日別アーカイブ: 2024年5月21日

映像科:「映像の原理を体感する」ワークショップ

こんにちは。映像科です。
5月の授業では、鉛筆や色鉛筆またはパステルによる描写を学ぶ課題を制作しています。
そしてその合間には、映像について知るためのワークショップや鑑賞のゼミなども行っています。

前回のワークショップは「映像の原理を体感する」というテーマでした。
光の入らない真っ暗な部屋で、一つの小さな穴を開けると、穴の向こう側の景色が部屋の壁に映し出されます。私たちが今使っているカメラのもとになった「カメラ・オブスクラ」(ラテン語で「暗い部屋」の意味)。その「カメラ・オブクスラ」を教室全体を使って体感してみるワークショップでした。

カメラ・オブスクラは紀元前から観察されていた現象です。小さな穴の代わりにレンズが使われることで次第に像が鮮明になり、かつては画家が下絵を描くための道具でもあったそうです。こんなイメージでしょうか。

ならばカメラ・オブスクラの像をなぞってみれば、かつての画家の気持ちが分かるかもしれない。「こんなにきれいに映るんだ!」と驚きつつ、ワークショップの後半では、模造紙をつなぎ合わせて講師も一緒に映し出された風景を描いてみました。

さて、今後も実技対策とワークショップや鑑賞を織り交ぜた一学期の授業は続きます。この先一ヶ月の授業はこのような内容です。
無料体験入学は3日(木金日)参加していただくことができます。相談や見学も随時受けつけていますのでお気軽に。

・5/23(木)描写準備課題:色鉛筆による描写を学ぶ
・5/24(金)描写準備課題:パステルによる描写を学ぶ
・5/26(日)実技総合課題②:絵と文章によって場面を表現する

・5/30(木)映像表現ゼミB:アニメーション表現について
・5/31(金)描写基礎課題④:動きや質感を表現する
・6/2(日)映像表現ゼミC:美術における映像表現について

・6/6(木)文章研究課題:映像メディアについて書かれた文章を読解する
・6/7(金)映像表現ゼミD:写真表現について
・6/9(日)実技総合課題③:写真と文章によって物語を表現する

・6/13(木)映像鑑賞課題:レクチャー、鑑賞
・6/14(金)映像鑑賞課題:プレゼンテーション、ディスカッション
・6/16(日)アーティスト研究課題/入試情報説明会

引き続き相談や見学も随時受けつけています。
無料体験入学もあるのでお気軽にご参加ください!

《彫刻科》1学期 中盤戦へ

彫刻科の臼田です。早いものでGWも終わり5月の後半に差し掛かっています。学生みんないい集中力を保持したまま自分の課題に向き合えていると思います。6月以降中弛みしがちですがこの集中力を切らさず、頑張っていきましょう!

それでは最近の預かり作品を昼間部から紹介します。

モチーフのらしさを捉える観察眼やニュアンスを捉える力を養うために、素描課題をしています。ガラスコップのコントラストが激しい表情をよく捉えられています。床に対する意識はもう少し丁寧に観察していけるとなお良いです。

続いてアリアスのデッサンです。とても魅力的な一枚になりました。印象、空間表現ともに高いレベルで出力できています。頭部周りの細部と両感表現がもう一つ絡んでくると最高でした。

こちらの作品も内容が良いです。課題である硬さや、印象の最後の詰めかたなど高いレベルで網羅できたのではないでしょうか。上がり調子ですが、さらなる高みを目指して頑張っていきましょう!

手前奥の表現が綺麗で全体も丁寧に抑えられていて好感が持てます。色と形の関係性についても少しずつ掴んできてるように思います。ここからさらに実在感を感じられるレベルまで上げていきたいです。

全体に余すことなく手が周り、やり切れたことで強い作品に仕上げる事ができました。軽くなりがちでしたが、かっちり止めて表現できるポイントが増えてきていて良いです。色幅については白よりのグレーの幅をもう一段階研究していきたいです。

日々のクロッキーの積み重ねにより全体を掴んで見渡せるようになってきました。それに伴い形の精度も上がってきています!まだ見方も、フニッシュ感も大味なところがあるのでさらに研鑽を深めていきましょう!

続いて手の塑像です。手らしい肉感や、ラインを拾えています。指先に関してはもう一発形を絞めていきたいのと、指らしいラインをもう少し追っていけると良いです。

この課題は指導なしで行いました。みんな力がついてきていますが、出だしでの方向性はまだ良くないです。象らしさの認識レベルをもう一段階高めていきたいです。この作品は途中で気づき直していけた事が良かったですが、まだ硬さあったりや顔の印象が似切っていません。さらにがんがりましょう!

続いて夜間部の作品です。

夜間部でも同じく素描課題を取り入れています。こちらの作品は現象をとても綺麗に捉えられています。素晴らしいです。コップの色味が少しだけ濃い気がするので透明感をもう一つ表現できるとなお良かったと思います。

こちらの作品も素晴らしいです。現象の表現がとても綺麗です。床に入っている光の屈折で生じる光が効いています!コップの持つ硬さや、面の抵抗感をもう少し出せると完璧でした。キワの処理ももうちょいピリッとしたいです。

続いてヘルメスです。隅々まで手が行き届いた重厚な作品に仕上げられました。形を絵の中からはっきりと感じます。やや二次元的な見方に頼ってしまったり、全体で絵を見通せていない時間帯があるように思います。そこを意識しながら取り組んでいけるとさらに精度が高まると思います。

この位置から見たヘルメスらしい印象や、動きをよく表現できています。若干硬さは残ります。全体のしなやかな繋がり、位置関係、形の持つラインの曲線などをさらに密に観察して表現してみてください!

色味や空間生がとても綺麗に表現できました!全体を常に包括してみれる反面やや形が丸くなってしまったり、絵がふわっとしてしまう事がありました。この作品ではその弱点に対して積極的に向かっていけていました。この調子で頑張ってください!

アバタの模刻課題です。本当に夜間部みんなとても高い次元でできていて感心しました!何点かピックアップして紹介します!印象が良いです!素晴らしいです!中盤以降の作業で形や特徴に反応しすぎて形が強くなりがちです。そこの出力のコントロールと陰影で印象を確認することを取り入れて行ってください!

自分でしっかりと考え、構築的なプロセスで作り上げられました。狂いの感じも自分で気づいて対処できていました。あとは思い切りよく、自信を持ってやり切ることができると良いと思います。形の深さに対しての反応ももうちょいだけ見れると良いです!

最後に基礎科生の作品を紹介します。

自刻像を作りました!素晴らしい出来栄えです!今回学べた人体的な形の特徴、繋がり、髪の毛の表現など次に活かしてどんどん上手くなっていきましょう!

長くなりましたが、以上になります!