月別アーカイブ: 2014年7月

映像科・2014夏期講習、始まります。

こんにちは。映像科の森田です。
梅雨も明けてすっかり夏本番の日々ですね。映像科の夏期講習は来週の火曜日、29日にスタートします。中期と後期合わせて計24日間。朝から夕方までのカリキュラムは受験の一年の中でも一番ハードかもしれません。(過去ログを確認したところ去年もほぼ同じことを書いていましたが)しっかり体調管理をして乗り切りましょう!

■中期【EA】7/29~8/10 私立美大映像総合Ⅰ+推薦入試対策コース:
武蔵美映像学科や、東京造形大映画専攻・アニメーション専攻、日芸の映画学科などの一般入試対策と並行して、9月以降に各大学で行なわれるAO入試、自己推薦入試や公募制入試の対策をするコースです。前回の記事でも書きましたが、特に今年から始まる武蔵野美大の「クリエーション資質重視型」は、映像作品を提出するという新しい形式なので、受験を考えている人は早めに対策を始めましょう!中期では、映像実習や、プレゼンテーション課題、映像鑑賞課題などを行ないます。

■後期【EB】8/12~8/24 私立美大映像総合Ⅱ+一般入試特訓コース:
後期は特に一般入試の「実技」「小論文」の強化対策を行ないます。映像の試験問題は例えば同じ「小論文」でも、大学によってかなり傾向が異なるのが特徴です。武蔵美、東京造形大、日芸などの併願を考えている人は、実技だけでなく小論文の対策もしっかり考えておきましょう。また小論文の日には古今東西の映像作品を紹介するプログラムも予定しています。映像作品を鑑賞することで生まれる新しいアイディアもあるはず。お楽しみに。

*去年の夏期講習の記録

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私大デザイン補習⑥

大島です。では第6回。最終回です。

この記事のアップロード日は7月23日になっていると思いますが、書いているのは7月28日です。ちょうど夏期講習の前期と後期のあいだの休日です。

第5回まで書いて、実は第6回はどんな内容にするか全く決めていませんでした。
もっと実用的な内容にしたほうがいいかな…となんとなく考えていたものの、色彩構成に必要なもうひとつの要素について触れて終わりたいと思います。

色彩構成の基本的要素としてこれまで「色彩」と「構成」、そして「メッセージ」を挙げさせてもらいました。もうひとつ要素を挙げるとすれば「アイデア」です。
デザインにおいてはこのアイデアこそが、人を驚かせたり、感動させたり、振り向かせることに繋がるのです。

いくら作品にメッセージをこめたとしても、そもそも作品をきちんと見てもらわないことには伝わりません。そして人はすでにどこかで同じものを何度も見たことあったり、周囲と同じようなものに人は感動してくれないのです(そのなかで一番クオリティを出すことができれば話は別ですが…)。

では、どうすれば周囲と差別化できるような優れたアイデアを思いつくことができるのでしょうか?私の力では残念ながら「優れたアイデアを思いつくための方法」を教えることはできません。
しかし「アイデアを生み出す方法」については、皆さんに一冊の本を勧めることができます。

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「アイデアのつくり方」という本です。そのままのタイトルです。
もっともこれはいまさら私が触れるまでもなく、すでに大変有名な本です。
例えば皆さんが今後大学に入学し、広告業界を目指すのであれば、おそらく聞いたり読んだりすることになるはずです。

アイデアこそが広告に精神と生命を吹きこむ。
広告制作者がその手腕を発揮する上で、これより大切なものはない。

知識はすぐれた創造的思考の基礎ではあるが、十分でない。
知識は、よく消化されて、最終的に、新鮮な組み合わせと関連性をもった姿となって
心に浮かび出てこなければ意味がない

私自身は大学時代に初めて読み、当時は「なんて当たり前のことを書いているんだ!」と思ったものです。しかし時間が経つにつれて、新しい発想…すなわち「直感」を生み出すためのプロセスを明快に言葉にしたこの本は、やはり読んでおいて良かったと素直に思います。

詳しい内容についてはアマゾンのレビューを読んでもらえればだいたい分かりますし、ググっても山ほど出てきます。サラッと要約すれば

①資料を集める。
②集めた資料の関係性を考えてみたり、とにかく考え抜き、メモしておく。
③いちど時間を置く。その問題について忘れリラックスする。
④常に頭の片隅でその問題について考える。
⑤最終的に出てきたアイデアを具現化させ、反応を確かめる。

みたいな感じです。
さらに自己流で美大受験生向けに要約すれば「デザインやアートについてたくさん観たり聞いたり調べなさい、常に自分や他者の作品のことについて考えていなさい、自信がなくてもとりあえずきちんと作品を作って周りの反応を確かめなさい」てなとこでしょうか。

もちろん「色彩論」同様、気になったら自分で読んでみてください。薄い本なのでたぶん1時間あれれば読めます。

最後を「アイデア」で終えたのは、前期講習会を終えた時点でどうやら皆さんにいま不足しているのは「インプット」だと感じたからです。

講習会については連日「アウトプット」が続いていますが、インプットなくしてアウトプットするのは雨が降らぬダムから水を垂れ流し続けること。すぐに枯れてしまいます。

皆さんは未来のクリエイターなのですから、受験という枠にとらわれず、たくさんのものを観て、感動して、そしてアートやデザインについて考えて欲しいと思います。それでは、また近いうち。

 

 

日本画科便り7- 夏期講習会START!?

日本画科講師の金子です。

炎暑しのぎがたいこの頃。蝉の声が聞こえる季節となりました。一学期期末コンクールも無事終えることが出来ました。

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自分自身の長所と短所、出来ていることと出来ていないことを理解し、弱点克服に繋げていくことが大切ですね。

 

さて、暑さも本番。いよいよ夏期講習会が始まりました。

夏期講習会は前期・中期・後期と3期に分かれ、日本画科では5つのコースが設定されています。夏期講習会においては、基礎を確実にし、弱点を徹底的に克服します。

「前期総合コース」、「中期総合コース」、「後期芸大コース」においては制作時間を長めに取り、各々の課題点を克服するための対策を行います。また、「後期私大コース」では、多摩美術大学と武蔵野美術大学の入試傾向を理解し、目標を見極める学習を行います。このコースは、12日間全てが一日課題のため、毎日講評を行います。

外部から受講する方は、それぞれの課題点を理解し、また、共有するため、講習始めと講習終わりに最低でも2回の個人面接を行います。受験において経験豊富な日本画科講師陣が、ひとりひとりとしっかり向き合ったきめ細やかな指導を心掛けていますので、安心して受講していただければと思います。また、地方から受講する方は、生活面などにおいても不安な事が多いことでしょう。そのあたりも出来る限りバックアップしますので、お気軽にご相談下さい。

この夏期講習会でレベルアップを目指して頑張りましょう。

 

日本画科受験についても質問があれば講師がお答えします。お気軽にどうぞ。
また、日本画科に興味ある受験生がいらっしゃいましたら是非見学にいらしてください。

健康に留意し、夏期講習会を乗り切りましょう!

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彫刻科 夏期講習 最初の課題。

こんにちは。彫刻科の小川原です。夏期講習が始まりました!前期昼は塑像を集中特訓していきます!第一課題はニワトリでした。動物も彫刻を学ぶ上で欠かせない要素の一つです。将来的に動物を作品としてつくっていく事だってありますから。
ほとんどの場合は彫刻作品として動物を制作する場合実際に動物を見ながらつくることはないです。大抵は動物園等に取材に出かけてクロッキーをしたり写真を撮ったりして、それを元に彫刻に置き換えます。予備校の段階では本物の動物を目の前にして作品をつくる訳ですが、こちらの方が稀な例なんですね。
「動物」というジャンルにおいて、基本的な骨格構造だったり(どの動物も思ったよりそんなに変わらない)断面の形状や起伏の特性のリズムを掴む事で最低限の資料さえあればどんな動物であってもつくれます。動物の課題で学ぶべき事は「ニワトリ」ならニワトリの、「ウサギ」ならウサギのつくりかた、という事ではなく、(それもあるかもしれないけど)もっと大きなくくりで、「動物」そのものの性質を理解する。というところに詰まるのだと思います。
さて、それでは今回の秀作を紹介していきます。
まずは現役生、R.S君の作品。
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一つ一つの形に抑揚があって変化に富んでいます。丸みも単純化する事なく複雑に捉えられているのでそれも魅力を高める事に一役買っています。まだまだ手が遅く、具体的にしていくのに時間がかかってしまい完成度は十分とは言えません。最終的な形がどうなると良いのかという事を早い段階で捉え、荒付け段階で60%、中付けで80%を言い切るくらいの見切る力を養いましょう。

K.S君の作品。
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出だしからポージングのイメージを持って取り組めていました。特に指導を必要とする場面も少なく、自分で考えて自分で探っていく事が出来ていたので、かなり実感を持って取り組めていたのだと思います。生命感があり、密度も十分で高い完成度が感じられます。この調子でどんどん研究を深めていきましょう。

F.Tさんの作品。
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途中立ち方を根本的に大きく動かして直すという一幕がありましたが最終的には安定して地面を捉える事が出来たと思います。印象も良く、冴えた作品と言えます。
「見る目」が良く、軌道修正する力がずば抜けていますが、逆にもう少し冒険する部分があっても良いかなと思います。探り探りの作業が多いので結果となって現れるのが遅い傾向にあります。もっと大きくやり取りを重ね(失敗があってもよい)、それを繰り返して正解に近づいていくような道筋もあります。いろいろ試してみて下さい。(2日課題であっても1日で完成させるつもりで挑んでください)

T.U君の作品。
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誰より手が早く、完成度がどんどん上げられるのが強みです。この作品も端々まで意識が行き届いて重厚な作品となっています。
逆を言うと完成度以外のところで戦っていないので作品追求がおろそかであった場合一気に作品の質が落ちてしまう危険性も孕んでいます。とにかく形の狂いは一切なくす事、その上で常に自分の限界を半歩越えた完成度を目指す事を原点として下さい。それさえ守れれば必ず結果はついてきます。

F.T君の作品。
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生命感の感じられる形の起伏が捉えられていて魅力ある作品となっています。本人はなかなか完成の糸口が掴めないと思っているようですが、やっている事は間違っていません。むしろセンスもいいし、高度な事が自然と出来ていると思います。手を止めてしまえば作品も止まってしまいますが、手が動いている限りは決して悪くない方向に作品は動いているので自分を信じてやりきってください。

最初の課題でしたがいくつもいい作品が出て良い流れだと思います。夏期講習ではとにかく今まで自分になかったものを新たに取り込んだり、出来なかった事に挑戦したり、攻めの姿勢でこなしていってほしいです。夏を制するものはなんちゃら…。という名言があるように、この時期自分を高められた人は2学期以降得られるものも段違いで変わってきます。そして勝負を見据えて全力で取り組んで下さい。自分には何が足りないのかしっかりと見極めて、必要な力を強く欲して下さい。「求めよ、さらば与えられん」ではありませんが、「こうしたい」「ああしたい」と強く思っている事は自然と吸収できるものです。淡々とこなしているだけではあまり上達しないのです。一緒に頑張って、この夏を乗り切りましょう!

国立校 夏期講習期間の受付について

新美enart国立校 夏期講習会期間中は下記の受付時間となります。
7/20(日)~8/24(日)
受付時間:9:00~16:30
※8/4(日)、8/17(日)は休館日となっております。

お間違いのないよう、お願い致します。

7/20より夏期講習会がスタートしました!
まだまだ募集中です。お待ちしております!!