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木彫作品制作1 耳の彫り込みと頭部の中仕上げ。襟周辺まで。

彫刻科の小川原です。夏は暑くて制作がきついです…。体も使うし頭も使うし、数時間でオーバーヒートしてしまいます。気合いだよ気合い!って若いときは思ってましたが、そんなもんは若いうちだけです。ちょっと彫ってはエアコンの効いた部屋で休む、すぐ暑いアトリエに戻って彫る。の繰り返し。そして風邪を引く…。
今回は作品の耳を彫り込んでいきます。耳は左右あって、角度はもちろん形が対応関係にあるので感覚的にささっと進める訳にはいけないところです。片側決めたらもう片方は反対側に合わせて慎重に決めていきます。
まずは顔の角度や頬からの距離等を踏まえてデッサンを入れます。
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輪郭の周囲を落として耳自体の形を浮き上がらせます。
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耳の穴に向かって奥行きが螺旋状に深まっていくフォルム感を意識しながら荒彫りしていきます。
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少しずつ具体的な形にしていきます。失敗を恐れて彫り込みが浅いともっさりした造形感になってしまいます。カービングこそ思い切って量を削っていく勢いみたいなものが大事だと思っています。
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とりあえず荒彫りから中仕上げの段階ではこんなものです。最終仕上げの時にさらに彫り込んでいきます。
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次は後頭部を進めます。荒彫りから中彫りまで。
荒彫りは本当に荒いです。量を合わせて表情を入れていく際の見当を取っておくくらいです。
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中彫り完成。とりあえず彫り込みやすい丸刀でどんどん形にしました。
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襟周辺を彫り込みます。
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次回から肩周辺を彫っていきます。