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《基礎科》いよいよ3学期スタート!

こちらのブログを開いていただいたみなさま
あけましておめでとうございます。
今年も宜しくお願いいたします。

お正月いかがお過ごしでしたでしょうか?
なんだか自分が小さい頃は3が日、全然お店が営業していなくて、
その代わりどこも門松出したり、どこかしらからお正月のお琴の音楽や
獅子舞とか、お正月らしいことで溢れていた気がするんです。
最近少なくないですか、、、そういう情緒的なもの。。。
お正月を迎える感じ、というか”面倒臭いけど続いてること”意外と大事だと思うんです。
僕はやってます、大掃除・凧揚げ・書初め・おせち・お雑煮。
結果、年末年始が忙しいっていう。

私ごとですが、2023は色々ありました。
瞬きをしている間に、、とは言いませんがあっという間に終わっていきました。
昔両親や大人が「いや〜早い、1年ってあっという間よね」
と言ってるのを聞いて「何を言ってるんだ」と思っていたのですが、
この歳になってみると本当にそうだなあと。あっという間に1年が終わるんですよね。
何かで読んだんですが、子供のうちは新しく見ることや経験することが多いので、
1日が長く感じるそうなんです。大人になってくるとその初めてが少なくなってくることで、
脳が日常を重複と捉えるそうで。
例えば高校1年生の16歳はこれからの1時間を1時間/16年として捉えるのに対して、
歳を取ることで1時間/40歳となって、どんどん薄く小さくなっていくわけです。
(ああ悲しい)

それだけ若いうちの1秒1時間というのは大切で濃厚だということですよね。

そんな大事な年末年始、基礎科の冬季講習が無事終了しました。

今年は例年を大きく超える人数の生徒さんにご参加いただきました。
普段の授業に参加している生徒さんも、かなりの刺激なったのではないでしょうか?
同じ専攻をとっていても、違う曜日だと会うことがなかったり、
地方から参加されている方や、美術系の高校で普段勉強されている方など
さまざまな生徒さんで溢れていました。

大勢の人数の中で描くことはプレッシャーや緊張があると思いますが、
同じモチーフを通して人がどのように見たり立体を捉えているのか
どのような色の組み合わせや描写をしているのか、など
自分の世界を広げるチャンスであったりもします。
また、受験会場というのはいつもと違う場所で、
いつもと違う人たちの中で行うものです。
講習会は受験の模擬練習でもあるかもしれません。

模擬練習といえば、
ena美術 新宿校では
1月14日(日) 高校生石膏デッサンコンクール(高1・高2)が実施されます。
先々石膏デッサンを取らない方、芸大を受けるので石膏を練習している方、
受験まであと1年ちょっとという好タイミングですので、
ぜひご参加してみてください!!
1月12日(金)18時まで申し込み受付中ですので、
みなさま奮ってご参加くださいませ。

詳しくはこちら>
ena美術新宿_高校生石膏デッサンコンクール

それでは3学期も頑張っていきましょう!

【基礎科】なぜか今日は

徐々に寒さが本格的になってきて、昼間と朝夜の寒暖差が激しくなってきました。
そうなってくると、キツくなってくるのがもっぱら朝ですよね。
朝誰しもがお布団から出るのが億劫になってくる、というよりは
冬だからよりこそ布団の中にいる時間が幸せに感じるという。
私は当然といえば当然なのですが、サラリーマン時代は一度も寝坊などをしたことがなく
ちゃんと朝会社に行っていたのですが、
高校時代は御多分に洩れず、朝起きれないタイプでした。

人生の半分は眠っていると世間では言いますが、
そのときに使用する寝具の質によって眠りの質が変わるとかなんとか。
オーダーの枕だと3万円以上、高級マットレスだと10万円以上、
バブルの頃はウォーターベッドなんていうものもありましたね。
元気に働くために眠りの質を向上させるのか、
眠りの質を向上させるために働くのか、
もう目的を見失ってしまいそうです。

ですが、美術において道具は間違いなく大事です。

一番わかりやすいのが筆ですね!

自分の引きたい線を一発で引くため、
一回でムラなく面を塗るため、
筆は穂先が命です!
筆というのは雑に扱えば、すぐに穂先はボサボサになったり、
変な方に癖がついたりしてしまいます。
細かな描写をする際にそんな筆では余分な質感が入ってしまい、
何度も修正したり、直したりすることになるのです。

日本画科などはとても繊細な筆の使い方を求められますし、
筆に含ませる水の量で微妙な濃淡をコントロールします。
また、水彩なので、アクリルガッシュのように上から塗りつぶすことができなく
(できるけど汚くなっちゃう)
一筆一筆がとても大事になってきます。
日本画の筆はそういうこともあって一本一本が高いのです。
デザインだって油絵だって、筆は安いものではありません。

私が予備校に通ってた時は、今の時期のような講習会の合間の休みに
道具をすべてメンテナンスしたり、整理する人が多かった気がします。
筆のお手入れをしたり、絵の具を整頓したり、鉛筆を揃えたり。
そして万全の状態で講習会に臨んでいました。

プロの世界もそうです。
プロのデザイナーや画家でも道具を皆大事にします。
(だってそれで食べていくわけですから。)
今から道具を大事にする癖をつけましょう。

いよいよ今週末からは冬季講習スタートです。
一度道具を整えて、冬季講習に備えましょう。

あといっぱい寝て、体調も万全な状態で。

《基礎科》僕は意外と嫌いじゃないんです

うちは家で猫を飼っているのですが、毛の長さは短毛とは言えないし長毛でもない感じ。
だからと言って毛が抜けないわけではなく、むしろどこにでもついてるし落ちてると言う感じ。

コロコロで取っても取っても無限に出てくるというか、
下手すると自分についてたのが落ちてそれをまた取ったりしてたり。

まあとは言え掃除しないわけにはいかないのでダイソンで吸ってるとあっという間にタンクがいっぱいになったりして。

 

 

そんなんなので、我が家の大掃除いつやるか問題に悩みます。

(というか大掃除っていつやるか悩みません?)
昔みたいに年末めっちゃ時間あって数日かけて大掃除に時間取るほど皆さん余裕はないし、
年末ぐらいはむしろゆっくりさせてよって。

我が家は結構そんな感じで今ぐらいからちょこっとずつ掃除をしていきます。
(それを大掃除というかはわかりませんが…)
だって僕が年末大掃除できないから。

そうです冬期講習があるからです!!

もうすでにena美では冬期講習の申し込みがスタートしております。
スタートまで実はもう1ヶ月を切っており、申し込みも多数頂いております。
コースによっては締め切ってしまう可能性もありますので
(今年基礎科が例年よりも人の増えるスピードが早いのです。)
なるべく早めにお申し込まれることをお勧め致します。

初めてでどのコースを申し込んで良いかわからない方は、
まずお電話にてご相談いただければと思います。

基礎科は2日単位で授業を取ることが可能ですので、
「年末年始はゆっくりしたい、でも絵を描いといた方がいいかなぁ、、、」
という方にも日程の調整がしやすいかと思います。

大掃除と同じで、受験直前に一気にやるよりも、
年末の前からちょっとずつ掃除を終わらせるように、
少しずつ講習会で力をつけておきませんか??

では

《基礎科》決断をするということ

朝起きて今まではすぐに布団から出れたのに、
この数日すぐに起きられないことが増えてきました。
日中の気温はそこまでではないのですが、
朝方の気温がだいぶ下がってきましたね。

どうも基礎科の名越です。

布団から出て、やらなきゃいけないことがあるとわかっていても、
”早急にやらなきゃいけないこと”じゃないと頭が理解してしまうと
(今日はゴミ収集車朝からこない、とか)体が動かなくなってしまう。
そう、これが冬ですね。
さあ起きるぞ!これするぞ!今日はこれやるんだ!という気持ちが
体を奮い立たせてくれるのかもしれません。
高校生の時、朝5時半に起きて7時前に学校に着いて、吉野家の牛丼を食べて
そこからサッカー部でもないのに朝礼までサッカーをしていた時期がありました。
あれは一体何だったのだろうと今更になって思うのです。(しかも冬)

「私はこれがいい、こうしたい!」という気持ちは絵を描くうえでとても大事なポイントになってきます。
意志というのは如実に絵に反映されます。

色、筆圧、構図、さまざまなところに見えてきてしまうのです。

例えばデッサンの場合、
「いつか形が合うかな〜」「こんな感じの色かな〜」
という”なんとない仕事”が続いてしまうと、全体的にずっと何とないデッサンになってしまいます。
質感や形などがずっとモヤモヤしているのです。
形を決定するポイント、質感を決定するポイントがずっと定まらないからなのかもしれません。

平面構成の場合、
”何をいちばん伝えたいのか?”
というコンセプトが曖昧なままスタートしていくと、何となく並べただけの絵や、
モチーフがまばらに並んだ(目が散るとかって言います)絵になりがちです。
これはモチーフの並べ方もそうですが、隣同士にのせる色、画面とモチーフのサイズ比
角度など、全ての決断が”何となく”になってしまうことで、いわゆる見え方の弱い絵になってしまうのです。

油画科などの場合、
自分の視点や考えを絵に投影するので、いちばん反映されるのかもしれません。
よく油画の先生が「これは何が見せたいの?」とか「テーマは?」と言っているのを耳にします。
デザイン科の自分としては、油画の課題は自由度が高くて結構何をやればいいのか
自分だったら迷うだろうなあといつも思ってしまいます。(だからデザイン科なのですが、、、)
たとえて言うなれば、とんでもなくメニューの多い中華屋さんというか。。
無限にあるメニューの中から今日食べるメニューを一つ決めないといけないわけですから、
それは迷いますよね。優柔不断の僕はいつもすごいなあ、と思ってみています。

もちろんみんながみんなサクッと決めて描いているわけではないし、みんな毎回悩んでいるのだろうな、とも思います。
そんな時は一つの指針として、前回講評で言われたこと、というのを参考にしてみてもいいかもしれません。
「前回こんなことを言われたから、それを全面に出せるテーマにしよう」とか、
一つ目的が決まると、そこを足がかりに、やりたいことを決めていけると思います。
ただ闇雲に手を伸ばすというのも良いかもしれませんが、やってきたことの点と点を線で結ぶ
ようなイメージで何かの決断に導いていってあげると良いかもしれません。

( 油画科のパレットが僕は個人的にとても好きで、この上でああでもない、こうでもないという脳の中のような世界が広がっているように見えたりします。頭の中を具現化してるように見えるのです。)

何科に関しても、決断というのは一つの課題中何百回とやってきます。
その時に判断できるかどうかは、最終的に「自分を信じられるか?」ということだと思います。
その昔アニメの主人公が「自分を信じる自分を信じろ」と言っていました。
受験のその日に自分を信じて線を引けるか、色を乗せられるかは
結局今まで自分がやってきたことに自分が自分を信じられるか?ということなのかもしれません。

 

 

基礎科ではまだ受験は先の話にはなりますが、
自分を信じることのできる地盤づくりをしっかりと指導していければなと日々思っています。
そして私も、どんなにメニューが多いお店でも、迷わず「ラーチャー!」と
言えるような講師を目指したいと思います。

では

《基礎科》ものをみるということ

先日まで暑い暑いと言ってTシャツを1枚で、家の中でも扇風機をつけていたのに
昨日は東京も急に気温が落ち込み、一気に10度台に。
長袖を飛び越えて我が家では羽毛布団を引っ張り出しました。

毎年夏期講習中の面談で、
「夏越えたらすぐだよ〜、秋なんて一瞬で終わってあっという間に冬季講習で年末迎えて、
新学期になってすぐに高校3年生だからねえ」と言ってるのですが、
それは嘘ではなく、秋は連休も多く、夏を引きずってすぐにこうやって寒くなるもんだから、
秋なんて感じる暇もなく冬になってしまうのです。
なんか昔はもっと秋を味わったような気がするんですが、、、

基礎科講師デザイン科担当の名越です。

季節が変わるといつも見慣れていたものが急に違う顔を見せたりします。
紅葉や衣替えや日の短さなど。
いつも同じだと思っていたものはその一瞬一瞬で変化しているのです。
それは人間も同じで、細胞もまたどんどん新しいものへと変わっていくのです。

そんないつもみているものを、じゃあいつもみてるからと言って描けんのか?と言われると別問題なわけです。ただものを”見ている”とものを観察して”見ている”は大きく違うのです。
何がそのものらしく見せているのか?
何がそのものたる所以なのか?

それを観察することが、私たちの”みる”なのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

芸大系のデザイン工芸科では平面構成において、至って普通のものがモチーフとして手渡されることが多くあります。それをどのように描写するかは自由なのですが、まずは人に正しく”らしさ”が伝わるように描けることができて、そこからそれぞれの表現方法に落とし込んでいくことがやはり一番の近道だと思います。
(うまく描くことが目的ではなく、相手に伝えることがデザイン工芸科には求められていると思っています。)

そのらしさ、というのがものの本質となる部分なのではないかなと思います。

「この人は何を言おうとしているのかな?この人は何を伝えようとしているのかな?」
という本質を探ること、
外見ではなくその人の本質の部分で人とつながること、
表面的には見えないことかもしれないですが(絵の具で描くので表面的ではあるのですが)
“そこを見るチカラ”をつけるということが、
美術に携わる人間以外にも広がって行けば良いのになと思う昨今です。

そんな練習として、基礎科は今週、先週と靴の細密着彩をおこなっております。

では