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2013年度彫刻科入試再現 芸大 制作プロセス

1次試験はジョセフでした。構造や光源設定など、基本的なことはもちろん外せませんが、それ以上に結果的にその像の印象がしっかりと出せているかどうかが評価のポイントとなってきます。ポイントを「外さないこと」も大事ですが、だからといって守りにはいってしまうのではなく、しっかり攻めて印象を引き出すことが求められます。ジョセフとしての魅力がしっかり伝われば必ず評価されます。
Kさん(現役)の作品。
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Nさんの作品。
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2次素描はこれまでアルシュ紙だったものが木炭紙に変わりました。描画材はこれまで通り鉛筆、コンテです。課題はアルミホイルで任意の幾何形態(形歪んでいてよい)をつくり、両手で持った状態を描きなさい。でした。近年素材を造形させて描かせる課題が続いていますが今回もそれに近い物でした。今回の課題は結構手間のかかる課題だったので3時間の中でしっかり完成度を上げるのは大変だったと思います。2次素描では単純に技術を見るだけでなく、作家としてのセンスも見てきます。それを短時間で言い切る(密度を上げる、ということだけが答えではない)力を養っておきたいです。
Kさん(現役)の作品。アルミホイルで三角錐をつくりました。
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Nさんの作品。多面体2つです。
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2次塑像はゲタの模刻でした。これまで出題されたことが無かったので驚いた人も多かったと思います。彫刻科の入試での決めてはやはり塑像と言えるでしょう。1次が高得点で合格しても、塑像が十分でなければ最終合格は掴めません。しっかりと彫刻そのものを理解し、構造を分析できる力が必要です。
Kさん(現役)の作品。
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K

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M

N

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Nさんの作品。
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B

C

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H

芸大受験においては基礎力がしっかり身に付いているかどうかが最も重要です。そういった意味で、これから彫刻を始める人ではダメで、彫刻家としての最低限の力がすでにある人でないといけません。大学に入って基礎練習などしません。すぐ作品をつくれるレベルでないといけないのです。そう考えると予備校で学ぶ1年間って、とても重要なんだなと思いませんか?近年少子化で、受験生の現象によって大分倍率も下がってきまた。この10年で半分になりました。今年は22名合格した内8名が現役生だそうです。今や芸大は誰にでも合格するチャンスのある時代です。立体造形に興味があって、頑張って学ぶ気持ちがある人はぜひ挑戦してほしいです。