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《基礎科》2学期末基礎科イベント

冬の冷え込みが本格的になってきて、防寒具を本格的に揃えたい時期になってきました。
基礎科講師デザイン科担当の名越です。
僕は極度の末端冷え性なので、基本的に冬は苦手な季節であります。
去年買った桐灰の靴下がとても暖かく重宝していたのですが、季節をまたいだ途端どこにしまったかわからなくなってしまいました。今年はヒートテックとかではなく養命酒で根本から治そうかなと思っています。(毎年言ってる)

早いもので基礎科の授業も本日が最終日です。
1週間のお休みの後はついに冬季講習です。
2010年代最後の冬、一気に集中して成長の冬にしましょう。

さて、そんな中先週は基礎科の最終課題である
「自画像コンクール」が行われました。
各自1週間好きなタイミングで登校し、思う存分描いてもらいました。

提出直前の様子、みんなかなり集中していますね。
当日まで描きたい生徒が予想以上に多く、アトリエもパンパンです!


講評の様子。

学校のテストの都合もあり、講評に出せなかった生徒さんの分も含めて
本当に力作ぞろいでした。
投票制だったのですが、票が入りずらかった作品も含めてみんな個々にしっかりと自分の課題や、すべきことが見えてきた作品が多く、そう言った意味も含めてよかったと思います。


上位作品3点。各々にとてもその人らしさがにじみ出ています。


投票による上位3点と、その他に各科が選ぶ作品賞もありました。

科によって良しとするポイントが違ってくるからか選ぶ作品にもその科の特徴が表れていて
面白かったです。

自画像の難しいポイントは
●客観的に自分の特徴を捉えなくてはいけない
●毎日見て要るモチーフなので似てないことにはすぐ気づいてしまう
●表情からくる感情を反映した絵作り(自分の内面を改めて見直す)
なのではないでしょうか。

自画像を描く時に、ただ鏡に映った自分を描いているだけなのに、
「自分とは?」「自分らしさとは?」「何が人と違うのか?」という
自分の内面を改めて考えたりする人も少なくはないのではないでしょうか。
モチーフの観察という作業を通して、自分を改めて見つめ直す課題、
と考えると学期末の課題としてはとても良かったと思います。
逆に言えば、それはとても辛い作業かもしれません。

社会人になり、フリーのデザイナーをしていて自画像を描くことはないのですが
似たような経験を時々するなあ、とふと最近気づきました。
1つ目はポートフォリオ(HPも含め)、2つ目は名刺です。
どちらも相手に対して「自分はこういう人間です」ということを表すツールです。
ということは、自分が相手に「どう見られたいか?」ということを
考えなくてはいけないわけです。


私の名刺です。裏がメモになってます。
(「気が利きますよ、僕」的な、せこいメッセージです。)

同じように、昔の有名な画家も自画像を生涯かけて多く残している方が沢山います。
ポートフォリオも作品が増えテイストが変わっていくごとに日々更新を続けます。

「自画像」というテーマは絵というくくりだけではなく、
概念として表現をする者にとっての永遠のテーマなのかもしれません。

 

ではでは