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映像科の夏期講習2013・予告編

こんにちは。映像科の森田です。
暑い日が続いたかと思えば突然の夕立に見舞われたりと、お天気に翻弄される日々ですね。さて、映像科の夏期講習は29日の月曜日から始まります。既に受講している人も、まだ迷ってる人(?)もいるかもしれませんが、今回は夏期講習の授業の内容を紹介しておきます。中期と後期を合わせて24日間の長丁場なので、しっかり体力をつけて乗り切りましょう!

●中期【EA】7/29~8/10 私立美大映像総合Ⅰ+推薦入試対策コース…
武蔵美や造形大、日芸の一般入試対策はもちろん、9月以降に各大学で行なわれるAO入試、自己推薦入試や公募制入試の対策もするコースです。推薦入試は学科や実技ではなく、これまでに制作した作品ファイルや、プレゼンテーション、面接などによって合否が決まります。そんなわけで中期の12日間には、映像実習(ショートムービー制作)や、プレゼンテーション課題、映像作品研究などを行ないます。実際に撮影や編集をして映像作品を作るとともに、映像についての自分の考え(どうして映像を志望したのか?映像で何を表現したいのか?など)きちんと言葉で伝えられるようにしておきましょう、という内容です。ちなみに映像実習はグループで行なうのですが、毎年この実習を通じて内部生外部生関係なく、他の学生の面白い趣味や意外な一面が垣間みられることで、交流が生まれることもあるとか。入試の対策でありつつ楽しんで受講してもらいたいです。

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(2012年の夏期講習から/新宿御苑にて映像実習の撮影風景)

●後期【EB】8/12~8/24 私立美大映像総合Ⅱ+一般入試特訓コース…
後期も引き続き武蔵美を中心とした一般入試の対策を行ないます。武蔵美の感覚テストや造形大の構想表現、そして各大学の小論文の対策にも力を入れています。映像の試験の評価のポイントが他の専攻と違ってわかりづらい!教えてくれ!という人は今からでも間に合いますので、ぜひこちらのコースへ。ちなみにこの後期の期間に武蔵美映像学科の教授にお越しいただいて、進学相談会・特別編を行なう予定です。映像学科の授業の紹介や、入試(一般/推薦)についての質問コーナーなど、オープンキャンパスではタイミングが合わず聞けなかった人も、ここでしっかり聞いちゃいましょう。そして後期の最後にはコンクール(実技の模擬試験)もあります。実技試験独特の緊張感にも少しずつ慣れてくださいね。

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(2012年の夏期講習から/去年も開催した進学相談会の様子)

◎おまけ
夏期講習の授業の中では、古今東西色々な映像作品の紹介もします。少し前ならばなかなか観られなかったような映像作品も今はネットで簡単に観られるようになったこと思うと……感慨深いですが(高価なDVD買ったことなど)、それはさておき今回は映像科の学生そして美大受験生ならば知っておきたい、基本の短編映像をいくつか紹介します。

○『Powers of Ten/パワーズ・オブ・テン』チャールズ&レイ・イームズ(1968,1977年)
椅子のデザインで有名なイームズ夫妻は映像作品も制作しています。自邸のポートレート的映像『House』やアスファルトに水が流れる様子を淡々と映した『Blacktop』などおすすめはたくさんありますが、一番有名なのはこの『Powers of Ten』だと思います。日常的な光景からズーム・イン/アウトだけで全く未知の光景を見せてしまう8分間。

○『事の次第』フィッシュリ&ヴァイス(1987年)
写真や立体作品も制作しているペーター・フィッシュリとダヴィッド・ヴァイスによる映像作品。セリフも音楽もなく、物の動きや現象だけが写されています。約30年前の作品ですが、あまりにも有名な作品なので、この作品からインスパイアされた映像を見たことがある人もいると思います。そういう意味でもぜひオリジナルを観ておきましょう。

○『谷川俊太郎&寺山修司ビデオレター』より(1982年)
詩人の谷川俊太郎と映画や舞台などの制作をしていた寺山修司は、かつて16回にわたってビデオレター(身の回りのものを日記的に撮影して送り合う)を行なっていたのですが、これはその中の谷川俊太郎が寺山修司に送った映像です。自分の持ち物を「これは私の〇〇です」という端的な言葉とともに写した映像からは、映像と言葉の関係について、など色々考えることができます。

*講習では映画などの長編も紹介しますが、今回はさわりだけということで。続きは夏期講習の教室で!

映像科の金土日コースについて

こんにちは。映像科講師の森田です。

一学期もそろそろ後半ですね。今日は金土日コースの授業について紹介します。

一学期の金土日コースの授業では、映像系の学科や専攻を受験する上で必要となる、イメージ描写や文章表現の基礎を課題を通して勉強しています。映像系学科の一般入試は、例えば絵コンテやシナリオのような、映像を制作する上での構想を作品化する問題が中心になります。そのために描写であればデッサンやクロッキーから、文章表現であれば小論文や作文などの課題を制作します。

映像系入試の一番の特徴は「実技でも文章を書く」ということになると思います。もちろんデザインの問題などでも作品のテーマやコンセプトを短い文章でまとめるものがありますが、映像の場合は何しろ「文章表現」なので、もっと圧倒的に自由です。物語を創作する課題、自分の体験をエッセイ的に書く課題、時には詩や俳句(!)を書いたりすることもあります。

またこのような実技試験の対策とともに、小論文や推薦入試対策としては、6月の授業では「映像って何だろう?」ということをテーマに、身の回りの映像を挙げてみて、それぞれの特性についてまとめて発表するという授業を行いました。例えば…

○放送としての映像
・ニュース、報道番組
・CM
・インターネットでの放送(USTREAMなど)

○作品としての映像
・実写映画
・ドキュメンタリー
・映像インスタレーション

○環境としての映像
・デジタル・サイネージ
・プロジェクション・マッピング
・監視カメラ

などについて、具体的に作品や自分の知っている例を出して、みんなでディスカッションを行ないます。漠然と「映像」と言っても、状況によって別の部分や範囲を指していることもあるので、このように色々なジャンルに分類してみることで映像の全体像が掴めます。特に推薦入試を考えている人は面接で必ず「映像でどんなことを表現したいのか」訊かれることになるので、しっかり自信を持って答えるためにも、映像についての自分の考えをまとめておくと良いと思います!

映像科の紹介

こんにちは。映像科講師の森田です。

他の専攻と比べるとちょっとわかりづらいところもある映像系の学科。今回はそんな映像科で勉強できる映像のジャンルを紹介したいと思います。一般的に美術大学は「ファインアート/デザイン」というカテゴリーに分かれていますが、映像の場合はまた少し違ってきます。映画やアニメーションなどで作品としての映像を作りたいという人もいれば(ファイン)、CMやPVを作る会社に入りたいっていう人もいます(デザイン)。そんなわけで、パンフレットなどでは下のような図を見てもらって、イメージしてもらっています。

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○実写…主にビデオカメラで「写す映像」です。やはり「映像」と聞くと映画やテレビドラマをイメージする人も多いと思います。CMやPVも実写映像をベースにしたものが多いですね。あとは写真もカメラで撮るという意味では映像のいちジャンルと考えられます。

○アニメーション…絵を描いたりCGを作って「動かす映像」です。元々は絵を描くのが好きで、そこから派生してアニメを作りたいという人も新美にはよく来ます。3DCGのような専門的な技術は大学に入ってから習得することができますよ。

○空間…映像を映す空間を重視した「映し出す映像」です。美術館やギャラリーで展示される作品から街中の広告まで、考えてみると映像って色々なところにあります。あと最近(でもないかも?)は建物に投影する「プロジェクションマッピング」なんていう映像もありますね。

こういった様々な映像のジャンルに対応するように受験生の志望する大学も、武蔵野美大の映像学科をはじめ、東京造形大の映画やアニメーション専攻、日芸の映画学科や放送学科などなど幅広いです。またデザイン系の学科や、意外にも(?)ファイン系の学科と併願するという人が案外多いという点も映像科の特徴ですね。今挙げた大学以外でも映像系の学科で気になっているところがある方は、内部性外部生問わずどうぞ気軽にご相談を。

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ちなみに金土日コースの授業ですが、先週の日曜日は梅雨の中休みに課外授業として武蔵野美術大学のオープンキャンパス見学に行ってきました! テレビ局のようなスタジオでドラマ実習の演出をさせてもらったり、教室全体を使ったインスタレーション作品の展示に圧倒されたりと、全体的に楽しい一日でしたが、個人的に面白かったのは一年生の授業の作品で、映像の原理がわかるような装置を工作したものが展示されていたこと。

回転させて遊ぶフェナキストスコープ(驚き盤)やゾートロープやプラクシノスコープ、写真を立体的に見せるビープショーやステレオ写真など…、結構マニアックな装置がずらっと並んでました。実写であれアニメであれ、こうやって映像が動いて見える仕組みを勉強するのは楽しそうですね。興味がある人は調べてみよう!

そうそう、ちょうど新美でも今週末にこのフェナキストスコープ(驚き盤)を作る実習授業がありますよ。

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