彫刻科 ラストスパート

彫刻科の臼田です。いよいよ芸大の入試まで一週間を切りました。緊張の重圧がのしかかり精神的にしんどい時だと思いますが最後の最後まで成長できるので頑張りましょう!!体調管理にも気をつけてください。早速最近の作品を紹介します。(作品数が多いので数を絞って紹介します。)

自刻像です。かなり安定感が増してきました。首周りの形もしっかりと抑えられています。全体の陰影のバランスにまで気を遣えていて素晴らしい出来だと思います。首の流れからの頭部のつき方が強くなりすぎる時があるので気をつけましょう!

実直にとても自然に形を追い込んでいけていてとても好感が持てます。よく観察できてますね。欲を言うと首周りの形をもう一歩追い込みたいのと、張りの形と下面の粘土はもう少し抑え込んでいきたいです。

この位置から見たヘルメスの印象を力む事なく自然に美しく表現できています。実直にモチーフに寄り添うことができれば必ず良いものに出来ると思います。一瞬たりとも観察を飛び越えた作業だけにならないように気をつけましょう!

いつもよりも自然な見え方がして良いと思います。空間性も綺麗で良いです。描写のリズムが単調になりすぎないように気をつけましょう!また描いていく中で柔軟に形の精度を合わせていく意識も忘れずに!

この作品については言うことないくらいよくできていると思います。あとはとにかくメンタルをコントロールしましょう!少しでもこの像ヤダなとか顔描けるかなみたいな気持ちが出るとよくないです。自分の積み重ねてきた鍛錬を信じて自信を持って制作してください!出来るはず

強くてとても目立つデッサンでした。形の精度に関しては輪郭や角度、垂直水平以上に像としての印象をとにかく意識しましょう!そのために観察に観察を重ね、像への理解を深めて上で制作する意識を大事にしてください。

最後に基礎科生の作品を一気に紹介します。

 

 

毎回言っていることですが、本当にみんなの成長速度に驚かされます。一課題ごとにたくさん吸収していってくれるので教えていて楽しいです。更なる成長を楽しみにしています。

今回はこれで以上になります。

《基礎科》受験日への心の持っていきかたについて

人間の心というのは不思議なもので、
土壇場で自分に嘘をつける人はあんまりいないんじゃないでしょうか。

土壇場で「頭真っ白になった」とか「いつもやらないことやっちゃった」とかよく聞きます。

自分が普段どれだけやってきたのかが偽ることなく試されてしまうのが、受験などの本番です。

受験当日落ち着いてできるというのは要は、「これだけやってきたのだから大丈夫」と自分に言い聞かせられるぐらい、この1年を過ごせたか?なのではないかなと思っています。

その時に「いやまだやれた、、、」「あーあそこやっておけばよかったな、、、」
なんてことを思ってしまうと、建物の土台がすこしずつ崩れていってしまい
ガラガラと色々なものがそこから崩れてしまうのではないでしょうか。
(落ち着いて考えればできたこととかもできなかったりするんですよね…)

基礎が大事、とよく言いますが、本当の基礎というのはそこなんではないかと僕は思っています。
どんな問題が来ても揺るがない基礎や土台。
それはやはり数や経験なんではないかなと。

時短や効率化というものがたくさん世の中に増え、とても便利になってく一方で、
身近なうちに身についたスキルや知識は、抜けていくのも早いです。
短時間かつ効率的に身についた技術に対して、絶対大丈夫、と自信を持てたら良いのですが、
やはりそうはいかないのが人間なんではないでしょうか。
世の中の技術の進歩はこの100年でとんでもなく急速に飛躍しましたが、
人間の本質というものはそんなに変わるものではなかったりします。

努力とか根性論ではなく、
自分が自分で信じられるぐらいやってこれたか?
それを自分に問われる瞬間が、受験というその日なのではないでしょうか。

大人になってくると、
試験や受験というものが減ってきます。
そうすると、自分がどれぐらい普段やってきたかという客観的な物差しみたいな
ものがなくなってきます。
意外とそういうものがあったことで、「ああもっとやらないとな」とか
「今回頑張ったな」とかわかったりしてたんだな、と思ったりもするわけです。

今週末、多摩美術大学、武蔵野美術大学の合格発表です。
基礎科にいた生徒さんのほとんどが受験をしていますし、
このまさに今ドキドキしながら発表の日を待っているのではないでしょうか。

皆さんが悔いなくこの1年過ごせて、しっかりその結果がついてきていることを
基礎科から願っています。

私大はほぼ終了<大宮校>

あっという間に2月も中盤です。年が明けて進むのが早いです。そして、武蔵美・多摩美の入試が始まるタイミングで寒波が来ました。暖冬なのかなと思っていたところで、一気に寒くなりました。特に多摩美や造形大学は寒いです。平地の気温の1、2度は低いと体感します。生徒には試験における注意に寒さのことも言ったので、対策してくれたことでしょう。

大宮校です。

私大の試験は、ほぼ終了です。これから、国公立、最難関の東京藝術大学に向けての最終対策となります。入試出題を予想された課題をこなしていきます。あとちょっとです。粘りましょう。

入試直前はまだ続きますが、次年度受験の生徒に向けたイベントが大宮校でもあるので、来年受験の方はホームページチェックしてください。まだ、申し込みのページが出来ていない場合があるので、その場合は大宮校に直接電話をください。

https://www.art-shinbi.com/omiya/index.html

今年の入試のお守りボックスの紹介です。毎年、いろんなものを詰め込んで生徒にあげています。これで受かるということではないのですが、ハンマー投げの投げ終わった後の雄叫び的なものと捉えてください。いろんな思いが詰まっていると思います。

入試直前のデモスト紹介です。講師も頑張ってくれています。生徒も頑張っています。黙々とやっていくしかないですねー!

では、また次回に。

 

スタートアップ、スタート

 

こんにちは、留学生科です。

まだまだ厳しい寒さが続きますね。
2月から留学生スタートアップコースが開講されました。
今年は例年より遅いスタートですが、皆さんスイッチを入れてがんばっています。


スタートアップコースでは恒例化しつつあるのが、石膏デッサンです。

4月以降デザイン科夜間部で石膏を描く機会は多くないので、この期間ならではの課題を楽しんでもらえたらうれしいです。
とにかく難しい!と感じる生徒もいるかもしれませんが、石膏はデッサンを理解するうえで大切なことを学べるので、ぜひ勝負してみてください。

講師のデモストをしっかり見れるのもこの時期ならでは。
たくさん見てたくさん聞いて、みんなで新年度に備えられたらいいですね。

 

このコースは3月15日(土)まで。
体験も可能です!

 

25年入試課題の出題内容について/渋谷校

こんにちは渋谷校です


もうすぐ私大の入試も一段落します、今回のブログではこの記事を書いている時点でわかった各美大の入学試験課題の詳細などの解説をします。

今回の受験で試験前時点での情報で知らされている変更点はムサビの空間演出のデッサンが静物になった点です。かなり昔には静物デッサンだった時期もあるので、渋谷校では過去に制作した再現作品などを見せながら制作させました。

この時点でわかっている入試の課題は

東京造形大

デッサンモチーフ
◯トング
◯ラムネ
◯上履き16センチ
◯赤いリボン
◯B4サイズの黄色い紙
いつも通り紙の上にモチーフを配置する課題です、造形大学は大きく課題を変更するつもりは無いようで、受験生に親切な大学ですね。
学科試験も英語、国語、公共(現代社会からの変更)と3教科から2つを選択、比較的難易度の低い公共で得した学生もいます。

女子美ヴィジュアルデザイン学科

デッサン課題は
◯エルボ(配管のパーツ)
◯ハイネケンビール
◯りんご
これに1辺30cm以上の三角形に「リズム」をテーマ想定し、デッサンする
最近課題が変わったのですが、以前は箱のパッケージデザインを課していたので、本質的には見るポイントは以前と変わらないと思います。ヴィジュアルデザインなので視覚的にイメージをどう伝えるかをデッサンで問う内容となっています。また用紙も相模原校舎の試験はクレセントボードを使用しているので用紙に慣れたほうが良いかもしれないです。
また、今回の試験では事務的な都合で(30cmの長さが分かる資料の欠落)30分ほど延長となりました。このような事態でも慌てずに制作できる強い心が大事です。

武蔵美で最初の試験は

工芸工業

デッサンが
段ボール、バスケットボール、ハンガー(木製とアルミ製)、スニーカー。最近はモチーフ台では無く、床に直置きのセットとなっています。渋谷校の学生も試験の少し前に段ボールは描いているので大丈夫なことでしょう、、
平面は
2つのものを「つなぐ」がテーマで最近の傾向から大きくは変わっていないです。テーマに対しての答え方も問われているので、あまり準備してやることを絞りすぎないほうが良いと思います。

デザイン情報

造形表現テストは配布したモチーフ(六角ボルト、六角ナット、ワッシャー)の形状をよく観察し、その仕組や用途を考察した上で自由にテーマを設定し描きなさい、とここも例年通りです。

基礎デザイン学科

感覚テストは
「意図されていないデザイン」の事例を一つ挙げてスケッチと論述と変更はなく、特にテーマは基礎デザイン学科のデザインの考え方を意図したような出題となっています。答え方としてはこの基礎デザイン学科のファインデザイン的な考え方を盛り込んで答えると良い特典が望めると思います。
基礎造形は「日常」がテーマでモチーフは何でもありですね。簡単です。

視覚伝達

デッサンでは
台上に薄い布がかけられその上に透明のペットボトル2本と、多分それと同じペットボトル2本を緑色のストライプ布に包んだもの、黄色いパプリカ、紫玉ねぎなどが置かれていました。布とペットボトルは大変な気もしますが、例年より少し楽なモチーフですね。現役生でも十分戦えるモチーフです、特にストライプの布やペットボトルなどはいつも描いているモチーフなので、通常の授業の指導をしっかり思い出して制作すれば問題ないモチーフでしょう。
ただ、再現制作のときにこの布の巻き方面倒ですね。
平面構成は森の中を歩く自分を想定と、少し出題の形式は変わっていますが、基本的にイメージを視覚的に表現するという意味ではいつもどおり、武蔵野美大自体があまり出題のばらつきがない大学でもあるので普段通りできれば良いでしょう。

多摩美大で早めの試験の

劇場美術

デッサンは手と風船がモチーフといつもどおりの出題、光と空間を意識した画面構成ができれば高得点を目指せます。平面構成もいつも通り文章はライマン・フランク・ボームの「オズの魔法使い」から文章が出題、これも光をしっかり感じさせる個性的な空間表現ができることが大事です。この科はデザインと言うよりファイン系に考え方は近いと思いますので思い切った独自の空間表現が好まれる傾向にあります。

環境

はカラーコーンが出ました。渋谷校では、いつも環境のデッサンをやっている場所のすぐ上にカラーコーンがおいてあり、タイミングの問題でカラーコーンの課題は制作しなかったのですが、いつも通りできていれば合格は間違いないと思います。

学科試験

多摩美の小論文が「創造の源」
この記事を書いている時点では武蔵野美大空間演出や多摩美大グラフィックなどの試験が始まっています。その後テキスタイルやプロダクト、情報、統合と続きます。最後は芸大の工芸とデザインです。また続報などお知らせできればと思います。

と試験内容が現時点ではすべてはわかっていませんが、このあと渋谷校でも再現作品の展示なども行いますので1日体験や春期講習会など参加してみましょう

またオープンアトリエと称して

3/6(木) ~ 8(土)(渋谷校)
3/10(月)~ 12(水)(渋谷校)
3/13(木) ・ 15(土)(渋谷校) ※3/14 は休み
3/17(月)~ 19(水)(渋谷校)
の4課題を無料で受講できるイベントも行いますのでぜひ積極的に参加しましょう。
課題は石膏、静物、手または平面や立体構成などを考えています。

また25年度の学生の募集も始まっていますので気になる方は校舎まで気軽に問い合わせてください。