月別アーカイブ: 2013年6月

Tools新宿美術学院売店です!!

日々暑くなってまいりましたね。いよいよもって夏が近づいてきたのを実感します。
というわけでこんにちは!
第二校舎 購買部、Tools新宿美術学院売店です!!
突然先生に「ブログ書いてネ!」とお願いされてしまってびっくりしてます。
え、わたしたちでいいの!?と思いつつ、今日は新美生の友・購買部をご案内します。

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受付のある第一校舎からちょっぴり離れた第二校舎にToolsはあります。
油科や私大デザインの皆さんとは一緒の校舎になりますね。
ちっちゃな階段を登った先、このちょっと賑やかな感じの入り口が購買部です。IMAG0174IMAG0177

生徒さんからの話によれば、意外と広い!? らしいです。
購買部では皆さんが課題で使う用紙やキャンバス、その他画材諸々を取り扱っています。IMAG0180

新校舎近隣には画材屋さんがありませんので、皆さんが困らないよう色々取り揃えています。
旧校舎から合わせるとざっと10年来のお付き合いになりますねー。
なので、過去の先生方のオススメ品や他の画材屋さんでは見かけないようなレアな画材など、結構いろいろ揃ってるんですよ。
それでも欲しい物がなかったら、気軽に相談して下さいね。
筆でも絵具でも、がんばって探してみます。IMAG0182

Toolsでは突発的にセールをやることもあります。
この日は日本画・デザイン科に人気の筆をいつもより御手頃価格でご提供しました。
そうそう、新美売店では普段から、おおよその商品が定価より25%OFF!になってます!!
いろいろ扱ってますので気軽に覗きにきてくださいね。

他にも生活雑貨や文房具なども扱って…

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ちょっと画材屋さんらしからぬ光景でしょうか…
こんなかんじで、ちょっとしたお菓子や軽食、飲み物なども扱ってます。
コンビニもほんのりと遠かったりするので結構皆さんに利用してもらっています。
画材だけでなくおやつも扱ってますので、息抜きに寄って行って下さいね。IMAG0187

Toolsは、平日朝8:30から19:00(日曜日は16:00)まで営業しています。
居心地のいい便利なお店を目指していますので、課題に行き詰った時などプラッと気軽にご来店ください。
それでは、第二校舎でお会いしましょう!!

日本画科の紹介- 2013、START –

日本画科主任の金子です。

 

新校舎に移転したのは3月。早くも梅雨空の陰鬱な季節となりました。まさしく光陰矢のごとし。

そんな梅雨明けが待たれる今日このごろ、雨中の新緑はひときわ色鮮やかで、新校舎の裏路地の紫陽花も美しく咲き乱れています。

新校舎の外階段からは東京都庁庁舎を間近に望むことが出来、と同時に校舎裏の街並も俯瞰することが出来ます。近代と時代から取り残されてしまった様相がクロスしているこの辺り一帯。西新宿という喧騒の中に在りながらとても興味深い地域です。

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― さて、今回は日本画科の様子を少々。

移転間もない頃は慌ただしい日々でしたが、徐々に新校舎の環境にも慣れ、旧校舎の頃と変わらない落ち着きを取り戻しています。新校舎のアトリエは他科同様、旧校舎とは比較にならないくらい清潔度の高い環境です。スペースは無駄が無く、整然。空調設備も万全のため、安心して課題制作に集中することが出来ます。

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そんな日本画科の1学期は「描く」ということを通して「芸大美大受験に必要な描く力」を身に付けていきます。空間を理解しながら、『対象を見て(観察)、描く(描写表現)』という日本画科受験の本質を把握していきます。

浪人生を主とする昼間部は、日本画科受験に対応した「総合的な力」を身に付けることを目的としたカリキュラム編成。特に1学期は「描く力」の基盤を構築していきます。昼間部終業後は「学科授業」、もしくは「夜間制作特訓(希望者)」に分かれ、各々の課題点克服のための対策に取り組みます。また、高校生を主とする夜間部は、“4日に1課題”というカリキュラムサイクル。基礎をしっかり習得し、芸大美大受験に必要な対応力を鍛えます。「全員現役合格!」を目標に、ひとりひとりのレベルに沿った丁寧かつきめ細やかな指導を心掛けています。

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― 現在は中間コンクールが終了し、学期末コンクールに向けて精励中。両クラス共に2回目の個人面接&個別指導を終える頃です。因みに、先週末の昼間部着彩課題は紅花と葡萄。季節の移ろいを肌で感じながらの受験勉強。受験には学ぶべきことが数多ありますが、感受性を育みながら取り組むことも日本画受験において大切なことの一つです。
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― 最後に。

月曜日の夜間部は、本校校長である三上先生の「デッサンレクチャー」を開催しました。講義では、デッサンについての“ノウハウ”と“コツ”をとても分かり易く解説いただきました。

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このように日本画科では周期的なイベント、レクチャーを行い、ブラッシュアップを図っています。尚、日本画科に興味ある受験生がいらっしゃいましたら是非見学にいらしてください。

次回投稿は2週間後、7月初旬。

梅雨明けの暑さはまたひとしおに感じられ、夏空眩く感じられる時期でしょう。

 

プレ夏期講習 まだまだ募集中!

こんにちは。先週もお伝えしましたが、「プレ夏期講習」まだまだ募集中です!
6/23(日)の新宿校プレ夏期講習の「受験コース」では、各専攻別の課題をご用意しています。
「新美の指導ってどんなだろう、、?」と気になる方、
「受験で求められる実技ってどんなレベル?」と不安な高3生など、
ぜひ参加お待ちしています!!
お申し込みはこちら https://pro.form-mailer.jp/fms/4bd5c8a09233

もちろんこれから美術を始める方にも、「基礎コース」で道具の使い方から丁寧に指導します。
基礎コースは6/23(日)、7/14(日)に新宿校で、6/30(日)には国立校で実施します。
7/14(日)お申し込みはこちら https://pro.form-mailer.jp/fms/4bd5c8a09233
6/30(日)国立校はこちら   https://pro.form-mailer.jp/fms/a716dd6038223

梅雨らしい、しとしと雨。

おはようございます。先週からようやく梅雨らしい天気になりましたね。

油絵科昼間部の箱岩です。

新校舎での授業も少しずつ慣れて、やっと周囲の環境にも目を向ける余裕が出来てきました。

新美までは新宿駅から歩く事も出来る距離ではありますが、個人的には新京王線初台駅を利用するのが雰囲気も良く好きです。初台駅はオペラシティの地下に接続していて改札を抜けて地上に出ると、すり鉢状の円形広場に出ます。

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この居心地のよさそうな広場も、天気の日には休憩にぴったり。新美まで徒歩5分程なので、生徒の姿を見かけることもあります。

ランチをとれるお店も多く、昼間は結構人がいます。

さて、この広場の一番の注目は、なんと言っても目の前にそびえたつ不自然な動きの「この人」。

凄く気になります。「なに、これ?」と思う人も多い事でしょうね。

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この人体を模した巨大な彫刻は、ジョナサン・ボロフスキーの作品

タイトルは「シンギング マン」

軽やかに空を見上げているのか?はたまた都会の喧騒に喘いでいるのか?

そして、晴れの日も雨の日も「ウオー、オアー、フム―…」というような言葉か念仏か、はたまたイスラムのモスクのお祈りの様な、歌らしきものを低く歌っているようす。
正直、普通の感覚なら不気味でちょっとドン引きしそうですが、私は何回も見ているうちにすっかり「有りだな」って思っています…。たぶん。

 

続いて先日、このオペラシティの上の階にも面白いものを見つけました。

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何だかわかりますか?

 

これも、目にしたときのインパクトはかなり凄いです。

パブリックアートで台座が無い彫刻というのも新しいし、ビジネスマンやOLさんが歩くフロアの中央に男性の裸体の彫刻・・・もはやドッキリの番組収録かと思うほど(笑)。

人体と認識するその形状を、同時に単なる金属の塊として意識しない日常。その違和感。

本来アートを鑑賞する前提の無いパブリックなスペースに、唐突に設置するこのハイセンス。

各地の駅前に佇む裸体彫刻の不自然さとは明らかに違うレベルの自然な不自然。

見たらきっと笑いますよー。

 

この作品はアントニー・ゴームリーの彫刻

この人の作品は、私達の知覚が理解していること、理解していないことを、試し、問いかけ、示してくれるようであり、まぁ、単純に見ていて本当に楽しい。

興味のある人は油絵科の図書でその他の作品も見る事が出来ます。

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西新宿の超高層ビル群の一帯(新美から徒歩15分圏内)には、バブル期に設置されたパブリックアートがいくつも点在しているようなので、お散歩のついでに見て回ってみようと思う今日この頃です。

受験生の皆さんも勉強の合間に、ほんのちょっと周りの景色に目を向けて見てください。面白いものや思いがけない現代美術との出会いがそこかしこにあるかもしれません。そうやって審美眼を身につけるのも、とーってもたいせつですよ。

次回は、この人の作品かなぁ…。

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先端芸術表現科の紹介

 

はじめまして、先端芸術表現科です。
これから隔週の日曜日、つまり月に2回のペースで、更新していく予定です。
ここでは、先端芸術表現科のことをもっと知ってもらえるように、授業のことや、私たち講師陣が考えていることを書いていきたいと思います。

ご存知のように、一般大学の入試と比べて、美大芸大受験は非常に特殊なものです。
そして、そのなかでも先端芸術表現科は、さらに特殊なところです。

先端表現科の入試では「個人資料ファイル」の提出が義務づけられています。
「個人資料ファイル」とは、自分の作品についての記録・資料や解説などをまとめたもので、簡単に言えば、あなたの「作品集」を提出する、ということになります。

つまり、新美の一年間で「作品集」ができるくらいの「作品」を制作する、ということなのです。おそらくこの点が、最も他科と異なる特徴だと思います。
入試の時点で、実技だけでなく「作品」も評価する、ということはつまり、あなたのことを「作品をつくる人」=「アーティスト」として見る、ということを意味しています。
もちろん、予備校の一年間で急に「アーティスト」になれるわけではありません。あくまでも、その素質、可能性を判断される、くらいに理解しておくとよいでしょう。
受験生が何を考え、何をやってきたのか、そしてこれから何をやろうとしているのか……そういったことを「個人資料ファイル」から読み取りながら評価してゆくのです。

したがって、新美の先端表現科では、一次試験の実技(素描と小論)と並行して、作品制作についての授業を重要視しています。
予備校の段階でいきなり作品制作に重点を置くという教育方針について、疑問の声が投げかけられることも多々あります。たとえば、「デッサンという基礎をおろそかにしたままでアーティストのマネゴトをさせるべきではない」「基礎がなけば応用も実践も無い」、といった意見は今もよく耳にします。

確かに、そういった主張は真っ当なものだと思います。デッサンを中核とした日本の美術教育は非常に高いレベルにあり、予備校の1?2年間にデッサンを集中して訓練することで得られる能力や感覚、考え方はかけがえのないものです。

とはいえ、すべてのアーティストにとってデッサンが基礎になるかと言えば、その限りではないでしょう。もちろん、多くの受験生にとってはデッサンが基礎であるべきだと思いますが、中には例外も存在するのです。実際に、現在国内外で活躍するアーティストを見渡してみれば、彼らの基礎となっている能力は実に様々です。ある人はシステムエンジニアの技術が基礎であったり、またある人は医学の知識が基礎であったりするのです。

先端表現科は、そのような例外的な才能を見落とすことなく、むしろその特殊性を活かした能力を育てることに力を注いでいる、といっても過言ではありません。

それから、これが最も重要なことなのですが、新美の先端表現科はけっして孤立したクラスではなく、他科との緊密な連携のなかで成り立っている科だということを知ってもらいたいと思います。
先端表現科の生徒であっても、個別指導のなかでもっとデッサンの特訓が必要だと判断すれば、空いた曜日に基礎科や油画のクラスを受講することを勧めますし、必要があれば他科の先生方とも面談をさせています。
つまり大切なのは、日々の授業のなかで、生徒それぞれの「適正」を観察することであり、必要なときに必要な技術を指導することができる、新美内での密な連携なのです。

今回は先端表現科の第一回目ということで、少し抽象的な話をし過ぎたかもしれません。
次回からはもう少し踏み込んだ話ができればと思います。

さきほども書いたように、一般大学の入試に比べれば特殊な美大芸大入試のなかでも、さらに特殊なところが先端表現科です。
もしかしたら、先端表現科を目指そうと思っている受験生のみなさんは、その特殊さ故に孤独を感じたり、コンプレックスを抱えたりしているかもしれません。
このブログが、そんな受験生のみなさんひとりひとりにとって、前に進むためのヒントになり、励みになることを願いながら、書いていこうと思います。