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渋谷校です、G.W.も終わって、水張りの仕方など初歩的技術の説明について

渋谷校です

新学期も始まったと思ったらG.W.で
でも明日5/8から渋谷校の授業は開始です。
G.W,中の宿題の課題もちゃんとやりましたか、明日作品持ってきましょう
ちなみに明日は
受験科私大は平面構成から始まります、道具を忘れないように
芸大の課題は立体構成(粘土)です。
基礎科はデッサンです。

さて、しばらくぶりで水張りの方法など忘れていませんか?
以前の記事ですが水場林方法の解説の記事のURLを

忘れてしまったひとは確認しましょう。

水張りの方法

また映像で確認したい人は、以下の映像で

こちらで見てみましょう。

また

鉛筆などの道具もしっかり揃えましょう
こちらも過去の記事から

初心者用鉛筆デッサンの道具について。デッサン道具テキスト。

こちらも参考に

鉛筆削りの映像ヴァージョン、ちょっとふざけてますが…

新学期始まりましたが、やはり道具を揃えることと、道具の使い方
これが大事です。

このようなことは、これから美大を目指す人達にも共通していますので
まずは、体験などに参加して実際に道具に触れることから始めてみましょう。

渋谷校では通常の授業に参加する

無料体験

などがありますので、気軽ご参加ください。
後日、これから美大を受験する人向けへのイベントも開催予定です。
HPにて発表しますのでお待ち下さい。

映像科:4月の授業の様子

こんにちは、映像科です。新年度が始まって早くも3週間が経ちました。

最初の週のオリエンテーションと映像実習を経て(前回のブログ参照)、先週は映像科の実技課題の代表とも言える武蔵美映像学科の感覚テスト対策を、そして今週は鉛筆デッサンと小論文の課題を制作しました。
映像科は出題の傾向も対策の仕方も他の専攻とは違うので、どんな試験問題なのかを知ることが出発地点となります。

そして一通り理解したら制作してみます。授業では過去の合格者作品を見てもらった上で、時間をかけて一枚の作品を完成させました。春期講習または4月から受講している映像科の人たちにとって、まだまだ慣れない形式かと思いますが、皆それぞれ工夫しながら制作している姿が印象的でした。


(感覚テストの合格者作品を分析中)


(鉛筆デッサンの導入は陰影の観察から)


(鉛筆デッサンの講評、初回としてはかなり良い取り組みでした!)


(「土曜講座」では総合型選抜対策)

さて連休明け5月の授業スケジュールは以下のような流れです。
毎週木金日の3日間で2課題程度を制作します。
なお5月は映像制作実習も行い、映像メディアへの理解を深めながら入試の実技対策課題に取り組んでいきます!

・5/8(木)小論文対策課題②:制作・講評
・5/9(金)映像制作実習②:参考作品上映
・5/10(土)土曜講座:感覚テストを攻略する!!①
・5/11(日)映像制作実習②:制作

・5/15(木)鉛筆デッサン対策課題②:制作
・5/16(金)感覚テスト対策課題②:制作
・5/18(日)感覚テスト対策課題②:制作/鉛筆デッサン・感覚テスト 講評

・5/22(木)小論文対策課題③:制作
・5/23(金)感覚テスト対策課題③:制作
・5/25(日)感覚テスト対策課題③:制作/小論文・感覚テスト 講評

・5/29(木)鉛筆デッサン対策課題③:制作・講評
・5/30(金)映像制作実習③:制作
・5/31(土)土曜講座:総合型選抜を攻略する!!②
・6/1(日)映像制作実習③:制作〜上映・講評(予定)

引き続き、映像科木金日コースでは5月入学生を募集中!
また無料体験入学も随時受け付けています!

そして1日から授業できる土曜講座も!!
・「映像メディア系 総合型選抜を攻略する!!」4/26(土)5/31(土)6/28(土)15:30〜18:30
・「武蔵野美大 感覚テストを攻略する!!」5/10(土)6/14(土)7/5(土)13:30〜19:30

↓↓SNS(映像科公式)もよろしくお願いします!
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映像科の授業
オンライン教育科(映像コースを開設)

彫刻科 GW前までの優秀作品紹介

こんにちは。彫刻家の小川原です。1学期のスタートを切って間もなくですが昼間部、夜間部、基礎科ともに気合の入った取り組みに講師の指導にも熱が入ります!!
とても良いスタートダッシュです!預かり作品も沢山出ました。こちらを紹介していきます。

まずは昼間部生の作品。
手とヤシの実の構成です。モチーフは複数制作しても良いですが、あくまでクオリティをしっかり高めていくことが最重要目標でした。

デッサンはマルスです。まずは構図から、動き、構造、印象といった基本的なところをじっくり構えて取り組みました。背景付きで挑戦した生徒も。

アバタの模刻では仕事の積み重ねの精度よりも付けた粘土を動かして
合わせていくことを焦点に取り組みました。

自刻像に取り組み、「精度」について、「形」の正確性にとどまらず、より生身のリアリティについて考えて取り組みました。

次に夜間部の作品を紹介します。

マルストルソ背面にて線的(部分的)な形取りにとらわれずに画面全体で印象を見ていく意識を再確認しました。

グデアの模刻では構造的なものの見方について制作を通じて認識を深めました。

ガッタメラータでは描写しているうちに表面的になってしまうことを理解して、最終的な着地のポイントは空間や構造からくる印象の良さを優先すべきということを学びました。

アバタの模刻では表面の凹凸を順に合わせていくのではなく、まずは塊を置いてそれを全体で動かしていく重要性について確認しました。

次に基礎科の作品を紹介します。
模刻2点。二人とも本格的な制作はほぼ初めてですが素晴らしい感覚の良さで作り上げました。アバタは途中参加で半分の時間でしたがとても良い印象です。グデアは流石のクオリティ!二人とも初めてのモチーフでしたが制作しながら成長していました!

受験生たちはまずは夏期講習までが一つの山場だと思っています。夏期講習を制する者は受験を制するとよく言ったものですが、夏期講習を制するための実力を1学期のうちにつけておかなければ夏期講習も不発に終わってしまいます。
皆意識は非常に高いのできっとモノにできると期待しつつ、全力で教えていきます!

新学期始まって、あっという間にGW間近です<大宮校>

春が短いです。暑い日があっという間に来ました。GW近辺は、過ごしやすい気候だったはずなのに…日本の熱帯化が進んでしますね。そのうちマラリアに注意ってことになりそうで…怖いですね…。

大宮校です。

新学期が始まりました。今年も良い結果を出すために、頑張って行こうと思います。

1学期で、基礎の表現力や基礎技術など、一通りやっていない人はまず覚えて、やっている人はおさらいをしっかりやることが大事だと思います。左手は添えるだけ…有名なセリフです。受験直前にこの言葉の大きな意味を思い出せればって思います。

ローマは1日にしてならず!

時間をかけて、じっくりと勉強していきましょう!

ゴールデンウイークの課題もでますので、ちゃんとやってくださいねー。

では、次回に~。

<国立校ブログ>クロッキーの目的、コツ、センス 完全情報ゲームと不完全情報ゲーム

 

こんにちは
ena美術(旧新美)国立校の山内です。
今回のテーマは“クロッキー“です。

 

このブログを読んでいるひとは、おもに受験生のみなさんでしょうか。
受験生のみなさんは『あのねぇ、デッサンは1日2日で、上手くならないの!うまくなりたければ、毎日こつこつクロッキーしなさい!』と言われたことあるんじゃないですか?

 

 

デッサンのうまさは描いた枚数に比例する…継続は力なり…千里の道も一歩から…とかなんとか。
まあ、それもそうなんですけど、やみくもにやっては意味が薄い。
例えば、腕立て伏せは上腕三頭筋や大胸筋を鍛えるトレーニングで、スクワットは大腿四頭筋やハムストリングスを鍛えるトレーニング。

じゃあクロッキーは?
クロッキーをしていたら、デッサン力の全てが鍛えられるわけではありません。なにを鍛えるトレーニングなのかを理解してクロッキーしたほうが効果的でしょう。

クロッキーはなんのトレーニングか...それは↓↓

①形をはやく正確にとるためのトレーニング
②少ない手数に複数の意味をもたせるためのトレーニング

上記を説明するためにオススメのクロッキー方法を紹介します。

 

オススメのクロッキー方法はズバリ『消せない画材で、下書きも修正もしない一発描き』です。
モチーフの輪郭線を一本の線で強弱をつけて描きましょう。輪郭の複雑性や光を意識するためです。
影を描く必要はありません。
画像はGペンで手をクロッキーしたもので、所要時間は5分程度です。

 

 

それでは①『形をはやく正確にとるためのトレーニング』の説明です。

クロッキーはデッサンと違います。デッサンは練り消しで何度も修正しますが、クロッキーは一発描きをオススメします。つまり、一度で形を取る練習です。

クロッキーは作品作りというより、習作なんで、練習効率に特化したほうがよろしいでしょう。
こんな話を聞いたことありますか?アナログ作画とデジタル作画の違いで、アナログのほうが絵が上達しやすいという説があります。デジタルはアンドゥ(やり直し)前提で、すぐやり直せるから緊張感がない。ある程度、緊張感と責任感をもって一筆入魂したほうが、絵の上達がはやいんじゃぁ!という説です。

また、アンドゥは絵描きにとってはチート行為に等しいくらい最強のコマンドなので、絵のクオリティーを上げるのに大活躍ですが、自力で形合わせするという筋力はつきにくくなるのかもしれません。

ともかく、形をスピーディーかつ正確に合わせる筋力を鍛えるには、下書きなし修正なしの一発描きで形を合わせることが効率的な練習方法です。

コツとしては、常に少し先のことも考えて描く。表側と裏側、左側と右側、光面と影面など対称性を意識しながら描く。部分的に描きながらも、全体の見え方を意識しながら描く。自分のクセ(得意不得意など)を理解して描く。片目で見る(これは人によるかも)…etc…。

 

 

次に②『少ない手数に複数の意味をもたせるためのトレーニング』の解説です。

消せない画材で、下書きも修正もしない一発描きをするということはもの凄く難しく感じるかもしれませんが、慣れてくればある程度できます。

難しいのは、線に意味を持たせることです。
単純に形を合わせるのは習得しやすい技術です。
そこにセンスを上乗せするのが難しい。

センスという言葉が嫌いな人も多いでしょうが、理論だけで描かれた絵はつまらないのでしょーがないです。絵にセンスは必要です。

今回のセンスとは、線に強弱や濃淡をつけることによって、モチーフの質量、質感、リズム感、生命感(無機質感)、硬さ(柔らかさ)、緊張(弛緩)、などなど複数の意味を持たせることです。これが難しい。

センスと言っても、後天的に鍛えることが出来るタイプのセンスなので、意識してトレーニングしましょう。

 

 

 

 

最後に、習作じゃないクロッキーについて。

いままで解説したのは美大受験のために修行と割り切って描くクロッキーです。(修行といっても、楽しんで描いて欲しいケド)

僕の場合、大学に合格したあとも、たまにクロッキーしてました。
デッサン力向上を目的としたクロッキーではなくクロッキーの画法でいい作品を描きたいという健全な(?)モチベーションでした。

そのときの作品がこちらです。

 

 

これらの作品は左手で描いてます(僕の利き腕は右です)。
なぜそんなことをしたかプレゼンさせてください。

 

みなさんは『完全情報ゲーム』『不完全情報ゲーム』を知ってますか?

完全情報ゲームとは囲碁や将棋などの盤面が全て開示されているゲームで、不完全情報ゲームとは大富豪やポーカーみたいに情報が全ては開示されていない(相手の手札が見えない)ゲームのことです。

完全情報ゲームのほうが運の要素が弱く、自分より強い実力者に勝ちにくいです。
不完全情報ゲームは運や偶然の要素が強く、下剋上が起きやすいです。

察しの良いひとは、僕がなにを言いたいのかもう理解されたかもしれません。
僕にとって、利き手の右手で描くのは完全情報ゲームで、左手で描くのは不完全情報ゲーム…ということです!

右手で描けば、普通に描けるけど、ただ対象物をそのまま観て描くだけなので、純粋なクロッキー力が見えてしまう。シンプルな絵の上手さ、実力の階梯は無限です。上には上が無限にいる。自分より形合わせが上手くて早い人に勝てない。完全情報ゲームです。

左手で描くことは、予想外のブレやリズムが生まれるので、運の要素が強い。右手で描くよりも手元に集中しなければならないので、観察が疎かになる。観察が疎かになるのは普通デメリットですが、観察力を鍛えたくてこの作品を描いてるわけではない。観察が減ったぶんを自分のイマジネーションで補完している。ここに対象を愚直にトレースする写真のような絵との違いが発生します。偶然の力を借りて、自分の本来の実力以上にいい絵が描ける可能性がある。不完全情報ゲームっぽいでしょう。

 

 

長くなりましたが、クロッキーにおける最も大事なことは、楽しんで継続的に描くことだと思います。
難しいことをつらつら語りましたが、単純すぎることはすぐ飽きてしまうでしょう。
クロッキーは単純じゃなく色々考えて難しがって、その難しさを楽しむとよろしいんじゃないですかね?

おしまい