今年度の新宿校基礎科の日本画着彩作品の一部をご紹介します。
短い時間で、与えられたモチーフを実際に自分で組んでみて描く、という静物着彩課題。
と
生きたウサギをモチーフに描く、着彩課題です。
静物着彩課題は、
短い時間を使い、いかに自分が描きやすいモチーフ組をするか、、というバランス感覚も問われる課題です。
ウサギの着彩課題は、
常に動いているウサギをよく観察し、特徴的な動きや体の作りを、クロッキーする力が問われる課題です。
チューリップの花が自然な色で描くことができてきていてとっても良いです。
芸大や私大の試験でも、実際にモチーフをそれぞれ渡されて好きな構図で組み完成をさせなければいけません。
受験生になるということはモチーフを組むことが必須になるのです!
指導の際には普段受験生がどのような点を気をつけているのか、そもそも構図を組むことで自分に何ができるようになるのか、
出題者がモチーフを出した意味、個数、色、質感、、、等
ただ綺麗に組むというだけでなく素材を上手く活かしていきながら組まなければいけません。
構図を組むという行為はとても奥が深く、今後作家として活動していく時にも必須になるスキルなのです。
受験生になる前に頭をフルに使い、個人で静物着彩について考える、良い機会となりました。
後ろ姿もなかなか様になっています。
ウサギの着彩も同様に、いかにウサギらしいポーズが捉えられるか、ウサギの骨格や筋肉などの構造を理解できているか。
ウサギの入れ方もポーズによっては縦構図にするのか、横構図にするのか、端に寄せるのか、真ん中に入れるのか、、、
ただよく見て描くだけではなく静物着彩と同様に素材を上手く活かしながら画面を構成していきます。
実際に生きている動物を描いているのでモチーフの生命力なんていうことも気にしていきながら描いていきます。
生きているからこそ途中で飛んだり、跳ねたり、フンをしたりなど。普段座ってただ描いている時とは違うライブ感も楽しめます。
日本画はよくデッサン力があって描写する科だと言われます。
しかしそれだけではどうしても良い絵が描けるというわけではありません。
構図ありきの描写、描写ありきの構図です。
絵画と呼ばれている作品と構図というものは切っても切り離せない関係なのですね?。
受験生になるみなさん、いつかこのことが理解できるようになれば、きっともっと楽しく絵が描けるようになりますよ。