彫刻科 夏期講習

彫刻科講師の氷室です。
舟越保武さんの『まなざしの向こうに』と言う作品集の中で、ご子息であられる彫刻家の舟越桂さんが、この様な言葉で保武さんの彫刻を表現されていました。

「制作中」の父が最も心がけていたのは、立体としての強さや、確かさのようなものだったと思う。
空間に、あるいは空気圧に敗けない形になっているか。
囲んでいる空気圧を押し返す強さを内包しているか?
そういう作業をつづけた後に、何が現れてくるのかをチェックしていたのだと思う。
強い土台がなければ美しさは遠くまで伝わっていかないのだと思う。

まさにみなさんが、特に模刻や首像で求めていっている闘いの延長の1つが、ここに有るのではないでしょうか。
彫刻という言葉を自分なりに分解して考えてみる どんな魅力があるのかどんな憧れがうまれるのか
課題の中で動いていくだけでなく、こういう自問自答も大事だなと思います。

さてここからは、最近の優秀作品の紹介です。

外国人のモデルさんの首像です。

上手です!似ていますし、表現としてもやり切った感がありますね。


モデルさんにそっくりです。ドレッドヘアーの表現も素晴らしいですね。


モデルさんにそっくりです。骨格も意識しながらしっかり作りこんであり秀作だと思います!


形をしっかり面で押さえながら、奴隷の持つ美しい張りと流れをピタッと追えており、模刻のプロセスとして、とても良いイメージで制作が出来ています。


台座から立ち上がってくる鳩ならではの軽やかさとともに、形態感もしっかり捉えられており上手です。地面と足の間にある空間の魅せ方が素晴らしく効いています!


こちらもシュッと伸びた瞬間の鳩の動きを、360度違和感なく表現てきていました。小さいので繊細な判断が求められますが、冷静なコントロール力が発揮された作品です。


バランスをとることが難しいモチーフですが、バランスが綺麗に取れており、かつ鳩らしい毛の表現力が色々な形で入っており魅力的です。


回り込みにやや硬さもありますが、ラオコーンらしいズバッとした形の言い切りと厚みに対する表現力が、かっこよい1枚です。


組石膏で気にしたい最大のポイントとなる、モチーフ間の空気と作者の視点がきちんと描けています。台座と牛骨の接点や角の持つ緊張感が綺麗ですね。

夏期講習第1回目のコンクールは円盤のデッサンでした。
同率で2枚のデッサンが1位を獲得しました!おめでとうございます。


円盤の知っておきたいポイントを網羅しているデッサンです。特に背面側の回り込みの観察と表現が効いており、円盤の持つ捻じれが自然と描けているのが良いですね。


難しい位置ですが、倒れずにしっかり形を取れていることに実力を感じます。きちんと背中も見えてきますね。形1つ1つの探りと掘り起し方がとても上手で、円盤の動きを良く捉えています。

ここからは現役生の作品です!現役生も上手です。


難しいモチーフですが顔の印象がとても似ています。光に対しての炭のコントロールが上手で、1つ1つの形に濃いリアリティがあります。レベルの高い1枚です。


逆光側は難しいですが、大きなベースを維持しながらしっかり形を描き込めていることに実力を感じます。立脚の力強い探り、顔の厚みの表現力も素晴らしいです。


現役生で鳩をここまで捉えてくる観察力は素晴らしいです。360度回して観ても破綻が無く、まるで鳩がそこに生きている様な、そのまま動きそうな自然さで、骨格やバランス、表現力がまとまっていました。

さすが夏期講習!良い実技がたくさん出ています。
明確になってきた自分の課題に、さらにもう1歩踏み込んで残りの講習会を走りきりましょう!
水分補給はマメに。体調にはくれぐれも気をつけて無理はしない様に。

氷室

オンライン教育科

こんにちは。オンライン教育科です。

暑い日が続きますが、8月ターム課題制作、夏期講習会など制作順調でしょうか?

 

オンライン教育科では、毎月約3課題を生徒に送付し、その講評をZoomを用いて行っています。 講評はマンツーマン形式で、30分程度の時間を取り、各月の終わりに行っています。 それに加えて、オンライン教育受講生のみを対象とした特別講義を1学期に2回行い、生徒の受験 のための学習やモチベーション維持に役立てることを目指しています。

先日、第2回特別講義「手」と「光、陰影、反射光」の講座が行われました。

2学期学生募集中です。オンライン教育科のご案内はこちらです。

夏期講習会並びにオンライン夏期講習会も中盤折り返しですが、体調に気をつけながら制作してくださいね。応援しています。

先端の夏期講習3期レポートと4期のお知らせ

こんにちは。
先端芸術表現科です。

ただいま夏期講習3期の真っ只中です。最初の二日間は、「観察と想像」と「遊びと身体」という二つのワークショップを行い、制作の起点となりうるような問題について皆で経験しながら考えていきました。ものを分解して、その観察と発見を通して表現のきっかけとしたり、そこから素材を見つけるなどして、制作する課題が1日目。2日目は、身体を通して空間を再考するワークショップを通して、空間と身体の関係性を再構成する遊びを作る、という課題を行いました。

一次試験対策では、先端の試験形式を紹介しながら、基礎的な課題も行いつつ、小論文では作品とその批評を読んでから自分の見解を述べるなど、普段は行わないような課題もやっていきました。最終日の講評に向けて、現在受講生の方は制作を進めており、明日の講評が講師の方も今から心待ちになっております。

さて、来週から始まる4期では、昨年合格された方にデモンストレーターをやっていただくなどしながら進めていきます。作品プランから途中講評を経て、最終講評に至る流れで、自らの興味や関心をどのように表現として立ち上げていくのかを、考えることができるカリキュラムになっていますので、これから先端を目指される方でも良いきっかけとなるのではないかと思います。
スケジュールは以下の通りです。申し込みはこちらからできます。オンラインでの受講も可能ですので、遠方にお住まいの方はこちらのページもご確認ください。

8/
10(月) 一次対策/作品プラン相談・発表
11(火) 一次対策
12(水) 一次対策/合格者デモンストレーション
13(木) ポートフォリオ講座/中間講評
14(金) 制作日・制作相談
15(土) 作品講評会

それでは、先端芸術表現科でした。(下の画像は片目を塞ぎながら、身体を延長した棒でハイタッチする遊びを行う姿です)。

夏期講習会、真っ最中。

やっと梅雨明けしました。今年はジメジメで蒸していて、さらにマスクして…で大変でした。梅雨が明けても、マスクは必要です。マスクをしていると水分補給を忘れがちになってしまいます。意識的に水分補給をしていくようにしましょう。

デザイン・工芸科夜間部です。

今年は、夜間コースを増設しています。高校の授業の関係ですね。色々と対応を迫られていますが、なんとかやっていっています。今年の受験自体がどうなるのか…なんて考えても仕方ないので、通常通りに行われる想定で動くしかありません。頑張っていきましょう。

今年は、徹底的に手順をしっかりしていきたいと考えています。特に試験時間の短い課題では、その辺がとても大切になります。

今年初の三時間対応も、やりました。講師のみんなでペースメーカーをやってもらいました。生徒もあせっていましたが、とても参考になったという声を聞くと、うれしいですね  。

夏はまだまだ続きます。

体調管理を気を付けながら、頑張っていきましょう!

油絵科、ついに8月に突入!

こんにちは、油絵科です。
今年はコロナで4月5月がオンラインになり、通学は6月からでした。
色々なことに注意をしながら授業を行い、6月が終わり7月に入りあれよあれよという間に夏期講習。
昨日からついに8月突入です。
例年と違うリズムに『もう8月なのか!!』と少しびっくりしてしまいます。

つい先日私立美大の推薦の募集要項が出ましたね。
推薦は受験時期が早いので、前例のない今の状況に少し焦っている声もちらほら聞こえます。
8月末にはまた推薦のイベントがあります。大学でもオンライン相談会を頻繁に行っています。
こんな時こそ焦ってもしょうがない、
一つ一つ進んでいけばしっかりと間に合いますので焦らず頑張っていきましょう!

夏期講習も、高校の授業が長引き夏休みが短くなってしまったので
例年にはない夏期講習夜間クラス、オンライン夏期講習なども併設して今の最大限で勉強していっています。

オンラインコースの学生もまだまだ募集していますので、気になる人はHPをチェックしてみて下さいね。

https://www.art-shinbi.com/season/summer/subject/aburae/index.htm

デッサン祭りも8月13日まで行われております!
海老澤先生の絵を見たくても見せてもらえなかった人たち!これはチャンスですよ!!(笑)


気軽に、とはなかなか言えない状況ではありますが、新美も最大限消毒など注意しながらイベント、授業を行っていますので、ぜひ足を運んでみください^^