カテゴリー別アーカイブ: 新宿校

日本画科 着彩のちょっとしたコツ

こんにちは、日本画の佐々木です。

先日日曜日は公開講座があり、日本画は着彩のちょっとしたコツをレクチャーしました!

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意外と、色それぞれの特徴や混色のポイント、鉛筆の効果的な使い方など、それぞれの感覚でこなしていることが多いのであまり気にしていない人も多い所ですが、実はそんなちょっとしたことで、絵が劇的に変わったりもするのです。

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レクチャー後は各自好きなモチーフで実践。
やはり花が人気でした。ので、花の観察のポイントも追加でレクチャー。

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完成!
花などの繊細で色が薄いものって、中々色が乗らない、手が入らない!の代表モチーフですが、しっかりと描き上げられていますね。
道具の扱い方、観察の仕方がわかれば、いくらでも描けるのです。

今回の公開講座を逃した人も、これから冬期講習です。
ぜひ、自分の苦手を埋めに来て下さい!

そしてそして・・・
お久しぶり、最近の生徒作品です。

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構図など、まだまだ工夫できるところはありますが、魅力的な描写や絵全体の安定感が着実に出てきていますね。

この石膏課題をはじめ、最近は普段描かないような物を色々出題していました。
色々なものに対応できる力をつけていこう!

キャンバス張り器について

こんにちは。油絵科の関口です。
今年の芸大油画専攻はキャンバスサイズがF30号と発表になり、慌てている人も多いと思います。それにしても30号…中にはそのサイズの大きさに途方に暮れている人もいるかもしれませんが、それよりも受験生の皆さんにとって、経済的な負担が大きいですよね。アルバイトをしながら画材代を稼いでいる人には、正に死活問題です。そこで、今日はキャンバスを張る時に使う「キャンバス張り器」の紹介です。
キャンバス張り器にも色々ありますが、お金がない人にとっては、少しでも安い方を…と考えて、一番安いものを買う人も多いのではないでしょうか。かく言う僕も浪人生の時は安い張り器を使っていました。

張り器1
これが一番安いタイプのキャンバス張り器

同じ木枠をずっと使っている人も多いと思いますが、ドンドン木枠の裏が凄い事になって行きますよね。4?5回も張り替える頃にはボロボロになっているのではないでしょうか?。

ボロボロの木枠
ボロボロになってしまった、受験生の哀れな木枠さん(笑)

 

この原因は、張り器のテコの支点にあたる部分の幅なんです。この幅が細いと、かかる力がそこに集中し、結果的に木枠を痛めてしまいます。???è?í?x?_

しかもこの張り器自体も2?3年使っていると、ある日突然持ち手部分が根元からバキッと折れてしまいます。ここが折れた日には、やる気や心も折れてしまいます(笑)。?L?????o?X???è?í?Q
金属疲労だとは思いますが、僕も何台壊した事か…
ところで、こちらの張り器はご存知でしょうか?張り器3

5000円強と少し高い値段設定ですが、これを使うとテコの支点部分が大きいので、木枠の裏が傷みにくいのです。しかも張る部分の幅も広いので、早く張ることが可能です。僕はかれこれ15年以上この張り器を使っていますが、一度も折れたことがなく、木枠も傷みにくいし、その上キャンバスも早く張れる、という中々の優れものなので、本当にお勧めです。 一番安いタイプの張り器と比べても値段の差は3000円程度です。でもその3000円が勇気がいるんですよね?。
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張り器ゴム
ところで僕の張り器ですが、長年使っていたせいか、昨年とうとう赤いゴムのところが剥がれてきてしまいました。仕方がないので新しい張り器を買おうと思って、トゥールズさんに在庫があるか聞きにいったところ、たまたま在庫がありませんでした。しかし店員さんと話しているうちに、何とこの赤いゴムは交換可能だった事が判明したんです。ゴムの部分は確か300?400円程度だったと思います。早速取り寄せてもらいました。ボンドでくっつけたら、今でも全く問題なく使えています。

初期投資に少しお金が掛かりますが、長い目で見たら断然こちらの方が経済的だと思います。一度買ったら中々買い換えないものですから、清水の舞台から飛び降りたつもりで、是非買ってみて下さい。

映像科:ナム・ジュン・パイク・アートセンター

こんにちは、映像科の百瀬です。しばらくぶりの更新でこのブログの更新の仕方も忘れていました。

わたしは先日、自分が参加している展覧会《Artist File 2015》が韓国国立現代美術館に巡回するということで10日間ほど韓国に行ってまいりました。この展覧会には先端科の小林先生も参加しています。ハングルの読めない新美講師ふたりが韓国の空港で右往左往している図はなんだか面白かったです…。

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ちなみに私たちが展示をしている韓国国立現代美術館にはソウル館とカチョン館のふたつがあり、私たちは今回やや郊外にあるカチョン館でした。少し中心部からのアクセスは大変ですが(山の上にあるので毎回シャトルバスで向かいます)、そのぶんロケーションが素晴らしく、この時期はとても紅葉が美しいです。小林先生の後ろ頭と一緒にお楽しみください。

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この美術館の顔ともなっているのがこのナム・ジュン・パイクの巨大なTVモニターのタワー。(電気代だけでいくらかかるのだろうと思ってしまいますが…)この美術館はグッゲンハイムのようにタワーを中央に据えながら回廊を登っていく建物で、モニタータワーは先端が3階まで伸びており、すべてのTV画面が煌々と点滅を続けています。ちょうどアーカイブチームとおぼしき人達がドローンを遠隔操作しながら展示風景の撮影をしていたのですが、人の目の届かない無数のモニターたちが遠隔操作モニターによって撮影され、新たな映像が生みだされているその状況は非常にナムジュンパイク的だなあ、なんてぼんやり思ったりしていました。

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この韓国滞在中は、当初想像していたよりも自分の展示の設置などで時間がなく、全然美術館なども満足に回れなかったのですが、唯一じっくり観れたのがナム・ジュン・パイク・アートセンターでした。その名の通りパイクの作品が常設でコレクションされているのですが、建物も綺麗ですし、エデュケーション・プログラムも豊富に用意されていて、国をあげて応援している感じですね。

こちらも韓国現美カチョン館と同じく郊外にあり、カンナム駅から高速バスで向かいます。停車場に着くといきなり恐ろしくさびれた場所に降ろされるので不安になります。高速道路の足部分だけが建っている川沿いの道がひどくシュールでした。

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そんな怪しい道をおそるおそる歩いていくと急に現代的な風景が!目の前にパイクセンターが現れます。

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パイクの常設は初期の映像作品から、彼が主催していたイベントのアーカイブなど多岐に渡って収められています。わたしの写真の腕が悪くうまく雰囲気を伝えられずすみません…

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《TV Fish》という作品。水槽の中に実際に魚が泳いでいて、水槽の後ろで映像(魚の映像もありました)が終始びかびかと発光しています。水槽の奥行きはこのブラウン管テレビの奥行きと呼応しているように見えます。だけど現在、自分がこのテレビの奥行きというものをどこまでリアリティを持って感じているんだろうかと自問すると怪しいなとも思います。

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これはインタラクティブな作品で、マイクの前で音を出すと映像内のリングがそのリズムに合わせて震えます。

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これは女性の胸にブラジャーに見立てた円形の物質をつけ、そこに映像を投影している映像です。(イベントの記録映像でした)まるで「見る欲望」を女性の胸に二重に投影させているように見えますね。

あと以前、高野文子特集でわたしが記事を書いた時に紹介したフルクサス・フィルムの作品もありました。(フィルムに付着した埃を写すというもの。この写真には全然写っていませんが。。)

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また、ナム・ジュン・パイク・アートセンターは館独自のプライズを毎年設けており、受賞した作家はそこで大規模な個展を開催することができます。わたしが行った時は、77年生まれのハルーン・ミルザの個展でした。パイクが切り開いたビデオアートの土壌が国境問わず現代においてどのように更新されているかリサーチし、新進気鋭の作家を支援していこうという館の姿勢が見えますね。

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ハルーン・ミルザの主な作品は、LEDライトや電子音的なサウンドが流れるスピーカーを使用し、ある一点で視覚と聴覚が混ざり合うような特殊な時間軸を作り出します。本来設営中にジャマなものとして隠してしまうはずのコード類などを、白い壁面に対する造形的な要素として使ってしまうところも面白いですね。

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また、写真ではわかりづらいですが、プロジェクターで投影された映像の画面の上にダイレクトにLEDライトを貼り付けてしまう作品もありました。(これまたこのライトが、映像内に要素として存在している線の上に重ねられているのです)ライトはリズミカルに点滅しつづけ、鑑賞者が映像内に没頭することを阻みます。「映像であること」と「物質であること」の行き来に対するパイクの問題意識を、彼もまた違う形で引き受けているのかもしれません。

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ナム・ジュン・パイク・アートセンターの近くには出店も多く、でっかい蒸し器で蒸される肉饅頭がすっごく美味しくておすすめです。帰りは開けた大通りから帰りましたが、どこかしら町田とか橋本などの多摩っぽさを想起させる、親しみやすい街でした。

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ナム・ジュン・パイク・アートセンター、韓国にお立ち寄りの際には是非行ってみてください。

http://njpac-en.ggcf.kr/

それでは?!

スケッチのススメ

こんにちは、日本画の佐々木です。
だんだんと寒くなってきて、いよいよ受験の気配を感じる頃ですが…皆さん、秋ですよ、秋。冬になる前の、一番カラフルな季節です。

先日、ちょっと足を伸ばして山の方へスケッチに行ってきたのですが、
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もみじを中心に、こんなに綺麗に色づいていました。
そんなもみじを横目に見つつ、私は山茶花をスケッチしました(笑)

日本画は、もちろん人によりますが、景色や草花、人物や動物などを実際に見て、スケッチをしてそれを元に絵を制作していきます。
そのための、見て描くちからをつけるのが、受験の絵なんですね?。

そして、見て描く、ということにはもう一つ大きな意味があるのではないかと私は思っています。何かを描こうと思っていざ実際に対象に向かい合ってみると、自分が思っていた以上の発見があるのです。

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絵本に出てきそうな湖や、
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自然のものとは思えないような綺麗な色、形
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ミニチュアかな?と思ってしまうようなスケール感。

いつも、スケッチに出るたび、新しい発見と感動の嵐なのです。
何かを見て描く、ということは、そこから新しいアイディアをもらえるということ。
地球に生きている限り、アイディアが尽きることはなさそうですね!

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アトリエでいつも描いている見慣れたモチーフも、もう一度よく見てみると、新しい発見があるかもしれません。
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受験が近づいてきてぎゅーっとなりがちですが、シンプルにモチーフに向き合う、発見する、を楽しみながら描いていけたらいいですよね。
自分の中に、どんどんいろんなものを吸収していきましょう!

夜間部デザイン・工芸科です。

こんにちは。夜間部デザイン・工芸科です。

11月は公開コンクールが目白押しです。

先日は東京芸大デザイン デッサン、平面、立体にて、現役生も健闘しました。

11/15(日)多摩美大グラフィックデザイン デッサン
11/22(日)11/23(月・祝)は、東京芸大工芸 デッサン、平面
に向けて頑張っております。

現時点での実力を発揮できるように随意制作しております。