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彫刻科 入直近況。

こんにちは。彫刻科講師の稲田です。
東京都では今がインフルエンザのピークというニュースを目にしました。毎日の制作で疲れが蓄積してきた今の時期は要注意ですね。マスク、手洗い、うがいはもちろんですが睡眠もしっかりとりましょう。夜寝れないからと起きている人が案外多いんですよね?不安や焦りで寝れないよ!という人もいると思いますが横になって目を閉じているだけで疲労は回復するそうです。制作で疲れた体を休ませてあげましょう。

さて、今週は私立大学の一般入試もはじまりアトリエの空気も緊張感がグッと増してきました。みんなが最終目標としている東京芸術大学彫刻科の1次試験までは丁度残すところ1ヶ月です。それぞれの努力でグングン実力が伸びている反面、朝から晩まで緊張した制作漬けの生活に精神的にも体力的にも疲労が溜まってきている生徒が多いように感じています。自分でも疲れて集中出来ないと自覚している人もいるのではないかと思います。もたないと感じたら遠慮なく休みなさいと先生たちは言うけれど、気が焦ったり、休むことへの罪悪感で休めないというのが本音でしょう。ただ、そんな時ほど思い切って休みましょう!何事もがむしゃらにやることが努力することではないですね、自分の体調や精神状態を知って受け入れることも良い制作を続けるための第一歩です。

今回は直近のコンクールのデッサンと素描を紹介します。

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確かな実力を感じさせる一枚ですね。武装する女神の顔の印象が惜しいです。後ろの円盤投げに形の複雑さが取り入れられるとより高いレベルの作品となるでしょう。

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こちらのデッサンを魅力のある作品です。武装する女神の台座の位置関係が不自然なのと円盤投げの頭部の髪の描写が浮いているのが惜しい。

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3時間の素描として十分な完成度を持った良作です。構図、構成、描き込み共にハイレベルです。あえて指摘するなら右手の握りが弱いところがもったいないことでしょうか。

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こちらも独特な描き込みで目を引く作品です。手の魅力を与えられた布を使ってよく表せています。

このように実技の質は日に日に高まってきています!!受験まで戦い抜きましょう!!次回は氷室先生です。お楽しみに。

2017年度_新学期入学案内パンフレット出来きました。

新学期入学案内紹介。

テーマは『見』『言』『聞』。

『見』『言』『聞』の感覚を「心」で感じ「描く」という行為で表現しています。

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新年度パンフレットのテーマは『言』。

美術の魅力は、言葉を超えて、色や形を通し人とつながったり、メッセージを

伝えることではないでしょうか。

 

今回、パンフレットのキービジュアルを

今注目のお二人、

アーティスト チョーヒカルさん

×

コスチュームデザイナー 武田久美子さん

 

によるアーティストコラボレーション。

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お二人とも美術予備校へ通い、美大を卒業、

それぞれのクリエイティブの世界で活躍されています。

また、去年、東京芸術大学デザイン科に進学され、

漫画家として活躍されている

新美出身の山科ティナさんの合格者インタビューも掲載しています。

その他にも、新美の魅力が盛り沢山の内容になっています。

美大を目指そうと思っている皆様は是非、ご覧ください。

春期講習パンフレットも配布しています。

テーマは『見』。

春からスタートダッシュして、美大受験に挑もう!!

パンフレットなど資料請求はこちらから

 

 

 

 

 

 

日本画 岩絵具について

こんにちは!日本画の佐々木です。
本格的な受験シーズン到来ですが、今回のこのブログでは、前回予告した「岩絵具について」を書いていきたいと思います。

そもそも日本画って、大学に入ったらどんな画材を使うのか知っていますか?
日本画を受験する人でも、意外と知らない人が多いのです。
そう、「岩絵の具」のことを。

大学受験では水彩絵の具を使用する日本画ですが、大学に入ると「岩絵の具」という素材の使い方を学んでいくことになります。
岩絵の具というのは、文字通り、岩を砕いて作った砂のような絵の具のことです。

岩・・・?と思うかもしれませんが、ここでいう岩とは、鉱石のこと。
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水晶、ラピスラズリ、孔雀石などの、通称宝石と呼ばれているもののことです。
もちろん、粉末になっていればなんでも溶くことができるので、砂や泥などもありますが、そんな地球のカケラを絵の具として使うことができる、なんともロマンな専攻が日本画なんですね。私はもともと鉱石好きなので、素材としても日本画が好きだなあと思っています。

その、粉末のものをどうやって絵の具として使うんだ?ということですが、膠(にかわ)という動物由来の接着剤と水を混ぜることで、塗れる状態にして絵を描くのです。D6DC2569-4B8D-46E9-8856-F85FD914E6BB

粉末の状態に、膠を加えて

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指でよく擦り混ぜペースト状にし、水を加えてちょうどいい濃度になるまでのばす。

こんな感じで一色づつ絵の具を溶いて作るのです。
そして、混ぜる順番は変えてはいけません。
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さらに、動物性のタンパク質である膠を使っているため、ナマモノ扱いです。腐るんです。
なので、使い途中の余った絵の具などは、必ず冷蔵保存。

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それでも使い切れなくて余るときもある。そんな時は・・・「膠抜き」

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この膠というものは、熱湯ほどの熱さになると組織が壊れるようで、接着剤としての機能を失います。こうして絵の具を洗って乾かすことによって、無駄なく使い切ることができるのです。

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めんどくさーーーーーーーー!と、思ったでしょうか?
なんか職人みたいでカッコイイ!!!と、思ったでしょうか?
私は断然後者でした・・・なんか、錬金術師とか薬師みたいじゃないですか・・・。
実際制作する時はめんどくさいなあと思ったりもしますが、昔からの変わらぬ制作過程を持つ日本画がかっこいいなとも思います。

先日のニューイヤーワークショップでは、この辺りの話からさらにもう少し広げて日本画についてお話ししつつ、実際に岩絵の具での制作を体験してもらいました。
また春に、そんなイベントが…もっとパワーアップして…ある…らしいぞ…??(コソコソ)
ぜひ、シンビのHPを要チェックしていてくださいね!!

ではでは、また再来週お会いしましょう!

基礎科生、受験生になる。 01

美大受験、今年もはじまりますね。
基礎科生のみなさんも、受験生になるまでにできる制作も限られてきました・・・。
今のこの時期だからこそ、自分が向かう進路をよくよく考えて、大事に楽しんで制作に向かってほしいものです!

さて、

基礎科のブログでは、今年度の残りの時間を使って、皆さんの作品を少しづつ紹介していきたいと思います。
まず少し前の事になりますが、冬期講習での油絵作品達です。
それぞれのモチーフの意図にあわせて、随分と作品の表現の幅が広がってきてきました。
今後の皆さんの作品がどのように展開してゆくのか、楽しみです!

↓ 鶏の剥製。これは描写せなばはじまらないモチーフです。

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↓ もう、かなりの時期外れですが、「ザ・クリスマス」なモチーフ。

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↓ 枝の表現をまともに描くべきか?どう表現すべきか?背景との関係は??

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↓ こちらも、少々時期外れですが、「ザ・正月」なモチーフ。

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↓ モチーフとイメージの組み合わせの課題。

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映像科:ある日のモチーフ(小論文)

こんにちは。映像科の森田です。
いよいよ武蔵美の入試まであと2週間弱。教室の雰囲気にも緊張感が出てきました。
入試直前の授業では毎回が試験と同じ条件での「感覚テスト」「小論文」「デッサン」の制作。
これはある日の武蔵美映像学科小論文のモチーフ(題材)。

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普通のノートのように見えますが・・・

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・・・?

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サイズが小さい。

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武蔵美映像学科の小論文では、例年何か「物」が配布されて、それを扱うことからテーマを導き出します。
普段見慣れている物やそれを扱う行為に対して独自の視点を持てるかどうかが重要。
この時期の小論文の課題では、そういう視点や考えを鍛えるための課題を制作します。

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では、体調管理に気をつけて試験本番まで乗り切りましょう!