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彫刻科 入試直前講座

こんにちは!彫刻科の小川原です。

共通テストも終わり、いよいよ入試本番に向けて本格始動しています!ぼーっとしてるとあっという間に時間が過ぎてしまうので、それぞれ意識を高く持って臨んでほしいです。
浪人生だった時の僕は1年通して「どうしたらより向上できるか」について寝てる時以外はずっと考えてるくらい考えていました。日々理論立てての挑戦を繰り返し、結果として成功しようが失敗しようがそれを元にさらに考えを深めることができてとても楽しかったです。
入試直前にインフルエンザに罹ってしまい、しばらく休むことになるというアクシデントもありましたが、僕としては入試が不安というより研究が進まないことの焦ったさがずっと上回っていました。再び予備校に行けたのが入試二日前でしたが、久しぶりに描いたデッサンはめちゃくちゃ楽しかったのを覚えています。

周りの人は作品の評価に一喜一憂し、試験日が近づくにつれてナーバスになっていきましたが、結局入試って自分がやってきたことの結果でしかなく、できれば受かるしできなければ受からないというただそれだけのことなので、そういったことに意識を割くのはとてももったいないことだと考えていました。
入試が実技でなく抽選で決まるとしたら僕もドキドキしただろうし、ナーバスにもなったと思います。自分の責任でない要素で合否が決められるとしたらそれはきついですよね。
しかし実際はきちんと実力が評価されるのでただひたすらポジティブに突き進めると一番いいですよね。人によって上達のスピードは違うので、それを比べて落ち込む人もいるかもしれませんが、入試で問われていることは基礎基本でしかないので練習すれば必ず上手くなる事です。ならやるしかない。絶対に合格したいなら尚の事やるしかない。
合否を決めるのは自分でもライバルでも、僕ら講師でもない。大学の教授たちです。だから今、自分の作品がどうだからと気持ちが揺れていてはダメです。
それじゃああなたの魅力が作品で最大限伝わるように突き詰めていくしかないですね!前へ 進め!

というわけでここ最近の秀作を紹介します。
昼間部生の作品


状態に量的魅力がさらにほしいですが、客観性を持って仕上げられている点がさすがです。


ぱっと見の冴えが良いです。逆にもっと粘って「リアリティ」について駆け引きをしていきたいです。ややあっさりかな。


武蔵美対策です。出だしから危なげなく安心して見ていられるプロセスでした。上手い!


やや顔の細さが気になりますが、全体には動きの連動を合わせられていて良いです。


顎下に余計な量が感じられ、ややスッキリ感は不足していますが、全体に丁寧にかけていて良いです。光源を考えると脇はむしろ明るくしたいですね。

夜間部生の作品。

まだバサバサした質感が(特に頭部)気にはなりますが、動きの設定やバランスがよくとれています。

基礎科生も頑張っています。


素晴らしい完成度です。流れるような布の表現もうまいです!


布の表現がとても難しかったですが、ここまで形にできたことに実力の高さを感じます。


7時間弱で描きました。まだ受験生ではないのにほぼ試験時間でこれだけの作品を描けるのはすごいです!


高校生デッサンコンクール1位の作品。
ヘルメスの正面位置は難しいですが、自然体で捉えられています。制作過程を見ていましたが、もはやデモンストレーターかなというくらいうまかったです!


高校生デッサンコンクール3位。
光の存在を魅力的にかけています。1位の作品とはまた違った魅力がありますね。体の形を正面から見た様子を想像するとやや狂いがありそうです。しかし違和感を上回る良さがこの作品にはあります。

以上です。
あと1ヶ月と半分。この短い期間が人生において最も成長できた時間にできるよう応援します!

小川原