カテゴリー別アーカイブ: 新美

映像科:2018年

あけましておめでとうございます。映像科の森田です。
新しい年とともにいよいよ、受験シーズン到来ですね。

映像科は武蔵美の入試まで約一ヶ月。最後の課題制作期間になります。
3日からの冬期講習では、感覚テストの対策を行っています。
そして来週からは直前講習です。体調管理にも気をつけて、頑張りましょう!

+

1/7にはNewYearワークショップも開催されます。
映像に興味がある人におすすめしたいのは、「フィルムカメラで写真」!
詳細は以下から見てみてください。
http://www.art-shinbi.com/event/2018/workshop/

古典技法にチャレンジ!!

こんにちは。油絵科の関口です。
今年も残すところあと僅か。皆さんにとって2017年はどんな年でしたか?楽しい一年だった人も、辛い一年だった人も、2018年は今年以上に良い年になる事を祈っています。

さて、2018年1月7日にNew Year ワークショップとして、油絵科は古典技法のデッサンを行います。「古典技法?何だか難しそう…」「一日でできるの…?」など色んな心配があると思いますが、どうかご安心ください。一日で可能なプログラムをご用意しております。

ピエロ・デルラ・フランチェスカ「キリストの鞭打ち」
↑ちなみに、これは一日では無理ですよ。

具体的にどんな事をするかというと、有色下地の紙に薄墨を使い筆で暗部を描き、テンペラの白で明部を描き起こしていきます。「筆でデッサンする」というのは、普段鉛筆や木炭で慣れた人でも、結構新鮮な気持ちで描けると思います。もちろん初心者でも大丈夫です。
レオナルド・ダ・ヴィンチ「布の習作」

ところでテンペラという言葉を初めて聞く人もいると思います。テンペラとは、狭義では卵をメディウムとして使った絵具を指します。実際にはかなり色んな種類のテンペラが存在しますが、今回はこの卵を使ったテンペラメディウム作りから行い、白い絵具も自作します。昔の人がどの様に絵を描いていたのか?を体験してもらいます。

ここだけ見たら何かお料理教室みたいでしょ?

今よりもずっと道具や材料が少なかったルネサンスの時代。にも関わらず、どうして沢山の名画が誕生したのでしょうか?そんなところに思いを馳せながら、一緒に古典技法を体験してみませんか?
これは2017年1月にやったワークショップでの一コマ。制作の雰囲気はこんな感じです。

美大芸大の受験を考えている人や、これから絵を始めてみたい人。古典技法に興味のある人は、是非申し込んでみて下さい。定員がありますので、申し込みはお早めに。お待ちしております。

ワークショップサイト↓
http://www.art-shinbi.com/event/2018/workshop/

芸大美大 入試ガイダンス 12.24、12.30

ご好評につき、再度実施いたします!

芸大美大 入試ガイダンス実施のご案内

12/24(日)・12/30(土) 10:30~12:00 会場:新美新宿校
対象:芸大美大を目指す主に高1、高2生の保護者様(生徒も同席可です)
申込不要

美術大学進学については、情報も少なく分かりにくい点も多いかと存じます。
新美では、これから美大進学を目指す生徒・保護者様を対象にガイダンスを実施いたします。
美大の特徴や大学の授業、入試での実技・学力の対策、また大学卒業後の進路についてなど、
皆様の疑問や不安にできる限りお答えいたします。
ぜひご来場くださいますようお待ち申し上げます。

【主な内容】
・美大の専攻の特徴、授業について
・各大学の入試内容(実技、学力)
・大学卒業後の就職
・どのような準備がいつから必要か

※12/17および1日体験講習内で実施したガイダンスと同内容となります。

年月に込められた思い入れについて

こんにちは。油絵科の関口です。ここのところ急に寒くなってきましたね。

さて、今日はいま横浜でやっている展示「アニマート展」について書きたいと思います。この展覧会は今年で20回を迎え、1回目から参加している僕としては、感慨深いものがあります。今の受験生の皆さんが生まれる前から続けていた事になりますからね。実はグループ展で20回という回数をクリアするのはかなり難しい事なんですよ。
最初は10人前後でスタートしたメンバーも、今では30人以上になりました。2回目以降の途中から参加した人は、かなりメンバーの入れ替わりがありました。しかし飾り付けの時に改めて確認してみると、初回から出品しているメンバーが、たった2人位しか辞めていませんでした。これもたいへん珍しい事なのです。

ちなみにアニマートという言葉は「生き生きとした」とか「元気な」という意味のイタリア語で、ギャラリーのオーナーが、当時若くて元気のある我々にふさわしい、と思って付けてくれた展覧会の名前です。恐らく結成当時は誰も20年もやるとは思っていなかったと思います。

20年前と今では、当然のことながら自分を取り巻く環境も大きく変わってしまいます。僕自身を振り返っても父が亡くなったり、結婚したり、地元が大きな災害にあったり… 長い年月の中で色んな人と関わる事で、人生観が大きく変わるような経験もしてきました。恐らく他のメンバーにとっても、20年という歳月はそれぞれの中で大きな変化があった事でしょう。良い時も、辛い時も、気持ちが沈んで制作どころではない時…なども経験してきたと思います。

最初から同じテンションでず?っと続けていく事は不可能ですし、同じだとマンネリ化してしまうので、結局は良い会になって行きません。そこで数年前から運営委員を設立し、どうやったら皆が楽しんで参加できるか?を皆で考えてきました。ここ数年は有志で集まり、ワークショップを開催する方向で進んでいます。
今回はあるメンバーから「今年は展覧会初日のオープニングパーティーに、皆が使っているお気に入りの筆を持ち寄り『筆サミット』を開催しよう」という提案がありました。他のメンバーも「それは面白そう」という事で、トントン拍子に話が決まり『筆サミット』が開催される事になりました。
それに先立ち、僕の方から「筆工場の見学をしたらどうか?」という提案をして、10月には有志でナムラの筆工場の見学も行ってきました。自分たちが普段使っている筆が、どのように作られているのか?初めての体験にメンバー全員が子供の様になって、職人さんから詳しく説明を受けてきました。
筆工場見学については、後日またこのブログで詳しく紹介したいと思います。

話を少し戻しますが『筆サミット』はそれぞれの筆に対する想いをお酒を飲みながら語り尽くし、大変盛り上がりました。
ちなみに僕が持って行った筆には、こんな凄いものも…。もはや筆としての機能は完全に失われてしまっています。この哀れな姿になってしまったこの子を捨てられなくて、何年もアトリエにしまってあったものです。ナムラさん、職人さんが丹精込めて作って下さった良い筆を…こんな風にしてしまってゴメンなさい(笑)。この筆はウケを狙ったり、わざと切った訳じゃないんですよ。描いている内に擦り切れて擦り切れて、中心に残っていた数本の長い毛で描いていたものが、とうとう擦り切れてしまったものなのです。まるでサザエさんの波平さんのてっぺんの毛が抜け落ちてしまった様な、ショックで悲しい気持ちになった事が昨日のことの様に思い出されます。

アニマート展もこの筆も、自分にとっては長い長?い年月を積み重ねて出来た、強い思い入れの塊です。

そして初日の最後には、ギャラリーのオーナーへ感謝の気持ちを込めて、ハガキサイズの作品をメンバー代表者お手製のオリジナル箱に入れ、プレゼントしました。

左が箱の外側。右は僕の描いたオーナーの似顔絵。皆んなガチです。

箱を開けると、粋な計らい。メンバーのサインが書いてあります。

僕は美術の世界もなかなか捨てたもんじゃない!って思ってます。
オーナーの濱田さん、20年間本当にありがとうございました。お互いに身体と気持ちの続く限り、まだまだ続けていきましょう!

ギャラリーアークHP↓
http://ark.art-sq.com