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彫刻科秀作紹介

こんにちは、彫刻科の新妻です。

なかなかにシツコイ残暑もようやく落ち着いてきましたね。個人的にも4、5月と10、11月は石を彫るのに一番ストレスのない気候なので今のうちにバリバリ制作を進めたい、そんな今日この頃です。

さて最近の彫刻科秀作をご紹介します。

全科自画像コンクールで1位に輝いた作品です、わーい!

様々な表現やアイデアが目立つ作品を抑えて、自然体な佇まいを実直な仕事で描き上げました。

その他にも彫刻科から上位作品が多く選出されました。例年よりも絵心のある作品が多く、受験課題というよりも作品として鑑賞しがいのある力作ぞろいでした!

円盤投げデッサン。プロポーション、動き、構造、光と陰。。。抑えるべきポイントが一つでも欠けてしまうと途端に印象が合わなくなってくる難しいモチーフですがその基本をしっかり掴んでいます。遠目の冴えも魅力です。

自刻像。表情や髪のボリュームなど作者の特徴が彫刻としてよく捉えられています。肩の切り方も作品性があって面白いですね。

自刻像以前よりも一段形の締まりが効いた表現ができていて良いですね。骨格、表情、形の密度のまとまりもでてきました。

 

夜間部も頑張ってます。ジョセフのデッサンです。

描き込むべき場所そうでない場所の仕事量や炭の扱いが巧みですねー。大きな空間を感じます。

光の表現が美しいです。出だしの形合わせも慎重になってきましたね。

ボディがカッコいい!大きな捉え方の中の細部描写が効果的ですね。

今回はここまで。台風にはくれぐれもお気を付けください!

彫刻科 近況

彫刻科講師の氷室です。
秋は展示が多いイメージがあります。
先日、東京ステーションギャラリーにて、岸田劉生展を観に行ってきました。
作品に没頭しやすい、ちょうど作品と合っている空間に感じました。

麗子微笑の絵を始めとする代表作は幾つか知っていましたが、初めて観る作品が圧倒的に多く、岸田劉生と言う作家の生き様を垣間見ることができ、刺激を頂いてきました!
絵画をじっくり観察すると、光の表現や輪郭、物と物の間など、絵を描く人の視点や息遣いに、見入ってしまいます。

この静物画が気になりました。
岸田劉生さんも、いろいろな所から刺激を受け様々に挑戦していたのだなと、果たしてスマートフォンやパソコンがない時代に、他の画家から受けたインパクトは、いかほどであったことか。
色々な想像が膨らむ、濃い時間でした。

さて、ここからは最近の秀作紹介です!


視点も感じられ、首から頭部までの立ち上がりも印象が良く拾えています!


ヘルメスの見上げた印象が似ています!髪の毛の表現も良いですね!奥の顔の形も意識出来たらなお良いと思います。


円盤の形を触る様にとても丁寧に描けています!見上げた視点も感じられ、良く考えられた中で表現が出来ている1枚です!


安定の模刻力です。似ています!さすがです!


こちらのジョルジョも良く観察できています!もう一歩、形の魅力が増えると完璧ですね!

ここから先は、全て現役生の作品です!

自然にかつ強く、魅力的に描けています!上手ですね!


形を追っていく素直な仕事がとてもいいです!彫刻科の目指したいデッサンですね!


そこに本人が居るかの様な1枚です!描きたかった髪の毛の描写が素晴らしいです!


雰囲気や表情、質感に臨場感があり、思わず見入ってしまう作品性の高い1枚です!


勢いと空気感を感じます!粘り強く追った形が彫刻としての魅力につながっています!


最後に、こちらのパジャントのデッサンを1枚。
すばらしいです!似ていますし、光も綺麗にに魅せられていますし、石膏の質感までも感じますね!

現役生の勢いが、夏期講習を通過してさらに伸びてきています!!
この調子です!!
(掲載の順番は、提出順であったりと、作品そのものに優劣がついている訳ではありません◎)

今回はここまでです。
2学期もあっと言う間に1ヶ月が過ぎました。
そろそろ、各予備校の公開コンクールの季節でもありますね。
あまり自分を追い込むのではなく、成長課程の一つとして、経験をバネにしていきたいです。
頑張って行きましょう!

彫刻科。2学期スタート課題の優秀作品紹介。

こんにちは。彫刻科の小川原です。怒涛の夏期講習が終わり、個別面談も終えました。現状の取り組みについて良い所、改善していくべきところが明解になったと思います。皆実力がついてきたので講師に受けるアドバイスも、ただ「そうなのかー」となるだけでなく、それではどうしていったらよいかということまで考えられるようになってきた気がします。頼もしいです!

それではこれまでの優秀作品の紹介をしていきたいと思います。
まずは昼間部生の作品から。

マルス

表現がとてもよいです。途中動きに問題がありましたが直りました。これを指摘されずにここまで来れたら最高ですね!


少し影側の表現に単調さがありますが、厚みがよく出せています。実際の光の状況は分かりにくい感じでしたが、自分なりに美しく解釈し直せると良いです。

ベルベデーレとうずくまるヴィーナスを描きました。たまにこういうのを描くとテンション上がりますよね!


空間がものすごく綺麗に表現できています!なかなかこんなに良いデッサンは描けないと思います!


物体が空間上に置かれている状況が分かりやすく良いです1炭使いも魅力があります。


ゴロンとした量が表現できています。欲を言うと手前の脚がもっとドーンと手前に出てきてくれると言うことないです。


ヴィーナスの張りのある形がみっちりと描けています。脚の接地周りが空間的に整理できると更によいです。


手前の脚は手前に出そうという表現が少し強引に見えますが、上体の厚みの魅力は素晴らしいです。


炭の扱いが豊かでよいです。像が椅子に乗っている感じが弱いので、それが出ていたら 尚良いです。

塑像、手。今回は肘まで入れて作ってもらいました。


完成度がとても高いです。粘土の質感を活かしたうえで肌の張りも表現できています。


生き生きとした手のポーズと、リアルな造形がとてもよいです。

ここから夜間部生の作品です。夏期講習まではそれぞれ問題点がはっきりしていましたが、それぞれ乗り越えてきています!現役生の成長が目覚ましいです!


なんだかんだ短い時間でここまでの作品を仕上げてきました!相当意識して自分の弱さをクリアーしています。


素直に上手いです!ラボルトも印象が良く、ワイン瓶の質感もいいですね!


完成度がとても高いです!ラボルトの風化した欠けの具合があったほうが良かったかもしれません。欲を言うと背景に対する回りこみの馴染みが弱く、ややコラージュ感があります。


豊かな立体感がよいですね!後頭部側にもう少し反射光を入れると空間の抜けが更に良くなります。明るい側は上手く行っています。


少し目が丸すぎるところが惜しいですが、何より光が美しく描けています。便や台座はもう少しですね!


これも短い時間での完成でしたがいい出来です。後頭部側と石膏像の台座の形に弱さがあるのでそこにもう少し手が入って行くと良いです。

さて、9/15.16に全科合同公開コンクールを行います。(無料)1学期にも2度開催しましたが、今回は2日に渡って制作を行います。(16日のみの参加も可)
特に今年度受験を控えている人は夏期講習を経て現状実力のMAXがどれほどのものなのか、各予備校の公開コンクールが始まる前に試しておくべきだと思います!

また高校1、2年生は2日でのコンクールでデッサンを描くというのははなかなかないチャンスです!1日描きでは到底受験生に敵わなくても、2日あったら話は別です。アドバイスはありませんが、自分で考えてじっくり描けるいい機会なのでぜひ参加してみてください。

当日は僕と、デザイン科の先生が1日ずつデモンストレーションに入ります。採点中のデッサン解説ではデモンストレーションを撮影した動画を使いながらデッサンを描く上で重要なポイントを鉛筆と木炭、彫刻とデザインの視点で詳しく解説していきます。これを見るだけで今後の取り組み方の方向性が定まってくるはずです!楽しみにしていて下さい。
申し込みはwebからよろしくお願いします。

art-shinbi.com/event/event-drawing-contest_0915-16.html

彫刻科夏期講習お疲れ様でした!

彫刻科の新妻です。一月半ほどの夏期講習が終わり、2学期への英気を養っているといったところでしょうか?色んな課題のポイントをチェックしながら次々にこなしていくのはなかなかハードだったと思います。夏に蓄えた情報を秋でしっかり自分のものとして消化していきましょう。

生徒作品を紹介します。

アムールのデッサン

 

トルソのデッサンは胸像以上に画面の中にその像を再構築していく意識が求められます。プロポーション、動き、柱状の量感などを表現しつつ人体彫刻の自然なたたずまいがとらえられている2枚です。

グデアの模刻

顔面の仕事が目を引きます。頬やあごの張りも表現できています。後頭部、首部分をさらにシビアに形態を合わせていきましょう。

アバタのヴィーナスの模刻

外部生の作品です。デモストを観ることで今までの実技以上に高いレベルに到達できました。もともと良い観察眼を持っていることにあわせて、指導の内容如何で力の出し方も大きく変わることを実感してもらえたと思うので今回受講してもらえてとても良かったです。

デッサンコンクール・ジョルジョ

この時期でここまで言い切りの強い画面が作れるのはすごいです!肩幅、首回りの印象をさらに合わせたいです。

難しい位置ですが、しっかり印象をみれています。向かって左側の胸の形態感、眉間の影の印象がもうひと押し欲しいところです。

今回はここまで。レベルの高い夏期講習でした。地方へ戻る外部生の皆さん、またコンクールや講習で会えるのを楽しみにしてます!2学期から通いで授業に加わる皆さん、一緒に盛り上げていきましょう!内部生の皆さんは、次の課題はここぞという時に力を出し切れるか、かな。公開コンクールを一つのポイントにして、彫刻的な理解度を深めつつ自分の作品制作のチューニングをしていきましょう。

最後に今僕がグループ展に出品してる作品を。幼稚園生のころ、生まれて初めて作った彫刻(?)をもう一度大理石で模刻するという変なことをしてます。みんなこんな時期あったよね。ガレリア・グラフィカbisで9/7までやってます。ではまた。

http://www.galleriagrafica.com/jp/exhibitions/2019/1908_small%20works.html

 

彫刻科 夏期講習も残り1週間となりました。

昼間部講師の氷室です。夏期講習も残り1週間となりました。
既に、1日課題に突入しています。
結果が上ったり振るわない時もあるかもしれませんが、夏期らしく、濃くて充実した空気を教室の中に感じます。
この時期に自分の実技に真摯に向き合っていると、2学期の実技がまたグンと伸びて行きます。
まずは、この夏期講習を最後まで乗り切っていきましょう!

さて、ここからは最近の優秀作品の紹介です。

こちらの裸婦2枚のデッサンは現役生の作品です。

人体の質感の表現、また両足のふともも周りの空間が綺麗です!


難しい位置ですが、バランスも良く、こちらのデッサンも質感と形が上手に表現出来ています!

こちらの2枚の塑像作品は、外国人モデルの方の首像を制作しました。

骨格も感じさせつつ表現の魅力もあり、言い切っています。似ていますし、とても完成度が高いです!


こちらは、現役生の作品です。
粘土の質が柔軟でかつ強さもありつつ形や骨格がしっかり感じられ、塑像の追究したい魅力が詰まっています!影の部分の形の言葉数も豊富で、ずっと眺めていられる作品です。


こちらも現役生の模刻です。初めてのゲタの模刻で、このクオリティー!!素晴しい立体感覚を持っています!心棒からの空間もバッチリはまっており、ほとんど言うことがありません!
離れての確認も良くできており、何より作り切っていく!と言う姿勢が結果に繋がりました。


ジョルジョの模刻が1番難しいなと思うのですが、1日制作でここまで動きや量感、印象を冷静にコントロールできていることは凄いなと思います。

この2枚のパジャンとは、印象も良く逆行側で難しい光の位置にも関わらず、大きなゆったりとした空気感を表現出来ており、余白が形に見える、良いデッサンです。頬や首も、パジャンとは一見すると形が見えづらいのですが、良く探れています!


こちらのデッサンは、見上げの難しい位置ですが、しっかり順光の光も捉えられており、微妙に首の動きが下を向いて来る印象も良く観察できています。


木炭の表現が、とても魅力的です!しかし、そこだけに捕われずブルータスの量感と構造もしっかりと観察し考えられています!両方を兼ね備えているあたり、やはり実力を感じます。

今回の作品紹介は、以上です。

ここで、私の好きな作家 土谷 武さんの作品集からの言葉を抜粋します。

『ものを創るということは、才能ではなく、選択であり欲求であり環境の偶然によるものだと思います。
自分を観つめることは、自分以外のものに向き合うことに他なりません。
それは、ロダンはロダンであり、私は私であるということです』

予備校では、基礎の技術を教えてはいますが、それを受け取りアウトプットして行く課程では、必ず自分を介した観察と思考が存在します。
知識を受け取り、自分で工夫実現出来た感覚は、裏切りません。そこが最後には大切になってきます!

夏期講習、残り1週間 頑張っていきましょう!!