カテゴリー別アーカイブ: 彫刻科

彫刻科:春期講習始まりました!

こんにちは、講師の新妻です。

令和6年度、彫刻科からは3人が東京芸術大学に合格しました。(予備校としては今年も受験倍率を超える合格率でした。)みなさん本当におめでとうございます!それぞれに受験生としての戦いとドラマがきっとあったことでしょう。ここからの大学生活も影ながら応援しています!

惜しくも切符を逃した人も、まだ地力を鍛えられる時間が与えられたんだと前向きに考えて、より強い芯を持って大学生になれるようリスタートしましょう!受験に受かる事がゴールではなく、永い目で作家を志す上で、作りたいものが作れるようになる、そしてそれを続けていける基礎体力を培う事は、この時期にしかできない時間の使い方だと思います。講師陣も全力でサポートします!一緒に頑張りましょう!

まずは入試当日にどんな作品を作ったかを再現してくれた芸大合格者の作品を紹介します。

1次試験の素描作品です。描き出しから安定感があり、丁寧にヘルメスに寄り添って描きあげていますね!エクセレント!

2次試験の塑造作品です。目で見た印象と、触った時の印象のギャップというテーマを想定して手とローマ人のマスクを構成しています。シンプルですが実力を感じます!ブラボー!

入試直前でグググっと力をつけましたね!白さの美しさと形の密度が共存してます!グッジョブ!

鏡の前に置かれたマスクという出題のセッティングにしっかり反応していて、虚像側の表現も面白いです!マーベラス!

ここからは春期講習での秀作を紹介します。

おおらかだけど密度ある仕事が意識できていて、ブルータス を取り巻く空間も含めて充実した内容にできていると思います。

現役生の作品です。基礎科で彫刻科志望の生徒は彫刻科のアトリエで受験部の講師が基礎から丁寧に指導しています。昨年度からの積み重ねがすでに形になり始めていますね。堂々とした印象がしっかり捉えられていますね。良いスタートです!

モデルさんの首像を作る課題でした。よく似ています!作りはじめの柔軟なアプローチが、自然な佇まいの印象として最終的にも効いてきています。

現役生の作品です。「人物を作っている」ということに素直に、自然に反応できていて瑞々しいです。感覚良い!

作者の作品性が自然と出てきた一作になりました。観察が弱くなりがちなところも意識でき始めていてこの調子です!

全ての形を観察するぞ、と言う気概を感じます!外れがちな頭部の構造もしっかり見れていてレベルが高い一枚です。

うまいです!人物や動物を素描するととても自然に対象を捉えられる作者なので、石膏像デッサンでの、硬さとして処理されてしまいがちな解釈や表現も、こういう課題の時のモチーフの味わい方にヒントがある気がします。

受験課題としてはあまり出題されなくなってきた人体ですが、やっぱり美術を学ぶ上で人体は大切なモチーフだと思います。一枚の絵としても落とし込もうとしていて意欲的です!末端もよく見てる!

 

クロッキーも、筋トレや素振りのように、日頃の積み重ねが物を言います。

なんでもありのままに、感じたままに描けるようになりたーい!

今回は以上です。今年の彫刻科も熱くなりそうです!

 

彫刻科 ラストスパート

彫刻科の臼田です。いよいよ芸大の入試まで一週間を切りました。緊張の重圧がのしかかり精神的にしんどい時だと思いますが最後の最後まで成長できるので頑張りましょう!!体調管理にも気をつけてください。早速最近の作品を紹介します。(作品数が多いので数を絞って紹介します。)

自刻像です。かなり安定感が増してきました。首周りの形もしっかりと抑えられています。全体の陰影のバランスにまで気を遣えていて素晴らしい出来だと思います。首の流れからの頭部のつき方が強くなりすぎる時があるので気をつけましょう!

実直にとても自然に形を追い込んでいけていてとても好感が持てます。よく観察できてますね。欲を言うと首周りの形をもう一歩追い込みたいのと、張りの形と下面の粘土はもう少し抑え込んでいきたいです。

この位置から見たヘルメスの印象を力む事なく自然に美しく表現できています。実直にモチーフに寄り添うことができれば必ず良いものに出来ると思います。一瞬たりとも観察を飛び越えた作業だけにならないように気をつけましょう!

いつもよりも自然な見え方がして良いと思います。空間性も綺麗で良いです。描写のリズムが単調になりすぎないように気をつけましょう!また描いていく中で柔軟に形の精度を合わせていく意識も忘れずに!

この作品については言うことないくらいよくできていると思います。あとはとにかくメンタルをコントロールしましょう!少しでもこの像ヤダなとか顔描けるかなみたいな気持ちが出るとよくないです。自分の積み重ねてきた鍛錬を信じて自信を持って制作してください!出来るはず

強くてとても目立つデッサンでした。形の精度に関しては輪郭や角度、垂直水平以上に像としての印象をとにかく意識しましょう!そのために観察に観察を重ね、像への理解を深めて上で制作する意識を大事にしてください。

最後に基礎科生の作品を一気に紹介します。

 

 

毎回言っていることですが、本当にみんなの成長速度に驚かされます。一課題ごとにたくさん吸収していってくれるので教えていて楽しいです。更なる成長を楽しみにしています。

今回はこれで以上になります。

彫刻科 ここが正念場!

こんにちは!彫刻科の小川原です。2月に入り芸大入試までもう1ヶ月を切りました!!もう残りの課題数も少なくなってきましたね。もう何かを言い訳にしている余裕は一切ないです!一課題一課題に持てる全てをかけて臨んでください!メンタルコントロール。体調管理。その辺がきちんと整えられないと結果に悔いを残します。意識を高めて精一杯がんばりましょう!!

それではこの2週間の預かり作品の中で特に良かったものを紹介します。

ガッタメラータの堂々とした印象がよく表現できています!空間も美しい!

光の印象が魅力的です!調子の響き合いがグッド!

首無しミロビは簡単なようで難しい像です。シンプルなだけに分かったつもりで描いているとうまくいきません。このデッサンは良く考えられた仕事ができています!

前後の空間性が自然に表現できています!ミケランジェロがうまい!

まずグデアの存在感がすごいと思いました!ミロビ背面も少ない情報の中でボリューム感が良く出せています!

柔らかな空間性が魅力です!思い切った構図の選定もグッド!

ジョセフは顔が命。といったところがありますが、このデッサンは力みがなく自然に印象が捉えられています!

6時間の完成度として素晴らしいです!部分に囚われていると絶対に到達できない結果です!

マルスの体正面の難易度はものすごく高いですが、構図、バランス、動き、空間。どれも自然にまとめられています!

強い!圧倒される力強さを感じます!意志の強さが作品に出ている!

表面的に完成度を上げようとせず、最後まで印象を大切に向き合う姿勢が素晴らしです!

6時間でここまでかっちり作り切るのはすごいです!実力の高さに頼もしさを感じます。

隙のない完成度が素晴らしいです!なかなか見ることのできないクオリティ!

ここから基礎生の作品を紹介。

初めての組石膏。とは思えない完成度の高さ!時間は長めですがこのレベルで実際の受験にも通用します!

こちらも初組石膏。完成度の高さに驚きです!意識の高い仕事が素晴らしい!

初めての塑像で初めての模刻!こんなにできる人は稀です!どんどんうまくなっていきましょう!

以上です。ここからは安定した成果を出し続けることを目指していきたいですね!そのためには自分自身が不安定であってはいけません!あなた史上最強の1ヶ月を過ごしてください!

入試直前講習スタート!:彫刻科

講師の新妻です。いよいよ受験も最後のタームに入りましたね。

本番までおよそひと月。まだまだ改善できます!ここまでの日々の積み重ねに自信を持って最後まで攻めていきましょう。

3h経過時点でのレベルアップを図る課題でした。木炭の調子で立体を設定していくやりとりをアドバイスしたことで途中経過の段階でグッとデッサンの印象が良くなりました!

素描として自然に捉えている感覚がいいですね。体に対して頭部のフォルムの説得力がもう一押し欲しいところです。

胸部から首にかけての空間と光が美しいです。スッキリ整理された中でのリアルな肉体感、目鼻の印象はまだ攻めて行けそうです。

精度、理解、見やすさ、三拍子揃った明快な一枚ですね。厚み、重さの印象、描写の密度も申し分ないです。

夜間に良い集中力とリズムで描き上げられた3枚です。こういう時の感覚を大事にしていきましょう。

入試直前講習最初のデッサンコンクールの首位作品です。偏りなく画面全体で印象を見れていると思います。当たり前のことですがこれがいかに難しいことか。

試験本番は一人の判断力で挑まなければいけません。勝負どきの感覚の働かせ方もコンクールで養っていきましょう!

基礎科生も成長中!

今の自分の力が三者三様出せましたね。来年が楽しみです!

今回は以上です!

あけましておめでとうございます【彫刻科】

皆さんあけましておめでとうございます。お正月、ゆっくり過ごせたでしょうか。

受験生は正月といっても冬期講習真っ只中。冬期が終われば共通テスト、そして入直ですね!(入試直前講習!!!)

どんどん寒くなり、インフルエンザが猛威を奮っています。帰宅後すぐお風呂に入って体についたのウイルスを落とすと良いらしいですよ。良い睡眠のためにも、毎日湯船につかることをお勧めします!とにかくちゃんと食べて、寝て、風邪やウイルスに負けない体を作りましょう!

では、冬期講習での秀作をご紹介します。

奴隷は、動きに伴う大きな量の移り変わりを、空間的に表現できるととてもかっこいいですね!
試験時間に準じた短めの制作の中で、完成度をあげられるようになってきました。短い時間でも焦らず、全体感を大切にしてください。

ジョルジョの模刻です。他の石膏像に比べて顔の表情がある難しい像ですが、しっかりと印象を捉えることができました。同じ作者が以前作ったものよりも動きや量が正確になっており、模刻力の向上を感じます。

ミロのヴィーナスのデッサンです。非常に美しい一枚ですね。もう少し顔を似せたいのと、見上げ感が欲しいところですが、目を引く魅了的なデッサンです!

トルソーはとにかく比率と動きが大切ですね。大きく縦に長い像なので構図をバッチリ入れるのも胸像より難易度が上がってきます。こちらの二枚はその大前提がしっかりできていますし、良い印象です。

最後は基礎科生のデッサンです!捉えやすい横位置ではありますが、なかなか描けないデッサンだと思います。アムールを自分はこう見ている、こう見えた!というのが伝わってくるすごくいいデッサンです。

冬期講習は学生それぞれの成長がよく見えました。自分でも少しずつ成長が実感できているのではないでしょうか。
これからいよいよ入試直前講習に突入します!!まだまだ、最後の最後までうまくなれます。試験の日に最高傑作を出せるように、この調子で頑張りましょう!!