カテゴリー別アーカイブ: 新美

4/6(日)推薦入試・理工系建築説明会 実施します。

こんにちは。イベントの告知です。

明日4/6(日)は1日体験講習を行っています。
10:30からは申し込み不要の「保護者対象 受験ガイダンス」を行います。
分かりにくく情報も少ない美大入試について、丁寧にご説明いたしますのでぜひご来校お待ちしています。
(新宿校、国立校両校で実施します)

また新宿校では16:30より、「推薦入試および理工系建築 受験説明会」を行います。
受験生、保護者の方、また高等学校教員の方を対象としています。こちらも申し込み不要です。
美大でも推薦入試を実施する大学が増え、その内容も多岐にわたります。
場合によっては一般入試よりも難易度が高いケースもあり、事前情報をしっかりと入れて準備することが大切です。
また理工系建築学科で「実技試験」を課す大学がいくつかありますが、その対策をどうすればよいのか結構知られていません。芸大美大との併願がしやすい大学なども含めご説明します。

全体説明の後、個別相談のお時間もお取りしております。
ぜひご来校ください。お待ちしております。

http://www.art-shinbi.com/startevent/index.html#suisen

国立校 春期講習会

新宿美術学院 国立校 基礎科です。
というご挨拶も今回が最後です。
4/10より、新宿美術学院 現役校 enart 国立が本格開校です。
基礎科のみでした国立校は、高校3年生を対象とした
受験科が併設されます。
又、日曜日には学科の授業も始まりますので、
美大現役合格を目指す、新高校3年生の皆さん、
無料体験もありますので、お気軽にご参加ください。

enartタイトル ena相関図 カリキュラム
学科

春期講習もラストスパートです。
皆さん、本当にお疲れ様でした。
先生との面談中、家に帰ると疲れ果てていて、何もできずにすぐ寝てしまうと
いう生徒さんがいましたが、先生曰く、それが当たり前、6時間集中して絵を描くというのは、
本当に大変なことであって、帰りに元気なようではだめだそうです。
そのくらい集中しなくてはいけないということですね。
総合講習 油絵コース デッサンモチーフ。
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基礎講習  初級デッサンモチーフ。
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総合講習 デザイン・工芸コース。
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国立は桜が満開でした。
来年の桜も、笑顔で一緒に見たいですね。
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2013年度彫刻科入試再現 芸大 制作プロセス

1次試験はジョセフでした。構造や光源設定など、基本的なことはもちろん外せませんが、それ以上に結果的にその像の印象がしっかりと出せているかどうかが評価のポイントとなってきます。ポイントを「外さないこと」も大事ですが、だからといって守りにはいってしまうのではなく、しっかり攻めて印象を引き出すことが求められます。ジョセフとしての魅力がしっかり伝われば必ず評価されます。
Kさん(現役)の作品。
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Nさんの作品。
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2次素描はこれまでアルシュ紙だったものが木炭紙に変わりました。描画材はこれまで通り鉛筆、コンテです。課題はアルミホイルで任意の幾何形態(形歪んでいてよい)をつくり、両手で持った状態を描きなさい。でした。近年素材を造形させて描かせる課題が続いていますが今回もそれに近い物でした。今回の課題は結構手間のかかる課題だったので3時間の中でしっかり完成度を上げるのは大変だったと思います。2次素描では単純に技術を見るだけでなく、作家としてのセンスも見てきます。それを短時間で言い切る(密度を上げる、ということだけが答えではない)力を養っておきたいです。
Kさん(現役)の作品。アルミホイルで三角錐をつくりました。
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Nさんの作品。多面体2つです。
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2次塑像はゲタの模刻でした。これまで出題されたことが無かったので驚いた人も多かったと思います。彫刻科の入試での決めてはやはり塑像と言えるでしょう。1次が高得点で合格しても、塑像が十分でなければ最終合格は掴めません。しっかりと彫刻そのものを理解し、構造を分析できる力が必要です。
Kさん(現役)の作品。
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N

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Nさんの作品。
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H

芸大受験においては基礎力がしっかり身に付いているかどうかが最も重要です。そういった意味で、これから彫刻を始める人ではダメで、彫刻家としての最低限の力がすでにある人でないといけません。大学に入って基礎練習などしません。すぐ作品をつくれるレベルでないといけないのです。そう考えると予備校で学ぶ1年間って、とても重要なんだなと思いませんか?近年少子化で、受験生の現象によって大分倍率も下がってきまた。この10年で半分になりました。今年は22名合格した内8名が現役生だそうです。今や芸大は誰にでも合格するチャンスのある時代です。立体造形に興味があって、頑張って学ぶ気持ちがある人はぜひ挑戦してほしいです。

 

誰が自然を殺したのか?④ フランス編

こんにちは。油絵科の関口です。
ここのところ大分暖かい日が続くようになったな?と思ったら、昨日は打って変わって、まさしく「春の嵐」でしたね。

本題に入る前に、まずは春の訪れを感じさせる様なこの一枚をご覧下さい。pitcher1931
ボナール作「pitcher」(1931年)

さて今日も静物画=natura morta(死んだ自然)という解釈を巡り、誰が自然を殺したのか?をテーマに書きたいと思います。このシリーズも長くなりました。かれこれ一ヶ月近くも犯人を探している事になりますので、そろそろ自然を殺した真犯人に迫ってみたいものです。

?これまでの容疑者には、疑われる要素こそありましたが、殺すには動機が乏しい人達ばかりでした。今回はちゃんと外堀を埋めて、容疑者を追い詰めたいと思います。

 

 

容疑者④アンドレ・フェビリアン
色々と調べた結果、このアンドレ・フェビリアンに辿りつきました。芸学の人ならいざ知らず、多分油絵科でこの人を知っている人は殆どいませんよね?フェビリアンは17世紀の建築家ですが、美術史家、美術批評家としてフランス王立絵画彫刻アカデミーに従事していた人です。André_Félibien

17世紀前半のフランスではギルドという制度(職人の組合みたいなもの)が存在しており、そのギルドに所属していないと、画家として活躍する事が出来なかったと言われています。そのギルドに対抗する為に作られたのが王立絵画彫刻アカデミーで、そこではドロドロした戦いが繰り広げられていたと思われます。

フェビリアンはアカデミーの中で「動いているものを描く画家は、死んで動かないものを描く画家よりも賞賛に値する」と評し、ギルドに対抗する為、オランダにもあったジャンルのヒエラルキーを導入しました。その論理を展開する事によって、アカデミーに有利な方へと導いていきました。つまり、自分たちの地位を守る為に、あからさまに静物画を蔑視していったのです。
当時のフランスはオランダ美術の影響が非常に強かったと言われています。オランダではジャンルこそ一番下の階級に属していましたが、言語としては比較的穏やかな言い回し(stilleven「=留まる生命」)でした。フランスも最初の頃はオランダ語と同様の意味であるviecoye「静止した生」を使っていたようです。それが18世紀に入るとnature?reposée「休息した自然」に変わり、最後には上記フェビリアンの「死んで動かないもの…云々」という評と結びついてnature?morte「死んだ自然」になったと考えられます。

という事で、自然を殺した真犯人は、フェビリアンでほぼ間違いないと思います。

静物画の復権
18世紀フランスでは、シャルダンが素晴らしい静物画を多数残しています。何気無く組まれた静物達は、現実世界にある「物体」という存在を超えて、一つひとつが厳かで崇高なものさえ感じさせてくれます。

Still Life with Pestle, Bowl, Copper Cauldron, Onions and a Knife Painting1734~35
シャルダン作「Still Life with Pestle, Bowl, Copper Cauldron, Onions and a Knife Painting」(1734~35年)Chardin-1760
シャルダン作「La Brioche (Cake)」(1760年)

前時代に「死んだ自然」と評され、ジャンルの最下層に追いやられた静物画に生命を宿したその作品群は、今でも美術館で多くの人達に感動を与え続けています。

更に19世紀になると、セザンヌが革新的な静物画に取り組んで、20世紀の近代絵画に大きな影響を与えているのは周知の通りです。リンゴとオレンジのある静物1895-1900
セザンヌ作「リンゴとオレンジのある静物」(1900年)

ジャンルのヒエラルキーを覆したのは、自分達の地位を守ろうとしたギルドの画家やアカデミーに所属していた批評家ではなく、モチーフとの対話を日夜行っていた画家だったのです。

ちなみに新美にはStill Lifeという、古代から近現代までの静物画を中心に扱った画集があります。興味のある人は是非一度ご覧になって下さい。

 

ー 完 ー

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番外編 フランス人画家の静物

ところで、近代フランス絵画には優れた静物画が多数存在します。今日はその中から2点ほど気になるものを紹介したいと思います。

Botte d'Asperges, 1880
マネ作「Botte d’Asperges」(1880年)

このマネの描いたアスパラガス、「お見事」としか言いようの無いほどの的確なタッチで描かれています。一見簡単に描かれているように見えると思いますが、シンプルであるが故に、一切ごまかしが効きません。ウェットインウェットという、下の絵の具が乾く前に次の絵の具を重ね、色を濁らせないようにするのは、実際にやってみると非常に難しい技術です。しかもマネの使っている絵の具はオイルがたっぷりと含まれ、かなり柔らかい絵の具をあり得ない精度でコントロールしています。この領域までくると、もはや神業と言っても過言ではないと思います。

 

still-life-with-blue-tablecloth-1906
マティス作「still life with blue tablecloth」(1906年)

マティスの静物も素晴らしいものが多いです。この作品ではテーブルクロスの模様がまるで生き物のように描かれ、モチーフに負けないくらいの強さで主張しています。後ろにあるはずの模様が前に出てくるのを まるで力でねじ伏せるかのように 空間内に押さえつけています。静物画でここまでスリルにあふれる作品も珍しいのではないでしょうか?こんなにも生き生きしている絵を見ると、間違っても「死んだ」とは言わせない、というようなマティスの意地を感じますね。

視デ再現作品

デザイン・工芸科 私立美大合格数 日本一

私立美大コース 古関です。

春期講習会もあと2課題となりました。
これからの受験の方向性決まってきたでしょうか?
春期講習後半に向けて、頑張りましょう!!

今回は、新美のデザイン・工芸科 私大の成績を紹介します。
実は新美は多魔美や武蔵美の結果にとても強いことを皆さん知っていましたか?
たとえば今年の成績では

多摩美術大学
グラフィックデザイン学科 51名 (日本一)
生産デザイン学科  55名    (日本一)
環境デザイン    29名    (日本一)
統合デザイン学科  57名    (日本一)

武蔵野美術大学
視覚伝達デザイン学科 37名    (日本一)
工芸工業デザイン学科 58名    (日本一)
空間演出デザイン学科 53名    (日本一)

視覚伝達は正規合格でも29名、もちろん日本一
(正規合格とは・・・大学より正式に入学を認められた合格者のことです。)
昼間部の立体系クラスでは多摩美プロダクト100%合格など、
私大平面、立体系ともに合格数日本一と、高い合格率を誇っています。
もうこうなったら、
デザイン・工芸科の私立美大を目指すのであれば、新美以外は無いと思います。

1学期のスタートは4月12日からです。
特待生の募集も第4回目を4月4日に実施します。

合格者の再現の展示も行っていますので、興味のある方は是非一度、
見に来てみてください。