カテゴリー別アーカイブ: 新美

武蔵美系、多摩グラデッサン、公開コン。そして推薦型選抜対策。

気温が下がってきて、福のチョイスがちょっと難しい感じです。今年はコロナの影響もあって、手洗いやマスク等が徹底されているので、風をひいている人が少ない感じです。調子が悪くなったら出かけないで、家で養生しているということもありますね。皆様気を付けてください。

デザイン・工芸科夜間部です。

武蔵美系の公開コンクールは、今年の秋の祝日が減っているために、一日での開催となりました。去年は台風の影響で一日開催でした。一日開催だとちょっと時間的に厳しい感じになります。受講した生徒も、ちょっとお疲れムードな感じになっていました。こちらも、コンクールの風景写真を撮る暇もなく…でした。

武蔵美系の公開コンクールの結果は、夜間部としてはまずまずだったかと思います。もちろん、良い結果ではない人もいます。今後の修正や改善点のチェックが大事なので、次に繋げてほしいです。

多摩グラフィックのデッサンのコンクールも行われました。こちらは写真が撮れました。お疲れの夕日も入れておきます。

次は、多摩グラフィックの平面構成があります。https://www.art-shinbi.com/koukai/2020/

 

そして、推薦型選抜入試対策の講座も始まります。いよいよ、受験が始まるなって気がしてきます。

多摩美グラフィックが終わると、芸大系の公開コンクールが始まります。日程のチェックを早めにやっておきましょう。

 

推薦型選抜の受験をする方はホームページで日程など確認してください。https://www.art-shinbi.com/event/20suisen/index.html

彫刻科 11/1(日)公開コンクール。10月前半の秀作。

こんにちは!彫刻科の小川原です。あっという間に公開コンクールの季節がやってきましたね!今の時期普段と違う状況で自分がどれだけ実力を出せるのか、検証する絶好の機会です。本気で芸大を目指す皆さんの参加をお待ちしています!
参考までに去年の公開コンクールの上位作品をのせておきます。

さて、10月に入ってそれぞれの実力も高まってきているのを感じます。毎回いい預かり作品を出してくれるのが頼もしいです!それでは秀作の一部を紹介します!

夜間部生の作品


ジョルジョは本当に難しいですが、自然に印象を捉えつつ、かっちり言い切っていますね!安定感が素晴らしいです!

昼間部生の作品


自然に空間が表現できています。武装する女神も奴隷も顔の印象が良いことで好印象を与えています!


馬頭が手前に飛び出してくるような迫力で描けています。臨場感が素晴らしいですね!


カタかった描写がとても自然になりました。雑味が消えたことで画面の良さだけが感じ取れます。


光の印象が美しいですね。「光」そのものの存在を感じ取ることができます。


ちょっと右側をあけすぎかなとも思いましたが、ここまでやりきるとそれも一つの空間表現として見えてきますね。


魅力的な描写です。ヘルメス背面の空洞の部分なんか結構難しいですがとてもよく表現できています。


3つのモチーフの空間的関係性がよく伝わってきます。光の印象も良いですね!


本人のデッサン の性質上こういった組み石膏は苦手かなとも思いましたがかなり良くかけています。アリアスの髪の表現も良いですね!


この位置ならではの張りの形がよく表現できています。意図的に画面を構築していけないとこうはいきません。

毎年開催されている全科合同の「自分」をテーマにしたコンクール上位作品です。


描写が魅力的です。ピアスやシャツの柄など、とても繊細に描けています。同時に堂々とした構図選びもよかったです。


光を上手く使ってかっちりと表現をやり切っています!生き生きとした表情もまた魅力的です。


髪の表現にこだわって仕上げられました。肌や服との質感の差も魅力的な作品です。


意志のある眼だと思います。自画像や自刻像ではただ形を写しとるということを超えて、人物が「そこにいる」という気配そのものを表現することも重要です。


たくさんの探りの積み重ねによって完成された作品です。人としての自然さがそのまま魅力になっていると思います。

昼間部生の構成課題です。


両手とマスクの関係が美しいですね!手のリアリティも冴えています。マスクも似てる!


あまり見たことのない構成のパターンが新鮮でした。形の説得力も高いです。


オーソドックスですが接点など細部までこだわれていて良いです。そういうところをしっかり徹底していくことが大事です。

夜間部生の構成作品です。


幾何形態のかっちり具合が素晴らしいです!指との関係も良いですね!完成度だけでなく、表現として見ていて気持ち良いです!


円筒形を作るのは難しかったとおもますが、しっかり作り切れています。手のリアルな存在感もとても良いです!


手のポーズ(幾何形態の触れ方)がとてもセンスよく決まっています!こういう感覚は表現を学ぶものとして重要です!

昼間部生の作品


今の実力を存分に出し切った作品です!いいですね。気合が入ってる。次の一枚はこれを超えていけるようにがんばりましょう!

さて、どうだったでしょうか?今ある実力もなかなか良いですが、これからもっと高いレベルを目指し、安定させていきましょう!冬季講習、入試直前に向けて、目標を持ってやるべきことを一つ一つこなしていこう!!

小川原

 

 

映像科:実技模試(公開コンクール)でした。

こんにちは、映像科です。
10/11(日)の武蔵野美大映像学科型の実技模試に参加されたみなさん、丸一日の制作と講評会お疲れさまでした!。この時期の模試としては非常にレベルが高く、今後のさらなる成長も期待できる内容でした。この記事では当日出題された模擬試験問題とその出題意図を紹介します。今回参加できなかった人も、ぜひ今後の対策の参考にしてください。

■感覚テスト(B3マス目画用紙/3時間制作)
下記の文から想起する場所のイメージあるいは出来事のイメージを絵と文章で表現しなさい。
混ざっていく

出題意図&アドバイス:
武蔵野美大映像学科の感覚テストでは、与えられた言葉から映像的なイメージを表現することが求められます。今回のキーワード「混ざっていく」では、二つ以上のものが一つになる、その「時間」を「場面」として表現してもらいたいという意図がありました。「混ざっていく」は物質的な解釈も、心理的な解釈もあり得ると思います。いずれにせよ、映像という視覚的な表現の資質を見極める試験なので、「何を見せて」「何を想像させるか」をそれぞれ明確にすることが、場面の演出の鍵になると思います。


(感覚テスト講評風景)

■小論文(600字原稿用紙/2時間制作)
配布されたモチーフを観察して、文章で描写しなさい。

出題意図&アドバイス:
武蔵美映像学科の小論文では、例年モチーフが渡されます。今回のモチーフはかなり大きなサイズの松ぼっくりが1個。近年出題されている「巻貝」「鳥の羽」を踏まえて、規則的な構造を持った自然物を選びました。この傾向の問題については、問題文にもポイントがあります。小論文でありながら問題文に「~論じなさい」ではなく「描写しなさい」と書かれていることで、まとめ方がわからないという意見もよく聞きます。まずはモチーフをよく「観察すること」が大切です。その観察の過程で「わかったこと」を明確に書くという意識が高得点に繋がると思います。


(こちらが小論文のモチーフ。大きい…!)

■鉛筆デッサン(B3画用紙※縦長の指定/3時間制作)
配布されたモチーフを、自由に描きなさい。

出題意図&アドバイス:
デッサンのモチーフも小論文と同様に松ぼっくりが1個。ただしこちらは普通サイズです。条件は昨年の出題を踏まえて「モチーフは2個以上を描くこと」「そのうち1個は克明に描くこと」としました。実際の試験では配置や演出の度合いに関して、かなり様々なタイプの合格者作品が制作されていたようですが、まずは「問題文の条件にしっかり答えていること」「モチーフをよく観察して丁寧に描写していること」は評価されます。むしろトリッキーな構図に走ったり演出で悩みすぎたりして、描写が不十分にならないように気をつけたいです。


(鉛筆デッサン講評風景)

講評会の最後には表彰式。総合1〜3位の他に、「感覚テスト」「小論文」「鉛筆デッサン」の各部門賞は、講師から副賞もありました。今回良い結果だった人はおめでとうございます!

そして今回力を出しきれなかった、あるいは力不足を感じた人も、まだ大丈夫。ここから4ヶ月弱でレベルアップできます。結果が伴わないとどうしてもネガティブになりがちですが、そういうときこそ、まずは自分の作品の「良い部分」「好きな部分」を見直してみましょう。作品を制作するスタート地点では必ず、何かしら表現したいことがあるはずです。それを鑑賞する人に伝えるためにはどうしたらよいか。今後の授業の課題制作でたくさん実験してみてください!

映像科のコンクールは12月にもあります!少し先ですが、12/22~冬期講習会の中期EBコース内で「感覚テスト」「小論文or鉛筆デッサン」「学科(英語・国語)」模試を行います。試験まで残り一ヶ月ちょっとの段階で、良い成績が出せると良いですね。次の目標に向けてまたここから頑張っていきましょう!

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映像科の授業
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2020年度合格者インタビュー公開してます!
Vol.1:感覚テスト編
Vol.2:鉛筆デッサン編
Vol.3:小論文 / 文章表現編
Vol.4:総合型選抜 / クリエイション資質重視方式編
Vol.5:学校推薦型選抜/ディレクション資質重視方式編

くにたちの基礎科・秋

国立校です。

受験生は推薦入試、来週から始まる公開コンクール(実技模試)に向けて、緊張感を持って制作しています。

さて基礎科では、その受験生に刺激を受け、恒例の国立をアピールするポスターデザインにチャレンジしています。
みんなそれぞれ苦戦しながらも、爽やかなイメージのものや、とても細かく凝ったものなど、
楽しいデザインがどんどん生み出されそうです!

美大受験を考えている高1.2年生、中学生の方、
国立校で体験から初めてみませんか。
お待ちしています。

 

彫刻科授業作品

 

彫刻科の新妻です。受験生にとってはコンクールの秋ですね。先日の全国石膏デッサンコンクールはいかがだったでしょうか。

彫刻科にとっては実際の試験時間+2時間だったので、採点係として携わった身としては、印象よくまとまっている、というところからさらに踏み込んだ観察とクオリティを期待しましたがまだそこまで描き上げてくるデッサンは少なかったなと感じました。加えて、魅力ある絵作りがぱっと見目を引くものでも、一枚の画面の中での気配りが行き届いておらずマイナス面が目立ってしまう絵や、モチーフの捉え方が強引になっている絵はなかなか上位に推せなかったなという印象を受けました。うーむ、まだまだ気にすることは多そうだ、がんばっていきましょう!

受験としてのサイクルで考えると公開コンクールがイメージ的には折り返し地点なのかなと思います。自分の立ち位置、何が残りの時間で必要なのかを確認できる公開コンクールにしたいですね。

それでは最近の預かり作品の紹介です。

 

画面全体を貫く大きい空間のイメージが早い段階で作ることができ、最後まで引きつげましたね。この調子です!

 

 

マルスのゆったりとした姿勢と物憂げな印象が大事になってくる位置ですがよく捉えられています。

 

立体的にしっかり把握できていないと奴隷の顔って描けないですよね。そのお手本のようなデッサンだと思います。抵抗感感じる仕上がりもいいですね。

 

持ち味の柔らかな炭づかいと自然な観察がしっかりはまりましたね!この感覚を大事にしていきましょう!

落下の動きを予感させる構成が面白いですね。全体像が見えるのが早かったぶん、作り込みはさらに欲張っていきましょう!

狙った通りの構成を作るためには物理的な強度をクリアする芯棒を作れるかが鍵です。

今回は安定感ある芯棒で本来の力が出せたのではないでしょうか。

上から下までの主要な関係がバチっとハマってる印象がぱっと見で目を引きます。作り込みもしっかり押さえ込めていて形態感がクリアです!

若干細かい起伏をピックアップしすぎた感はありますが流石の模刻力です。一回一回で新しい発見を増やすつもりでさらに目を鍛えていきましょう!

続いて夜間部の作品です。

パーツごとの印象の拾い方の巧みさは浪人生も参考にして欲しいレベルです。欲を言うとトータルでの動き、組み立てにはまだ詰まったぎこちなさが若干残るのでさらに高いレベルを狙っていきましょう!

明快さが気持ちいいデッサンです。右側の肩が体の動き、辻褄から外れて見えたのが惜しかった。全体の中での動きや力のたまりの印象まで再現できるとグッとグレードが上がっていきます。

 

最後に展示のおしらせをいくつか

大学時代の先輩で、取手校での大学院時代は大変お世話になりました。そのころから制作されていた作品なので見に行くのがとても楽しみです。

森靖 「Ba de ya」

2020.9.26〜11.7

水、木、日 14:00〜19:00 金、土 14:00〜20:00 月、火、祝 休廊

PARCEL

東京都中央区日本橋馬喰町2−2−1DDDHOTEL 1F

 

石で具象彫刻を作っている先輩です。形に対する向き合い方など、在学中から刺激を受け続けている方です。今回の展示も必見です。

今野健太 「析出」

2020.9.26〜10.31

金、土、日のみオープン

HARMAS GALLERY

東京都江東区清澄2−4−7

最後は新妻が出しているグループ展です。柏市をあげてのアートイベントの一環の企画展です。日本画科の名雪先生も出品されています。

コロナ予防をしっかりした上で見にいき、いろんなインプットでリフレッシュしてください。ではでは