月別アーカイブ: 2017年8月

映像科:夏期講習レポート&展示のお知らせ

こんにちは、映像科講師の土屋です。

東京のお盆は雨続きで、
真夏を追い越して秋に突入しちゃったみたいでちょっぴり淋しいです。

そんなお天気ですが、
新美ではしっかり夏期講習の真っ最中なのでした。
今回は7/31(月)?8/5(土)に行われた
映像科「推薦入試対策コース」の様子をご紹介します!

最終日の1階新美ギャラリーでの展示にむかっての制作をベースに、
日々いろいろなレクチャーを織り交ぜての講習会でした。
ICC(NTT Inter Communication Center)の見学や、中間発表、
映像編集ソフトの紹介、ポートフォリオ講座などなど。

なんだか一枚不思議な写真が紛れ込んでしまいましたが、
これも作品制作のうちです。

映像科だからといって映像や写真作品だけでなく、
サウンドや参加型の作品、現代美術…
など本当にバリエーションが多かったのが印象的です。

さて、いよいよ展示そして発表。

講評は、ゲストに推薦入試合格者 現在武蔵美映像学科の学生お二人を招いて
公開講評風に行われました。

それにしても、素敵なギャラリー空間。
透明なガラス壁を利用した作品が早速誕生しました。

1階だけでなく10階の教室も使って、サウンドインスタレーションの作品もありました。

そして最後には大学生のお二人による推薦入試についてのトークが繰り広げられました。

充実した夏ですね。
講師たちも夜10時までキャプションを切ったり準備していたのが良い思い出です。
(生徒の皆さんは思い出に終わらず、展示を存分に入試やポートフォリオに活かしてくださいね)

現在は
8/14(月)?19(土) 「一般入試特訓コース」を開講しています。

++++

さて、最後になりましたが、
講師から個人的なお知らせです。
私、土屋由貴も充実した夏にすべく作品発表を行っています。


「まぼろしレコードとホタルのテーブル / Good by Landscape 土屋由貴・野村叔子二人展」
会場:SYOKU-YABO農園(神奈川県横須賀市)
会期:2017年8月から9月末日まで

山の麓の農園レストランで、映像作品による二人展を開催しています。

*ギャラリーではなく、飲食店での展示となりますので、
 予約・食事代など注意事項がございます。
 詳しくはhttp://syoku-yabo.com/を必ずご確認ください。


このような映像プロジェクション作品などを展示しています。


「アートアイランズTOKYO2017 第7回国際現代美術展」
会場:伊豆大島 + 新島 各地
   旧波浮小学校(メイン会場)・旧甚ノ丸亭・旧港屋旅館 他
会期:大島会場 9/2(土)?17(日)
   新島会場 8/29(火)?9/15(金)
料金:入場無料

伊豆大島・新島で行われる国際現代美術展にて滞在制作します。

私は、旧波浮小学校の教室で
サウンドまたは映像インスタレーション作品を発表する予定です。

詳しくはhttp://www.art-islands-tokyo.com/をご覧ください。

①②どちらも、普通のギャラリーとは違った空間となりますが
「さまざまな場所に、ここではない何かを持ち込める映像という表現」
を意識して制作しています。
足をお運び頂ければ幸いです。

彫刻科 夏期講習中盤!!

こんにちは!彫刻科講師の稲田です。夏期講習会も8月に入って盛り上がってきましたね!実技の内容も充実してきているようにみえます。現役生には慣れない連日の長時間の制作に疲れもみえてきた今日この頃ですがここががんばりどころです!!最後までやり抜きましょう!!

ここ最近の課題からいいなと思った作品を紹介します。


頭部は全体に形が丸いのが気になりますが独特の炭の調子が上手くはまりました。陰影と形のバランスがよくなりました。この感覚を忘れないようにしましょう!!


作者は動きに対する観察が弱い傾向がありましたが、この作品ではよく観察し組み上げることに成功していると思います。さらに臨場感が増せば言うことなしです。


なかなか顔の印象が似切らない時期がありましたがこの作品を境にワンランク上に登れたようにみえます。どんな石膏像でもコンスタントに作って来れる実力が頼もしいです。


どこかに不安定に見える角度が出来てしまうことがこれまでありましたが360度回してしっかりとはまった頭部になってきました。元々持っていた細部の魅力がよく生きています。

今回は授業作品の紹介はこれくらいにしましょう。
彫刻家の名前を出しても知らないことが多いのでこの作家を知らないと大学で恥をかくよ!ということで過去の巨匠を紹介します。ただし、名前だけです。知りたい人は検索しましょう!
今回はシャルル・デスピオです!日本でも一時期絶大な人気があったはずなんですが…最近は名前すら聞かないですね。この機会に覚えておきましょう!

《推薦入試対策》ポートフォリオ制作講座 9/3(日)

《推薦入試対策》ポートフォリオ制作講座のお知らせ

対象:多摩美大自己推薦入試、武蔵野美大公募推薦入試、東京造形大学自己アピール入試 その他美術系大学でポートフォリオが必要な入試の受験生。ポートフォリオが必要な大学・専攻詳細は最後に記載しております。

日時:2017/9/3(日)9:00?18:00

講習費:4.000円(税込)

会場:ena新美・新宿校 〒160-0023 東京都新宿区西新宿3-16-6 TEL 03-5309-2811

お申込みはこちらをクリック

講習内容:ポートフォリオの台割り表を制作!!

多くの大学の推薦入試で求められるポートフォリオ(冊子型の作品集)を制作するための演習です。冊子の全体の構成を台割り表と言いますが、この演習ではその台割りを作ることで、これからポートフォリオの制作をしようという人にとっては第一歩になります。また既に制作を進めている人は、具体的な紙面の構成やデザインなど、作品をより魅力的に伝える方法について学びます。

各受講生に合わせて講習を行います。

ポートフォリオとは何かを学びたい方から自分の制作したポートフォリオの完成度を高めたい方まで一人ひとり丁寧に指導致します。


こんな推薦入試受験生におすすめ!

  • はじめてポートフォリオを作る方

・推薦入試の受験を考えており、ポートフォリオを制作したことがない方。

・来年推薦入試を考えており、ポートフォリオの作り方を学びたい方も大歓迎。

「ポートフォリオ」とは何か、何を準備すれば良いのかなど一から説明致します。自分の作品が無くても、仮の作品を使いポートフォリオの台割り制作を通じてポートフォリオの作り方を学びます。

  • ポートフォリオを制作中の方

・ポートフォリオに載せる作品があり、これからポートフォリオの制作をする方。

・現在制作中で完成させ方を学びたい方。

ポートフォリオを作る上で必要な情報や、作品の順番、レイアウトなど、講習会で制作する台割り表で完成させる為の道筋が見えてきます。

  • ポートフォリオの完成度を高めたい方

・既にポートフォリオを制作しブラッシュアップを考えている方。

現状のモノから紙面の構成や作品の見せ方、使っているフォントを見直すなど、自分の作品や作風にあったポートフォリオの作り方が学べます。

お申込みはこちらをクリック


スケジュール

??9:00-9:30…   オリエンテーション、レクチャー①  「ポートフォリオとは?」

ポートフォリオについて基本的な説明を行います。制作する上で必要な物や情報などはじめての方にもわかりやすく説明します。

??9:30-10:30…   ?作品を一つ選び、紙面での紹介の仕方を考える

作品を持参した方は自分の作品から、持参していない方はこちらが用意した作品を使用し、紙面で作品配置や見せ方、紹介内容を考えます。はじめての方も講師の指導を受けながら、作り方を学びます。

??10:30-12:00…  プレゼンテーション①

選んだ作品の紹介紙面の説明をしていただきます。推薦入試では面接で説明する時のためにも練習が必要です。

??12:00-13:00…  昼休み

??13:00-13:30…  レクチャー②「ポートフォリオ全体の構成について」

最終的にポートフォリオは数ページの冊子にまとめます。その際に入れるべき情報や、全体を構成する上で必要なこと、(作品の順番や作風に合った作り方など)実物を使用してレクチャーします。

??13:30-15:30…  台割り表の制作(制作中に個別面接)

  • 完成度を高めたい方は現状のポートフォリオを再考し、紙面構成、デザイン、フォントまで検討し、より完成度の高いポートフォリオになるよう台割り表を制作します。
  • ポートフォリオを制作中の方は作品をもとに全体の構成を考え、台割り表を制作します。台割り表を制作することで、完成までに足りないモノを確認します。

  • はじめての方は講師との面談を中心に、これからのポートフォリオの作り方や準備物をより具体的に説明します。また、仮の作品を使用し自分のポートフォリオ制作の参考になる台割り表を作ります。

??15:30-18:00…  プレゼンテーション②(総評)

作した台割り表の説明をしていただきます。各受講者に合わせて講師からアドバイスをします。他の受講生の説明を聞き、自分のポートフォリオの参考にしましょう。

 


持参用具:

・文房具(筆記用具、はさみ、カッター、のり)

・作品の記録(写真など作品を記録したものがあれば プリントアウトした上で持参してください)

※既にポートフォリオ制作を始めている人は、現段階 での実物を持参してください。

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推薦入試でポートフォリオを提出する大学・専攻

【多摩美術大学】 推薦入試

日本画学科/絵画学科油絵専攻/工芸学科/情報デザイン学科/演劇舞踊デザイン学科劇場美術デザインコース

【武蔵野美術大学】公募制推薦入試

日本画学科/油絵学科油絵専攻・版画専攻/彫刻学科/工芸工業デザイン学科/映像学科

【東京造形大学】自己アピール入試

デザイン学科(グラフィックデザイン・写真・映画・アニメーション・メディアデザイン・室内建築・インダストリアルデザイン・テキスタイルデザイン)/美術学科(絵画・彫刻)

【東京工芸大学】

写真学科

【早稲田大学】

創造理工学部建築学科

など

 

パレットハンター

こんにちは。油絵科の関口です。皆さん元気に絵を描いていますか?
さて、新美で指導していると、生徒のパレットが否が応でも目に入ってきます。このパレットは、画材の中でも脇役として扱われて、語られる事は少ないと思います。そこで今日はパレットに焦点を当てていきたいと思います。

これは王道のパレットの使い方。明度と色相が端から順番に並べられ、パレット上でグラデーションになるように色を置き、中央で色を混ぜて使用します。

ここから先は学生のパレットです。
油絵科は色んな意味で自由な科なので、そのパレットも実にバラエティに富んでいます。
ただ自由とは言え…思わず「おい!」ってツッコミを入れたくなるものも多数存在します(笑)。
例えばコレ。

チョビッと出すにも程があるんじゃない?って感じですが、本人は水彩と同じ感覚なんでしょうね。にしても色相は偏ってるし、白は5種類も出して拘ってる!いや、よく見ると左にもう一種類のホワイトがちょっと多めに出されていますね(笑)。謎が深まるパレットです。

そしてコレ。

上と同じくチョビッと派ですが、明らかに穴の穴の意味が分かってませんね(笑)。お?い、そこは親指を入れる穴ですよ?。しかも自分から見て手前に絵の具を出したら、色を混ぜにくいでしょ(笑)。まぁこの子は椅子の上に置いて描いてるんでしょうけどね。

余談ですが、キャンバスサイズのサムホールと言うのは、このパレットが語源だって知っていましたか?昔、持ち運び用の道具箱に入れる為、小さなパレットが流行したそうです。パレットには当然持つための親指の穴(thumb hole =サム・ホール)が開けられています。そのパレットに絵を描いた…という説が残っています。それなのにサムホールの木枠裏の刻印がSMっていうのが意味不明ですが…
おっと話が逸れましたね。


この人のパレットは一見そんなに変じゃないと思うかもしれませんが、彼は右利きです。という事は裏にして使っていたという事です。本人に聞いたら、指の周りが痛くなってしまい「どうも変だなぁ」と思っていたそうです(笑)。

あと段ボールでこんなのを作ってきた子がいました。
ちゃんと折りたたみ式だそうです(笑)。でもダンボールじゃ油が染み込んじゃうでしょ(笑)。

流石にこんなのばっかりじゃマズイので、良い意味で変わってるのも紹介しますね。

この人のパレットは、まるで荒々しい抽象絵画の様ですが、タッチの大きさやストローク、彩度の抑え方や鮮やかな色の利かせ方、絵の具の厚さに幅がありますね。結構上手に絵が描ける人だという事が伺えます。


この人のパレットもグレーの作り方がとても綺麗です。ところどころ紙パレットの白が覗いていたり、下から白い調子が透けているのも綺麗に見える要因です。これを見ただけでセンスが良いというのが伝わってきます。


この人のは何と形容したら良いのでしょうか?でもコッテリしたマチエールの作品になるんでしょうね。

あと、以前海老澤先生が課題でモデルさんに持ってもらう木製パレットを自作して来た事があったのですが、それがあまりにも素晴らしい出来でしたので、是非紹介したいと思います。

それなりの大きさのあるパレットなので、少し重量があります。そこで負担を軽くする為に持った時、身体にフィットする様に下方にえぐられたカーブがついています。一度持たせて貰いましたが、重心もバッチリで「これなら長時間持っていても疲れないだろうなぁ」と思いました。

それから、こんなのをメールで送って下さいました。グザヴィエ・ド・ラングレの技法書に載っているパレットだそうです。面白い形ですね。海老澤先生、貴重な資料をありがとうございました。

これより下は、名だたる巨匠達のパレットです。
カンディンスキー
ゴッホ
ゴーギャン

セザンヌ
ピカソ
マティス

こうやって色んな人のパレットを見ると、その人の性格が見えてくるような気がしますね。皆さんも隣で描いている友達のパレットを一度覗いてみてください。よく知っている人なら、その人らしさが滲み出ていて、思わずニヤッと笑ってしまう筈です。パレットハンティングというのは結構楽しいですよ。

先端科:夏期講習会Ⅳ期、明日からはじまります

こんにちは先端科です。

Ⅱ期(素描小論対策)お疲れ様でした。
6日間 9時から18時まで、集中して制作したこともあり、だいぶ上達したと思います。
体力も消耗しますので、美味しいものを沢山たべて、夏バテには気をつけて下さい。

また、新美の先端科は、Ⅱ期、Ⅳ期、Ⅵ期と講習会と講習会の間に一週間ほど日があります。
この時間を使って、個人資料ファイルに載せるための作品を制作してください。
講習会中に、アドバイス、講評など行います。

新美夏期講習会先端科
https://www.art-shinbi.com/event/2017/summer/subject/sentan/index.html

明日から始まるⅣ期のスケジュールをお伝えします。
パンフレットと若干ですが授業日程の入れ替えがあり異なります。

 7(月) メディア演習 ドローイングのワークショップ
水彩絵の具、クレヨン、色鉛筆、など出来るだけ様々な種類の絵を描くための道具
を持参する。これ以外にも試してみたいものがあれば持参してもらいたいです。必ずしも描画道具でなくてもよいです。例えば「醤油」とかも。
 8(火) ゲストアーティストによるワークショップ
“遠くのもの(こと)”との通信手段としての地面を表現しなさい。
 9(水) 1日で作品を完成させる
自分の素材を持ち寄る。20種以上持参すること。
10(木) 一次試験対策 素描と小論
11(金) 芸大合格者によるデモンストレーション
素描と小論の昨年度の入試問題を合格者と一緒に行います。
12(土) 作品講評会