カテゴリー別アーカイブ: 新宿校

映像科・色彩研究&描写力特訓

こんにちは。映像科講師の森田です。秋も深まり入試シーズンも静かに近づいている11月ですが、金土日コースの教室では引き続き一般入試/推薦入試それぞれの対策を行っています。今回はその中から一般入試対策の授業風景を紹介します。

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他の専攻とは違った映像科の実技試験の特徴として、色鉛筆をメインの画材とすることが挙げられます。身近な画材ではありますが意外と奥が深い色鉛筆での描写。実際の試験の持ち物では色鉛筆の種類や数について指定されていないことが多いので、自分にとって使いやすい色鉛筆を必要なだけ持っていることが、映像系実技の基本ということになります。この日はこれまで使ってきた色鉛筆をすべて並べてみることから始めました。

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そして色彩学の基礎的なプリント資料(色相・明度と彩度・トーン)を参考にしつつ、デザインを中心に実際に色彩を活かした表現を見てみました。学校で美術の時間に学んでいたり、そうとは意識せず普段パソコンで画像編集をしていたりということはあったと思いますが、こういったかたちで映像科の実技の制作と色彩を関連づけて考えたりはしていなかったと思います。隣り合った色の関係がどのような効果を生むか、考えた上で実際に制作も行いました。

別の日には描写力特訓プログラムとして、物体の質感(テクスチャー)を鉛筆の描写で再現するという課題を制作しました。映像系の実技ではいわゆるデッサン力は必須ではありませんが、もちろん基本的な描写力があるに越したことはありません。そしてB3画用紙に対して、小さくてのよいので密度ある描写を加えることは画面作りのポイントにもなります。そういうちょっと特殊な描写力があとあと活かされてきます。

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最後には全員の作品を並べてみて講評。同じ物の表面を描いていてもやっぱりみんなそれぞれ違いますね。

武蔵野美術大学説明会と多摩美コンクール

こんにちは油絵科 松田です

11月2日、武蔵野美術大学油絵科の袴田京太朗教授を新美にお招きし、入試説明会が行われました。

ご自身の作品や合格者作品、学内生制作風景などのスライドを一枚々枚丁寧に解説して頂き、参加した生徒さんには大変参考になったようです。
中でも大学生の制作風景スライドは、浪人生自身にとって入試だけではなく、大学に入り作家として歩んでいくイメージを具体的にしてくれるものだったようです。
浪人生にこのような貴重な体験をさせて頂き、非常に感謝しております。

大学に受かるということは受験生にとって大きな目標ではあると思います。
ですが合格は通過点にすぎず、その先のイメージをしっかり持てるかどうかが作家意識を育み、合格をも左右するものだと改めて感じました。
私自身も指導者として合格の先をイメージさせてあげられるよう、関わっていけたらと思います。

さて、油絵科では来週の日曜日(11月10日)、多摩美術大学用の入試コンクールが開催されます。
このコンクールにおいても多摩美の教授をお招きし、入試の具体的な内容や大学に入ってからのお話が聴けると思います。
多摩美受験を考えている生徒さんは積極的に利用してみてはいかがでしょう。

公開実力コンクール 芸大デザイン・形体 締切について

こんにちは。

公開実力コンクール《 [K] 東京芸大デザイン デザインⅡ形体 の試験(11/4実施予定)》は、定員のため締切とさせていただきました。ご了承ください。

他のコースはまだ募集中です。参加希望の方はお早めの申し込みをお願い致します。

台風一過

こんにちは油絵科昼間部の箱岩です。
台風の影響はいかがでしたか?

台風一過といっても、予想より南を通過したので、大荒れにはならなかった新宿ですが、すっかり秋晴れですね。

思わず見上げた空の青に心打たれてしまいました。

秋の空は何故あんなに深いんだろう・・・と感傷に浸りたくなるのも秋だからでしょうか?

はたまた,時間の進行速度が体感的に早くなるが故に、プレッシャーを感じるからでしょうか?

最近生徒と面接していてよく感じるのは、「焦り」です。

私のふっる?い記憶を辿ってみても、2学期はそういうタイミングでした。

心当たりのある人は、先ず今の焦る気持ちを抑えてみましょう。深呼吸、深呼吸。

焦っていて、良い事など一度も起きた試しがありません、絵画の場合。

気持ちをぶつけるのも良いですが、じっくり時間をかけなければ、絵画は言う事を聞いてはくれません。乙女心と秋の空です。

意識を切り替えて、戦略的になにか試すのでも良いでしょう。

スーパー自然体で真摯に対峙するのでも良いでしょう。

どちらにしても、今を精一杯に、一生懸命に「絵画に捧げる」つもりで取り組まないと、良い絵は描けないのではないか?と思っています。結果、それは楽しい時間のはずです。

ま、まあ、精神論ですね…。

さて、今日はJR東京駅(八重洲中央口)より徒歩5分のブリジストン美術館で開催中の展示についてご紹介します。

特別展
カイユボット展  都市の印象派
2013年10月10日(木)?2013年12月29日(日)

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ギュスターヴ・カイユボット(1848?1894)は印象派を代表する画家の一人です。

しかし、これまで、印象派の友人達の作品を購入することで経済的に彼らを助けていたとか、印象派展の開催の継続にも経済支援をおこなった人として認知されていた様におもいます。

しかし,作品のほうも、地味ではあるものの、光あふれる澄み切った空気感と近代都市パリの風俗や風景を丁寧に描いていて,とても魅力のある作家です。

近年、カイユボットの作品への再評価が進んでいて、観に行こうかなと思っている展覧会です。

芸術の秋、自然の移ろいの中、散歩するのも良いですが、展覧会に足を運び、インスピレーションを受けるのも大切ですよね。僕も釣りばかりしてないで勉強しようっと。

 

さて最後に,冬季講習会および、入試直前講座の申し込み受付が開始されています。

定員がありますので、内部性も外部生の皆さんも、早めのお申し込みお待ちしています。

公開コンクール、推薦入試対策、そして芸術祭。

こんにちは。映像科講師の森田です。

はやいものであっという間に10月も後半ですね。イベントが目白押しの2学期の映像科金土日コースですが、まずは前回のニュースで予告した先々週の13、14日の公開コンクールの様子をリポートしてみます。内部生外部生含め大勢の学生が参加した武蔵野美大映像学科型模試でしたが、感覚テストのテーマは『線をまたぐ』。この言葉から発想して絵と文章による制作を行ないました。物語的な展開を説明した作品もあれば、散文的な言葉とイメージの組み合わせによる作品もあり。全体的にこの時期としてはハイレベルな作品が揃いました。写真は2日目の講評風景から。それぞれの作品の評価のポイントやアドバイスを解説しています。

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選択科目である小論文とデッサンでは毎年モチーフが配布されます。小論文は小型の懐中電灯を観察しながら『照らすとは○○である』という主題で書きました。実際に手で触って、使ってみたり変形できる工業製品がモチーフとなるというのがここ数年の定番でしたが、どうでしょう。予想できた人もいるのかな?

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デッサンでは同じ懐中電灯と布製のバスケットを構成して描きます。評価は基本的な描写がしっかりできているかどうかですが、意外にトリッキーなモチーフ(や条件)が課せられるのも、映像学科のデッサンの特徴です。なので今回は懐中電灯を点灯させるという条件を加えました。光るモチーフ。

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そして講評終了後には上位の人に賞状と副賞を。おめでとうございます。これを励みにあと4ヶ月、頑張ってください!

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さて、一方コンクール明けの授業では課題制作と並行して推薦入試対策も進んでいます。志望理由書やポートフォリオの制作、面接対策などが中心ですが、武蔵美映像学科の推薦入試では、出願する時に一次試験として3000字程度の作文を同封します。テーマは「高校などで集団をまとめた経験を、自分が果たした役割とともに書く」というものですが、それにしても3000字は手強い。ある意味では自分史のような課題でもあります。提出ぎりぎりまで粘って、少しでも良いものを送るべく推敲を繰り返します。下の写真は添削の風景。

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このように一般入試、推薦入試それぞれ対策が進められている今日この頃ですが、話は打って変わって今週末、来週末と武蔵野美大、多摩美大の芸術祭がありますね。オープンキャンパスが表の顔だとしたら、芸術祭は裏の顔?(別に悪いことをしているわけではないですが)いずれにしても大学生のリアルな姿が見られるので「あ?いいな?来年はここにいたいな?」と思って、その後受験勉強に邁進するという効果もあります。展示なども色々企画されているようですね。映像科は金土日の授業なので時間を取るのがなかなか難しいかもしれませんが、チャンスがある人はぜひ行ってみてください!

武蔵野美術大学芸術祭2013
多摩美術大学芸術祭2013