カテゴリー別アーカイブ: 彫刻科

芸大入試の足音が近づいてきました!

こんにちは!彫刻科の小川原です。
1月も去り、2月に突入!私大入試の真っ只中ですね!生徒の皆さんは毎日朝から夜まで追い込み大変かと思います。最高の緊張感のもと、自分の作品と向き合って、しっかり方向性を定めていきましょう!

さて、今回は特に魅力あるデッサンが出たので2枚紹介したいと思います。
昼間部生の作品。
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光、陰を巧みに表現し、魅力ある空間づくりが出来ています。作者の自信が漲っている傑作だと思います。久しぶりにすごいデッサンを見る事が出来て感激しました。受験では桁外れの緊張感の中での勝負になります。最後は自分を信じる事が出来るかどうかが命運を分けると言っても良いでしょう。これだけ描ければ大丈夫。本番では楽しんでいい1枚を描いてきて下さい。

夜間部生の作品。
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形をとるのに苦戦していました。事実出だしの形の印象はかなり悪かったです。でもそこで無駄に時間を浪費するより、多少違っててもどんどん描きながら直すスタイルが性に合っていたようです。とりあえず止めずに進めて!という一言の後烈火の如く印象を引き出していく様は後ろで見ていて爽快でした。この調子です!

先日芸大の卒業、修了制作展が開催されていました。毎年見に行って思うのですが、学生とは言え、自身の実力の全てを出し切って、1年と言う期間をかけて作り上げた作品は、作家の作品を超越するほどの力強い魅力を放つのだなあと実感させられます。
そうした作品達を目の当たりにして、「うん!僕も頑張ろう!」と思うのでした。

修了制作展では、新美で講師をしてくれている岸本先生の作品が出品されていました。

巨大な男の頭部のテラコッタ作品。
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とても大きな作品ですが、細部にかけて並々ならぬ完成度への執着心が感じられます。

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石彫の作品です。学部の卒業制作では女性の頭部に鯉が乗っている大理石の作品が出品されていました。

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髪の流れから犬への変化が美しいです。

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大理石の作品。

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一瞬何かな?と思いましたが、刀を置く台だったんですね!
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これから芸大を受験する人たちの中で実際に見に行った人も沢山いると思います。どうでしたか!?自分も早く作品をつくりたいな?!と思いましたよね?その気持ちが大事ですよ!皆さんが目指している世界に間違いは無いです!毎日デッサンや模刻を繰り返し、体力的にも精神的にも疲れている事と思いますが、本当にいい作品をつくるにはこれらの基礎は大学に入る前に必ず修得している必要があります。卒展で素晴らしい作品を出品していた先輩達ももれなくこの道を通過して来たんです。皆さんも負けずにやりきって、羽ばたいていって欲しいです。

頑張ろう!

彫刻科 もうすぐ如月

稲田先生の合格祈願からの彫刻科の氷室です。稲田先生の想い、嬉しいですね!
早いもので、1月も過ぎて行こうとしています。

話はいきなりですが、私には田舎に105歳の祖母がいます。8人の子供を産んだ、パワフルな人生の持ち主です。その祖母にお正月に会いに行ってきました。
顔は、まさしく頭蓋骨に皮膚という薄い膜を貼ったような印象で、ただただ目で形ばかりを追ってしましまいました。首像を作るさいに、よく張りの話をしますが、ここまで来たらヘコみへと話が移行するのだなと、感じました。生きている人は張りのつながりだと思っていた価値観がくつがえされました。目は落ち窪みすっかり小さくなり、欲がなく、その目はもう見える範囲が少なく、祖母は何を思いながら時間を過ごしているのでしょうか。

改めて、思考ではなく形を意識した瞬間でした。

彫刻と関わっていなかったら、このような不思議な感覚について考える事はなかったのでしょうか。
形を考える、みんなが何気なく制作している事が、どのきっかけを通して実際に体感できるのか、、、そんな事を考えた帰省でした。
動ける時間がある、野望がある、目指している事がある、明日を思いながら眠りにつける、実に不思議な日常です。

さて、そんな流れで、自画像と自刻像を紹介します
3時間と言う短時間で、こんな風に自分を描けると、きっと美術関係ではない人が見たら驚きますね!
思わず引き寄せられてしまう2作品です。
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こちらは自刻像です
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まだ首周りに心許なさも残りますが、今”を感じます。自然な眼差しや雰囲気を作るという事は難しいものです。

アバタの模刻
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方法論に偏らず、観察したことを素直に出していく、そんな仕事ぶりに、アバタらしさが感じられます。

石膏+静物デッサン
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与えられた時間内で、視点や空気感を感じ表現ができています。印象も良くスッキリ見られる1枚です。

ラオコーンのデッサン
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描くのが難しいお腹周りに意識が、きちんと入っています。いかつくなりがちなモチーフですが、綺麗な光の中で空間を感じる1枚です。

今回の紹介は以上です。
みなさんも伸びている実感は必ずあるはずです! まだまだもがいて、新鮮を発見し、吸収して前を向いて行きましょーーー!!
素直に観察すると言う仕事を大切に!

もちろん体調にも気をつけて下さいね。次回は小川原先生にバトンタッチです!

彫刻科 入試直前講座に向けて一休み。

こんにちは!彫刻科講師の稲田です。
新年に入りましたが冬期講習後期に参加した受験生のみんなは、ゆっくりする時間も無いまま実技の腕を磨く日々だったことでしょう。まずは、冬期講習会おつかれさまでした。
連日課題をこなす中で疲労も溜まってきている頃でしょう。自分の体調は自分にしかわかりません。センター試験も迫ってきて焦る気持ちの人もいるかもしれませんが一日で出来る事には限りがあります。休める時には無理をせず、体調を整えて集中出来るコンディション作りをしていきましょう。

今回は、昼間部生の木炭デッサンを紹介します。
「アムール」木炭デッサン
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非常にクールな木炭デッサンになりました。正確に丁寧に描かれた好感の持てる作品です。色調も美しいです。頭部の印象は非常にアムールらしさを捉えることに成功しています。
ただ、まだ物足りません。体は物として捉えているように形同士の繋がりが希薄でギクシャクしたかたい印象が強く今ひとつ滑らかなアムールのフォルムに迫れていません。
デッサンには、その作者の物の見方、捉え方がはっきりと現れます。これが正しいという物の見方は存在しません。どんな見方でも良いと思います。しかし、静かに客観的にそこにある像を捉えたデッサンの中にも構造、量、動きによる形の緊張感が内包されていなくてはいけません!!それが真にクールなデッサンでしょう。
更に高いレベルのデッサンへ挑戦し続けてください。

話は変わりますが最近、みんなのデッサンや塑造を見ていて頻繁に思う事ですが守りに入り過ぎです。
4月からするとそれぞれに上達しています。ただ、上達すればするほど失敗したくない気持ちが強くなりこれぐらい描けていればいいかなと無意識に安心するようなところまで来たら像の観察をやめてしまったりしています。自分に出来る範囲で無難に描いて絵を完成させようという姿勢は間違っています!!
これは全員が通る道ですから上達すればするほど自分を守りたくなるものですが、実際の試験で守ったデッサンや塑造で合格するほどの実力者はそうそういません。
芸大の教授が試験で見ているのは、この作品の作者は「がんばるやつか?」どうかです。それには常に積極的な姿勢で制作することが大切です。極端な話、前日まで失敗続きであろうと本番成功すればいいのです。そこそこの絵を描いて変わらない評価でいつも同じことを講評で指摘される。これは守りに入っている証拠です。自分ではやりすぎているかもしれないというぐらい変えていかないと自分で自分を変えていくことはできません。練習で失敗しないでいつ失敗するつもりなのか?まさか試験本番ですか?そうじゃないのなら、一枚のデッサンや1つの塑造を大切に制作していきましょう!!

試験本番までは、あっという間なようですがここからがこの一年の努力を積み上げる時期です。講師陣も一押し二押しみんなを引き上げることを念頭に指導していきます!!厳しい事を言われることもあるでしょうがその言葉を原動力に最後まで走り切りましょう!!

最後に初詣に行った京都伏見稲荷で合格祈願の絵馬を書いてきました。ぼくも博士課程を受験する時に書いたのでご利益があるかもしれません。

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みなさんは、デッサンを!粘土を!真摯に取り組む事を心がけて制作しましょう。神様に祈るのは周りにまかせましょう!!では、このあたりで失礼します。

彫刻科 冬期講習 制作への意識の高まり!

こんにちは。彫刻科の小川原です。冬期講習も中期後半を迎え、入試への緊張感も増してきました。取り組む姿勢や制作に対する意識の高まりによって、ここ最近レベルがグッと上がってきたように思います。冬期講習で何か一つ、手応えのようなものを得てもらえたらと思います。頑張りましょう!

さて、前期から試験時間に合わせてデッサンも塑造も6時間制作となっています。そんな中で完成度が特に上げられた2点を紹介します。
昼間部生の作品。 グデア。
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グデアはシンプルな像ですが、四角い構造の中に豊かな人体的要素が盛り込まれていて、実は非常に難しいモチーフです。何となく出来たように思えても実際の印象にはなかなか近づいていかないものですが、この作品は彫刻的に緊張感とは何かがしっかりと考えられ、モチーフの印象に素直に迫れています。このように、理解を深めた上で、かつそれを分かった風でなく真摯にモチーフに向き合う姿勢はとても重要です。

夜間部生の作品。 奴隷。
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この時期現役生で6時間でここまで描けたら素晴らしいと思います。実際自分が現役生の時はこんなに描けませんでした。奴隷の動き、量感、印象がよく引き出せています。安定してこのレベルで作品をコントロールできるようになる事が出来れば入試も自信を持って乗り越えられると思います!この調子で頑張りましょう!

デモンストレーション。ジョセフ。
全体感を大事に仕上げていきましょう!
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ラオコーン2時間描き。
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出だしで形の狂いが無くなったり、完成のビジョンがもてるだけでこんなに早く描けます。

最後に僕の今制作中の作品状況を紹介。
前回お見せしたものから一気に進んでしまっていますが、荒彫りは大体終わっています。
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それぞれこの1年やってきた事がこの時期やっと形になり始める頃だと思います。大事なのは最後まで「魅力的な作品」を追い求めていく気持ちです。受験に受かりたい!受かりたい!ということばかり考えてしまってる人はいませんか?。今の自分の状態に焦りを感じて制作に集中できていない人はいませんか?そうした気持ちのブレは必ず作品に出てしまうし、一年で一番伸びる重要な時期に伸びなくなってしまいます。心に余裕を持てと言っても難しいかもしれませんが美術の原点は表現を楽しむ気持ちそのものだと思います。今だからこそいい緊張感の中、日々の制作を楽しんで実力を伸ばし切って欲しいです!応援しています!頑張りましょう!

彫刻科 2学期もラスト3日

彫刻科の氷室です。いよいよ師走に突入!あとは、冬期講習と直前講習を残すのみとなりました。

最近首像を作る課題がありました。
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人体それ自体が自然の産物であり、そこに動き呼吸をし見えている量と輪郭。それをどの様に探しに行くのか。
簡単には答えが見つからず、じっくり形を観察し自分の頭を通して手に伝える。時間をかけることが許されている彫刻という分野。瞬発力が要求される受験。その中で皆さんはどの様に受け止め、目の前の課題に取り組んでいるのでしょうか。

ロダンはー 彫刻では、面の肝腎な線を求めながら肉付けをして行く。一つの体の中にある箇所に抑揚をつけて他を顧みないようではいけません。おのおのが比例を保ちながら存在しています。つねに全体と関連して強めていくべきものです。その度合い、律度は各芸術家によって違います。それに依って彫刻家の気質が翻訳されるのです。
言語も、どの様な日本語に訳するかで、雰囲気が変わってきますからね。どの様に皆さんが、観察したものを翻訳していくのか。もちろんある程度のルールがあってこそですが、最後は自分の決断です!
最後は、自信が必要です。それには、どれだけ自分の目で観察し、目の前の自分に向き合ったか。その事実が背中を押してくれると思います。やはり苦手で克服したい箇所は誰にでもあります!まだ時間はあるので、最後の1日までしっかり向き合っていきたいですね。

さてさて、前置きが長くなってしまいましたが、最近の作品を紹介します。
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塑像板上で与えられた空間の中へ、両手の構造を使った流れを意識し、綺麗に表現できています。作り込みもある程度のレベルまで持って来れているので、離れて見ても、近くで見ても魅力が感じられます。

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こちらは自主的にモチーフを選び、時間を見つけて描いた1枚です。空間を簡単に出すために、ついつい逃げやすい細部や奥の形へ突っ込みながら、かつ手前も描き空間を感じさせる、そんな、こちらも近目と遠目に絶えうる作品になりました。なにより描く楽しさが伝わってくる1枚です。

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まづは、モチーフの持っている印象を大切に!それが大事なんだと言うことを感じる1枚です。ジョセフの頭部のズーンと迫ってくる迫力や表情の、にまっと笑っているかの様な印象が上手く表現出来ています。

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自刻像課題です。単体では良く出来ている作品をも追い越し、並んでみると、不思議と生命感が見えてくる魅力的な作品です。本人の持っている、人体への素描力が粘土へ伝わっています!何においても、素描力は物を言いますね!大切に自信をもっていきたいです。

余談ですが、塑像で使う水粘土は、原型から、ブロンズや石膏、焼き物、ポリなどに置き換えないと存在が持続させられない素材です。残念ながら受験においてが前提である予備校では、課題として作り上げられた作品達は、解体される事が常です。

こんなに大作で、しかも時間と体力と頭脳を駆使し作り上げられたものが壊されて行くことが、寂しくもあり、それは私が歳を経て来たからなのか…。以外にも軽快に?現実を受け止め、解体していく生徒たち。そこには未来があるからこそのエネルギーを感じました!!

解体の模様
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そんなこんなで冬期講習も、まずは描くことが楽しい! 作ることが楽しい!と思えるそんなアトリエの空間を作っていきたいすね! 体調にはくれぐれも気をつけて、頑張っていきましょう!!

次回は小川原主任にバトンタッチです。