品として最高のものを出す。これは一瞬大変な事のように聞こえますが実はそうでもなくて、本来好きで始めた「美術」であるので、それを楽しんでやればいい。ただそれだけの事なのです。受験の為の勉強だと思って日々のデッサンが義務的になってしまったり、興味が持てなくなってしまうとそれだけ成長も遅くなってしまいます。惰性でやれるほど美術は単純ではないし、嫌々やるものでもありません。皆さんには是非、目的と目標を明確にして、楽しんで制作に取り組んで欲しいと思います。
T.Dさんの作品。

彫刻科では珍しく、絵画的に作品を追求しています。彫刻科だからといって「彫刻」らしくないデッサンがダメという事ではなく、結局は作品として魅力的であるかどうかが重要(芸大で言うと特に2次素描)なので、むしろ自分のオリジナリティを大事にしていく事は最終的に武器になります。この作品は頭部が魅力的に描けている分、手前の腕が弱くなってしまっているのがもったいないです。細部の表情が無いところほど(形や色の変化の少ないところ)、調子だけで説得力を出すのは難しいので、しっかり時間をかけて表現していく必要があります。
K.Kさんの作品。

ブルータスを包帯でぐるぐる巻きにして、細部にとらわれない大きな量感や空間を掴む。というのが今回の課題の趣旨でした。この作品は後半までなかなか構造感が見えてこず(形と陰の関係が整理出来ない)具体的に量感を説明するのに苦労していましたが、最終的に、実際通りの色を忠実に追うというこれまでの作業から、光源の設定は安定させたまま、面と調子の関係を自分でコントロールする事が出来ました。デッサンでは実際通りに描くというのは基本ではありますが、それだけだとどうしても作品の中で実際の印象が出るところまで中々到達出来ないというジレンマに陥ってしまいます。デッサンでは紙の(空間の)中にモチーフを自然に見えるように組み立て直すという事が求められています。その為にはどうしてもある程度創作が必要になってくるので、どうしたらどうなる。この場合はどうすべき。という経験に基づいた対処法を地道に身に付ける事が重要です。
T.U君の作品。

ダビデの顔パーツと耐火煉瓦と布の構成課題です。構成では様々な見せ方の方向性がありますが、この作品のように現実にあり得る配置の状況を再現するような構成も一つです。この場合はどんなに置き方に気を使ってもそれだけでは、アクロバットな配置をした作品など、構成にこだわった作品に魅力負けしてしまいます。では何で勝負するかですが、「形の精度」と「密度」これに尽きます。構成にこだわればこだわるほど単純に密度を上げる時間が少なくなるので、そこを逆手に取って誰よりも完成度と言い切りを徹底して「つくり込む力」で評価を勝ち取る作戦です。逆に言うとこのタイプの構成で密度がずば抜けてなければアピール出来るものが何も無くなってしまうのでそこはメリット、デメリットを分かった上で選ぶ必要があります。この作品はレンガの刻印や、マスクの完成度の高さに好感が持てます。写真では分かりにくいですが、布の表現がさらに追求出来ると尚良いです。
K.Kさんの作品。

こちらは上の作品とは対照的に、アクロバットな構成になっています。3つのモチーフの特徴から最大限効果的な「役割」を見つけ出せています。こうした方向性での構成で勝負していく場合、折角時間をかけて心棒をつくるのと、その後もつくりにくい形(時間がかかる)になるので、出来るだけ他の人の作品と似てしまう事無く、オリジナリティを訴えられるものを出していく事が必要です。似た作品が連発してしまう状況では、時間をかけただけ損をする、という事になり兼ねません。この作品では、レンガの上に目を点で立たせています。ここまではかなり多くの人が同じような事をすると予想出来ますが、この作品は布の扱いが非常に良く、魅力を一層引き立てています。そして何より驚かされるのが、難しい形に挑戦しているにもかかわらず、密度感がずば抜けて感じられる事です。(レンガの刻印もしっかりつくられています)構成課題は模刻や首像、動物などと違ってスピーディな決断と進行が求められます。しっかり経験を積んで完成までのリズムを掴んでおきたいところです。
T.U君の作品。

非常に完成度の高い作品です。癖っぽさが無く、素直で丁寧な描写に好感が持て、それが質の高い魅力に繋がっています。頭部の描写も見事です。顔はパーツは似ているのですが、やや表情が寄ってしまって見えるので、さらに客観的に見比べられるようになると良いです。入試は1度限りなので、隙のないデッサンを目指すのは大切な事と言えます。ただしそれが先行してしまって守りに入ってしまうと途端につまらない作品しか描けなくなってしまうので、目指すものは常に1ランク上を捉えておいて欲しいです。
K.Kさんの作品。

今回も高い実力の感じられる作品を見せてくれました。まだまだ感覚に任せて確信の無いまま描き進めてしまっている時が見受けられますが、そうした部分を無くしていく方向性ではなく、感覚はむしろ大事にしながらも、それを意識的にコントロール出来るようになれたら良いと思います。感覚で描いているときは部分的になってしまいがちで、全体で見るとギクシャクしてしまい、はまってこない事が多いですが、探っているもの自体は実は魅力的だったりします。描き始めから完成まで一息で走りきってしまうのではなく、段階ごとに作品を自分なりにしっかり評価して、その後の指針をしっかり立て、改善すべき点とその対処法を明確にしながら進められると良いです。対処法(応用力)は経験に応じて増えていくので、毎課題で試した事を次回に生かしていくつもりで取り組みましょう。もちろんこれまでの経験は作品にしっかり反映出来ているので、どんどん良くなっています。
2学期は落ち着いてじっくり制作に取り組める最後の期間と言えます。今のうちに自分の上限をどんどん更新していきたいです。一課題一課題、自分が納得のいくレベルまでしっかり持っていく事。これが大事です。うまくいったかいかなかったかで終わらせてしまうのではなく、過程を充実させ、結果を反省して下さい。今足踏みしている余裕はありません。来年の入試で勝ち残る為に、与えられた時間を無駄にしないよ、全力で取り組んで悔いの残らない2学期にしていきましょう!
こんにちは。彫刻科の小川原です。2学期が始まりましたね!入試の足音も近づいてきて、気が引き締まる思いです。
さて、美大入試も推薦入試がもうすぐ一斉に始まりますね。新美彫刻科でも毎年数名の推薦入試志望者がいます。
各大学、意欲のある生徒が受験してくるのを期待しています。推薦入試は、各大学で課せられる試験が若干異なりますが、彫刻科では概ね作品のファイル提出と面接があります。
中には実際制作した自分の作品を当日持参しなければならない大学もあり、十分な事前の準備が必要となります。作品のクオリティはもちろん高ければ高いほど良いですが、美術系高校に通っているとかでなければ中々しっかりした作品を制作出来る環境も設備も、その機会も無いと思います。
新美彫刻科では、推薦入試志望者の個々の状況に応じて、ファイルの制作、及び彫刻作品の制作に特に力を入れています。特に作品の提出が求められる大学によっては、簡易的、趣味的な作品のレベルでは通用しない高いレベルのものを求められる大学もあります。
単純に造形的な問題に対する指導だけでなく、素材の扱い方から完成までのフォローや、作品のプレゼンテーションまでカバーしています。新美の彫刻科夜間部は生徒を放置せず、講師が必ず毎日出講するので、途中でどう進めたら良いか分からない。などの心配がなく、通常の授業も含めて安心して制作出来ます。
生徒にはまずプラン出しをしてもらい、ディスカッションを経て実制作に入ります。最終的に作品として成立させる為に素材選びも重要です。石膏取りやテラコッタ(素焼き)での制作が中心となりますが、特別な設備が必要なときは僕のアトリエにある窯や溶接機、木工機材など使って仕上げまでの工程を行います。
考えられる事、出来る事は全てやりきってこれ以上無いというところで試験に送り出す!というのが僕ら講師の共通した思いです。
推薦入試用の作品制作。現役生T.Dさん。最終的な仕上がりが楽しみです。

推薦入試で必要なものと通常のカリキュラムで行っている事は当然違います。なので特に2学期の頭では、志望者それぞれに必要なカリキュラム設定をしています。ファイル制作用、あるいは提出用作品を制作する生徒もいれば、実技が課せられる大学を志望する生徒はそれに対応した対策をしたり様々です。
ここで個人的な事で恐縮なのですが、9月の後半に国立新美術館で作品の展示があります。新制作展という公募展なのですが、芸大、美大の先生方や、大学関係者が数多く出品する展覧会です。特に美大を目指す学生の皆さんには勉強になること間違い無い内容(具象作品も多いです)で、なにより学生は入場無料ということもあり、気が向いたら見に来てくれたらうれしいです。

今年も木彫の作品を出品します。ところどころ寄せ木してますが、大体は1木彫りです。高さは2.2メートルくらいです。楠の木。元は下の台座上の丸太の部分が上まであったとイメージして下さい。飛び出た足や手、コートの裾などは寄せ木です。
「眠りに落ちる者の瞳」というタイトルです。

左足かかとと、右足だけで重さを支えています。当然そのままでは折れてしまうので、中は全て空洞です。上から順に彫って、空洞にしながら下に彫り進めました。

目や口も空洞になっています。個性や表情、生命感を取り去って残るものを自分なりに形にしています。でも大事なのは形より作品を取り巻く空間(空気感)です。表現したい空間がまず先にあって、それに合わせて形が出来ていく。という感覚です。
彫刻を教える身としては、受験の為の勉強だけでなく、生徒達の先輩として彫刻のおもしろさや可能性を少しでも多く伝えられたらなと思っています。
