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基本の技法:水張りについて(渋谷校)

こんにちは渋谷校です。

 

春になり美大受験に向けて制作を開始した人も多いと思います。

デザイン科で平面構成する際に水張りをするのですが。

 

意外ときちんと出来ていない学生は多いです。

一度なんで出来ないか学生に聞いたのですが

「1回教わってから次の水張りの機会までに間があるので忘れてしまう」

とのこと、なるほどそう言われればそうですね。

ということで水張りの方法をしっかり教材として残そうとして、

今回は水張りの方法(特にデザイン工芸科)をお伝えします。

 

 

渋谷校の以前のブログ

https://www.art-shinbi.com/blog/20200420/10/

に載っていますので、参考に。

ちなみにYou Tubeも

https://www.youtube.com/watch?v=VXnp7icz-sU

 

これら過去の情報を参考にしてみてください。
この他なにか上げてほしいものがあれば渋谷校までお知らせください。

映像科:2023年度の授業スタート!

こんにちは、映像科です。映像科の一学期の授業(木金日コース)は、4/13(木)からはじまっています。
初日の木曜日は講師の紹介と受講した皆さんの自己紹介。オリエンテーションでは入試までの授業の流れを掴んで貰います。続いて金曜日は学科模試。美大受験にも学科は必要!今の自分の実力を知ることが最初の一歩です。

そして日曜日にはいきなりの映像制作。「2023年4月16日のわたし」をテーマに映像や写真を使って制作をして貰いました。突然の出題でしたが、みんな様々な工夫を経て完成させてくれました。

なお映像科の授業に関しては、こちらでも紹介されています。
入学を検討している方は、無料体験の制度もあるのでぜひお問合せください。
また通学が難しい場合は「オンライン教育科/映像コース」を受講することもできます。

一学期(4月〜7月)は、各大学の一般選抜/総合型選抜それぞれの入試に向けた基礎をつくる大事な時期です。新しい環境にまだ慣れていない人もいると思いますが、一歩ずつ進んでいきましょう!

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映像科の授業
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彫刻科 2023年度新学期開始!

こんにちは!彫刻科の小川原です。

新たな気持で新学期スタートです。この1年、より効果的に上達の波に乗っていくために、昼間部では基本的な課題に力を入れたカリキュラムで制作を開始しています。

大事なことはやり方を学ぶことではなく、大前提として自分自身で「リアリティ」について深く考え、常にその上限を突破していくことに関心と喜びを感じられる状態に体質を変えていくことです。
美大受験も「学び」によって合格を達成するということは他の学問とさして変わりないことなのですが、「学び方」については違うと思います。「自分自身がどう考えるのか、自分自身が良いと思ったものが客観的にどのような評価を受けるのか」そしてこのレベルを上げていくことが重要です。「こうするといいらしい」とか、「こうしないといけない」みたいなかんじで、受動的な姿勢では成長しないし、そもそも制作している本人が絶対に楽しめないはずです。

主体的に作品を良くしていくこと!「魅力」に敏感になって、作品やモチーフに感動していくこと!これです。
僕ら講師は生徒の伴走者として全力で支えていきます!

それではこの1週間での預かり作品を紹介します。

昼間部生の作品。
最初は椰子の実の模刻からスタート。なんてことないモチーフと思いきや、自然物であるがゆえ、整合性の取れた構造を持っていたり、内側から張り出してくる強い緊張感もあり、表面には個性がある。しっかり作ろうとするならば、まずは理解しなければなりません。


表面を作り始める前にすでに緊張感のある形がベースとして表現できていました。べーすがよかったのでマチエールの表現が無駄なく最後まで効果的に完成度を上げてくることができました。


全体の形態感がよく表現されています。加えてこの椰子の実の細部の特徴も印象良くまとめられました。


コロッとした感じ、また硬い質感がよく出せています。割れの表情もリアルです。


シワの多い個体で難しかったと思いますがよく作り込めたと思います。表情にリアリティがあります。

次の課題は束ねた大根の素描です。ただ形や色を写していくだけでなく、モチーフの質や状況、空間のリアリティまで考えて表現を深めていきたいです。

どーんと大きく構図を取りました。迫力があって魅力的な作品です。描き出しからそのものらしさによく反応して手を動かせていました。


丁寧に大根の質感に迫れています。物が台に置かれれた状況の客観性も感じられて良いです。


おおらかな表現ですが、大根の質がよく出せていると思います。作者の視点も感じられるデッサンです。


丁寧な描写が目を引きます。新鮮な大根の表情がよく捉えられています。

続いて牛骨の素描です。牛骨そのものが形として洗練されていてかっこいいモチーフです。実物の魅力に負けないように画面に再構築したいところです。


床面から立ち上がる牛骨の存在感にリアリティを感じます。光の当たり方も美しいです。


繊細な調子で完成度を上げてきました。床面におちる影の印象も良いです。構図もよく考えられています。


生命感を感じさせる表現が魅力的です。特に上顎の完成度は高く、形に抵抗感が感じられます。

次は夜間部生の作品です。


形のつながりをみっちりと感じながら丁寧に詰めきれている所が良いです。光源の捉え方にも意識の高さが伺えます。


荒削りではありますが、ヘルメスの印象に食らいつき、かなり似せてこれています。回り込みや形のつながり部分の表現について、少し意識するだけでさらにに向上しそうです。


丁寧に、また実直に印象や状況を構築していきました。出だしですでに構図や印象、全体の設定が自分の中で整理できていたので安心して見ていられました。


現役生ですが昼間部の課題を6時間で挑戦してもらいました。短い時間ですが、これだけいい作品を出してこれる意識や技術の高さに驚かされます。受験としてのデッサンの枠を超えて本当に「作品」と言えるものを目指している成果だと思います。

 

以上です。皆制作に気持ちが入っていて良いです。とはいえそれがこの世界では当たり前だし通常モードなので、ここをさらに突破していけるように常に理想を高く(無限大)もって取り組んでほしいものです。

1年後、全部やりきった成果を入試にぶつけよう!!

先端芸術表現コース合格体験記2023その3

こんにちは。先端芸術表現コースです。
初回授業もはじまり、いよいよ新学期のスタートです。今年もどのような表現への期待をもった受講生が集まるのか講師一同楽しみにしております!

さて、今回は一次試験素描で現役合格をしたIさんの合格体験記になります。
Iさんは春期講習から1年間通われての合格でした。本当におめでとうございます。

・先端を受験しようと思ったのはなぜですか?
私はもともと美術系の高校で油絵を専攻していました。しかし、その中で絵画表現に縛られた制作をすることに違和感を抱いて、メディアや形式に縛られずに自分の興味を追求するような制作が出来る専攻に行きたいと思い、先端を受験しました。

・新美にしようと思ったのはなぜですか?
講師や教室全体の雰囲気が良かったので、1年間無理なく通えると思って新美を選びました。

・一次試験素描受験ですが、予備校での対策はどのように役立ちましたか?
私は、最初は描き込みが一箇所だけだったり、絵の中での狙いが弱かったりしていました。しかし、全体に手を回すということや、絵全体でねらいを作るということを意識するような課題をやったことで、自分のデッサンが成長したと思います。試験本番では、かなり描く量が多い課題が出たのですが、画面全体に手を回すことを意識しながら細かく描き込んで、余白のない構図でも描き切ることができました。

・自分の制作を進める中で予備校をどのように活用していましたか?
私は普段、自分の部屋で誰に見せるでもなく、閉じた環境で制作をしていたので、自分の制作を遠慮なく外に出す場所として、月に一回の講評会を活用していました。また、予備校は、講師との雑談や面談の中で、思わぬ気づきや自分の中の引き出しが引き出されるような場所でもありました。

・予備校での講評で印象に残っているものはありますか?
講評会で、制作の中での気づきを話していたときに、「初めて地球に来た宇宙人みたい(当たり前のようなことに感動しているのを楽しそうに喋っているのが面白い)」と言われて戸惑ったことです。その時に、「世界の全てを知りたい」という、自分で自覚していなかった、制作の動機や欲望の1つが引き出されたので、印象に残っています。

・個人資料ファイルを制作するプロセスで予備校はどのように役立ちましたか?
自分の制作の全体を時系列でまとめたり、自分にとって大事なことを文章化して言語化したことが一番役に立ったと思います。それをしたことによって、個々の作品の位置付けや見せ方などの最終的なレイアウトに繋がったと同時に、制作していた時にはバラバラだったものが、ファイル作りで文章化していくなかでまとまっていって、自分のやりたいことを明確にすることが出来ました。

・最後に今年1年を振り返り自由にどうぞ
私は新美で課題を出される度に、「何だこれ?!」と思って毎回悩んでいました。しかし、放り出さずに1つ1つ気合いで乗り切っていたら、結果的には本番でどんな課題が出ても諦めずに乗り切れる体力がついたと思います。また、新美の課題で対策して身につけた力は、本番の課題を乗り切るのにとても役に立ったと思います。一年間、息切れしない程度に、全力で頑張れる環境にいれたことで、楽しみながら受験を乗り切ることが出来ました。

今年度の他の体験記は以下のリンクから読むことができます。
https://www.art-shinbi.com/blog/20230403/14/
https://www.art-shinbi.com/blog/20230327/21/

無料体験の参加も随時受け付けております。以下のリンクよりお申し込みください。
https://www.art-shinbi.com/event/event-muryo.html

それでは、先端芸術表現コースでした(画像はIさんの再現の拡大画像になります)。

デザイン工芸科夜間部

どうも!デザイン工芸科講師の山内です!

自分自身の美大受験を振り返ると、苦もありゃ楽あり、人間万事塞翁が馬、禍福は糾える縄の如しといった具合なんですが、そんな冥府魔道(?)を生き抜くのに必要だったった、心の支えを紹介します!

第一回は『あまちゃん』です!著作権的なものを気にし、漫画風イラストを描いてみました!かっぱみたいな口がモエ~。

あまちゃんはNHKのあさイチというニュース番組で放送されていて(いわゆる朝ドラ)放送後にイノッチと有働アナが感想を好き放題言うんですけど(いわゆる受け)、僕はこの受けが大好きでした!

そもそもニュースキャスターという本来堅苦しい人たち(失礼)が、ざっくばらんにとりとめのないことを話すのが、朝ドラ初心者の僕には衝撃でした。イブのすべての「悪いやつらです」を地で行ってるな!と。 ものすごく面白い会話とか、切れ味鋭い考察を披露するわけではないけれど、ドラマの感想は観たあとすぐに共有したくなるのが人の性。放送当時は浪人時代だったので、朝ドラ受けまできっちり堪能し、ちょっと予備校に遅刻するのがルーティーンでした(汗)。

そして予備校でも当然あまちゃんの話。あまちゃんは話の進行上意味のない小ネタがいっぱいあって、おしゃべりの話題に事欠かないんですよね! とくに昭和ネタが多いので、昭和や平成初期が好きなことに定評のある僕としてはニンマリだったわけです。

各週ごとにサブタイトルがついていて、「おら、悲しみがとまらねぇ」という週が特に好きでした。言わずと知れた昭和の名曲、杏里の「悲しみがとまらない」(マツコデラックスも歌番組で熱唱してましたよね)の歌詞では、電話が鳴ることによって悲しみがとまらなくなるわけですが、あまちゃんの場合、ある人物の電話がきっかけで悲しみがとまりはじめる展開になるんです! いままでの辛く理不尽な状況が、この電話からオセロのように全て好転していく、物語の転換点になる週です!ここからボルテージがあがりまくり、高まる興奮は留まるところを知らず、予備校もちょくちょく休みました(爆)。実は朝ドラはその日のうちに再放送があり、面白すぎた回は朝と昼と夜の3回全部観るためです!

ということで、予備校生のみなさんはちゃんと毎日予備校に行こうね!(ヤケクソ)