カテゴリー別アーカイブ: 新美

作家の言葉

油絵科 松田です。

 

今回は、授業で使用するために集めた資料の中から一部を紹介しようと思います。

資料というのは、過去のインタビュー、レポートなど書籍からの引用ですが作家自身の生の発言集です。

授業ではこれらの資料を使ってディスカッションを行い、各々の制作行為について探っていく内容になります。

断片的で、限られた作家の発言ではありますし、主に平面を扱った方ばかりですが、よかったら読んでみてください。

 

●魂はもがき苦しむことで磨かれ、生まれ出づる。この試練の時代の恐れや喜び、そして悲しみといった生の感情に、芸術家はもはや惹かれない。 もっと研ぎ澄まされた、まだ呼び名を持たぬ感性を呼び起こそうとする。 芸術家の複雑で繊細な人生と同じく、その作品は、そうした感性を感じ取ることのできる人々に言葉を超える感情を与えることができるのだ。                                        (ワシリー・カンディンスキー)

●私の作品が、社会や世界にとって何を意味するのかを聞かれた・・・自分の作品が本当に理解されるのは、資本主義や全体主義の終焉の時だろうと答えた。  なぜならば、私の作品は物を並べたり、空間や形あるものを配置したものではないので、・・・・・そうした意味では、私の作品が社会に与える影響は、開かれた社会への可能性を意味するのだと考えていたし、今でもそう思っている。                                                                        (バーネット・ニューマン)

●私は精神的な存在としての人間を理解しようとしてきた。 人は現実を超えて、さらに自らを高めようとすることを学ばなければならない。 森羅万象においてまったく異なる次元に到達できるような、霊的な方法を作り出すべきだ。                                                             (ヨーゼフ・ボイス)

 

●アートはいつも周りにあるものだと思っているし、自分にはそれが分かるから、[制作するのも]そんなに大したことではないんだ。                                                           (デミアン・ハースト)

●自分にとって一番大切なのは、それがオリジナルなイメージであるということ。 すでにあるなにかを再表現するということではない。 そのために、なんらかのリアリティーを一度自分の中に取り入れたうえで、さらにツイストしたり、モディファイしたり、違った解釈を加えることで、作品的な表現に変えているんだ。
イメージするものの内部に、さらにイメージするものがあるんだ。 私の絵の中に存在しているのは一般的な人たちであって、特定の誰かではない。 イメージしているのは、より一般化されたものだよ。 そうしたものたちによって、何かがうまく再生されていると驚くんだ。 再生のまた再生。 そういうところを表現しているといえるだろうね。 そうすることで主題との間に距離が生まれて、自分が今どこにいるかも確認できる。                                                      (ミヒャエル・ボレマンス)

 

今回はこの五人の作家さん、他の作家さんの発言も載せたいのですが、長文になりそうなのでまた次回にでも。

皆さんの制作の何かのきっかけになればと思います。

6/22プレ夏期講習の東京芸大デザイン科コース公開講座

デザイン科総合コースの主任滝口です。
いよいよ1学期も後半になり、夏期講習への意識も出て来ている時期かなと思います。
新宿美術学院では、6/22と6/29にプレ夏期講習公開講座が開かれます。
これは、各科の公開授業として、無料で体験する事が出来ます。

東京芸大デザイン科コースでは、6/22にデッサンと粘土の立体構成を行います。
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デッサン:
デッサンでは、今年度の東京芸大デザイン科合格者の江上秋花さんに、公開デモンストレーションをやってもらいます。
江上さんのデッサンは、とっても鉛筆の調子の美しいデッサンが特徴的で、白くて深みのある自然な石膏デッサンを描いてくれます。
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江上
デッサンでは、アトリエを自由に見学も出来ます。ただ、デッサンの上手い人からヒントを得るには、やはり一緒に制作をして行きながら、どのように1日を過ごしてデッサンをしているかというプロセスも凄く大事になります。描き出し?午前中?3時間の見え方?午後の過ごし方?終了1時間前の見え方?フィニッシュ。その流れを是非とも参考にしてもらえたらと思います。
参加には、申し込みが必要ですので、下記フォームから申し込みください。
http://www.art-shinbi.com/open-s/20140622.html

立体構成:
立体構成では、新美の芸大デザイン科の立体構成を専門で教えている三上先生による「粘土立体の早作りレクチャー」をしてもらいます。
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芸大デザイン科実技試験の特徴の1つは、やはり粘土や紙などの立体構成をどう押さえるのかが大事になってくるかと思います。デッサンや平面構成は、私大受験との両立でも対応が出来るけど、粘土のある立体構成は、どうしても工芸科の模刻等とは違うデザイン科の作品をどう学んで行ったら良いのか分からない人も多いと思います。新美では、立体構成を研究して来ている専門の先生が、分かりやすく技術や考え方等を教えています。
その中で、今回の講座では先ずは技術面での内容で、作りたい形を早く作れる方法をレクチャーしてくれます。三上先生の「早作り」は凄いです。大胆で合理的。一見の価値は必ずあります。
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作品は、今年と昨年度の合格者作品たちです。有機的な形体から板系等の幾何的な形体も何でも、作り方を伝授してくれます。デザイン科は作る技術の競い合いではなく、デザインの魅力が大事です。そのデザインや形の魅力を出す為にも、早い技術習得は必要不可欠です。
是非今回の公開講座で、そのコツを身につけるきっかけを掴んでみては如何でしょうか。
参加には、申し込みが必要ですので、下記フォームから申し込みください。
http://www.art-shinbi.com/open-s/20140622.html

また、東京芸大デザイン科のアトリエでは、合格者や昨年度の作品での優秀作品なども多数展示しています。新美で昨年度生み出された様々な作品たちを、是非とも見て頂けたらと思います。
制作や立体構成のレクチャーを聞くには、申し込みが必要です。
ただしアトリエは開放されていますので、是非ご自由にご見学にもいらして下さい。

基礎科の共通課題!

こんにちは、基礎科講師の佐々木です。
じめじめとした日が続き連日の雨ですが、基礎科生達は頑張っています!

今回の共通課題を紹介します。
モチーフは、石膏と静物。
石膏はマルス胸像。静物は、水色の布が敷かれた卓上に、ブロック、幾何石膏、モンステラ、パプリカ。

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さわやかなモチーフです!
色の違い、質感の違い、葉っぱの下の隙間・・・みんなはどこに興味を持って構図をきりとるのでしょうか??
作品を書き始める前の、わくわくした時間ですね。

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このモチーフ、高さが無く、隙間がある組まれ方をしているので、視線を低くするとまた違った表情が見えてくるのです・・・。

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この目線で描くには・・・・・

 

 

 

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こんな座り方で制作しなければなりません。
ちょっと普段と違った感じで描くのも楽しそうですね!

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中間講評の様子。

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描いている途中で離れて見ることで、客観的に自分の進み具合をチェックできます。
座って描いている時には気づかなかった色々なミス、こんなはずじゃなかった!!!!と、
離れて自分の絵を見てびっくりした経験、ないですか?
それ、とっても大事な発見です。
中間講評や、講評ではそんな発見が出来るチャンスです!が、講評以外でも、自主的に出来るようになると良いですね。試験に講評は、ありませんから・・・・

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こちらは石膏チーム。
最後の描き込みに入っていますね。

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最終講評では、それぞれの講評とともに、現物や参考作品を利用しながら石膏の骨格、動きや、石膏デッサンの基礎的なポイントを説明しました。

 

完成作品です!

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この時期にしては、なかなかの力作が揃いました。
みんな、一枚一枚、自分の持てる力を出し切りながら前に進んでいます!

映像科:武蔵美映像学科入試の変更点まとめ

こんにちは。映像科の講師の森田です。

既に進学情報センターからもお知らせの記事がありましたが、先週末に武蔵美の入学試験の変更点が発表されました。すべての学科、専攻に関係のある内容ですが、映像科は特に武蔵美を第一志望に考えている学生も多いと思うので、映像学科に関する主な変更点をまとめておきます。(*映像学科の変更点です。ご注意ください!)

■センター入試A方式の選択科目の変更
…去年までのセンター入試の募集人数15人は変更ありません。ただし選択科目にこれまでの「小論文」「鉛筆デッサン」「数学」に加えて「感覚テスト」が入り、4科目から選択することになります。一般入試では必須科目である感覚テストが選択に加わることで、しっかり感覚テスト対策をしている人にとっては、一般入試とセンター入試W合格を狙いやすくなったとも考えられます。

■センター入試B方式
…上記のセンター入試A方式に加えて今年から新たにセンター3科目のみで合否が決まるB方式が導入されました。こちらは募集人数が5人ということで、やや狭き門ですね。学科で得意科目があるという人は、このB方式でも合格を目指しましょう。

■公募制推薦入試の方式の変更
…一番大きな変更点が推薦入試での新たな方式です。昨年度の「写真感覚資質型」が「クリエーション資質型」に改められました。HPの情報によれば「すでに志をもって写真や映像を使って表現を始めている人」「写真表現・映像表現の置かれている今日的状況に強く関心を抱き、理論と表現活動を通じて現代的課題を探求する意欲のある人」を求めているということで、これまでの入試とは異なる受験内容も考えられます。そして出願時の評定平均を問わないということで、これまで武蔵美の推薦の基準3.8に届かないことから受験を考えていなかった人にもチャンスが生まれそうです。この方式での募集人数は8人と発表されています。

以上の内容はまだ大学のHPで発表されている段階です。また学科(国語)でも変更点が発表されていますね。詳しくは今週末14(土)と15(日)のオープンキャンパスでしっかり確認しましょう!

http://www.musabi.ac.jp/open14/

DM4.22入稿

国立校 土曜オプション講座

こんにちは、国立校、油絵科講師 須永です。

今回は、国立校の土曜オプション講座をご紹介します。

?第5回は「油絵初心者のための油絵技法演習」を行いました。
りんごをモチーフに、ぼかし、グラデーション、厚塗りに挑戦しました。

◯講師によるデモンストレーション
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◯ぼかしのデモンストレーション。
叩き筆を使って、絵具を薄くぼかしていきます。

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◯学生作品 左:ぼかしの技法 右:厚塗りとぼかし
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◯学生作品グラデーション
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◯作品 DSC_7023

色々な絵具と筆の使い方を試して、油絵の表現を楽しみました。
大胆な使い方を体験して、表現の幅が広がりました。
受験科の生徒達は、普段の作品にも生かせるといいですね。

 

?第7回は「ヌードクロッキー」です。
クロッキーとは、主に人体や動物などを、ものの形や動きを素早く捉えて描くことです。
モデルさんがポーズを変えて、5?20分の短い時間で描きます。
クロッキーをすることで、デッサン力が上がり、イメージを素早く描き出すことができるようになります。

国立校の生徒達は、初めてのヌードクロッキーでした。
5分という短い時間で形をとるの大変でしたが、回数を重ねるうちに慣れてきました。
モデルさんが色々なポーズをしてくれるので、楽しんで描けました。
画材は鉛筆や木炭、ペンや水彩などを使って描きます。

◯学生作品1 2014-06-07 20.32.10
コンテを使った作品です。線が力強く、とても魅力的です。

◯学生作品2
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こちらもコンテを使った作品です。単純な線で、人体のプロポーション、表情をうまく捉えています。

◯学生作品32014-06-07 20.48.03
鉛筆の線で、形を探りながら描いています。繊細な細い線がきれいです。

◯学生作品4
2014-06-07 20.48.22

◯講評会の様子?2014-06-07 19.44.26

国立校の土曜オプション講座では、この他にも色々な講座を開催しています。
?第8回 6月14日「絵画技法演習② /油絵・アクリル」 ※油絵専攻対象
?第9回 6月21日「花の彩色表現/アクリル」 
※デザイン・工芸専攻対象
を行います。
外部の人も参加できるので、興味のある方は是非一度参加してみてください!

 

新宿美術学院国立校 enart国立 では6月22日(日)に「1日体験講習」を開催します。

静物デッサン制作の他、個別面談で進路や勉強方法の相談もできます。
無料ですので気軽に参加してください。

また同時に保護者のための入試ガイダンスと合格者作品の展示も行います。

初めての人も経験者も、夏期講習会の前に是非一度新美の授業を体験してみてください!!

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