カテゴリー別アーカイブ: 新宿校

ニホンゴ、ムズカシイ②

こんにちは、留学生コースです。

 

現在留学生コースでは、第2回目小論文課題の添削を始めているところです。
添削していると気になるのがやはり漢字の使い方です。
日本は漢字を使う国ですが、同じく漢字を使用する中国語圏の留学生にとって、日本語で文章を書く時に意外にもミスしやすいのがこの「漢字」です。

 

その原因の一つが簡体字と繁体字です。
簡体字を使用する中国人留学生にとって繁体字は「書き慣れていないが読める」もの。
しかし繁体字を使用する日本人にとって簡体字は「読めないものがほとんど」になってしまうのです。
もちろん「人」や「日」や「手」や漢数字などといった画数の少ない文字は日中ともに同じ漢字を使用しているものも数多くありますが、そうでないものもたくさんあります。
まずそのことを理解しておくことが必要ですね。

また、同じ字でも意味が全く異なる言葉もあります。
例えば中国語にも「手紙」という言葉はありますが、トイレットペーパーという意味です。
これは有名(?)ですね。
漢字だからなんとなく伝わるだろうと思い込んでしまうと大変なことになります…

 

 

美術予備校でよく使う言葉の中にも、間違いやすいものはあります。
似てるようで違う言葉にも注意しなければなりませんね。

稜線   ーーー  明暗交界线
反射光  ーーー  反光
定規   ーーー  尺子
絵具   ーーー  颜料
面接   ーーー  面试

 

映像科の生徒は、映画のタイトルに注意しましょう。
直訳してしまうと全く伝わらないものもあります。

『サイコ』      ーーー  『精神病患者』
『レオン』      ーーー  『这个杀手不太冷』
『勝手にしやがれ』  ーーー  『筋疲力尽』
『風と共に去りぬ』  ーーー  『乱世佳人』
『暗殺の森』     ーーー  『随波逐流的人』
『欲望』       ーーー  『放大』
『初恋のきた道』   ーーー  『我的父亲母亲』
『あの子を探して』  ーーー  『一个都不能少』
『恋する惑星』    ーーー  『重庆森林』
『ブエノスアイレス』 ーーー  『春光乍泄』
『楽園の瑕』     ーーー  『东邪西毒』

 

 

こういった思い込みやミスを減らすには、まずは日本語の文章を読む・調べるところから始めましょう。
美術関連の書籍を日本語版で読んだり、日本語のウェブサイトやアプリを利用したり、
【違いに気づく】ことから始めましょう。

日本の美大を受験するにあたり、日本語を丁寧に扱うということはとても大切なことです。
ぜひ自分に合った勉強法を見つけ、表現の幅を広げられるよう日々積み重ねていって下さい。

 

ちなみに……
新美にはこんなのも置いてます。
気になる方は留学生担当講師に声をかけてみて下さい。

デザイン・工芸科夜間部、カリキュラムについて。

梅雨が長そうな気配がします。気温が暖かくなってきました。今年は、蒸した梅雨になりそうです。

デザイン・工芸科夜間部です。

デザイン工芸科夜間部では、前期のカリキュラムをかなり重視しています。上達のスピードを早める為に必要な、演習を多めに組んでします。前期は夏期講習会につなげる為に、非常に重要な期間です。入学を検討している方がいるようでしたら、出来るだけ夏期講習会前に入学してくれるようにしてほしいです。

基礎的な表現のやり方と、技術の使い方を合わせた課題をやっています。

単なる静物デッサンでも、色々な工夫をして描かせています。ちょっとした工夫が、上達を早めてくれます。

課題で問われている内容を理解し、考えずに描くのではなく、考えて描くことを実践してもらいます。もちろん、参考デモストもやっています。

 

現役の大学生、卒業したての方を読んで、受験生と世代の近い方からの大学説明会と受験の体験談もやってもらいました。やはり、年齢が近いことの説得力は大きいです。とても参考になったようで、生徒の目の色が変わっていくのが分かりました。先輩方、ありがとうございました。

では、また次回、くれぐれも体調の管理をしっかりとやっていきましょう。

何故人は絵を描くのか?

みなさん、こんにちは。

新宿校 油絵科 夜間部の山田です。

そろそろ梅雨入りの時期に入り、気温の変化も激しくなり体調を崩しやすい季節です!     体調管理には充分に注意していきましょう!

4月のブログで渋谷校の箱岩先生が「洞窟壁画」について触れられていましたが、僕も全く同じ事をその時期に感動を受けてまして、一方的ににシンクロしている!というプラス感動の元、今回は「洞窟壁画」の中でも特に自分が心を打たれた「ショーべ洞窟」についてお話したいと思います!

そもそも絵を描いている人間であれば、誰もが「何故自分は絵を描くのか?」という問いにぶつかると思います

それは言い換えれば「何故人は絵を描くのか?」という問いと同義になります。

そして、「人はいつから絵を描いているのだろう?」という問いにも広がります。

今回お話する「ショーべ洞窟」の壁画の制作推定年数はなんと!!…32000年前!!
これだけでまずロマンの塊ですよね!
只、これに関してはそれまで有名だった「ラスコー壁画」が15000年前であり、それを遥かに塗り替えてしまったため、宣伝目的の誇張だ!と主張する人もいて、論争になってる様です。

「ショーべ洞窟」は1994年にフランス南部のアルデシュ県で3人の洞穴学者によって発見されました。今では絶滅してしまったホラアナライオン、ケブカサイ、マンモス、ハイエナ、野生のウシやウマ等々わかっているだけで260もの動物画が描かれているそうです。

動物好きとしてはユーラシア大陸にライオンやサイがヨーロッパにいたという事実が絵で表現されているという事自体にテンションが上がってしまいます!

しかもこれ、フラットな面にではなく洞窟の凸凹を利用して反立体で描かれています!更に炭の濃淡の調子もうまく利用して写実的に表現されています!

当時、制作者は深い洞窟の中で作業をしている訳ですから、当然明かりがないと絵は描けません。深い洞窟の中で火を燃やし続ければ当然酸欠状態になるので半分トリップ状態で幻覚を見ながら描いていたと言われています。

大学時代、ある映画監督から面白い事を聞きました。「人間が映画館に行くのは古代の暗い洞窟の中で火を囲み、音楽を鳴らし、幻覚や幻視を見ていたのと同じ事をしている。」

洞窟壁画は絵画でもあり、インスタレーションでもあり、果ては映像作品とも考えられる!
あらゆる芸術表現のルーツと言えるのかもしれません!!

ではまた!

映像科:今後の授業の予定

こんにちは。映像科です。
現在映像科の授業では感覚テスト、小論文、鉛筆デッサンの試験対策として課題制作を行っています。今週末からは総合型選抜や学校推薦型選抜を想定した特別課題も入ってきます。これから夏期講習会に向けて見学や体験入学を検討されている方もいると思うので、今後のカリキュラムをおしらせします。
基本的に木(17:30-20:30)・金(17:30-20:30)・日(9:30-16:30)の週3日を単位としてスケジュールが組まれています。
※カリキュラムは今後変更される可能性があります。

【5/27(木)・28(金)・30(日)】
・映像鑑賞課題「映像について知る」
・映像鑑賞課題「多様な映像表現について知る」
・映像に関わる作家・アーティスト研究発表

【6/3(木)・4(金)・6(日)】
・映像制作実習(作品分析)
・映像制作実習(制作〜発表)

【6/10(木)・11(金)・13(日)】
・映像鑑賞課題「作品を鑑賞してプレゼンテーションする」
・感覚テスト対策スペシャル(合格者作品解説・制作)

【6/17(木)・18(金)・20(日)】
・小論文対策or鉛筆デッサン対策課題
・感覚テスト対策課題

【6/24(木)・25(金)・27(日)】
・小論文対策or鉛筆デッサン対策課題
・感覚テスト対策課題

【7/1(木)・2(金)・4(日)】
・小論文対策or鉛筆デッサン対策課題
・感覚テスト対策課題
(一学期末コンクール/夏期直前講座として実施予定)


夏期講習のスケジュールも近日公開予定です…!

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ニホンゴ、ムズカシイ①

 

こんにちは、留学生コースです。

ジメジメした季節がやってきましたね。
もうすぐ梅雨入りしそうな予感です。
留学生の中には日本の梅雨を初めて体験する人もいるのではないでしょうか。
体調を崩さないよう、気をつけて過ごしましょう。

 

 

 

 

 

 

 

↑ 雨のお知らせ

 

ということで(?)、雨とはあまり関係ありませんが、美術用語について少しお話します。
留学生のみなさんは、画材名や用語をどれくらい日本語で言えるようになりましたか。
ものの名称がわからないと、先生とのやりとりや講評などで「???」となりやすいですよね。
実際、留学生からの質問でかなり多いのがものの名称です。
特に外来語は難しいですね。
日本語には外来語が多く含まれているのですが、美術用語も例外ではありません。
いくつか例を挙げてみます。

 

デッサン フランス語
カルトン フランス語
バルール フランス語
イーゼル 英語
パース(パースペクティブ) 英語
ガーゼ ドイツ語
ポートフォリオ 英語(イタリア語Portafoglioが語源)
デスケル(デッサンスケール) 和製仏英語

 

いかがでしょう。
来日したばかりの英語圏の留学生に「デッサン」と言っても通じなかったのは、フランス語だからですね。(思い込みからの失敗、反省)
中国語でもあまりこういった外来語の使い方をしないので、中国語圏の留学生も少し戸惑うと思います。
聞き慣れない言葉ばかりですが、くり返し使っていくことで少しずつ身につけることができます。自分から声に出してその言葉を使う機会を増やしましょう。
なんとなく聞き取れるからと安心していると、いざ話そうとするとき出てこなかったりします。
面接で「あれです、あれ」とならないよう、今のうちに覚えておきましょう。

 

以前、「ポートフォリオ」がどうしても言えなくて「フォトポリオ」と言い続けてしまった留学生がいました。
それはそれでかわいくていい……のか……?