月別アーカイブ: 2018年1月

芸大デザインコース

こんにちは。芸大デザインコースです。

冬期講習お疲れさまでした。充実した制作で、それぞれの魅力的なところや、これからの課題なども体感していたように思います。

 

?

 

芸大生のデモストとともに制作し、何をどのようにするのかの判断を観察できたのではないでしょうか。

 

 

センター試験も頑張って下さいね。

来週からは本格的に入試直前講座が始まります。張り切っていきましょう。

1/14(日)高校生デッサンコンクール 1/28(日)芸大を目指す全ての!人へ!石膏デッサンの要、石膏クロッキーの集中ゼミ

こんにちは!彫刻科主任の小川原です。1/14日に高校生デッサンコンクールが行われます!今後美大入試を予定している方は是非参加してみてください!

その2週間後の1月28日(日)には「石膏デッサンクロッキーゼミ」を行います。こちらも無料なので、特に今後芸大受験を予定している人は必ず参加して欲しいイベントです。デッサンコンクールに参加する方は、制作終了後の「デッサン解説」でも告知し、チラシを配付します。そのチラシから申し込みができますが、下記のQRコードまたはアドレスからも申し込みができます。なのでコンクールに参加できない方もチェックしてみてください。

http://s3.aspservice.jp/tsushin/form.php?form=5a5619241cc13

クロッキーゼミでは、どうやったら石膏デッサンが最短で上手くなれるのか、ということから、今後目標として取り組むべき方向性をはっきりさせたいと思います。これから始める初心者の方はもちろん、伸び悩んでいて上達のきっかけがつかめないと言う方、上級レベルではあるけれどさらにレベルを上げたい方まで、基本的には石膏デッサンが課せられる科で芸大を受験する方全てにおすすめする内容です。

クロッキーをデッサンの前に数枚こなす。という事自体は多くの人が実践していると思います。しかし何のためにしているのか、何を目指してやれば良いのか実際の所分からないという人は少なく無いと思います。それは「クロッキー」自体にほとんどの予備校で、指導が積極的ではないからです。
ほとんどの場合、何の実感もなく、上手くかけないな、、という感想だけ残して本番に入ってしまうのではないでしょうか?そういう人は本番もクロッキーと変わらないくらい印象の悪いデッサンを描いているはずです。
それでは何を目指して描いていけばいいのでしょうか。
普段予備校に通っている人なんかは、たまに講師の先生が描いて見せてくれたりします。それは本当に上手くて、自分のクロッキーとの差にびっくりすると思うのですが、僕が今回皆さんに教えたいのはそういうものではありません。それはどういうことかというと→→→

ジョセフのクロッキーです。例えばこのように、短時間で構図も、形も、光も陰も、顔も、全ての印象をデスケルもはかり棒も使わず、一度も消して直したりせずに出来てしまうのは、圧倒的経験値があるからこそ出来る「結果論」であって同時に「最終的なもの」であって、これから上達を目指す人にとっては別世界過ぎて伝わらないのです。(上手いのは分かるけど、どうしてそうなるのかは分からない→過程がつかめない)

ここで1つ大切なことを言うと、クロッキーは形を始めとした「印象」を短時間で捉えることなのですが、それを特訓するのあたって多くの人が間違えているのが、クロッキーを「最低限の手数で終わらせてしまう」事です。
これは上手い人の見よう見まねだったり、単純にクロッキーに対して消極的だったりすることが原因です。
本当にやってほしいのは「正しい形(印象)を沢山の探りの中から探し出すこと」で、これさえ出来れば正しいことばかりが積み重なっていき、間違った事を直していけるのです。逆にこれが出来ない人は入試の開始30分で大きく形が狂い、もう立て直せません。

一つ一つの形の精度を上げていく事が重要なのではなくて、全ての情報を関係づけて全体の印象を合わせることが最も大切です。そのためには必然的に線も多くなるのです。
とにかく動かす!動かして合わせる!合うまで動かす。この意識を根付かせないといつまでたっても形が合わせられません。
まずは大掴みなバランスと構図から見ていきましょう。

沢山の探りによって全体の形の精度が増していき、最終的に一つの形にまとまる。

輪郭線的な情報だけでなく、構造も読み解いていくことで輪郭の精度も増す。

どの予備校でもクロッキー自体の歴史が無いので、クロッキー力を高める為の指導はほとんど無いのが現状です。
実際芸大に受かっている人は、本当に上手くて合格する人(予備校のパンフレット作品レベルのものが毎回出せて、本番も失敗しない人)は受験者の中の1%くらいで、それとある程度安定して実力のある人(失敗してもそれなりに出来る人)で殆どを占め、残りは実力的に不安定な中、本番でたまたまうまくいった人が食い込んできます(この層はかなりの人数がいる)。そういう意味でも、芸大を目指すのであれば2番手集団に何としてでも入っていく必要があるでしょう。

特に現役生など、少ない経験値で芸大を目指すとなるとのんびり上手くなっていくのを待ってはいられないと思います。2次対策にも十分時間を確保したいところです。
普通のやり方をしているだけではそう簡単に上位に安定できませんが、他の人とは違った視点でも実力が伸ばせればかなり期待が持てるでしょう!

さあ。そこでクロッキーです!!
何となく適当にクロッキーをし、何となく1枚デッサンを描くのはもう終わりにしましょう!!
目指すものさえはっきりすれば日々上達できます!
昨年新美彫刻科は4人に1人芸大に合格しました!今年はもっと受からせたいです!皆さんだって同じです!これをやらなくてもいつか受かるかもしれないけど、やれば必ずうまくなるし、可能性が広がります!!  当日来てくれた人は絶対に何か得るものがあるように僕も頑張って教えます!芸大を目指すこの1年、一足先に周りに差をつけよう!!

揺るぎなく確実に実力を発揮していくためにはクロッキー力を活かした出だしが必要不可欠です。

上手い人ほど出だしから決まっています。そしてさらに進める中で質を高めていけます。

クロッキー力を高めると、クロッキーの延長で、デスケルもはかり棒も使わず、一度も消さず、こすらず、木炭だけでも2時間ほどでここまで描けます。

時には動きに注目してみるのも大切です。

調子の変化に敏感になるのも大切です。輪郭ではなく、調子から印象を追うのも一つの見方です。

輪郭線を直線に置き換えながら組み立てを見ていくのも良いでしょう。石膏像はほとんどが元々石彫で、その単純な構造感が出しやすいです。中国の美大入試ではとんでもなく高いレベルのデッサンが求められますが、中国でもこのような指導があります。

3年前に指導して芸大に入った中国からの留学生の作品ですが、出だしではうまい具合に形の単純化を行っています。

あとは皆さんのやる気さえあれば必ず上手くなります!普通に日々の課題をこなしているだけの伸び率とはぜんぜん違うものです!
芸大を本気で狙っている方!お待ちしています!

都立総合芸術高校 入試シミュレーション!

こんにちは中学生受験科です。

本日、毎年恒例の「総芸対策 入試シミュレーション」イベントを実施。校内外生多数の参加、ありがとうございました!

このイベントは、本番の入試時間に合わせたスケジュールで、試験開始前の時間の過ごし方や緊張感、タイムスケジュールを実感してもらうために実施しており、いわゆる「模試」とは違う新美オリジナルのイベントです。
校内生には制服を着てきてもらい、普段の授業とは異なる緊張感で進めました。
「開始前の30分に何ができるか考えよう」「開始から30分経過しました。この時点でいったん作品を冷静に見直そう」「残り30分!最後は・・・」など先生たちからもアドバイスが飛んでいます。
今回の成績が良かった人も上手くいかなかった人も、一喜一憂せず、今自分のやるべきことをしっかりと見つめ前進していきましょう!まだまだ上手くなります!!

〇中学生受験科 毎週日曜9:00~16:00 3学期は週単位での参加も可能です。
〇新規中2生も現在募集中!
※詳細は新宿校までお問い合わせください。 03-5309-2811

 

「猪瀬直哉先生講演」中止のご案内

こんにちは、今回は残念なお知らせです。

5日前にこちらのブログでご紹介しました、
『猪瀬直哉講演ーーー現代アーティストの成り方・生き方ーーー』ですが、
急遽中止とさせていただきます。

講演される作家ご自身が、インフルエンザに罹ってしまいました。
直前の告知にかかわらず大変ご好評いただき、有難いことでしたが、
誠に申し訳ございません。ご了承のほど宜しくお願い致します。

阿部

彫刻科 冬期講習会締めくくり!

明けましておめでとうございます。彫刻科講師の稲田です。
昨年末から続く講習会も今日で一区切りですね。来週末にはセンター試験も控えていますが講習会の疲れや寒さからか体調を崩す生徒がちらほら見受けられます。基本ですが手洗い、うがいは効果があるので必ず家に帰った時には実践しましょう!余談ですが診察中お医者さんは30分おきに少量の水を飲むことで喉についたウイルスを流して風邪予防をしているそうです。なかなか制作中に頻繁に飲む訳にもいきませんがこまめに水分をとりましょう。

さて、講習会中で成果が上がってきた作品を数点紹介します。


フォルムと量感がうまく組み合わさって奴隷らしさに迫れています。短い制作時間を感じさせない模刻のお手本のような観察眼がいいですね。

 


形態と表面の形のバランスに苦戦することが多かった作者ですがこの作品ではみごとに克服していますね。ラオコーンの良さを引き出せています。この意識を忘れてはいけません!

 


強引な画面作りが気になった作者ですが光の方向、色幅の展開にまで意識が広がってきました。バランスよくすべての事象を取り込めるセンスはさすがです。

 


最近めきめきレベルを上げてきました!細かいことは言いません。投げださなければどこまでも良く出来るということが実感出来ているのではないでしょうか。

 

紹介したミロのビーナスのデッサン中に生徒から顔と体で作風が違い過ぎ!という意見が出ました。とても鋭い指摘です。大体の人はそういうものだと慣れてしまって余り気にしていませんがミロのビーナスは作風が混ざっています。

古代ギリシャの美術はアルカイック、クラシック、ヘレニズムの3期に様式が分類されます。ミロのビーナスはヘレニズム期に制作された像ですが、クラシック期風の頭部にヘレニズム期の表情豊かな体という若干違和感のある様式です。今風にいうと仏像風の頭部に写実的な体でしょうか,、、微妙ですね。懐古趣味と言ってしまえばそれまでですが、今も昔も流行や受けるスタイルというのがあったんだな?と思うと少し石膏像を身近に感じれるのではないでしょうか。

 

では今回はこのあたりで!ここから2ヶ月が勝負です、よく寝て、よく食べて最後まで突っ走りましょう!!