月別アーカイブ: 2024年3月

今回の油画夜間ブログは多摩美推薦入試合格体験記です!

3月頭のブログにて、武蔵野美術大学の推薦入試の合格体験記を載せましたが、今回は多摩美推薦入試です。

昨今推薦入試の倍率需要はどんどんと上がっており、大変難しい試験形態になります。受けるなら本当に覚悟が必要…。3月17日に無料の推薦入試説明会が行われましたが、各科だいぶ覚悟が必要な話をしていました。

4月の7日にも改めて推薦入試説明会が行われます。そこには大量の合格者のポートフォリオなど設置されていますので、推薦入試を検討している人は春から急いで動き出して下さいね!

では今回は2名分の合格体験記を記載しますので、すごく長い記事になりますが、是非受験生のリアルな挑戦の記録をお読みいただければと思います。

【多摩美術大学油画推薦入試 合格体験記①】

油画科夜間部 細川佑子

私が推薦を受けた理由は、私自身のためだった。  自分について知りたかったし、チャレンジしたかった。私を見てくれる試験だからそこで上手く伝えられたら今よりも私になれると思った。

推薦入試を受ける中で1番楽しかったのはポートフォリオ作り。自分の絵をまとめてみるとやっぱり好きなところが沢山あって嬉しかった。また、まだまだ行けるなーと思えた!これは、頑張りのスイッチに繋がったと思う。

整理して、どんな形で私の作品を見せようか考えていると、どんどんやりたいこと、楽しいことが出てきたから時間は絶対に必要だと思う  予備校の先生とか、友達とかポートフォリオを見てくれる人がいたのが、モチベーションになっていた。イラレについて学べたのも良い機会だった。

面接は、初めのうちは上手く話す私の理想像に頭の中で固執しすぎていたかも。 思った事を私の納得出来る形で伝えられないことも、こんな私を試験官がどう思うかも不安だった。無理に当てはめようとしすぎたことで、少し苦しかったのかもしれない。

私は心の真ん中にある事の話をすると詮が取れてドバーっと涙がでることがある。これで混乱、不安が加速し収集がつかなくなる。最初は本当に訳も分からず泣きながら面接をしていた。

入試前日の面接練習でまあいっか!と諦めがついてからは気楽になった。 私が話したいことでいいんだなーと納得した 。すごく話すのが楽しくなる、 本当に人が聞いてくれること、絵と私について話せることが凄く楽しかった!

頭の中で焦らずにのんびり考えを回して素直に答えるようになった。ようやく自分のペースで相手とのやり取りを楽しむ余裕を作ることって大切だなと気づけた。

何故か泣かなくなった。

試験当日はすごく晴れていて空気もよかった。 ワクワクしながら電車に乗った 、少し乗り過ごしたけど大丈夫だった。集合時間1時間前に着いて、のんびりしたらあんまり緊張しなかったので良かった 。自分の楽しい気分を切らさないように焦らずいれたのがきいたと思う。

言うことは言うぞ!と思って、前向きに話せたことは良かったんじゃないかな。楽しく話したけど、内容は結構くちゃくちゃになっていたかもしれない。 教授の反応がうかがいうかがいって感じでよく分からなかった。

結果推薦入試をやって本当に良かったなと思っている。私について、知れたことがやっぱり嬉しくて、私ってこんなに楽しめる人間なんだーと思えた。時間の中でやることをやる経験になったし、なんか行けー!みたいなパワーがついた。

この中で意外と色んな人との関わりがあって、それも凄く嬉しくて良い事だった。

【多摩美術大学油画推薦入試 合格体験記②】

油画科夜間部 阿部夏苗

《準備したこと》                ◆ポートフォリオ◆

夏頃から手をつけ始めたポートフォリオが一番時間がかかりました。                 今ある作品の写真を一旦全部撮影、写真加工、載せたい作品をリストアップ、レイアウトを決める、印刷して確認を繰り返す・・・などなど、当初自分が思っていたよりもやることがたくさんあって驚きました。

とはいえ日頃から画集のレイアウトやフォント、製本などに興味があったのでとても楽しみながら制作できたと思います。

最初は文字を打って入れていたところを先生からアドバイスを受けて自分の手書きの字に差し替えたり、レイアウトにドローイングを入れてみたり、だんだんポートフォリオが私自身に近づいていく感覚が楽しくて波に乗ってくると、もうこだわったもん勝ち!私だけの画集を作ってやりますよ!の気分になっていきました。

完成した時は完全に心酔してたと思います。自分のポートフォリオに。

それぐらいお気に入りの一冊ができると、面接に対する気分も上がってきて受験自体がかなり楽しくなりました。

◆面接◆

私は教授に自分の口から絵の話がしたい、という理由で推薦での受験を決めました。

高校受験の時の面接とはかなり違って、返答をきっちり準備するのではなく、自分の中にある考えの筋をしっかり通して、それを相手に伝わりやすく話す練習を重ねました。

元から考えを飾るようなタイプではなかったので、質問に対してはわりと柔軟にバカ正直に返すことができたと思います。

面接って言葉が少し堅苦しいので、自分の作品をテーマにした相手との対話だと思うようにしたら自然な考えが口から出やすくなりました。

私は自分の作品について相手に伝えようとするとありえないぐらい涙が出てくるタイプの人でした。慣れたら治るかな〜と思って色々試しましたがあまり効果がなかったので、諦めて最初の練習から本番までずっと大号泣面接で貫き通しました。

しっかりとした受け答えをするためになにかを押さえ込むよりも、もういくとこまでいけ!の気持ちで泣きながら話した方が自分から出てくる言葉の純度が上がった気がするので、これはこれでよかったかなと思っています。

◆やってよかった!◆

ポートフォリオ・志望理由書・面接への準備の過程で、自分について理解を深める時間をたくさんとれたことです。

また、自分の中に潜在的にある考えを相手に伝えるために言語化することも繰り返し行いました。すごく難しかったですが、新たな視点から自分を見つめ直す良い機会になったと思います。

ポートフォリオ・ドローイングファイル作りも、普段の制作よりものびのびと自分のやりたいように進めることができたので、楽しかったです。

 

 

藝大の最終結果と春期直前と。<大宮校>

かなり、春めいてきました…と感じていましたが、また寒くなりましたね。ですが、暖かくなるのが早い気がします。桜の開花も、例年より1週間早いようです。今年の夏も暑そうな気がしてきました…もう猛暑はデホルトになってしまうのでしょうか…地球規模の気象の変化では仕方ないのでしょう。

大宮校です。

東京藝術大学結果報告になります。

大宮校から、東京藝術大学の合格者は……………………なんと合格者が出ました!開校一年目の快挙です!凄いことです!素晴らしい結果でした!来年もこの調子で、頑張りたいですね!大宮近辺で、芸大を目指す人がいましたら、ぜひ大宮校に来てくださいー!春期講習会に合格再現描いてもらいますね!
一度大学を出て社会人経験のある、今年から油絵を始めた方でした。大宮校の開校記念オープンアトリエから来てくれた初大宮校せいとでした。初の木炭デッサン、初の油絵から一年間頑張ってくれました。とても良い笑顔ですね!藝大に行って、さらに羽ばたいていってほしいですね!
オープンアトリエも無事に終わって、明日からの春期講習会の準備をしています。春期講習会では、芸大の入試再現デモストも予定しております。ギリギリですが、申し込みをお待ちしております。
https://www.art-shinbi.com/season/spring/omiya/

1日体験や、その他イベントもあります。新学期生も募集中です。来年がまた始まります。来年も良い年にしていきます!

https://www.art-shinbi.com/jitsugi/index.html

では、次回に。

 

スタートアップ、お疲れ様でした

 

こんにちは、留学生科です。

天候が荒れたり寒暖差の激しい日々が続きますが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。
長いようであっという間だったスタートアップコースもついに終わりを迎え、春期講習会が始まろうとしています。
年度末のそわそわを、わくわくに変えていきましょう。


今年のスタートアップは、例年より石膏課題を増やしたりと、少し難しいことにも挑戦しました。

4月以降私大は石膏課題が少ないので、これを機にたくさん練習できてよかったのではないかと思います。
最初は難しい難しいと言いながら描いていた生徒も、少しずつですが完成度を上げていくことができていました。
講師のデモストをしっかり見れたのも学びになったようです。

 

春期以降は留学生だけのクラスはなくなり、通常の受験科に混ざって授業を受けることになります。
人数も増え、お互いに比べることも増えるので、全く違う雰囲気の中制作することになります。

日本語でコミュニケーションする機会も大幅に増えるので、言葉の面でも能力アップが期待できますね!

 

春期は3月23日(土)から! ⇩

https://www.art-shinbi.com/season/spring/

 

 

映像科:春期講習会直前!

こんにちは。映像科です。
寒暖差が激しく急に強い風が吹いたりと、まさに季節の変わり目といった感じですね。このブログを読んでいる方も、それぞれに新年度の準備をしていることと思います。

ena美術新宿の映像科では先日の3/17(日)に春期講習直前講座を行いました。内容は「映像メディア作品を構想する」。
映像メディア系の入試に関するレクチャー〜参考映像作品紹介〜映像作品の構想〜プレゼンテーション〜講評と、かなり盛りだくさんの一日でしたが…とても魅力的なプレゼンでした。参加された受講生の方、お疲れさまでした!

そして既にアナウンスしていますが、今週末からは全6日間の春期講習会もはじまります。
3/23〜3/28の6日間で一般選抜対策から総合型選抜の対策の導入も含む、色々な制作を体験できるカリキュラムです。詳しくはこちらから

(※去年の春期講習会のワークショップの様子)

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なお、春期講習会後には4/11(木)に一学期の授業が開講されます。映像科の授業は木金日週3日のコースです。
面談は随時受け付けています。新学期の授業についてなど、お気軽にご相談ください!

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映像科の授業
オンライン教育科(映像コースも開設)
ena美術新宿 映像科 公式X
ena美術新宿 映像科 公式Instagram

彫刻科 芸大合格発表!

芸大入試は3名合格!2名基礎科からの合格!うち1名現役合格でした!おめでとうございます!!

3人ともしっかり作品と向き合い、向上していくことに前向きでした。おそらく本番でも冷静に力を発揮できたのだと思います。
逆にたとえ上手くなったとしても自分の中にぶれない軸みたいなものを持てなかった人は本番の緊張感に気圧されて判断力が鈍ったところはあるのではないかなと思います。

本当に良い作品というのはコンクールでいい成績を獲るとか、そういう限定的なものではなくて、その可能性は本来無限大であるべきものではないでしょうか。一通りできているから良い。とか間違っていないから評価できる。とかはかなり消極的な評価であって、求められている作品像とはかけ離れています。そういう意味でも自分の中にある「良い作品のイメージ」を高め、目指していける人物が最も合格に近いのだと思います。「良い作品」であるか「未熟な作品」であるかは一目瞭然であり、できているかいないかよりそっちが見えている人が伸び続けられる人なんだと思います。
そういう感覚って潜在的に備わっている人はごく僅かなので、多くの人は特訓する中で育んでいく必要があります。実際それが分かってからが本番みたいなところはあると思うので、来年度挑戦する人たちには強く意識していてほしいです。意識を高めて練習量を増やしていかないといけません。意識が高いかどうかは自分では判断できないので、頑張っていることに安心しないことだと思います。常に上を目指す気持ちで。そのうえでいい作品にも未熟な作品にも必ず理由があるのでそれを見極めていくこと。これが重要です。

入試再現はこれからなのですが、直近で制作していた作品を参考までにのせておきます。
まずは基礎科から現役合格した生徒の作品です。
「印象」に対して常に誠実に表現していました。芸大受験では顔が似せられてからが勝負!くらいなところがあるので信頼性は高かったです。

塑像も上手でした。「やり方」頼りでなく、あくまで「印象」を大切にやり取りしている強みですね。

続いての生徒も基礎科出身の生徒です。
浪人生の頼もしさを感じるデッサンです。自分を過信せず、ギリギリまで自分の目を疑う意識を大切にしていました。

難しいモチーフであってもブレることなく、落ち着いて全体を理解しながら進めていました。

もう一名浪人生。「やり方」にとらわれず、表面的な情報に気を取られないところが強みでした。

変なことに変。と素直に気付けるところがとても良かったです。逆をいうと良いものは良い。ですね。シンプルなことですがほとんどの人は誤解しています。

春期講習中には入試再現作品を公開できると思います。お待ち下さい!

さて、基礎科彫刻月火水コースでは6時間+αでジョルジョを描いてみました。
いきなり短時間で無茶振りなんですが、良く描けています!どんどん上達して行けそうですね!顔も似ている!

短い時間の中でこれだけ手が入れられるのはすごいと思います!

こちらは3時間クロッキーです。顔が似ていてよいですね!

こちらはまだ1年生なので入試まであと2年あります。今年1年で伸ばせるだけ伸ばしていこう!

もう来年の試験まで1年を切っています!もう戦いは始まっています!無駄にできる時間は少しもありません。その時できること、考えるべきことを全力で取り組もう!